56 いつか、どこかで――狼と弓のワルツ――
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[ペラジーの姿に、眉根を寄せる 昨晩の衝突は未だに意識の底に燻っている]
貴女……衛生兵なのですわね
[にべもなく、呟きつつ イアンの軽い問い>>87に、首筋を抑えつついつもの公女の笑みを向ける]
重症ではありませんわ、ノーリーンが護ってくれましたもの 犯人は、敵国の……領主護衛の一員でしてよ 名前は、確か、テオドール
[ぐ、と歪められた瞳に、暗い光]
貴方の仕事は、ただ一つ 敵を討ち果たすのみです
和解の道は、もう、無いのですわ……
(96) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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イアンは、ペラジーに気付けば、手をあげて挨拶をしただろう。
2011/07/03(Sun) 00時頃
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[視えたのは、数秒先の未来]
――――……っ、伏せろ!!
[咄嗟に大声で叫び、
――――――次の瞬間、鈍く光る矢が緑の甲冑を討つ。]
(97) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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…お怪我、されたんですか。 砦の中も安全とは限らないようなので…お気をつけ下さい。
……赤騎士団長に用事がありまして。 それが終わったら、自分の仕事に戻ります。
[こちらに気づいたローズマリーに告げる。疲れた表情と、負傷者の血にところどころ染まった服で、衛生兵だとわかったらしい。>>96]
あの…さっきは。余計なことを言ってしまってすみませんでした。
[戦場で思わず叫んでしまったことについて、イアンに軽く頭を下げた。慰めの一つでもかけたかったけれど、片割れを失ったばかりの団長にかけられる言葉はなく]
(98) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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ヤニクは、ヴェスパタインの声>>97に、咄嗟に顔を向けた。
2011/07/03(Sun) 00時頃
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― 礼拝堂前 ―
[愛馬の前で決意を固めたのにも関わらず、自身の行った行為を悔い悩む。 神に縋る思いも含め、従軍神父に話を聞いて貰いたかった。]
血…?何でこんなとこにあるの?
[入り口に落ちる血の痕跡。頭を過ぎる血の持ち主の姿。 嫌な予感で礼拝堂の中へ足を踏み入れた。]
(99) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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オスカーは、捕虜の姿を探して砦内を歩いている。
2011/07/03(Sun) 00時頃
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近くの街はララント…… 確かこの小隊もララントからの派遣だったでしょう?
――だめ? 特例措置で、名目上は警護と監視にしたら通ると思うんだけど
[何で二人ともそこまで驚いているんだろう? まぁ、余り御多例のある事じゃないけど、別に不可能じゃないと思うけど。 おろおろしてるムパムピスがダメだと言うなら、別に他の方法を考えるのも一つだけど……]
(+62) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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重症かどうかじゃねえ。 危険な目にあったかどうかって話だ。
[今此処に、ノーリーンの姿が無いことが 彼女の身に起きた出来事の大きさを想像させる。]
…領主護衛が、何でこっちの砦まで来てんだ…
[まさか、と思い出したのは、先程のオスカーの囁きで。 暗くなる瞳を見れば、それを振り払うように言う]
…分かってるさ。 アンタを守るのが俺の役目、だろ?
[彼女の想いなど、知るはずもなく。]
(100) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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―――?! 副団長殿!!
[その声を聞いて、伏せようとする動きは、油断からか一瞬遅れ。鎧に矢が突き立つのを、見た** >>97]
(101) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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ひぇ、は、はい。
[>>95不意に作戦の話からいきなり自分に振られ吃驚した。]
砦の中の建物ですか。えーとあのですね。 一部とかなら普通に中庭など見やすい場所で。
[と、今まで自分が描いたポイントを思い浮かべていく。]
全体を見るなら砦の城壁に登って…例えばこの辺で。 見張り台も外も中も見晴らしは悪く無かったですけど…。
[見張り台はちょい高すぎかも、と下を覗いて足が震えたことを思い出した。]
(102) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2011/07/03(Sun) 00時頃
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>>97!?
[色々思い出していたからだろうか、それとも元より反応が遅いだけか。
声に言葉に対するが遅れた。]
(103) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2011/07/03(Sun) 00時頃
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ばーか、気にするなら最初っから言うなよ。
[困ったように眉を下げ、頭を下げるペラジーを見やる。 あの場では、彼女の動きに助けられたようなもので 感謝はすれど、怒りを飛ばすことなど、ありもせず。]
…いや、お陰で助かった。 さんきゅな。
[今度は本当の笑みを、向けてみせた。]
(104) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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……いいや? そんな馬鹿はしたくないね。 [少し重く呟かれる声には、否と返しただけで。 今態々、全て伝える必要性も無いかなと言う思いから。
立ち上がり、天幕を出て、この調査の為の陣を引き払わせて近くの街まで撤収させようとするけど。 何かムパムピスからあったなら、もう少し考え直すつもり]
(+63) 2011/07/03(Sun) 00時頃
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[バーナードの言う場所>>102を確認しつつ、その場所に視力の良い者を配そうと提案しようとした時。 ヴェスパタインの鋭い声>>97が聞こえ、顔を向けた。
副隊長の、緑の甲冑に突き刺さった矢。 矢の飛んできた方へ視線を向けながら、素早く副団長の傍へ寄る。]
俺が良いというまで伏せていろ! 絶対に動くな!
[非戦闘員である二人に向かって声をあげた。 敵が何名隠れているか分からない状況で、他の二人を守ることは難しいと判断し、牽制の為に愛用の弓で矢が飛んできたであろう方向へ矢を放つ。]
(105) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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― 礼拝堂 ―
[緊張感に包まれている他とは違い、礼拝堂の中は静かに時が進んでいる。]
ムパさん!大丈夫ですか?!
[安否を心配する女は扉の開閉と共に血の主であろう男の名前を叫んだ。美しいステンドグラスが礼拝堂の中を照らす。
やがて従軍神父に従う者に真実を聞かされれば顔を青ざめ、礼を言わずに無言で駆けて行く。]
(106) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2011/07/03(Sun) 00時半頃
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だ、駄目かどうかは……
[無理な気もするが、自分では判断がつかない。>>+62 その辺りを裁量する権限が、兵士にはないのだ。
つまりはムパムピスの任務を、 フィリスの護送と監視に切り替えるということだろう。 明日のご飯は何にするレベルの聞き方をする公子殿下に、 やっぱり困ったような顔を見せたのだった]
(+64) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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もう、良いのですわ……
[囁いたような小さな呟きは、聞こえただろうか セシルはもう、ローズマリー達を完全に敵として捉えているのだと、わかってしまった]
領主護衛だからこそ、ですわ 向こうも、仕掛けてきているという事でしょう?
[イアンの言葉>>100に、微笑みを零した]
護るのは、わたくしではありません この国、ですわ?
[かつて、私を護ってと言った公女の姿は 少しずつ、少しずつ、擦り切れてゆく
ペラジーと親しく声を交わす姿>>104を、じいと見る 近い間柄、親しい間柄 それは、羨ましいと、同時に憎いと思った それを失った自身は――?]
(107) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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>>105う、うわあぁ…! ひぃっ!
[何がなんだか理解できぬまに、伏せろと言うヤニクの言葉に、倒れるようにして伏せた。その視界に副団長が入って。]
あ、ふく、だんちょ う どの?
(108) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[強い力で引かれた弓矢は心臓を正確に討ち抜き、鉄の甲冑を突き抜けた。 側に寄るヤニクの手を震えながら握る]
ヴァロキエ……、 …………敵が、すぐそばに、
―――――――は…やく、…りでへ……、
[その声は弱く。 されどその瞳を真っ直ぐに睨み]
(109) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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馬鹿者、行けっ……――――!!
(110) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[>>+63 否定して、天幕を出て行こうとする男の背を見ていた]
そっか。……そっか。
[軍に入り、そんな戦術があると知った時、馬鹿なと思ったものだ。 同じように評した青年に、内心驚き。
同時に、彼女はこれから戦争が起こって自分が戦う相手が、わからなくなった。 同じように平和を望んでいるとしたら、何故戦争が起きるのか。 それはきっと政治的なものだとか、色々な思惑による巧みな誘導なのだろう、そうは理解しておれど。
困ったようにボブショートに切りそろえられた髪を掻き、ムパムピスを見た]
……どうすんの?
[だめ?と可愛らしく言った、恐らく上官の言葉に彼がどうするのか、最早見守るしかなかった]
(+65) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[真実を聞かされれば向かう先は遺体安置所。 一心不乱に駆けていく。]
なんでムパさんが…?あの人は戦ってなんてないじゃない!!
[非戦闘員の彼の死など想像すらしていなった。 女にあるのは動揺のみ。誰に聞かせる声でもなく、思った言葉が口に出る。]
「――――……っ、伏せろ!!」
[聞き覚えのある声に足が止まり、周囲を見回す。 その声の持ち主は連日に渡って怒鳴られた主の声。 流れ矢が目の前を掠めれば、剣を抜きそちらへ方向へ足を進めた。]
(111) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[いずれにせよ、この小隊の調査任務は本日までの予定、 全ての日程はつつがなく終了していた。>>+63 公子殿下が撤収を命じるのなら、反対する理由はない]
上層部は開戦派ばかりだと思っていたけど……
[天幕を出て行く後ろ姿に呟く。 彼は積極的に緑国と刃を交えようとしているようには あまり見えなかった]
……どうしましょうね。
[眉を下げてフィリスを見る。>>+65]
でも多分、貴方を国に連れて帰ることになります。 この天幕も片付けますので、少し動けますか?
(+66) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[敵が逃げる気配がする。 副団長の体を抱えようとすれば、その手を握られた。>>109]
おい、副隊長! しっかりしろ!傷は浅いぞ!
[しかし、それが気休めであることは分かっている。 正確に左胸を貫かれた彼の体は、今命が零れようとしていた。]
(112) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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出来るかよ!!馬鹿野郎!!!
[真っ直ぐに見つめてくるその瞳を睨み返して叫んだ。]
(113) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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助かった?…そっか。それなら、良かった。
大変だと思うけれど…イアンさんは一人じゃないから。
[そう笑いかけて。頭を下げると、負傷者の治療に戻った]
(114) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[やがて震える手は力を失い。
ぱたり、墜ちる。
最期に見つめた若者の眼に未来を託し、
紅い夢に、墜ちていく――――――。**]
(115) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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―砦の外へ―
うそ、毒?解毒剤…だめ、これは……!
[治療の最中、毒矢に倒れた死者の話を聞き。 遺体を見てみれば、砦内には解毒剤がないのが知れて。]
私、摘んでくる!
[次に犠牲者が現れることを考えれば、いつでも用意しておく必要がある。 近くの森に生えていたはずだ。副団長が襲われた知らせは、まだ来ていなかった。だから。敵が潜んでいるとも知らず、森を目指して、砦の外に走っていったのだ]
(116) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[一本の矢が、衛生兵の首の側面を穿った。]
(117) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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[声をあげる間もなかった。 頚動脈をやられたのだろう、大量に血を撒き散らし、地面に崩れ落ちる。]
(118) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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…………!!!
[激しい痛み。血液が喉を塞ぐ。苦しい。 …痛い。涙がこぼれた。
薬。料理のレシピ。趣味のポプリ作り。包帯。公女への反感。友との約束。砦の仲間。衛生兵だった亡き父への憧れ。
娘を象っていたもの全てが、瞬く間に消えていく。 そして、何一つ残すこともできず、黒い瞳から光が消えた。
一衛生兵の死。
*戦場では、よくあること*]
(119) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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あああ、副団長殿…副団長殿…
[刺さった矢が意味するところを理解したとたん、漏れる嗚咽。伏せたままの体でも、視線は>>112ヤニクが抱えようとする副団長から離れなかった。]
(120) 2011/07/03(Sun) 00時半頃
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