52 薔薇恋獄
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……平気だって、本人が言ってる。
[視線(>>1:449)を受けて、声音から色を消す。 雨音が強くなる。強くなる。ざわあざわあと胸の鳴る音と同じように。 雨音が。]
雨、強くなってんな。 外、人いたら全員戻るように声かけてくる。
[そう言って、逃げるように広間を出て行った。 まだ、明かりは消えないけれど。]
(4) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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[気にすんな、と出掛けに珀に手を振ったところで、雷鳴。 玄関に辿りつく寸前に、光が失われる。 一瞬のことではあったけれど、外に無闇に出ることが躊躇われて。]
……おい、外いる奴ら、戻ってこいよ!
[玄関から、そう叫ぶ。]
(8) 2011/05/18(Wed) 00時頃
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……あ。
[外に行った人間を呼び戻すなら、バスタオルの一枚や二枚預かってくるべきだった。 頭の回っていない自分に舌打ちをして、頭を掻く。]
(17) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 00時半頃
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――は、すばた?
[倒れこむ姿に、気の抜けたような声。]
[ざわり。風が吹く度に雨が騒ぐ。 ざわり。雨の、音だ。そう、雨の。]
[それをかき消すかのように、うるさくリフレインするのは、最上が言った、あの(>>1:449)。]
(25) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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蓮端。立てるか、蓮端!
[落ち着け。 蓮端に寄りながら、ただひたすら自分に言い聞かす。おちつけ。さっき珀に言ったばかりのこと。 ずぶ濡れの体を視界に入れて、頭を過ぎるのは、温めることと、着替えさせることと、濡れた体をどうにかすること。 湯を沸かす、は駄目だ。火がまずい。 ――結論出したのは。]
風呂、だな。
[あまり体格の良くない体を、どうにか蓮端の下に潜り込ませようと、膝を折った。]
(28) 2011/05/18(Wed) 01時頃
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―玄関→浴室の方面へ―
[蓮端の視線がこちらを見てくる。ひどく濡れたそれに、息を呑む。 それから、雨を含んだ蓮端を、自分の濡れるのも構わず支え。 歩ける、と聞けば、ゆっくりと立ち上がる。]
無理、すんなよ。
[口癖になりつつあるそれを、様子を伺いながら口にする。 一歩、一歩、確かめるように浴室へ歩き出す。]
(48) 2011/05/18(Wed) 01時半頃
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……知ってる。
[知ってる。無理してない、は無理してること。何度も繰り返した気がする、やり取り。 それでも――、]
[浴室につけば、自分の服ももうじとりと雨を含んで重い。 脱ぐのも後回しに、蓮端を浴室へ押し込んだ。 洗面所の前で座り込むようなら、一度深く息をついてから、]
少し、座ってろ。 すぐ戻る。
[冷えないように、バスタブの中でシャワーを開きっぱなしにして、浴室をひとたび後にしようとする。]
(67) 2011/05/18(Wed) 02時頃
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[濡れ鼠を支え歩いた廊下は予想以上に水跡を残していた。 拭くものを探しつつ、バスタオルと毛布を取りに一度二階の自室に向かっていけば、途中鳴瀬とすれちがうことはあったろうか。 あったとしても、無事戻っていることを安堵する程度で、抱えている荷物までは見ていなかったので、浴室の先客は伝えなかった。]
静谷ー……?
[二階では、部屋に残してきたはずの静谷の姿がないことに疑問を浮かべたが。 大須の失踪すら聞き及んでいないので、停電の様子伺いに外に出たのだろうと自己完結した。]
[予備の毛布と部屋置きのバスタオルを抱えて、浴室への道を戻る。]
(77) 2011/05/18(Wed) 02時半頃
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テッドは、一階に戻る最中、静谷と浜那須には会うだろうか?
2011/05/18(Wed) 02時半頃
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静谷。
[タオルと毛布を抱えたまま、短く声をかける。 そう盛大に心配していたわけでもないが、先程姿の見えないのが外にいるだの何だの話していたせいで、濡れ鼠が増えていないことには安堵した。]
この辺濡らしたの俺だけど、後で拭くからとりあえず足元気を付けてくれ。
[注意喚起は、恐らく浜那須にも向けて。 そのまま二人を横目に、浴室へ戻る。]
(83) 2011/05/18(Wed) 02時半頃
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鳴瀬先生。
[無事ですか、と一言。 中の様子を伺っている様子には、少し困ったように眉を寄せるだろう。 誰がいるか聞かれたならば、蓮端の名くらいは出すか。]
[それから、軽く浴室のドアをノックする。]
生きてるか?
(86) 2011/05/18(Wed) 02時半頃
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[浴室へ向かう直前、浜那須に問いを受ければ、]
正確には俺じゃねえけど、めんどくさいから俺でいい。
[床濡らした鼠についての問いには、そう曖昧に答える。 その先の質問を聞く頃には浴室方面へすでに歩き出していたので、少し先から振り向く形になった。]
悪い、甲斐は見てない。 大須なら、停電とかある前までは広間にいた、と思う。
(89) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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すぐ戻る、っつったろ。 戻ってこない方がいいなら離れる、けど。
[とはいえ、先程のやり取りがあれば、付近を離れるまではする気はなかったが。 くぐもる声もその弱さも、湯煙のせいだけには聞こえなくて、退出を申し出る。]
(92) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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[嫌だ。離れないで。聞き間違いでなければそう聞こえてきて。戸惑ううちに、浴室のドアが開く。 その頬に、雨でもシャワーの湯でもなさそうな滴の跡があれば、ゆるく頭を振った。]
んじゃ、ここに、いるから。 脱ぐのだるいだろうし、そのまんまでもいいからまずはシャワー浴びちまえ。 どうせ、救いようないほど濡れてんだろ。
[そんなことを言いながら、目を、逸らす**]
(96) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 03時半頃
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―一階浴室―
[頷き(>>100)に、こちらも頷きを返して。邪魔にならない程度、傍にいる。 タオル、毛布、求められればすぐにも渡せるように、同じく側に。]
[ざあ、と、今度はシャワーが湯を吐く音がする。 それを横目に、唇を噛む。深呼吸を、繰り返す。思考を止めて、書き換える。]
――あ? あー……
[最中に蓮端から声がかかれば、改めて自分の状態を確認する。 シャツからベストから色が完全に変わっていて、絞れば水の落ちそうなほど。]
(160) 2011/05/18(Wed) 12時頃
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[ただ、その事よりも、蓮端の声色に落ち着いた冗談の色が混じることに張り詰めていた意識が一気にほどけていく感じがして、口元に笑みを浮かべた。]
救いようねえ時点で、いつ浴びても一緒だろ。まずはお前が先。 つか、誰のせいだと思ってんだ、ばぁか。
[くっくっと可笑しげに笑えば、蓮端はどんな顔をするだろうか。 タオルと毛布にくるまる隙間から顔色を窺おうと視線を向ける。]
着替えまで持ってきてねえけど、お前部屋、上と下ど――っくし!
[部屋の位置を問うはずの言葉は、冷えた体に遮られてしまったけれど**]
(161) 2011/05/18(Wed) 12時頃
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[くしゃみに止められた問いは最後まで紡げたろうか、蓮端に見咎められてシャワーを浴びろと言われたとしても、最低でも着替えがないとどうしようもない、と一度浴室を出ていこうとするだろう。]
[その扉を開けた先で見た、二つのマグカップ。ご丁寧にメモつき。 誰が、と思いつつメモの口調にひとつ頷いた。先程すれちがった中に、該当者がいる。]
……たぶん、静谷が。 ありがたく飲んどけ。
[蓮端に片方のマグを差し出して、自分の分に口をつける。甘味が口に広がれば、一息ついて着替えを取りにいこうとするか。来い、とは言わないが、蓮端がついてくるなら止める気はない。 ああ、そういえば床を拭くものも取りにいかないと**]
(199) 2011/05/18(Wed) 15時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 15時半頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 15時半頃
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―浴室を出る直前―
[視線を迷わせて戸惑うような声(>>212)がすれば、笑みは深まるばかり。 けれど、その途中に「ごめん」や「拙い」が聞こえれば、笑みを少しだけ消して、口調に真剣味を混ぜた。]
そりゃ、このままじゃいねえけどよ。とりあえず俺よりまずい状態だったのはお前だったんだから、お前は謝んなくていい。
[眉を顰めるのが見えたなら、その眉間を軽く指先でつついて、また笑う。 心配することなんて、ないんだと。]
上、な。突き当たりじゃねえのは知ってるよ。俺んとこだ。
[戻って、との言葉に、戻れる体力があることを把握して頷いた。]
(261) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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[これで、いい。]
(263) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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―二階へ―
[足元気をつけろよ、とはおそらく言ったけれど。タオルと長い髪はきっと視界を遮るのだろう、時折滑りそうになる蓮端の様子を心配だと言わんばかり振り返りつつ、二階へと上がっていく。 途中土橋の姿が見える(>>219)のは、自分は気に止めずとも蓮端が目を止めたのには、気づいた。 ただ、それも同室の姿を見たからだろうと、そう気にしない。]
[二階の一室で二人立ち止まり、蓮端が中へ入って行く(>>229)なら目線だけで追う。]
言われなくても着替える。寒いし。
[言葉は短くそれだけで肯定した。目を伏せるのには、僅かに疑問を感じて首を傾げた。 そして、続く言葉にはこちらも目を伏せるように、視線を逸らす。 ただ、心配に心配を重ねてもあまり蓮端が喜ばないのは知っていた。だから、たった一瞬逸らしただけで、また戻して。 ありがと、には、]
当然。
[それだけ言って、破顔した。]
(264) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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[それから、自分はそのもうひとつ奥の部屋へ向かう。 蓮端と別れれば急に重みを感じる濡れた服に、自室に戻るなり着替えよりも先、支えを欲してマグを置いたテーブルに突っ伏した。]
(265) 2011/05/18(Wed) 22時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/18(Wed) 22時半頃
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……疲れた。
[テーブルに突っ伏したまま、顔も上げずにそう呟く。 マグの中身はまだ半分は残っているだろう。飲み干すのも億劫だった。 濡れた身体が冷えていくのは自覚している。最低でも着替えないとまずい、とは思うのだけれど。]
(311) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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[重い体に鞭打つように、深く息をついて。ようやくゆるりと体を起こす。 荷物を引きずって、着替えを出して。濡れた服を捨てるように脱いで、白いシャツに着替える。 風呂に行くかは迷ったが、他にも濡れ鼠がいたはずなので、やめた。]
[浮かんだのは、先ほど別れたばかりの。]
(331) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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[眠い、と言っていたのが、気にかかって仕方なかった。 眠くなる、は体力を消耗しているのとイコールだ。身体が休息を必要としている。 濡れることそのものが体力を奪う。それから、体を冷やすことの危険性。 赤みのさしていた、表情。]
[気づけど、あの場で心配に心配を重ねるのは避けた。 眠れるなら、それが回復に一番近いのは間違いない。無闇に眠りを妨げるようなことはするべきでない。 そう思ったから、視線を逸らしたのはたった一瞬だけだった、の、だけれど。]
(337) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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[今、自分の思考がそこから逸れていかない。]
(339) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2011/05/19(Thu) 00時頃
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[意識しすぎだろう、と思考を払うように、ベッドに背を凭れて。 ふと床に視線をやれば、脱ぎ捨てた服の隙間から飴の個包装。 そういえば貰ってた(>>1:427)、と手を伸ばして、袋を開けた。 口に放り込めば、甘く、あまい、]
――……
[移り香のような、薔薇の香り。]
(375) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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[動きまわったのと濡れたのと心労その他諸々で、気怠く天井を仰ぐ。 回る意識。いいんだ。これでいい。これっきり。――嘘だ。]
[ぐるぐると回るうち、ふっと思い出したのは廊下のこと。 濡れて滑る廊下を、後で拭く、と言ったのだった。]
掃除道具とか、どこか分かんねえな……
[そういうものは、顧問の方が大須の叔父からでも聞いているだろうかと。 のそりと起き上がって、静谷がまだそこにいるなら、先生んとこ行ってくる、と用件だけ告げて自室を後にするだろう。]
(396) 2011/05/19(Thu) 01時半頃
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―1階へ―
[階段を降りるリズムは、早くもないが遅くもない。 耀の様子見ついで栖津井に訊ねることも考えたが、逆にまだ眠っているようなら邪魔になるだろうと、真っ直ぐ鳴瀬の部屋の方を目指す。 すでに耀が自室に戻ったことは、未だ知らないまま。]
――先生、いますか?
[向かったのは、栖津井がそちらに向かった後だろう。 部屋が閉まっているなら、中に入ることはなく、外から声をかけるだけ。]
(401) 2011/05/19(Thu) 01時半頃
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[思惑通り鳴瀬が出れば、大した用じゃないとゆるく首を振る。]
や、廊下とかだいぶ濡れてっし、拭くもんとか、掃除用具とか、どのへんに片付けられてっか知ってるかな、ってだけ。
[部屋割りの際、誰より部屋を把握していたのも鳴瀬だった。 得るものはあるだろうと訪ねてきた、が。]
(411) 2011/05/19(Thu) 02時頃
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なんで、いる。
[見えた長髪に、声を低めてそう言った。]
お前、寝てるっつったろ。 なんで、いる。
(413) 2011/05/19(Thu) 02時頃
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わかった。
[物置、と聞けば頷いて。そのまま、そちらへ向かおうとした。 入ってていいぞ、と言われても、一言。]
いい。
[俺の心配とか、無駄みたいだから。 彼が俯いたまま動かないなら、なおさら。]
(422) 2011/05/19(Thu) 02時頃
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