158 雪の夜に
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ソフィアに1人が投票した。
ハナに5人が投票した。
ハナは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ヒューが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ソフィア、パピヨン、セレスト、ヤニクの4名。
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[傍で聞こえていた男の声が途切れる。>>4:125 ふと、ヒューの方を見たのと どさりと男の体が雪の中に倒れたのは同時だった。
辺りが、またどよめく。 倒れたヒューを診療所へと運ぶ為に人々が動いた。 ハナもまた、連れていかれる。
女はどこか、夢でも見ているかのように呆けて その一部始終をただただ見つめていた。
人狼の子供が連れていかれると人々はその場から捌けていく。 これで騒ぎは終わりか。 子供が一夜に2人も襲えるものか、 他に仲間がいるのではないか。 ざわざわ、ざわざわと新たな噂話を潜めきあいながら。]
(0) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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『――捕まえたぞ!』
(1) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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― 診療所近く ―
[誰かの声が上がった。 呼応して、おお、と周囲がどよめいた。]
『人狼め』 『観念しろ』 『化け物!』
[気を失った幼い人狼を槍玉に、異様な温度が伝染する。
中には、年端もいかない子供に気の毒そうな顔をする者も 少なからずあったのだろうが―― それは容易く埋もれてゆくもの。]
(2) 2013/12/28(Sat) 01時頃
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[診療所から医者を連れて来たのは、もしかしたら ヒューやセレストの危険を知ったソフィアだったかも知れない。 失血した怪我人が診療所へ運ばれるのを見送る。]
[跳ねる砂金の髪を乱雑に手で梳く。 目を閉じて、息を吸い、干る潮騒を聞いていた。]
(3) 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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ヤニクは、よいせ、と軽い掛け声で立ち上がる。
2013/12/28(Sat) 01時半頃
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……あんた。 おい、セレスト!
[呆然としている女の肩を揺する。 眉を寄せて、青鉄がその顔を窺った。]
しっかりしろ。 ……それとも、どっか痛むのか。
[それは、立てないのか、という問いのようなもの。]
(4) 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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[男は、ヒューは人狼と、ハナと話そうとしていた。 少女を、人狼を庇おうとしていた。 ヒューは悪くない。 ならどうして、こうなってしまったのだろうか。]
―――…、
[呆けていたら、>>4 肩を揺すられた。 ぼんやりと瞬いてヤニクの顔を見上げる。 痛み、それには首を横に振った。 もしかしたら少女の抵抗による傷があったのかもしれないけれど、きっとそう深いものではない。
何が悪かったのか。 少女はどうしてあんな仕打ちを受けてしまった、 ヒューが運ばれるのが遅くなったのは誰のせいだ。 群衆に気付くように、大きな声をあげたのは]
……あたしのせいだ…。
[片手で顔を覆って呟いて。]
(5) 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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[それから、ゆっくりと立ち上がる。 自分の姿を見下ろして]
…にいさんの上着まで汚しちまった。
[洗って、どうにかなるだろうか。 呟いてから視線は診療所へ向けられる。]
(6) 2013/12/28(Sat) 01時半頃
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服は洗や良い。替えだって利く。
[得意だろ、という言外の視線。]
["誰かのせい"を否定する事はしなかった。 相応に人波の退いた辺りを見遣れば、 喪服の女の姿は、まだそこにあったろうか。]
(7) 2013/12/28(Sat) 02時頃
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……そうさね。 悪いね、にいさん。 もうちょい借りとくよ…。
[ヤニクに、肯定の返事を返す。 ハナは診療所ではなく自警団に連れて行かれたのだろう。]
…あの子、どうなっちまうんだろう…。
[おざなりな処刑台がこの町にはある。 自警団は、小さな子供にどのような判断を下すのか。]
――…どうすりゃ、よかったんだろうね…。
(8) 2013/12/28(Sat) 02時頃
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さぁな。
けど、誰が何をどうやったって、多分こうなったし、 どうすりゃ良かったか解ったところで、次がある訳でもない。
結果も変わりゃしねぇ。
[二人が喰い殺され、二人が深手を負っている。 その全てが子供の手によるものではないとしても、 その罪状を、町の人間が軽く見る事はないだろう。]
(9) 2013/12/28(Sat) 02時頃
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[女はその光景から目を逸らし続けて。 ただ、診療所へと運ばれていく青年の傍らにより、 その手でやわと彼の頬を撫でていった。
――ごめんなさいね。
囁く声は低く掠れた]
(10) 2013/12/28(Sat) 02時頃
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……ま、とにかくだ。 んな顔してたら、あいつらが心配するぜ?
[にっこと笑んで、首を傾げて見せる。]
あぁ、気が抜けたら腹減ったわ……
(11) 2013/12/28(Sat) 02時頃
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……そうだろうか。 …いや、そうなのかもね。
[ヤニクの言葉を一度否定し、それから、肯定する。 一度頭を冷やした方がいいのは女の方なのだろう。 ゆっくりと息をついて、ヤニクの方を見る。 >>11 微笑まれると、 少しぎょっとしたように目を丸くした。]
…にいさん、よく笑ってられるね…。
[流石に女もそこまで早くは切り替えられない。 少女が、友達が、連れて行かれた後だというのに。]
(12) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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[>>7 視線の先、 女は既にこの場から、立ち去ろうとしていた。 少女を押さえ込んでいた船の女を一度見やる。
不憫に感じながらも、 責めたくなるような思いもある、 矛盾は常に己の中にあり、 女を身動き取れなくされるものだ。
言葉は何も出てこない。]
(13) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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薄情者なんで。
[嘯いた。
唇は弧を描き、それとは温度の違う瞳を緩く細めている。 自警団の男達が去った方を流し見る、一瞬の零下。]
(14) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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[人間を襲い、死に至らしめた者を前にして、 怒り、憎む事が当然なのか。
あるいは、喰い殺され、喰い裂かれた者達を横にして、 人狼とは言え、小さな子供が可哀想だ―― と言うのが人間らしいのか。
良く解らなかった。]
(15) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2013/12/28(Sat) 02時半頃
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――……、
[温度の異なる唇の笑みと青鉄の瞳。 それを見つめて――…女はゆっくりと瞬いた。]
あたしは…、 にいさんを薄情だなんて思いたくないけれどね。
…これの礼もあるし、
[汚れた、赤い外套を広げて]
さっきまでのにいさんを見て…、 薄情だとは、思えないさ。
[緩く、息をつく。]
(16) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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何か、話か?
[こちらを、恐らくセレストを見たのだろう女に、一言。>>13 この間、宿の前で見た者と同一人物だ。 風で帽子が飛び、慌てて去って行ったのを覚えている。]
(17) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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そりゃあ……
[買い被られたもんだな、とまでは声にしないが。 思わず、笑みが苦笑に崩れた。]
(18) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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[ヤニクが、喪服姿の女性に話しかける。 自分が見られていたなんて女は気付かない。 少しの間、喪服の女性が話すのを待って、 苦笑いを零す男を見る。視線を雪へと落とす。 点々と赤い華が雪の上へと散っている。]
……ヤニクはこのまま宿に戻るかい?
[腹が空いたと言っていたから、そう訊いて]
(19) 2013/12/28(Sat) 02時半頃
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ヤニクは、セレストに、そうするかなぁ、と呟いた。
2013/12/28(Sat) 03時頃
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そうか。 …なら、宿のことはにいさんに頼んでいいかね。
あたしは…、 ちょいと自警団に行ってくるよ。
[診療所ではなく、 ハナの連れていかれた自警団のある方角を見て]
…今更、 あたしなんかが行ってどうすんだって話だけど。
(20) 2013/12/28(Sat) 03時頃
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まぁ、頼まれたって、大して何か出来る訳じゃねぇけど……
[火事場泥よけくらいか。ちょっと眉を寄せて見せる。 自警団に向かうと言うセレストを止めはしないが、 軽い忠告は寄越す。]
あんまり肩入れすると、後でしこりが残るぜ。
[港町に大きな船は上客と呼んで差支えないだろうが、 セレストは大勢の船乗りの内の一人でしかない。
町の人間に不愉快を与えて立場が悪くなれば、 (人狼の仲間に見なされないまでも) 仕事に障るのではないか、という想像をしていた。]
(21) 2013/12/28(Sat) 03時頃
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……そんな風に見えたかしら?
[>>17 問われた言葉に首を傾けた。 質問に問いかけで返して、女は向かうのは自警団だ。 容疑者に会うことは、出来るのか。 ――それが可能でなければ、 札の束でも持って、出直してくればいいだろう。]
(22) 2013/12/28(Sat) 03時頃
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パピヨンは、雪の上、迷うこtなく、歩みを進めた*
2013/12/28(Sat) 03時頃
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いや、何となくな。 勘違いなら良いんだ。
[何をするでもなく見送って、踵を返す。 気付けばあちこち、打ち身だか擦り傷だかで痛んだ。]
(23) 2013/12/28(Sat) 03時頃
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[ハナをその場で私刑にせずに連れて行ったと言う事は、 恐らく下準備の上での何かをやるつもりなのだろう。
例えば、人狼なる者が公衆の面前で処刑されるなどして、 害悪は去ったと大々的に公表されれば、 町の封鎖も解かれるものと思われた。]
(24) 2013/12/28(Sat) 03時半頃
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[――なので、まずやるべき事は、 宿に置いてある荷物をまとめる所からだ。**]
(25) 2013/12/28(Sat) 03時半頃
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[泥棒よけ、その言葉に女は騒動の後 初めて瞳を細めて微かに笑ってみせ]
充分にお役立ちさね。
[向けられる忠告、そうだろうとは思う。 それがなくとも、女は自警団に捕えられて 素性を調べられてしまえば少々困ることになる。 ―――××××の、子供。]
…そうだね…でも、 あの子が処刑されちまうかもしれないのを、 黙って見ておくってのもね…、
[人を殺した子供だ、それもわかっている。]
(26) 2013/12/28(Sat) 03時半頃
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