233 逢魔時の喫茶店
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テッドに1人が投票した。
ゴロウに5人が投票した。
ゴロウは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
テッドが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ホレーショー、ケイイチ、ブローリン、ゴドウィンの4名。
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何でも無い。 なんでも、ないよ。
ごめん。
[馬鹿な事を、言った。 自分に言い聞かせる様に呟いて、背で甘える小さな温もり>>4:127に、再び目を閉じた。]
(0) 2015/08/11(Tue) 16時半頃
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[それから昼の営業を終えた後、店主は常連からの言付け>>4:123を幾つか聞いたことだろう。 店員から休みの申請があればそれをカレンダーに書きくわえ、昼の閉店業務と夜の仕込みにかかる。 それが終われば自由時間と仮眠の時間。…なのだが、 散漫し発揮できない集中力に、業務はいつもの倍時間がかかっただろう。 猿の彼は、何時まで傍に居たか。時折頭を撫で菓子を渡し、大きい方の彼も居たのなら飲み物でも差し入れようか。 閉店した後でも、特に追い返すようなことはしない。
その後ベッドへ倒れ込むように眠り、そして夜の営業時間へ。
自分の悪魔に「あんまり疲れない身体が欲しい」とか「体力だけでも若い頃に戻して欲しい」とかを頼めば良かったかなと思ったものの、そんな事を頼まれる彼も可哀想だなと思ったので口にはせず、そのまま忙しい夜を迎える。*]
(1) 2015/08/11(Tue) 16時半頃
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― 夜営業閉店後:早朝 ―
[白と黒で構成される着なれたバーテンダーの制服を脱ぎ捨てランドリーボックスに投げ込むと、シャワールームへ足を運ぶ。 日はもう上り、窓の外に小鳥の声や、新聞配達人の影も見える事だろう。
早朝6時までの営業と言う物の、この時間帯になるとほとんど残っている客はおらず、皆太陽が昇る前には皆各自の住処へ帰って行く。 残っているのは突っ伏し眠っている客と、太陽の寵愛を受ける人間が僅かだけ。 それらも閉店時間が来ればきちんと帰宅し、一部は摘まみ出し、店員達はようやく閉店の後片づけを始めるのだ。
最近、忙しい。 夜の客足は普通なのだが、面白半分に絡まれることが増えた。 原因はやはり悪魔との契約に関してで、新顔は兎も角常連にもちょっかいをかけられまくる始末。 中にはインキュバスやなんかも混じっていたが、こっちはケイに貰ったあの飴>>0:10のせいだ。 どちらに関しても変化は自分では実感できず、急に来た不要過ぎるモテ期に慌てふためき、睡眠時間は削れるばかり。洗面所の鏡を覗いても女性的魅力とやらが増したようには到底思えず、魂の変化に関しては言わずもがな。]
(2) 2015/08/11(Tue) 16時半頃
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[せわしない営業時間。夜の店内を見回し を探すのは、昔から無意識のうちに。 いつから? …いつからだったかな。
煩い水音に求める者の名前を小さく混ぜ呼ぼうともそれはかき消え、近くで耳を傾けてくれる小さな猿は、今はいない。 こもった熱を冷やすように水を浴びても、胸を支配する熱や苦しさは消えてくれなかった。
水を、止め、頭からタオルを被る。 あれから彼は、この部屋で寝ただろうか。 眠そうにする小さな彼を抱きあやしていたのは記憶に新しい。 あんな隅で休まなくてもいいのに。眠そうだったな。 そして芋蔓式に寝ぼけて触れられた腕を思い出し、自分が彼の髪や頬を撫で、指先に口づけられた事、コーヒーが好きだという声、それと、何処にも行かないという言葉を思い出すと、呆けて立ちつくしていただろう。
また、ああして触れたい。触れられたい。言われたい。 髪から水滴が滴って、濡れた身体がほんの少し寒さを覚えても、暫くはそのままで。 そのまま、あの時響いた彼の感情の数々をゆっくり数えて、 その大半が自分も抱えつつある感情だと気付けば、頭を振った。
きっと彼のが移ったんだ。 沢山響いて来るから、あんなに胸を満たされるものだから]
(3) 2015/08/11(Tue) 16時半頃
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[会いたい] [触れたい。] [黙っていてもふつふつとわき上がる感情に、胸に灯る熱と苦しさを感じる。] [苦しい] [辛い] [解放されたい] [解放したい]
[ベッドの端に掛け、縋るように花の図鑑を手に取った。] [花達はまだ咲いている] [綺麗だ] [至近距離で揺れる彼の瞳] [綺麗だ] [契約の] [口付け] [叶うことなら、もう一度] [彼の事が知りたい。 知りたいと言ったのは自分なのに、どうしてこうも長引かせたのだろう? まだ髪は水気を含んだまま。袖を通した寝巻は花の香りがする。
ペチュニアの花言葉は、あなたと一緒なら心がやわらぐ。 …ああそうだな。俺もだよ。俺も、君と居たいと思う。 スターチスは、変わらぬ心。 君は何を思って生きているのだろう。 知りたい。
契約は、とうの昔に済んでいる。 もっと教えて欲しいと悪魔のくれた本に問い、それに答える様、ページは求む花を探し出す。]
(4) 2015/08/11(Tue) 16時半頃
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[小さな青いリンドウは花と同じ位緑をまとい、ふっくらとした花弁が愛おしい。 花言葉は、『悲しんでいるあなたを愛す』
他の花は沢山あったのに、ひときわ美しいこの花は何故かあったのは一本だけ。 リナリアはころりとした花を茎に多く付け、その変わった形の花弁に触れれば、静かに色を揺らしたか。 花言葉は、『私の恋を知ってください』
二番目に貰った向日葵は、まだ美しく咲いている。 花言葉は、『私はあなただけを見つめる』
ここには幾らでも咲いているから。 そう言った彼の声が、ぐるぐると、内で巡って、 『変わらぬ心』『悲しんでいるあなた』『みつめる』 どこにも行かないというその言葉。
何時から?なんて疑問は、浮かばなかった。 夜の店の常連。愛してると空虚な言葉を投げて、愛してると返す彼。 それは昔から変わらずに、だから、きっとずっと――]
(5) 2015/08/11(Tue) 17時頃
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[時刻はしっかりと朝を指し示し、本来であれば、昼営業に向けて眠る時間。 でも、こんなの、眠れるわけ、ないじゃないか。
口付けを思い出すかのように指で唇をなぞっても、しかし触れた自分の手は、酷く震えていた。**]
(6) 2015/08/11(Tue) 17時頃
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ー トワイライト ー
[ゴドウィンへ、名も知れない若者からの言伝を告げ>>4:115 その反応に、お茶のグラスを撫でる指を止めた]
…羨ましいな
[心からの賞賛と祝福の言葉。 恋に破れた青年が正しく歩む道を選べたのは、マスターへ心情を吐露したからなのだろう。それこそ、ファミリアでのいつもの光景]
俺が聞くのは 結論だけ
[いつも、結論である願いだけを聞かされてきた。 苦しみ悩んだ末の、それも大きな契約の殆どは凄惨な選択。 悪魔に願う前に越えるハードルは彼らの良心と信仰心だから]
(7) 2015/08/11(Tue) 19時頃
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……もっと知りたいと思う程 興味を抱く。……のは 愛かな。
[ぽつぽつという呟きは独り言のようでありながら、疑問符を浮かべるゴドウィンへからかうような響きも帯びた。 まあいいか、と思考の縄を緩めるのは彼の達観したような性格と思われて。
その後、雑談がケイの淹れるコーヒーの隠し味の話になると、 そうやって気にするのは愛情だ、と再びのたまった]
(8) 2015/08/11(Tue) 19時頃
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[それから、 チキンサンド>>4:96がうまいとか、 コテツとゴロウが夜の教会集合で肝試しをするらしいとか(張り切ってホラーな悪戯を仕掛ける算段は、店主に禁じられている) それから隣国で開催される日本デーのイベントの様子とか。
寡黙な悪魔は時々コテツに向けて単語の意味を反転させたので、会話の脈絡は乱れがちに]
………
[バックヤードの方へ顔を向けたのは、危うい”願い”を猿の耳が聞いた時>>4:127 それも短い間で、後はゆるゆると昼の喫茶店で過ごした]
(9) 2015/08/11(Tue) 19時頃
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ー 日の沈む間 ー
[昼営業の終了後もしばらくは店に留まり。 差し入れられた飲み物を手に、窓から離れたカウンターで日没を待つ。
ケイとコテツには、 セコムに参加してくれてもいいんだけどなと、疲れた 弱音を]
[ひたすら店主に甘えさせてもらっては撫でられ、菓子を貰って元気いっぱいの猿を回収して路地に出るのは、夜営業が始まる前の夕暮れ時。
まともに振る舞う気のある客は通し、悪意ある者や冷やかしの騒霊は追い払う。
ガードマンの実力行使に容赦がなさすぎて冗談通じないとか、 覗き見た魔術師が意外とまともな人間でつまらなかったとか、 どういう噂が広まったのか知らないが、徐々に暇人たちのプチブームも去り始めて、集る蝿も減ってきていた*]
(10) 2015/08/11(Tue) 19時頃
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―――Twilight―――
リピーターはな…… ハマるマニアと、ハマらない一般人が居るな
[非常に癖のある味なのだ、とゴドウィンに返す>>4:112]
愛、ねえ
もっと知りたくなるのが、愛、か それは悪魔の持論?
[ブローリン>>8へ向けて、くくくと笑う]
はは、隠し味も、愛か そーか、ゴドの旦那は俺を愛してくれるか ありがてーな
あれ、でもそれって俺が仕掛けてる事になんね?
(11) 2015/08/11(Tue) 19時頃
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[初々しい若者達の会話も。 とあるバーに潜む謎も。 カフェに差し込む夕陽が、優しく包んでゆく]
ん、また来てくれよな
[ゴドウィンから言付けを預かり、見送る>>4:123]
(12) 2015/08/11(Tue) 19時半頃
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[店長の体調はいよいよ悪いようで。 言付けを伝えた>>1が、どことなく様子が悪い。
夜の営業の間も、客に絡まれ その後の調子も、今までのキレを失っていて。
しかし、それをどうにかする術を、蛇は持たない]
………自身の精神に打ち克ってこそ、魔術師だ
[店長の背中に、ぽつりと呟いた。
魔術師とは、そういうもの。 自らの精神力を研ぎ澄ませ、契約を結ぶもの。 自らの心を保つのは、心に対処するのは、魔術師本人だ。 自らの心を従えられなかった魔術師は、破滅する。
それは、どの時代も同じ]
(13) 2015/08/11(Tue) 19時半頃
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[セコムの追加については>>10]
……ああ、対処はしとくよ
[ユニコーンの角と塩を混ぜ、店を囲むように撒いておいた。 変なものを、寄せないように]
まあ、でも―――時間の問題か
[心が安定すれば、付け入る隙が無くなれば 脅かすものも、少しずつ消えてゆくのだから**]
(14) 2015/08/11(Tue) 19時半頃
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― 回想:夕暮れ前のトワイライト ―
…僕がそのマニアになるかどうかはまだこれからかな。
[今は違和感の正体が知りたいが故の好奇心の方が強い。 あの様子>>11では正体は教えてもらえそうにもないので飲んで味を覚えて自分で探すよりないだろうから、見つけるかハマるか。どちらが先か。]
(15) 2015/08/11(Tue) 21時半頃
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…
[ブローリンの羨ましい、との言葉>>7には相槌を打たずに沈黙を返す。 彼にはきっと二つの未来があった。 そこから今の未来を選んだのは彼自身。自分はただその過程を聞いただけ。こうして言伝が無ければその結末は知り得たかどうか。]
………結論だけ。 それももやもやしそうだ。
[確か彼の職業は司書だった覚えがあるので仕事ではなくプライベートでだろうか。 仮に何か大事そうな話の結末だけを聞かされたりしたらそれは気になるだろうと同意して。 その結論と、結論の先など知る由もない。]
知りたいと思うのが、愛。 ふふ。深いね。結論ばかりを聴いてきたブローリン君の、結論なのかな。
[そんなことを口で言いながら、心の中で自問する。
知りたいと思うのが愛なら― ―知ろうとしない自分は? ]
(16) 2015/08/11(Tue) 21時半頃
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[答えなんて前から知っている。]
…
[小さな小さな嘆息を漏らし残り少なくなったカップに口をつけた。それから]
悪魔?なんのことだろう? 話の流れからするとブローリン君のこと、だね?
[ケイが笑いながら言った言葉に、興味を引かれて。 一体何があれば悪魔なんて渾名?が付くのだろうか。 嘆息が耳に届いたか知らないけれど、言葉にそれが残らないように意識して聞いてみる。]
(17) 2015/08/11(Tue) 21時半頃
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[それから隠し味について聞いているうちに『気にするのも愛情』なんて言われ>>8、それをありがたいなんて言われれば>>11]
おや。僕なんかの愛でよければいくらでも?
[冗談だとしか思っていないのでおどける様に言って、にっこり笑ってみたり。
この辺りのゲイの全員が自分の店に来ているなんて思わないけれど、少なくともケイについてそんな話は聞いたことはないのでストレートだと思っている。 もっとも、仮にそうだと知っていても年齢差を考えればやはり本気で受け止めはしなかっただろう。]
なるほど?愛されているのは僕? 愛されたからにはお返しが必要かな?どうしようか?
[一応水商売をしている身なので、冗談で言われることにも慣れているし、こんな返しにも慣れている。**]
(18) 2015/08/11(Tue) 21時半頃
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ー 朝 ー
[日が昇れば、悪しき者達もトワイライトの客と同様、潮の引くように消えていく。 この夜の疲労はそれほどでもなかった。 賑やかし目的だけの烏合の衆が減ってきたことと、 真に性質の悪い魔物には、蛇の魔除け>>14が効果を発揮したから]
……
[問題は、この手の聖呪は悪魔も効果の対象だということだったのだがそこは強引に。 塩の結界を一部切って、異形の悪魔は朝日から逃げるように煉瓦造りの建物へ。 絡まるツタの足元にほんの少し咲いている花>>0:1を横目に緑色のドアを開け、 するり、 くろぐろと闇の残り香をまとう尻尾も建物の中へ潜り込んだ]
(19) 2015/08/11(Tue) 21時半頃
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[既に閉店して、昼営業の時間を待つトワイライトは、夜の名残の沈黙にひたる。
テーブル席、カウンター席、厨房を抜けて、階段を過ぎ。 二階のそこは、ダンボールがあちこちに積み上げられた倉庫に混じって店主のプライベートスペースがコンパクトに収まっていた]
…んん、
[眠かったらベッドを使っていいと言われていたけれど、この時間は仮眠に使われているだろう。
少しの間考えてから、ドアのひとつを押し開いた]
……
[そっと隙間から覗いた黄金の色が、はたりと瞬く]
(20) 2015/08/11(Tue) 22時頃
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眠れねぇの
[囁くように押し殺した声を、ホレーショーの部屋へ染み込ませた。 交わした特殊な契約が人間の心身に負担をかけていることは理解している。耐性の低い者ならそのまま昏睡に陥ることもある。
彼の精神には十分な眠りが必要だ]
…いやな夢でも見た
[悪魔が入り込む寝室は、朝の照度を一段落として黄昏色に沈める。
ベッドに端座する彼の前へ歩み寄って、床にしゃがんだ。 見上げる角度で首を傾げるのはオマキザルの懐こい仕草に似る]
エフィに来てもらうか? 俺が眠らせようか
[望みを聞かないまま自分から提示するのは違反だけど、そうやって声で誘ってみた]
(21) 2015/08/11(Tue) 22時頃
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[未だ水分を含んだままの髪をかきあげて、眠れぬ時間を過ごしていた。
ケイは、自分の精神に打ち克ってこそ。>>>13と言っていた。 けれど、そうは言っても、自分の精神が、心が理解できない場合はどうしたらいい? 勝とうにも対処法を知らないのだ。 頭を振る。 自分は昔から不器用で、今でもそれは変わらない。
俺は、己に贈る言葉を、知らない。]
(22) 2015/08/11(Tue) 22時半頃
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[いったい、何時入ってきたのだろう。 それは、減った自分の注意力のせいか、彼の悪魔としての能力か。 突然響いた男の声に、目を見開き弾かれた様に顔を上げた。
扉、目の前、しゃがみ込み、見上げる。ベッドに座ったまま歩む彼を目で追って、顔は少しあっけにとられていたかもしれない。 だが首をかしげる仕草を見れば、やっと少し笑っただろう。彼の良く知る、不器用な、困ったような泣きそうな、笑みで。
胸が、熱い、苦しい。 でも、嫌じゃない。 俺はこの痛みの名前を知っているのに。]
――あ、 いや、べつに、 夢を見た訳じゃ、無いけれど、
(23) 2015/08/11(Tue) 22時半頃
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…うん、眠れなくて、 でも、君の手を煩わせるまでもないよ。 エフィさんにも、いいから。 なんか、悪いし。
[両のかさついた手を差し伸べ、自分を見上げる彼の頬に、触れる。 暖かい。熱い。 燃えるようなオレンジ色に染まった室内で、自分も燃えているような錯覚に陥る。]
下に降りよう。 何か、酒でも作るよ。
[触れ、なぞる。 柔らかい髪。綺麗だ。心地よい。]
(24) 2015/08/11(Tue) 22時半頃
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最近、夜に来てくれてないだろう?
[夜に彼を見たのは何時だったか。 エフとリツの来店があった頃からかな。その前は、しょっちゅう顔を出してくれていたのに。 自分のボディーガートをしていてくれているのは風の噂に。 しかし、いくら自分の悪魔とは言え労いすらしてやらないのは、雇用主として失格だろう。 生憎彼が好み欲しがる物は知らないから、自分が与えられる範囲の物を。
俺は、君に贈る言葉を、知らない。 けれど、だからこそ、 自分に出来うるすべてを、彼が欲するものを一つでも多く捧げたくて。]
[頬から手を離す。 手を伸ばし、彼の手を捕まえる。]
奢るよ。 今日は、君の貸し切りだ。
[そう、笑んで。 きみと二人、いつもみたいに、話したい。]
(25) 2015/08/11(Tue) 22時半頃
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[いいから、と。 断る音>>23を耳に聞く。 それは良心や信仰心に悖るからなのか、と理解しそうになる。 白紙の、望みの書かれないカード。
不器用な笑みはうつくしくて、頬へ触れる手が好きで、 けれどわからない。
“相手を知りたいと思うのは愛か” それは持論>>11か結論>>16か、 前日ブローリンは返した。 俺の願望。と]
(26) 2015/08/11(Tue) 23時頃
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