226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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人
狼
墓
少
霊
全
ヒナコに1人がレーザー・ガンを向けた。
シーシャに3人がレーザー・ガンを向けた。
シーシャは市民の手により▼zap▼された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
非認可の組織は全滅した……。「人狼」に怯える日々は去ったのだ!正常さを取り戻した社会インフラは、目覚しいスピードで復興計画を進めていく。次のComplexはうまくやるでしょう。
――さやさやと風が吹く。
白い建物のそこかしこに風が吹く。
人の減った病棟。増えた病棟。
増減を繰り返しながらも、何一つ変わらないまま日常が続く。
生きている限り終わらない明日はまた来る。
歩く道に光が差そうと、闇に包まれようと足跡は続いていく。
花壇に揺れる花々は何も知らない。
ただ、白い壁に囲まれて揺れ続けている――。*
(#0) 2015/06/14(Sun) 23時半頃
/*
以上で村建てからの発言は(一先ず)終了となります。
同時に、灰での中身発言を解禁致しますのでご自由にお使いください。
それでは、引き続きエピ終了までよろしくお願い致します。
(#1) 2015/06/14(Sun) 23時半頃
|
――――……ありがとう。
[知らなくても、覚えていなくても。彼女の言葉は向けられているのは、確かに彼だと。はっきりと、分かるから。口をつくのは感謝の言葉。かっこ悪く、照れまじりのへらっとしつつも。誰かさんが言ってた通り、かっこつけの小さな囁き声。
変わらないものは、変わらない。嗚呼、でも。些か幼く見えたか、いつもよりも。――――8年分を失えば、そうも、なるかもしれない。]
俺はそんな大したやつじゃ“なかった”だろうけど。 君にそんな風に言ってもらえるなら、それは
[かいがあったな、なんて。何についてか分からない言葉を小さく呟くと、ぎこちなく左手を伸ばせば、すっと触れるのは彼女の髪。ほら、“いつか”と同じように
ぴしり、ぴしり、と音がする。今度は、*どこから?*]
(0) hamy 2015/06/15(Mon) 00時半頃
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ううん。・・・こちらこそ、だよ。 ありがと。
[ナナオが目を瞑ったのは、同じものを見ているつもり。 髪に触れる手に、くすぐったそうに。 きっと、目を開ければ何時ものトレイルがそこに見えるだろう。
・・・嬉しくて。いまの、あたしは頬が紅い気がする。 それは見えてなくても良いかも、と思いつつ――。]
・・・ね。 歌を、うたうね。
まだ、未完成だけれど――。 こころを込めて、歌うから。
(1) Elliy 2015/06/15(Mon) 00時半頃
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タルトは、ナナオにむぎゅうした。
荊棘花 2015/06/15(Mon) 01時頃
ケイトは、あっ安価間違った。>>-74ですね(埋まる)
シスマ 2015/06/15(Mon) 01時頃
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ここ……どこ……
[知らないお部屋でゆっくりと目が覚めて虚ろな目で辺りを見る。口には酸素吸入器があてがわれ息はかろうじてできるものの全身が痛い。]
ぜひっ……ぜひっ…
[誰もいない…… 怖い……。 助けて……誰か……。 発作は続いたままで誰もいない部屋で一人苦しむタルト、吸入器を外した方が楽になるのだろうか。]
(2) 荊棘花 2015/06/15(Mon) 12時頃
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ー図書館→自室ー [自室に戻った少女の目に入ってきたのは、白衣を着た先生だった。
「これから君の検査をするよ。」
そんな優しいコトノハ《ウソ》のままに連れられたその先は、自室よりも無機質に感じられる牢獄《花器》の中。*]
(3) あんもびうむ 2015/06/15(Mon) 16時頃
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[ 根を切られ
花器の上でしか咲けない花
生きるための術《言の葉》を失った花は
ただ枯れ果てるのみ ]
(4) あんもびうむ 2015/06/15(Mon) 16時頃
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ーその後ー [同じ姿勢のまま壁にもたれかかる少女。 ここに連れられて何日経ったのか、それを数えることはもう忘れた。
忘却が進行した少女に残っているのは、唯一『見たい』という小さな願いだけだった。]
( みたい )
[ーーーーなにを? 思い描くは鮮やかなピンク色の花。 もう名前すら思い出せない、一番『好き』だったはずの花。 虚ろだった目に僅かな光を宿し、辺りを見るがそれらしい物は見当たらず。 そうと知った少女の目からはまた光が失せる。
光を宿し、辺りを見、また虚ろに戻る。 もはや茶飯事となったこの行動。 最初は数分に1回だった。しかし30分に1回、一時間に1回と、日に日にその間隔が延びていく。 いずれはなくなるだろうこの行動。 なくなった、その先にあるのは……ーー。*]
(5) あんもびうむ 2015/06/15(Mon) 16時頃
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[彼女の瞳は、今何を映しているのだろうか。それは、彼には決してわからないけれども、ふわりと微笑んだのは――どうしてだろう。見いだせないはずの問の答え。
(ぴしりぴしりと音をたてる何かは、止まらない。)
笑顔は消えない。頭痛がひどいのはわかるのだけれど、もうそれもほとんど感じないらしい。これが何を意味するのか。どこかで“わかっていた”こと。“自らの本当の病”――――だから]
いいよ…………じゃ、なくて
聞かせて、ほしい。
[凍ってしまった水晶の心に、響かせて]
(6) hamy 2015/06/15(Mon) 16時半頃
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――…♪
[歌を、うたう。
"君の瞳に花咲く日。"
ヒナちゃんとタイトルを一緒に決めたのが、遠い昔のように思える。 ナナオが"花"に込めた意味は、記憶。
一つ一つの、記憶の花が。 咲いては、枯れて。 忘れることは、あるかもしれない。 でも、記憶は新たに紡がれる。 あなたに、幸せになってほしい。 …出来れば、あたしも一緒に。 生きたい。憶えていたい。――幸せになりたい。 一緒に歌って、一緒に生きて。 憶えていたい。幸せだったこと。笑っていたこと。 恋をしたこと。好きだったこと。]
(7) Elliy 2015/06/15(Mon) 18時半頃
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…――。
[同じ歌のつもりで、歌っているのに。 前に歌った時とは、少し違っている。
ヒナちゃんと一緒に歌っても、きっと違う歌になりそうだ。 それも、きっと素敵だと思う。
願わくば、君の瞳が花咲きますように――。 ナナオは、歌いながらトレイルの顔を優しく撫でようとして。 見えなくても、幸せな瞬間が少しでも花開くと良い。 ナナオも、目を瞑っていたけれど。 ――いま、この瞬間はきっとずっと忘れないだろう。 願わくば、あなたもそうでありますように――。
――そうして、歌い終わって。 いま、この瞬間。幸せそうに、微笑んでいた。]
(8) Elliy 2015/06/15(Mon) 18時半頃
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[>>5:153 ノックの音が聞こえてドアの方に視線を移す。軽快な音と共にメル兄やんが現れて夢なのか現実なのかはっきりしない朦朧とした意識の中で手を伸ばしてみる。]
メ…メル兄しゃ……ん。
[弱々しい笑顔で声を振り絞って呼び続ける。]
(9) 荊棘花 2015/06/15(Mon) 21時頃
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タルトは、ケイトにお辞儀をした。
荊棘花 2015/06/15(Mon) 21時頃
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―部屋を離れる前―
[少女のか細い声に、はっとする。メルヤは振り返り、寝台に横たわっている少女の元へと近寄った。]
タルト、大丈夫かい? ナナオもケイトもトレイルも、みんないるよ?
体は平気苦しくない?
[労るような柔い声で、穏やかな微笑む。 そっと小さな手を握ろうと手を延ばした。]
(10) つづ@tuduraori 2015/06/15(Mon) 21時半頃
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[酸素吸入器で何とか呼吸はできてるものの発作は体を急速に衰えさせて風邪の菌は肺まで進んで暴れまわる。 それでも必死に笑顔をつくってメル兄しゃんの言葉を聞けば手を握ってコクコクと2回頷く]
ゲホゲホ……お兄しゃんだ……
……夢見てるの??
(11) 荊棘花 2015/06/15(Mon) 21時半頃
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[病状が悪化しているようだった。無理もない。何人もいなくなった、タルトの病では悪化の一途を辿るのは目に見えていた。
隔離施設でひとりきり。 病院とは名ばかりで少女の命の灯火を消そうとしているようだ、とメルヤは思う。]
…夢じゃないよ、タルト
[酸素吸入器がされている姿は、痛々しさえ覚えた。顔には出さず、穏やかな笑顔を保ったまま。]
僕もケイトも、ナナオもいる ナナオは君に会いたがってたし、僕と会った時より元気に…なってきたよ
タルトも元気になったら、会えるよ [そう口にして、そろり。包帯が巻かれた手で――鱗では傷付けないように――タルトを撫でる]
(12) つづ@tuduraori 2015/06/15(Mon) 21時半頃
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[ニコッと笑ってそのまま目をとじる。呼吸は整わないままだけど、みんないるとわかって安心したみたい。]
すう……はあ………… ナナオ姉しゃんもいるんだ…… 良かっ……た……すう……すう……
[眠るように意識を失ってぐたりと手が落ちる。 枕元には持っていた読んでもらうはずの絵本が置かれててベッドの下ではミイちゃんがふてぶてしい顔で隠れている。]
(13) 荊棘花 2015/06/15(Mon) 22時頃
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[心の一部は、真冬の空に囚われたまま。 >>13に余り近づいていると体に障るかもしれない。 どうにかしなければ――。そう思っても全身を取り巻く、凍える寒さは止まない。]
うん。ナナオも…いるよ。 絵本読んで貰えるね。
[トレイルのことを口にしなかったのは、この時点で彼がどれ程の状態になっているかわからなかったからだ。 同日に運ばれたため、タルトは知らない。下手に刺激を与えるようなことは、口にしない方がいいと思った。]
おやすみ、タルト。 …どうか現実でも、幸せな夢を
[”家族”に笑顔をくれる末っ子の少女。 労るように、もう一つ撫でて、ベッドの下の猫のぬいぐるみをタルトの横に置いた。 絵本は悩んだ挙げ句にそのままにしてあげた方がいいだろう。
タルトの容態が、少し上向きになったのを見、ほっと一安心してメルヤはタルトの病室から静かに立ち去った。
その後――体力の限界を覚えてどこかの空室で*倒れ伏したのだった*]
(14) つづ@tuduraori 2015/06/15(Mon) 22時頃
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[――――彼女の紡ぐ歌は、彼の望んだこと。] [それとも、彼女の歌を彼が望んだの? ]
[みしり、きしっ。まだ、まだ全てが割れてしまう前に。消えてしまう前に。聞けて、よかった。彼の心に宿ったのは、安堵。
――――“落した”ものは戻らないはず。それはまだ、彼の中に残っている話。でも、それに対する疑問なんて、もうすぐ消えてなくなってしまうから。そんなことより、今を。]
[無言で微笑む彼の頬に、彼女の手が触れる。浮かんだのはやっぱり、紫の花。いつかみたいに。彼は、覚えちゃいないけど。
淡紫のこれが表すもうひとつの意味は――――落したわけじゃなくて、知らないだけ。そっと見えない綺麗な色の髪をなでる指は、優しい。壊れ物に触るようなおどおどしい指でも、子供を撫でるような荒々しいそれでもなくて。]
――――……よかった、聞けて。
[何故だか。一筋だけ落ちた雫が、彼女の手を伝ったかもしれない。]
(15) hamy 2015/06/15(Mon) 22時半頃
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あたしも、歌えて良かった――。
――トレイル。 あたしは、その。・・・いっしょに、いたいな。 あと、どれくらいの時間があるのか分からない――。 でも。その、時間を。1秒でも、一緒に居たいな。
[手に伝う滴に、眼を開けて。 あたしも、微笑んでいた。]
(16) Elliy 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[何処までも遠い遠い空の中――――…。
吸い込まれるように、緊急サイレンの音が鳴った]
(17) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[ざわめきが遠い。 一部職員を除いて玄関付近の区域には、 立ち入らないよう放送が流れる。
同じような放送が流れたことが、過去に一回だけあった。 その時は、確か、]
(18) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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―屋上―
[其処には既に人気が無かった。 集まっていた医療スタッフたちは、 慌てて地上へ降りて行ったのだろう。
扉の鍵は開いたまま。 ―――…扉すら、開いたまま。
ゆっくりと足を前に進める。 夜の匂いを含んだ風は、 中庭で感じたものより少し肌寒い]
(19) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[柵の傍らまでやって来た。 強くなった風が黒い翼を煽り靡かせる。
遠く地上ではざわめきが絶えない。 其方を覗き込もうとして、 足元に置かれている二冊の本に気が付いた。
挟み込まれた紙切れが、寂しそうに揺れている]
―――――――…。
[其れが何を意味するのか。 理解をするという間もなく、頭の中に事実が転がり込む]
(20) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[どうして責めることが出来るだろう。 別離の予感は中庭で別れた時、確かにあった。 こういう形でだとは、思っていなかったけれど。
…どうして責めることが出来るだろう]
シー兄ちゃん。
[絵本と絵日記を抱きしめて、その場に力なく崩れ落ちる]
(21) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[ざわめきが遠い。 立ち入り区域を解除します、という放送が流れていた。 既に陽は沈み、月が昇り、辺りは闇に包まれている。
泣きもせず、笑いもせず、ただ無表情で其処にいた。 どうしたら良いのか分からないから、 どうしたら良いのか分からない顔でずっと其処に居た。 シーシャの残した最後の痕跡が、ざわめきが、 消えてなくなるまで。 忘れない為に。全て、覚えておく為に。
地上から人の気配がなくなると、 立ち上がって漸く下を覗き込む。 暗く――――…霞む視界には、普段通りの景色が映る]
じゃあね。
[あの時>>5:138、 思わず黙り込んで返事し損ねた言葉を返して。 立ち去る屋上、残されたのは一枚の黒い鴉の羽根*]
(22) halt 2015/06/15(Mon) 23時頃
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[揺れる、揺れる。花は揺らぐ。少しだけ何かを堪えるように細められた目――細めようとした瞳。結局は何も表せない。髪をなでる手がすこしだけ、止まった。]
――――……、
[もちろん。そう紡ぎかけた口は息を零しただけ。
結晶化は――――外側からも内部からも侵食する。まるで、彼の記憶の様に。どこから消えていくのか、分かったものじゃない。だからこそ。さ。
優しい嘘など、最期に、この子にはつきたくはないと。はっきりと思えたから。]
……もう少しだけ、このままでいさせて。
[言外に告げる、否の言葉。かっこ悪いとこ見せられないからね。普段ならそんなことを言って誤魔化したかもしれないけど――そんなこと、言えなかった。だって、本当にそれだけはごめんだと思った、から。]
[髪から、頬へ。移る手は、少しだけ震えていた。]
(23) hamy 2015/06/15(Mon) 23時半頃
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――…。
[ナナオも、何かを返そうとして――それ以上は言わない。 あたしにも、残された時間がどれくらいか――分からない。 きっと、この閉鎖区域に連れられたトレイルも――。 トレイルに触れている手が、少し震える。 同じように――トレイルの手も、震えている。]
・・・っ。
[つう、とあたしの頬にも涙が流れる。 泣くつもりなんて、無かったのに――。 悲しくて。切なくて。 このままで、というトレイルにうんとも言えない。 喉につまりそうな、何かが――声に出せない。 ――いやだよ。 って、思ってる。もう少しだけ、じゃ。 でも――それを言葉に出せなくて。涙だけが、溢れた。]
(24) Elliy 2015/06/16(Tue) 00時頃
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[嫌だな。“消えて逝くこと”への恐怖や心残りなど、なかったはずだったのに。そんなもの、どこかへ“落として”いったはずなのに。でも、どちらにせよ遅すぎる。
リミットはそう、遠くない。]
…………ごめん。
[伝えたい思いがうまく言葉にならなくて、零れたのは謝罪の言葉。だから、泣かないで。なんて。笑って。なんて。言えるはずもない。左手に伝う彼女の涙は、少しだけ熱を帯びていた。
まだ自由のきく指で、彼女の頬の雫をそっと拭う。]
(誰かを見つけて。)
(こんな俺じゃない、誰かを。)
(ね。いい子だから。)
[そんなこと。言えるわけないだろう。そんな――綺麗ごと。]
(25) hamy 2015/06/16(Tue) 00時半頃
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[ごめん、って言われた――。 その可能性も、ナナオは考えていた。
――でも。やっぱり、涙は落ちる。 拭ってくれたのに。その上に、もっと流れて落ちていく。]
・・・いっしょに、居たい。 本当は――、ずっと。
あたしが、死ぬか――。 トレイルが死ぬか――。 そのときまで、いっしょに、居たいよ。 少しじゃ――、いやだよ。
[拙い言葉で、少しづつ。 それは、あたしの我儘だけれど。 ちゃんと、言わなきゃ。 そう思って――少しづつ。ナナオは、言葉を出した。]
(26) Elliy 2015/06/16(Tue) 00時半頃
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[病室のベッドで再び目が覚めてカパッと人口呼吸器を外す。 あれからどれくらい時間が立ったのかな。
すっかり症状は落ち着いてもぞもぞとベットから出るとミイちゃんと絵本を抱いて病室を出る]
だ……だれかあ? おにいしゃあん?おねえしゃあん?
[廊下で声を響かせて誰かいないかと歩き回るタルト いつの間にか着替えたパジャマ姿のまま てとてと歩む]
(27) 荊棘花 2015/06/16(Tue) 20時半頃
|
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―空室― [蕩けるような微睡みの中、眠りに落ちる前に過ぎったものをメルヤは思い出せなかった。(>>5:+155〜>>5:+159)
人によっては感傷や未練といった類の感情が、鎌首を擡げたのは確かだったろう。 幻覚に取り込まれた一部は未だ、粉雪の中。繋がりが切れないためか、他に要因があるのかメルヤにはわからない。
自分自身の殺すことなど、容易にできる筈がない。
過ぎることすらない思惟は、身震いひとつで掻き消えた。]
……今、何時だろ?
[辺りが騒然としている気がした。 病棟内で何事か起こったのだろうか。不可解に思いつつ、空室で身を潜める。
騒ぎに乗じて一度治療を受けるべきか、タルトやケイト達の様子を見るべきか思案する。 結局のところメルヤが出した結論は、その時々で臨機応変に動こうというものだった*]
(28) つづ@tuduraori 2015/06/16(Tue) 21時頃
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|
── …中庭の木の上で… ──
[スイッチが切れたように眠ってしまったオスカーは、しばらくすやすやと心地よさそうな寝息を立てていた。
──不意に、その身体がコマ撮りのフィルムを逆再生したように縮む。 伸びやかな少年のものだったその身は柔らかな幼児の肌に、そしてさらに、柔らかく、水分を含んだ小さな小さな姿に。
彼の身体が縮むごとに、周りには半透明の何かがふわりふわりと浮かび上がる。
金色の目をした仔猫、活発そうなビーグル犬、手のひらより少し大きな妖精や、宙をおよく色とりどりの魚たち。 七色のもやが絡んだ光の塊や長い尾羽の小鳥、銀の鱗を燦めかせたドラゴン、そんなものが次々と溢れ出して、小さくなっていくオスカーの周りをくるりと回ってはどこかへ飛び、走り去って行く。]
(29) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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[真綿にくるまれたような夢を見ている。
おぼろげな輪郭で構成された、昔あったできごとの夢。 それはかろうじて消えずに残っていた、記憶。
灼けるような砂浜を、誰かと走った記憶。 星降る夜空の下、遠くさやさやと流れる小川の音。 飼っていた犬の背中に鼻を突っ込んだ時の日向の匂い。
何でもない景色たちがふわふわと浮かんでは消えていく、そんな夢。]
(30) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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|
[フレームのような俯瞰風景の中、笑う女の子達がいた。 幻想のように舞う蒼い翅。 書架の本を選ぶ無表情な女の子。 彼女の名を綴る青年の、僅かに綻んだ口許。 長机の片隅で本を読む浴衣の子。 ポケットにいつも飴を持っていた、こどものような青年。 紫の花を大事そうに手渡した男の指先。 そういえば、眼窩に花を抱いた子がいたな。 壁一面に広がる凹凸と、所々に散らばっる赤いしるし。 何でも覚えていようとした青年は、まだ自分のことを覚えていてくれるだろうか。
出会った人たちの欠片も、とりとめもなく流れていく。
彼らがいつか元気になって、広い世界をもう一度見ることができますようにと祈って。]
(31) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
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|
[──幻影たちが走り去った後には、彼が着ていた服だけがまるで抜け殻のように、木の枝に引っかかっていた。
ふわりと風が吹いて、軽い音と共に服が地に落ちて、それきり。
しばらくして、さまよいだした幻影の一つに気がついて探しに来た病院のスタッフ達がそれを見つけてちょっとした騒ぎになったが。
オスカーの姿はどこを探しても見つからず、眠っている間に蒸発してしまったのだろうと結論づけられた。
幻影達がどこへ行きどこで消えたのかは、オスカーですらも知らない**]
(32) amane 2015/06/16(Tue) 22時半頃
|
メルヤは、シーシャに「Thiotimoline」と書かれた注射を投与した。
つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 20時頃
|
―隔離病棟:廊下―
……っく……っ
[松葉杖無しで歩けば、その足取りは鈍く。 故に杖を使用しているものの、これでは再び彼に会うなど夢のまた夢
さようならすら言えず。唯、離れた指先。 急すぎた別れは未だに心に傷跡を残す。
諦めきれぬ。彼と再び会いたい。 空を共に見たいと、その思いは焦燥となって...の脚を動かした。
何処か隔離病棟が慌ただしいのは何故だろう。 2人っきりとなったトレイルとナナオに何かあったのか。 それとも傷だらけのメルヤでも発見されたか。 タルトの目が覚めたか、それとも。 シーシャが飛び降りた事は知らず、...は歩く。廊下を歩く。
と、前方に人影を見つけ。薄暗い照明が照らしたのは。]
(33) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時頃
|
|
……メルヤ。貴方で歩いて大丈夫なの?
[其処には今、考えを巡らせていた男の1人がいた。]
(34) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時頃
|
|
―隔離病棟:廊下―
……――。 [満身創痍の状態で廊下の方へと向かう。 職員の動向が、慌ただしいのをメルヤは感じ取った。注意深く探られれば手錠も足枷も付けてないメルヤは見つかれば、次は寝台に拘束されかねないが、気にする節がない。
怪訝そうに周囲を逡巡しながら廊下を歩く。
今の騒ぎに乗じて――どうにか出来ないか。 ナナオとトレイルが、同室にいないこともわかっていた。 リネン室の場所も把握していた。南京錠のような鍵だけで済ませている辺り、入院患者をなめているとしか思えない。 特別、持っているピンセットをヤスリで削る必要もなく、リネン室の扉を開く。
背後の気配に、はっと息を呑む。>>33の顔にかすかに安堵した。]
なんだケイトか
[むしろ患者仲間で無かったら危機的状況なのだが、メルヤの判断能力は今落ちていた。]
(35) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 21時頃
|
|
[>>34の問い吐いた息は白かっただろうか。凍傷こそ無いが、ある一定気温まで下がっているままだった。]
…何故か病棟内全体が騒がしいからね この騒ぎを利用しない手はないよ
[リネン室からかっ攫うように5着ほど白衣を取る。やや多かったが不足するよりいいだろう。]
はいケイトもこれ着て?
[口にしつつ、メルヤは白衣を羽織った。包帯も隠したかったが頭の鱗を見られるよりはいいだろう、と観念する。]
(36) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 21時頃
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|
ええ、私よ。 ……手錠、つけなくて大丈夫なの?
[彼の口から漏れ出る吐息は隔離施設の空気を真白に染める>>36 とはいえ...は彼から漂う冷気は近くまで行かねば感じることはできない。 硬化する身体は、あらゆる感覚を鈍磨にしていた。
周囲の目を欺くのに徹底する彼らしくなく、 手錠と足枷のフェイクが見られない。 ...は其れを訝しげに思いながら彼を見つめた。
が、渡されたものを見て目を見開く。 これは、白衣?]
あなた……まさか。 (この期に乗じて、脱走するつもり?)
(37) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時半頃
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|
[問いかける言葉を飲み込み、...は緩慢に、 されど自分にできる全速力で急いで羽織った。 傍目からは年齢もあり新人研修医位には見られるだろうか。
幸い外見に現われる奇病ではなかった為、一見普通の人間に見える。 それは鱗を隠したメルヤにも当てはまったろうか。]
似合うわね、メルヤ。 白亜の廊下を歩けばまるで回診のお医者さまみたい。
[告げる言葉は至極真面目である。これでも。]
(38) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時半頃
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|
白衣を着てたら、ね。……手錠と足枷はトレイルの部屋に投げたままだし。
[>>38冷帯に慣れたのか。寒さが和らいだのか。今は考えないように彼はしていた。 今出来る最善のことを、尽くす。頭も冷えているが、判断能力として適切かはメルヤには自信がなかった。 近くに寄れば、ケイトを冷やすのではないかと懸念をしつつ、残った白衣を先ほどまで潜んでいた空室へと投げ込んだ。]
[問い掛けるような視線には、小さく頭を振る。 周囲の喧騒は止まない。どころか白衣を着たメルヤ達を同僚と思ったのか、指示に従うよう促す者までいた。 怪我をしているので、こちらの方に残ります。適当な相槌だったが気に留められることはなかった。]
[慌ただしさで怪我で誤魔化そうとすれば包帯を解かなければいいだろう。 小声で、隣にいるケイトに話しかける。]
ケイトも似合ってるよ。元が文学少女だし、真面目そうだしね。
[茶目っ気を帯びた言葉を告げ、更に声を潜めた。]
(39) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 21時半頃
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ケイト……何故かはわからないけど、病棟が騒がしい。 構造をね、考えたのだけど開放されてたあちらの病棟とこちらの病棟では、繋がってるようだ
…この機に乗じたら、行けるかもしれない。 [松葉杖のケイトを、促すように、庇うようにしながら白衣の集団が動く姿を隈無く見る。 以前に病棟内を探ってだいたいの検討が付いていた。
どこかにある、職員専用の通路からあちらの病棟に行けるのではないかと――。]
(40) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 21時半頃
|
|
投げ込んだままなの? ……念の為隠しておいた方が良いんじゃないかしら……
[そう告げたものの>>39、時間がないのはわかっている。 だからこれ以上この事については話しあうべきではないと、 ...は口をつぐんだ。
自分らを同僚と勘違いしたか、指示を飛ばす白衣に頷けば メルヤも同じく適当な相槌を打つのを見て相手は納得したらしく その場を慌ただしく去ってゆく
咄嗟に隠した松葉杖は、どうやら見つからなかったらしい 安堵の吐息を零した後、やはり松葉杖は流石にまずい、と ...は自力で歩いていく決意を固めた 似合うとの言葉に、口角を僅かあげ]
(41) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時半頃
|
|
[彼の説明を聞けばどうやら病棟とこの施設は繋がっているらしい。 ...も連れてこられた時は裏口からだったので、何となくそんな気はしていた、が。]
ありがとう、メルヤせんせ? さて、っと。今なら警備も手薄。 ……隔離施設の出口はあちらでよかったかしら。
[一度しか潜っていない場所だ。 少しうろ覚えなのよとメルヤに問いかけたが、彼も知らないのかもしれない。 ...は、手すりに片手を添え、松葉杖を壁に立てかける。]
――自分の脚で行くわ。 早歩きくらい、なら。いける。
[無論腱が断裂する危険性はあるが、 もう今しかない。と頭で理解していた。 そして。見つかるリスクを考えれば怪我のリスクの方を取った方が良いという事も。 かばわれている事には気づいていたから。 メルヤに礼を言って前を見つめる。]
(42) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時半頃
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行くわよ、メルヤ″先生″ いざ皆の居た病棟へ、ってね。
[堂々と、...は、メルヤを促し共に歩み出したろう。]
(43) シスマ 2015/06/17(Wed) 21時半頃
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見つかったとしても看護師の職務怠慢だよ。 まさか隔離患者が鍵開けするとは思ってないみたいだしね
[南京錠はしっかり掛けつつ>>41に肩を竦めた。 職員が多いためか、非常事態でも起きているのか。余り違和を覚えられていないようだ。 白衣を着込んだままの、メルヤとケイトの横を数人の同じ白衣を着た者が走り去る。]
ケイト… [松葉杖を使わずに足を酷使するのは無謀ではないだろうか。眉を顰めたが>>41の紫水晶の双眸を見れば決意が固そうだった。 冷気が、肌を刺すような感触がする。]
[彼の説明を聞けばどうやら病棟とこの施設は繋がっているらしい。 ...も連れてこられた時は裏口からだったので、何となくそんな気はしていた、が。]
僕は眠らされて通ったからね…憶測でしかないけど、あの辺りだと思う あっちとこっちの構造を考えたら丁度いいしね
[メルヤは自らが作った地図と、長年暮らした病棟の位置を頭の中で整理する。 瞑目した。方角ははっきりとわからない。最後は勘だよりだろう]
(44) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時頃
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――今は出て来てくれるな。と願って、蹲っている幼い自分の背に語りかける。その幼い子どもが振り向いたことには気付かず] わかった、ケイト”先生” 僕に付いて来て
[覚悟を決めた彼女を見れば為すべきことはひとつ >>42が何よりも誰よりも会いたがっている人の元へ連れて行くのが家族というものだろう。]
ケイト先生、2,3言っておく…よ
まず…何かがあったのは間違いなくあちらの病棟の方だということ 見つかったらどうなるかわからないってこと
[言われずともわかっているであろうことを、メルヤは前を先行しながらケイトに届くぎりぎりの声音で告げる。]
上手く行けたとして……こちらに戻ってくるか、どうするかは、君に任せるよ
[小さく隠れて、と指示をした。白く頑丈な壁になっていた場所が開け広げられている。
患者が逃亡しないためだろう、数人がいるのを見る。]
(45) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時頃
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ケイト…… ちょっと口を閉じたままがんばって、走れる?
[口にしながら辺りを見回す。記憶の中ではこの周辺にあった筈。 次に手にしていたのは消化器だった。]
(46) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時頃
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嗚呼、その看護師さんは後で減給の刑ねきっと。
[なんて大袈裟に肩をすくめた>>22 彼が近付けば肌を撫でる冷気。それも決意を固め、 自身の脚で歩むことで脂汗が滲む今では、何処が心地よくも感じる。)
……十中八九そうでしょうね。 此処でにしては、随分と四方八方に散らばっているように見えるから。
[メルヤの後をついて、歩く。やはり病棟は慌てた雰囲気に包まれており、 過ぎゆく人々は何処か焦りを帯びているようにも見えた。
...は知らない。シーシャがもうこの世に居ない事も。 オスカーが微睡みの中陽気に包まれ消えて行った事も。
今なら人魚姫の気持ちがわかる。 一歩一歩、歩めば足の裏に硝子が刺さる様だ。 其れ位鈍く痛覚を訴える様になった足を叱咤する。
少し位耐えなさいよ、私――もう今しかないのよ――]
(47) シスマ 2015/06/17(Wed) 22時頃
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[此方に戻ってくるかどうかは任せると告げた彼に、 答える返事は頷き1つ。そして小さく紡いだ言葉。 次、何時言えるか分からないから。]
メルヤ、ありがとう。 私にとってはね。貴方も、大切な家族なの。 私迷惑しかかけてないけどね。
[そう、告げていれば隠れてと言われ、 慌てて――しかし緩慢な動作で身を隠せば、 其処には数人の研究者がいた。
メルヤの言葉と、手に持ったモノに...は次に、何が起こるかを予測して。]
(48) シスマ 2015/06/17(Wed) 22時頃
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……いけるわ。
[そう告げた後、きゅっと口を引き結ぶ。 瞳は唯真っすぐ。出入り口だけを、見つめ。 何時でも走りだせる体制に、入った。]
(49) シスマ 2015/06/17(Wed) 22時頃
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誰の責任になるかは知らないからけどね。
[手を貸して呼び止められても厄介だった。メルヤはなるだけ、>>47が歩きやすいように先を行くことしか出来ない。 あの足で歩くのは辛いだろう。それでも今だけでも、彼女の体が一歩でも動くようにと、祈らずにはいられなかった
傍近くに居ながら手を貸せない状況は歯痒かったが怪しまれては元も子もない。]
(何が起きているのかも…気になるな)
[身震いを起こしつつ、嫌な懸念が過ぎる。開放区域にいるみんなが無事であればいいと、願っていた。]
(50) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[彼女の理知的な双眸が、輝きを増した。 宝石を生み出す彼女の奇病。何よりも、ケイト自身が輝いてみえた。]
ケイト。僕にとってもケイトは大切な家族だよ。 迷惑だなんて水臭いよ
…君の前向きさは、きっと…どこかでぐずっている子どもに顔をあげさせた。
ありがとう。
[彼女は幻の中の出来事を知らない。まして、七年前の幼い自分が、真冬の空で蹲っているとは知らない。
目を閉じれば、ほら。――心の一部が具現化した子どもが、泣くのを止めて空を見上げている。]
(51) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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……僕が合図した後に、走ってね。 なるべく、見張りに掛けるようにするから。
[消化器の安全栓を抜きながら、注意深くうかがう。 一瞬の間隙を見逃してはいけない。彼女は余り早く走れないから。
安全栓を、ケイトと自分がいる方角とは逆方向に投げた。
カツン。リノリウムの白い床に響く固い音に、見張りのふたりが反応する。]
走って!!
[大声を出しながら、ノズルを掴む。レバーを強く握って一度威嚇のように足元だけを見張りの二人に向け顔目掛けて噴射した]
(52) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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―(if)See you in your dream―
[病院の施設内を、 幻想的な煌く記憶の欠片達がパレードし、 天に向かって消えていく。 その光景を絵に残せる程の力が残っていないことを、 口惜しく思った。
(――――――忘れない)
その、数日後]
(53) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[新たな入院患者がやって来た。 12歳くらいのその少年は、トニーという名前だった。 右眼から花が咲くという奇病を患っていた。 果たして何色の花だったのか ――鴉の瞳には、其れは日毎に異なる彩で映し出された]
宜しくな、俺はキルロイ。 此処は不便も多いけど、悪いことばかりじゃないから。 何か困ったら、頼ってくれて良いんだぜー。
[自分がそうして貰ったように、施設内の案内を買って出た。 トニーは不安がってはいるが、 何処か新しい環境に期待している様子も見受けられた。 元々、此処に来る前の生活があまり恵まれたものでは なかったということは、後日彼に教えて貰った]
(54) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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図書室は地下にあるから、あとで行ってみるか。 後は、食堂と、トレーニングルームと…。
[狭い歩幅に合せて、ゆっくりと歩く。 時折揺らした黒い翼が、ふわりと風を受けて揺れる。 横切る廊下に刻まれた傷跡。 未だ消えることは無く、確かに其処に存在している。 やがて、最後に―――と、少年を中庭まで連れて来た。
穏やかな風が吹いている。 少し強くなってきた日差しが眩しい。 かつての賑やかさは其処にはなく、静寂に満ちている]
此処が病院の中で、一番広い空が見れる場所。 春か秋だと、もっと気持ち良いんだけどなぁ。 ちょっと暑くなって来たかなー。
[遠くで鳥の鳴く声がした。小さな蝶が、空高くを舞っている。 花壇に広がるのは幾多の種類の花々と、 それに混じった薄紫の――]
(55) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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ところで、いきなりなんだけどさ。 一つだけトニーに仕事を頼んでも良いか?
此処の花の世話を、頼みたいんだ。 綺麗だろー? 凄く大事な花なんだけど。 ほら、俺じゃ、水も蒔けないから。
[少年は、仕方ねえなぁ、 なんて悪がりながらも、二つ返事で頷いた。 それから二人で早速、花の水やりをした。
実は中庭以外にも花が咲いているんだ、 と後出しのように伝えたら、 トニーは呆れながらも其処にも水を蒔いてくれた]
(56) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[トニーはサッカーが得意らしい。 文系の男は付いて行けるかなぁと笑いながらも、 今度一緒に中庭で遊ぶ約束をした。 勿論、花は傷つけないように。
――――――…この少年も、何時かは知るだろう。
この病院が、つまるところは監獄に過ぎないと。 それでもその狭い檻の中に、 不幸ばかりが落ちている訳ではないと。 少しでもそう思って、くれれば良い]
(57) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[自室へ戻って一人になると、重い溜息を吐く。 今となっては、引き籠っていた3か月間が恨めしい。 酷くなる身体の痛みと体力の回復の両立は、 非常に厳しいものはあるのだが。
それでも、諦めたくはなかった]
『キルロイ――キルロイ……ッ』
[夢の中、君が叫んでいる姿を見たんだ。 消え行く儚い宝石の欠片ではなく、 軋む腕を必死に此方へ延ばそうとする凛とした強さ。
君の為なら、何だって出来ると思うんだ。 君が腕を伸ばしてくれるなら、俺は、必ず――――]
(58) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[腕は機能的には完全に翼と同化し、 更に肩から内への侵食も始まっているようだ。 ただ、精神まで侵されることは無かった。 そして痛みに耐えて薬の量を増やさなければ、 差し当たり男が隔離部屋へ連れて行かれる道理はない。
腕が使えなくなった代わりに、 もっぱら機能し始めたのは足だった。 行儀が悪いが、今更そんなことは言っていられない。 いつかこの足ですらも――― と、過ぎる予感は見ない振りをした。
首に掛けている紐に通した紅玉が揺れた。 全てが終わって始まったあの日から、 ずっとこうして肌身離さず身に着けている。 石に触れると彼女の笑顔が思い出される気がした。 それが男の精神を―――繋ぎ止めてくれている気がした]
(59) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[男は器用に足で鉛筆を持ち、日課の絵日記を付ける。 まだまだ歪な絵。 でも、見れないことは無い、…と、思う。
其れが終わると、スケッチブックを見返し始めた。 何度も、何度でも、見返した。 忘れないように。覚えているように。 彼らが確かに存在したこと、その想い出を。
棚の中には、シーシャの絵日記も並んでいる。 その隣の箱にはヒナコとの文通の手紙が、 彼女の最後の記録の走り書きと共に仕舞われている。
部屋の片隅には、ケイトリンが微笑んでいる絵が飾ってある。 完成度は七割方の、あの日の未完成のまま。 もう記憶の中の色を失ってしまったから、 どうしても続きを描くことが出来なかった。 あの鮮やかな愛しい菫色を、上描きしたくはなかったから]
(60) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[そうして、―――――]
[どれ程の月日が流れただろう]
[入院患者の移り変わりは波がある]
[時に激しく、時に緩やかに、増減を繰り返し]
(61) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[そんな、とある雨上がりのよく晴れた日のことだった]
(62) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[鴉の瞳は、遠い空に虹がかかるのを見た。 十四色に煌く虹だった。
あの向こうにキミが居るんだね。
――――――――誰かが、呼んでる。
紅玉が揺れた。 この頃には痛みで一日の大半を朦朧とすることも多かったが、 今ばかりは頭の芯が冷えた様にはっきりとしていた]
(63) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[遠く、ざわめきが聞こえる。 あの人達が何を言っているのか、よく分からない。
世界がまるで切り離されてしまったように。 全て覚えている。 覚えているけれど、干渉を嫌うように。
そうだ、捕まってしまう前に。 あの子のように、あの子のように、あの子のように。 痛くても、苦しくても、どうして頑張っていたんだっけ。
ああ、そうだ。 …そうだった]
(64) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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『……きみをつれて、どこかとおくへにげれたら』
(65) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[ヒカリモノ好きの鴉が飛んだ。 大空高くに舞い上がった。
聳え立つ監獄の白い柵を、悠々と見下ろして。
硝子のようなその瞳には、 ――――――― 一面に咲く紫色の花が映っていた*]
(66) halt 2015/06/17(Wed) 22時半頃
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[何が起こっているのだろう。私が、メルヤが、 ナナオが、タルトが、ゆりが、離れた施設で。
キルロイ。貴方は無事? シーシャ、オスカー、ヒナコ……貴方達は今何をしているの? 不安は募る。胸を軋ませる。
其れでも私は歩く、1歩1歩、メルヤに先導されながら。 彼の背を見ながら歩む。その何と頼もしい事か!]
――あら、抱きしめてあげたいわね、その子。 私の無表情で顔をあげさせる事が出来るなら其れは素敵な事。 此方こそどういたしまして、かしら。
[そして小さく――]
(67) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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貴方がいてくれて、良かった。 貴方の強さと、優しさは皆の希望よ、メルヤ。
[きっとトレイルにとっても、タルトにとっても。 貴方は無くてはならない人だから。 脳裏で弾ける、貴方のおどける姿。 それは何時でも皆を楽しませ、勇気づけてくれた。 時間があるなら貴方の手をゆっくり握って、 もっと色々言いたい事はあるのに。時間は有限ああ口惜しい。
空を見上げる子供の事はわからない。 でも、こんな自分でも彼の、役に立ったかしら?
宝石の涙は零れない。 零すのは、キルロイと出会ってからと、決めている。]
(68) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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……っ!
[走って、と告げる声に弾かれた様に走りだす。 ギシ、と大きく軋む間接の音。 噛みしめ過ぎてぶつっと切れたのは唇。 紅い線が顎を伝うも、気にせず...は走る。
もし、彼らにメルヤが捕まってしまったら。 恐怖を憶えるも、今ここで振りかえってしまっては彼の頑張りが無駄になる。 そんなこと、させはしない。
息が上がっても、痛みを訴えても。
動け、脚! 根性見せろ、ケイトリン・トレーネ!]
(69) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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っく、っつっ!!!
[息が上がる。脚が絡んで転倒しそうになる。 其れでも、走る。唯々走り。 そんな折――]
(70) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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…………?
[視界の端に、妖精が見えた。 ふわり、ふわり。フェアリーダンス。 優しい光の帯を抱いた、彼らが踊り。
ぱちん
音と、ともに聞えたのは笑い声。 光と共に見えたのは、かつて皆で楽しんだ中庭。
メルヤが笑ってる。木に登って手品をしている。 タルトが美味しそうに御飯を頬張っていて。 それを微笑ましく見つめるオスカーがいる。 向こうの方からやってくる、ヒナコとシーシャ。
嗚呼、そして木陰で指に絵の具をつけて 絵を描いているのは――愛しい――]
(71) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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キル、ロイ……キルロイ……!
[たん、と音をたて踏み入れたかつて何時も自分が居た場所。 専用通路を抜けて出た先の廊下は食堂に近い位だろうか。 息を整え、何処かに引っ掛けたか半分解けかけたおさげ髪をそのままに。 引きずる足で1歩1歩、...は歩みを進める。
再び、貴方に会いたいから。]
(72) シスマ 2015/06/17(Wed) 23時頃
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[開放区域にケイトを向かわせることが、得策だったとは言い難い。 この機を逃せば、二度と無いかもしれない。 メルヤは知らなかったが、もしかしたらシーシャが起こしてくれた奇跡のひとつかもしれない。
知りようのない喧騒は、胸騒ぎを呼び起こす。]
――我が儘な子でね。 君でも僕でもダメみたいなんだ。
[ふっと悪戯めいた笑みを浮かべる。 嗚呼。もしかしたら。彼女と顔を合わせ、言葉を交わすのはこれで最期かもしれない――。
それでも、前を向き、希望を語った彼女の手助けをしたことを悔いることはないだろう]
[>>68の声には小さく頭を振る。 メルヤは手を貸しただけ。自ら動いたのは、ケイト自身だった。]
(73) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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僕は少しだけ器用で小回りがきくだけだよ、ケイト 君の芯の強さこそ、みんなの希望だった。
――僕の寒さも少し和らいだ。
ありがとう、ケイト。 [嘘を、つかないのは自己欺瞞。 罪悪感など募らせないため、本当のことしか口にしなかった。
希望は、希望でしかなく。叶えられないことばかり。
けれど数日。彼女のひたむきさを見て、最後まで心を砕くケイトを見つめる。]
(74) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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ケイト、会えたら”また”ね
[――会えたらと付けるのが彼の精一杯だった]
(75) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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[見張りの目眩ましにはなってくれたようだ。白靄の中駆けるケイトになるだけ悟られぬよう、消化器を噴射する。 時間は短い。耳を欹て、距離とケイトの足音で無事に通り過ぎたであろうことをメルヤが巡らせる。
藻掻く見張りの二人目掛けて、ほとんど空になった消化器を放り投げた。
その後は騒ぎに乗じて全力で疾走する。ケイトがいる時よりも素早く、不審がないように動きながら白衣を職員専用のルームに脱ぎ捨てて駆け出した。
隔離区域に入っても何箇所かでやり過ごしたり、時には二階の壁に張り付くような、無駄な体力を使ったがどうにか凌げたようだ。]
(76) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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(どうか無事で)
[ケイトがどうするかはわからない。そのまま、キルロイと共にどこかへと行ってたとしても、構わなかった。
ケイトの不在を悟られぬように松葉杖を回収して、元の空室へと戻る。
松葉杖が床に落ちる音が遠くに響いた。普段鍛えていようとも、さすがに体力の限界だ。重傷とまではいかない怪我の程度でも酷使し過ぎたが、ここで倒れるわけにはいかない。
鎮痛剤はまだ効いているようだった。体を少し休ませれば、動けるだろう。
白衣を空室に置かれている、薄い毛布の下に隠してメルヤ自身は空室の隅でやり過ごした。自分の部屋に、戻る体力は惜しかった*]
(77) つづ@tuduraori 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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|
[>>22シーシャの痕跡は消え、ざわめきは遠く。
……遠く]
―――――――…っ!?
[違った、再び辺りは騒々しさを取り戻した。
近しいものが次々に輪郭を失って、 白昼夢を見ているように惚けていた男の意識は、 予想外の現実に引き戻される]
(78) halt 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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何、……今度は、何が―――…
[ヒナコが、シーシャが、オスカーが、 "いなくなってしまう"ことには予感があった。
しかしこのざわめきは、そのどれとも違うもの。 鼓動が速まる。 冷や汗が頬を伝う。 何もかも、何もかも理解はしていないままに]
(79) halt 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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[ざわめきに近づくように、気づけば足は駆け出していた]
(80) halt 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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[――――声>>72が、聞こえたんだ]
[夢でも幻でもない]
[現実に、その彼女の強い意思と温もりを湛えて]
(81) halt 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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ケイトリン――――――…!!
[名を叫んで駆けた廊下の先、確かに其処には君が居た。 髪は解け、足取りは重く。 けれど別れた時と何も変わらぬ、 凛とした熱籠る瞳と共に]
……っ、な、…なんで此処に!?
[突然すぎる再開に、 気の利いた言葉一つ出て来はしなかったけど]
良かった……。 君が、君のままで…。 生きていて、本当に良かった。
[飛びつきそうになる衝動を、押さえて。 彼女の体を支えるように、そっと優しく抱きしめた*]
(82) halt 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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|
――――……、
[やっとの思いで絞り出した想いを口に出しているのが分かって。彼女の震える手に透明の髪がかかってしゃり、しゃり、と音を立てる。彼の指先から、雫が消えない。
いつか。素直になれと、彼女に言ったのが自分だとは知らない。それがこんな形で成ってしまうことを、あの時の彼は知らない。]
(俺、だって)
[残酷な同意など、はけるはずもなかった。記憶なんてものに囚われるのは、俺だけで良い。頭に鳴り響く音はどんどん強くなってやまなくなっていって。
姿も知らない彼女の姿が、ふと。浮かんだ。]
――――……目、閉じてくれるかい?
[彼女の目尻を、手さぐりに、不器用になぞって。告げた言葉はいつかだか、かけた声音と同じ色を帯びていた。]
(83) hamy 2015/06/17(Wed) 23時半頃
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[声が、聞えるの。貴方の声が>>82 震える足を叱咤して。確かに聞こえた貴方の、声
嗚呼、こんな姿じゃ恥ずかしい。 額に汗かき、無表情な上に結わえた髪は片方解けたまま 脚だって震える小鹿の様にがくがくとして
それでも、会いたかった あいたかったの、あなたにあいたかったの
どんな姿でも。もう一度、貴方に 一緒に空を見たくて、私は]
(84) シスマ 2015/06/18(Thu) 00時頃
|
|
……貴方に会いたくて、き、ちゃった。
[息も絶え絶え、呼吸を整えながら紡ぐ。 精一杯の笑みを見せて、私は貴方を見つめる。 何処か動揺した様な、姿を見つめて。]
(85) シスマ 2015/06/18(Thu) 00時頃
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[抱きしめられ、紡がれた言葉に。
ほろり ほろり
零れ落ちるシンハライトは思いを凝縮したかのような深い黄色。 ピンクスピネルと合わさって、廊下に零れる宝石は小さく音をたてる。 優しく抱きとめる腕に軋む腕をゆっくり動かし、 背に腕回せば、薄く潤む視界で見つめる漆黒。]
――キルロイ、キルロイ。 あいたかった。黙って連れていかれて。 ごめん、なさい。
[解けた髪は揺れる。嗚咽を堪える様に。 彼に出会えた喜びと、慌ただしくも人気のないこの廊下。 いったい何があったのだろう。皆に一体、何が。
...は薄紅に染まった頬で彼を見つめ、 唇を、開き。]
(86) シスマ 2015/06/18(Thu) 00時頃
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私は、大丈夫。いつも通り元気よ。 ナナオも元気だったわ。恋の話とか、メルヤと3人でしたの。 私ね、青空の絵を見て――貴方と一緒の絵を見て。 またもう一度、貴方を見たいってそう思って。
…キルロイ、貴方は。大丈夫?
[何処か別れた時より雰囲気が違うような そんな事を思いながら眼差しを注いだ。]
(87) シスマ 2015/06/18(Thu) 00時頃
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[――なんて。 我侭を、言ってみても――。 ナナオは、諦めかけて。 それ以上を、言うつもりはなかった。 ――だって。好きだから、嫌われたくはない。 ――好きだから、諦めよう。 ――好きだから、困らせたくはない。 だから、だから。 そう想って――震える手が結晶化した髪に触れる。 そうっと眼を開けて、離れようとしたら――。]
・・・うん。
[もう一度、言われるままに眼を閉じて。 目尻に触れる感覚と、まぶたに浮かぶは一瞬見たトレイルの顔。
ナナオは、次に眼を開けたらトレイルはもういなくなってしまうのかもしれない――と思った。 ――あきらめたくないよ。 そう想う心が、ドクリと叫んだ。]
(88) Elliy 2015/06/18(Thu) 00時頃
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── すごくどうでもいい話・廊下の向こうで ──
[恋人達が邂逅を果たしていた>>82>>85その頃。
少し離れた廊下の向こうではスタッフ達が予期せぬ通行止めに頭を抱えていた。
『きゃんきゃんきゃん!』 『シーッ!』 『ごろにゃーご』
廊下のそこここにいたのは、 人なつっこいようすの子犬や、 体温を付け狙う大蛇や、 せわしなく辺りを警戒する角の生えたウサギや、 動くものに興味を示して後足をむずむずさせる猫又、 わさわさと床一面に伸びた虹色の芝生のような何か──
そんな形をした半透明の幻影たちだ。]
(89) amane 2015/06/18(Thu) 00時半頃
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[指先で分かることもある。
彼女の涙がいまだ止まらないことだとか、言葉を紡ぐ前の一瞬の呼吸の音だとか。何かを思いつめて唇を噤んでいるのも――こちらを一瞬見て、ぱちりと揺らいだ睫毛が触れる。]
ありがとう。
[小さく耳元に落とす呟き。]
ひとつだけ、約束して。 俺に、“ついてきちゃ”駄目だよ。
君の中には――“今”だけを遺しておいて、ね。
[髪をそっとあげれば、彼女の額に唇を落した。]
(これが俺の、最期の我儘*)
(90) hamy 2015/06/18(Thu) 00時半頃
|
|
[それがオスカーの“若返り病”の病原体であり、不用意にそれに触れれば同じ病気に罹ってしまうとスタッフ達は知っている。
せっかく培った知識を、今まで生きてきた記憶を進んで投げ棄てたい者は多くない。 だから、彼らはその先に行けずにいた。
幻たちが一定の場所を囲むように廊下を塞いでいるとは、誰も思い至るまいが。 例え知ったところで、どうしようもないだろう。
どのみち、いくら長く残っても明日の朝までのことだ**]
(91) amane 2015/06/18(Thu) 00時半頃
|
|
[ありがとう、と言われて――。 ――どういたしまして、なんて言えなかった。]
[――…。]
…、
[開きかけた口を――言いかけた言葉を、やめる。]
――…。
[やだ。 たった二文字の、その言葉。 いやだよ。 心の中で、思っていることを――言葉に出せない。 出るのは代わりに、しずくだけ。]
(92) Elliy 2015/06/18(Thu) 00時半頃
|
|
[なんて、思っているうちに――額に、触れられて。
あたしは、何も、言わなかった。 言えなかった。 ――だって、自信がなかった。 ――化け物。悪夢に聴こえた、声が呼ぶ――。 トレイルは、あたしの毒は大丈夫でも――。 だから?――だから、あたしは好きになったのだろうか? ――違う、けれど――。 トレイルは、やっぱり、あたしを好きとは限らなくて――。 記憶を失っていれば、それはなおさらで――。 どれだけ想っても、トレイルが――。 ――。]
・・・。
[泣いた。 ――でも、一言だけ。言葉が出た。]
・・・トレイルの、ばか。
(93) Elliy 2015/06/18(Thu) 01時頃
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―どこかの空室―
[――…数十分は休んだだろうか。 まだやることが、あった。 ケイトを逃した以上、隔離施設に何らかの処置が施される恐れがある。 こちらにいるユリやタルト。ナナオやトレイルも杞憂だった。]
……倒れるのは後でいいから もう少し頑張れよ、メルヤ。
[かじかむような手を叱咤する。意識が茫洋としそうになるのを留めているのは、最早気力だけだと言っても良かった。 全身は冬の外に投げ出されたまま、負傷して治療を受けていない。
それでも。治療を受けて”掴まる”前に為すべきことがある。]
……タルト、のとこ行くなら。 もうちょっと、笑わないとね。
[松葉杖は空室のベッドの下へ。白衣は悩んだ挙げ句に一着着込んだ。先ほど見張りに投げ飛ばしたのでここにあったのは有り難い。 そうして今日、何度目になるかわからない。鎮痛剤を口に含んで、噛み潰した。苦味が広がる。味覚があるということはまだ大丈夫だろう。鎮痛剤も、もうほとんど気休めに近いのかもしれないが。]
(94) つづ@tuduraori 2015/06/18(Thu) 01時頃
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―タルトの部屋― [まだ幼いとはいえ女の子には違いない。妙なとこだけ確りと気にしながら、小さくノックする。]
タルト、起きてるかい?
[呼び掛けに応えはあっただろうか。そっと、ドアを開く。 起きていたなら、白衣を着ているメルヤをどう思うかは、知れなかった。]
(95) つづ@tuduraori 2015/06/18(Thu) 01時頃
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[かつて幻で見た彼女は、笑ってはいなかった。 それはきっと、自分自身の心が笑っていなかったから。
どうすれば良いのか分からないくらい苦しくて。 どうすれば良いのか分からないくらい悲しくて。 それでも前を向くために凍りつかせた心の一部が、 ゆっくりゆっくりと溶けていく。
彼女に逢えたから。
どんな姿だって構わない。 恥ずかしいなんてある訳ない。 その必死で健気な姿に、愛しさと切なさが増した。
胸に募る想いと、情けなく滲んでいく視界は。 苦しげながらもはっきりと伝えられる言葉>>85と、 その懐かしく優しい微笑を見て決壊した]
(96) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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[ああ、格好悪いなぁ。 また泣き虫だって思われてしまう]
―――――――〜〜〜〜ッ。
[彼女はこんなにも真っ直ぐで、眩しい位に強くて。 絶望に陥っても、前だけを見ていて。 そして奇跡を起こしてしまった。
そっと抱きしめれば確かに温もりを感じる。 彼女の存在を感じる。 心根の強さと対照的に、脆く華奢なその身体。
床へ音を立てて転がり落ちていく宝石達。 あの、診察室で見たものとは違う。 色を知ることは出来ないけれど、 ――きっと何より優しい色をしているのだろう]
(97) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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ケイトリン、俺の方こそ、ごめん……。 本当にごめん。
何もできなくて――――――……。 君のすぐ傍に居たのに。 君はあの扉の向こうに、居た筈なのに…。
逢いたかった。 ずっと、君に……。
もう二度と、逢えないと思っていた、から…。
[彼女に触れながら、 過ぎるのはあの手を離してしまった時の後悔。 頬に涙を伝わせ続けながら、絶対に繰り返さないと誓う]
(98) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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[やがて少しだけ熱を離して、見つめる彼女の顔。 その瞳が――見たこともない色で。 離れていた時間と、その時が刻んだ変化を実感する]
ナナオもメルヤも、無事なんだ。 良かった、向こうで一人きりじゃなかったんだな。
元気なら良いんだ。…それだけで。
[彼女の報告に心の底から安堵して。 同時に、胸に燻るような違和を覚えた。 元気ならば、どうして隔離されなくてはいけなかったのか。 隔離をされていなかった、"彼ら"は――――]
………………。
[大丈夫、と問われて、 一瞬浮かべるのは泣き出しそうな笑顔。 既に涙は止まっていたけれど、頬に過ぎる跡はそのままに。 やがて、それは虚ろな表情へ変わって]
(99) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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俺は大丈夫、何ともない。 だけど。 ヒナコが、蝶になって元の心を失ってしまった。 オスカー爺ちゃんが、霧になって消えてしまった。
シー兄ちゃんが。
…………死んでしまった。
[それは、今彼女に伝えるべきことでは、 なかったかも知れない。 けれど、今だからこそ、伝えなくてはいけないとも思った]
(100) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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何もできなかったよ。 あまりに、無力で。 覚えておくことしか、俺には、出来ない。
[だから、こそ、]
生きてて、良かった。 強くて優しい君は、素敵だけど。 どんな君だって、構わなかったんだ。
また、逢えて―――――…。
[噛みしめるように、そう告げて。 彼女に触れる指先に、僅かに熱がこもった**]
(101) halt 2015/06/18(Thu) 02時半頃
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[貴方の瞳から零れる滴は、 まるで真珠みたいにほろりほろりと零れ落ちる>>97 貴方に会えた嬉しさと、泣く貴方への切なさで 泣かないで、と告げようとするけれど私の喉も震えてしまう
涙の雫は零れない。でも私の頬からは ティアドロップカットの宝石が、後から後から転がり落ちた 貴方が泣き虫だというのなら、私だってほら、泣き虫
抱きしめた手は、随分と翼化が進行してしまった様に思える 漆黒の羽根に抱かれながら...はその温かさに身を委ねていた
謝る声に、 あいたかったと告げる声に、 また1つ、転がり落ちるピンクカルセドニー
彼の色彩が既に鳥に近くなっているとは知らず また彼もきっと、私の脚がもはや立って歩くことすら苦痛を伴っている事も知らないだろう 其れでも今、耳に届くのは彼の後悔と、そして会えたことへの喜びで]
(102) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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[ 謝らないで、と紡げば手を動かし彼の背を摩る 直ぐ傍に居たのに、私の声は小さくて 貴方の手を離して仕舞った事、ずっと後悔していた]
――私も、もう二度と逢えないと思ってた。 でもね、私絵を見たの。
[触れられた所が、熱い 熱いのは熱集まる、頬も。そして耳朶も 指は背に回されているから。...はかつてと同じ様に唇を彼の頬に触れさせ零れる雫を飲み干す 少し塩辛いけれど、熱く心を満たす雫はまるで零れた彼の、心の一欠片]
絵を見たの。綺麗な青空の絵を。 貴方と2人で見上げる空の絵を。 貴方が入れてくれたん、でしょう? だから、頑張れたの。
[この奇跡はメルヤの機転と協力と、そして貴方のお陰、と]
(103) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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[彼に見つめられればどきり、と心臓が鼓動を刻む 仲間の近況に安堵するような様子を見れば此方もホッとするけれど
でも、私の問いかけに泣きそうな笑顔になったのを見れば ずきり、と痛む。胸が締め付けられて
いつの間にか止まった涙。それよりも顕著に ――彼の表情に、虚ろが宿った それはまるで″心を置き去りにした″ように]
(104) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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キルロイ?
[何ともないと、告げる言葉が痛い位に突き刺さる そんなことない。貴方の心が哭いている
次々、伝えられる残った人々の近況は むしろこの場所が隔離施設だったのでは、と思うほどの状況で
心を喪った青 霧となった妖精 命散らした合せ鏡
聞くだけで、痛みを覚える。嗚呼貴方はこの状況を 独りで、耐えてきたのか]
(105) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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教えてくれてありがとう――何もできなかったのは、私もよ。 タルトが隔離されてきても、私では彼女の病状を悪化するだけ 此処に来るまでに手引きをしてくれたメルヤに恩1つ返せていない それでも、憶えているということは喪失の痛みも憶えている事 でもね、キルロイ
辛い時は辛いって言わないと心が死ぬわ
[ねぇ私今凄く酷い女なの 友人達の死を嘆き悲しみ、心を喪った彼女に胸を裂かれている
それなのに、真っ先に貴方が死ななくて良かったと そう思ってしまった
生きて、触れられる事が嬉しい それでも彼が味わった悲しみを思えば胸が詰まり息が苦しくなる 触れた指先は何処か熱がこもったかのように熱く ...はその温かさに吐息を零した ]
(106) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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私もそうよ どんな貴方でも構わない もう一度、逢いたくて ――今度こそ、離したくなくて
[ああ貴方が、愛しい
貴方を見つめる瞳に花が咲く 恋の花でもあり、彼の心を案じる花でもあり そして痛みに耐えて憶えていると告げる凛とした花を見つめる、 そんな鏡花でもあった]
(107) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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ねぇ、キルロイ ……離さないで。傍に、居させて
[永遠には無理だとわかっている 何時か必ず。この幸福がついえるのはわかっている でも、神様あと少しだけ――
貴方の心の傷を癒せる手伝い所か、更に抉って血を流して仕舞うかもしれない それでも、一緒に居たかった 紡ぐ言葉は震え、嗚呼また宝石の涙がこぼれ落ちる
傷つき凍える彼の心を案じ 彼との再会を喜び 温めた恋情を表し 此の時間が長く続いて欲しいと冀う
様々な感情が入り混じったそれは、七色を閉じ込めたオパールとして、 床に転がり落ちた]
(108) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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[これからどうしよう どうすればいい?
オスカーからの最後の贈り物>>91は、穏やかな時間を齎して されど宵闇が暁を連れてくる頃には解ける優しい魔法
離れたくない気持ちは誰よりもある されどこれからどうすればいいかというプランは思い描けず
このままずっと彼の温かさを感じていたい思いと 何とか2人で生きれる道を模索したいと考える思考が千々に乱れる
背に回した手が彼の服の裾をきゅっと掴んだのは、無意識*]
(109) シスマ 2015/06/18(Thu) 08時頃
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…………目、まだ開けないでね、
[否定など、できない。そのまま手はぎこちない動きで、彼女の頭を撫でて。拒まれないのなら、ゆっくりと抱き寄せる。それはお幼い子をあやすようにも、また睦まじい恋人たちのようにも見えた。
ただひとつ、彼の表情が酷くつらそうだったのを除けば。]
――……馬鹿でも、いいからさ
[忘れてくれなんて、もう、言えない。]
もういっかい 聞かせてほしいんだ、君の歌
[そっと体を、手を、離して。”好きなんだ”。小声で告げたそれは、瞳を閉じた彼女にわかっただろうか――一歩、二歩。下がれば、後ろ手に触れるドアの取っ手。]
(110) hamy 2015/06/18(Thu) 12時頃
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ん・・・、
[目を瞑ったまま、されるがままに。 ぽたりと、また一つ涙を落とす。]
・・・。
[――。 抱き寄せられていても、どうしようもない喪失感が襲う。 トレイル。――やだよ。そんな約束――したくない。 でも、――言えなかった。 諦めたくない、って思ってても言えなかった。 素直じゃないね。あたしの中で、あたしが笑う。 ――あの時も。一緒に居て欲しいって、言えなかった。 トレイルも、素直じゃないなって思ってたけど。 ――でも。あたしも、素直じゃない。]
(111) Elliy 2015/06/18(Thu) 12時半頃
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・・・うん。
[離れていくトレイル。 そして小声で聴こえた、その言葉。 どれだけトレイルは、あたしを泣かせるつもりだろう。
頷いたけれど、泣いていて歌いだせない。 喉に重苦しい何かが詰まったようだ。]
・・・。
[ぎゅっと、ベッドの上のシーツを握りしめて。 なんだか無性に、ヒナちゃんに会いたくなった――。 でも、うたおう。歌でなら、うたえるだろうか。 ――この歌は、失恋歌だ――。]
(112) Elliy 2015/06/18(Thu) 12時半頃
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――…、
[最初は、歌とは呼べない泣き声だった。
いつも一緒に居たかった。 隣で笑って、一緒に過ごしていたかった。 寂しいよ。諦めたくないよ。 どうして、だろう。いつかまた、抱きしめて欲しかった。 言えなかったよ。――嫌だよ、って。 好きだから、言えなかったよ。やだよって。 嫌われたくないから、言えなかったよ。 どうしたら好きになってもらえるのかも。 何を好きなのかも。あなたのこと。もっと、知りたかったよ。 もっと時間が欲しかった。
涙の雨で、花でも咲きそう。 蝶さえ吸わない、毒の花。 しおれて残るは、水たまり。]
(113) Elliy 2015/06/18(Thu) 13時頃
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・・・フラれちゃった。
[――何故だか、空を見たくなって――、 この部屋に、窓が無かったことに気がついた。 ぽふりと、倒れて。――ふて寝をしよう。]
(114) Elliy 2015/06/18(Thu) 13時頃
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[床へ転がり落ちる宝石の欠片が、 月夜の薄明りの中で虹色に揺らめく。 彼女の固い指先が背に触れて。 続けられた言葉に、はっと目を見開いた]
―――――…届いていたんだ、あの絵。
[行き所のない絶望を、叶わないだろう幻想に変えて。 彼女のことを覚えておく為に、 心を壊す訳にはいかなかったから。 だから彼女の為にせめて出来ることを考え、 愛しい想いだけを胸に残して描き上げた二人の絵。
頬を伝う涙に触れる、彼女の唇が温かい。 触れた場所から熱が全身へ廻っていくようで、 今更少しだけ我に返って、どきどきと速まる鼓動を感じた]
(115) halt 2015/06/18(Thu) 20時半頃
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君が、君の絵の傍に、 俺がいないのは寂しいと言ってくれたから。 だから、一緒にいる絵を、描きたかったんだ。
あの日に見上げた空が、とても、とても、綺麗だったから。
[もう君と同じ色を、この瞳で映すことは出来ないけれど。 それでも二人並んで見上げる空は、繋がっている筈だから]
少しは、役に立てたのかな。
[もしもそうなら、本当に、嬉しいと。淡く淡く微笑んだ]
(116) halt 2015/06/18(Thu) 20時半頃
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[病院で共に過ごした仲間たちの、状況を伝える。
これだけのことを、一度に伝えてしまって。 果たしてどれ程、彼女が心を痛めているか。 それでもケイトリンは気丈だった。 彼女がかけてくれた言葉に、誰かの言葉が重なる]
『辛い時は辛いって言わないと心が死ぬわ』 『自分の感情に蓋をするんじゃあねぇよ』
[ああ、あんな格好良いこと言っておいて、 酷いことするなぁ、なんて。
――冗談交じりに心の中で呟いたら、 少しだけ、心が軽くなった気がした]
(117) halt 2015/06/18(Thu) 20時半頃
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………ケイトリン。 俺も、もう君と別れたくない。 それがどんな我儘だって、 間違っていることかもしれないって、思うけど。
一度離れて、分かったんだ。 俺にとっては、君の存在が全てで。
だからそれを守る為なら、何だってする。 二度と後悔はしたくない。 君がいない世界で、また、生きるのは……。
…きっと、二度目はもう、耐えられない………。
(118) halt 2015/06/18(Thu) 20時半頃
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[ならば、どうするのか。 先生に必死に頭を下げれば理解してくれるだろうか。 ……まさか、そうは思えない。
彼女が服の裾を掴むのと同時、 その身体を抱きしめていた黒い翼は、 もう一度だけそっと力を込めて]
―――――…とにかく、隠れよう。
[低く囁くと、遠いざわめきを振り返る。 とっくに追手が来ても良い筈なのに、 どうしてその姿が見えないのかは分からないが。
硬化が進んだ彼女の足を労わりつつ、暗い廊下を歩きだす。 この翼と化した腕が華奢な身体すら抱えられないことを、 苦しく感じながら*]
(119) halt 2015/06/18(Thu) 20時半頃
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[淡い微笑みに宿る心の灯>>116 貴方は何処か、手を離す前よりも寂しげにも見えて
それは...が彼の瞳の変化を知らないからであり 何時か寂しげに見える理由を聞きたいと、そう思った
でも今は。皆と、貴方と共に見上げた青空が 泣きたくなる位に綺麗で もう1度、もう1度だけでいい――共にみたいと思って
(そして貴方に出会って。もう1度はもっと、になる)
貴方の絵に、勇気づけられて 貴方の絵だけでは物足りなくなった
だって其処には貴方の心が閉じ込められていたけれど 傍に貴方が、いないのだから]
(120) シスマ 2015/06/18(Thu) 21時半頃
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[1つ1つ、紡がれてゆく貴方の言葉 私も同じ気持ちだとそう思う
間違っていると示唆されても これが我儘だったとしても ――それでももう、2度と離れたくないと 最初で、最後の恋だから]
私も、私にとっても貴方が全てだった。 貴方が、私の光だったの。
(121) シスマ 2015/06/18(Thu) 21時半頃
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[硬化が進み唯蝋人形の様になる終わりを迎える者だとばかり思っていた でも、貴方の絵を見て思い出した、欲が出た もう一度会いたい、声が聞きたい 貴方を両手で抱きしめたい――笑顔が、みたいと
1度、手を離して仕舞ったときに後悔した 貴方を喪うのはもう嫌だとそう思ったから それは彼も、同じで]
……皆がいても、貴方がいなければ寂しい。 喪うのは怖い。でも諦めるのはもっと怖い。 ずっと隣に居てほしいの、貴方じゃないとだめなの。
(122) シスマ 2015/06/18(Thu) 21時半頃
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だって、私――貴方を愛してるから。 貴方と同じ、景色を見ていたいの。
[隣に居るのは貴方じゃなければ、嫌だと叫ぶ心 抱きしめられ、抱きしめて そうしていれば一度だけ、力がこもり離れる翼
とにかく隠れようという言葉に頷き、 軋む足を動かし1歩1歩、前へと進む 暗い廊下を進んでいれば、ふと思いついた案があり]
(123) シスマ 2015/06/18(Thu) 21時半頃
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……食堂のおじさんを頼るのはどうかしら。 そうね、ネタは――酒の横流し、とか。 これって上にばれたら大問題、よね?
[悪戯っぽく笑う瞳。見つけた光明蜘蛛の糸 彼が諾と答えるなら共に食堂に向かうだろう
食堂のおじさんが協力してくれるなら 食材の搬送口から荷物に紛れて脱出できるかもしれないと*]
(124) シスマ 2015/06/18(Thu) 21時半頃
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[涙で濡れる彼女を遺すのは、胸が疼いた。この頭の痛みなど、それに比べたらどうにでもなる。ただただ、自らの心を抑えることで、もう、意識はもうろうとしていた
(でも、最期ぐらいかっこつけさせて)
声にならない想いは、彼女の歌にとけて。ぱたり。扉をいつもみたいに背で閉めれば、廊下に力をなくして座り込む。上がる息。でも――――扉越しでも、最後まで聞こえたその歌は
俺には到底もったいないくらい、綺麗な鎮魂歌みたいに、聞こえた。]
――――これで、いい
[息の間に混じった声は、自らに言い聞かせるもの。重い体を起こせば、壁越しに手をやって。引きずるように足を進める。どこでも、よかった。ここから、離れられれば。
彼女に触れた唇が、少し――――透明を帯びていた*]
(125) hamy 2015/06/18(Thu) 22時頃
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[――夢。夢、だろうか――。 辺りは一面、花畑。 ボヤけた意識の最中、まるで水の中に居るみたいに動きが重い。 知っている人の姿が、遠くに見える。 今まで知り合ってきた、患者さんや――。 トレイル。あたしは、手を伸ばして――。
まるで月のように、手を伸ばしても届かない。 ――待って。と、声を出そうとしても。 声が出ない。走ろうとしても、宙に浮いているように前に進めない。 遠ざかるその姿は、振り返って――。]
『――、約束して。 俺に、ついてきちゃ駄目だよ。』
[――言葉が響く。 嫌だよ。――行っちゃ、いやだよ。 どうして、いなくなってしまうの。 どうして。――花畑の向こうに、蝶が見える。 いかないで。置いて、いかないで――。]
(126) Elliy 2015/06/18(Thu) 22時半頃
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[>>95タルトは部屋で眠っていただろうか。ナナオの部屋に行くように――そうメッセージを残して置いた。
トレイルとの話は…恐らくそろそろ終わっているだろう。
足取りは覚束ない。熱と寒気が襲っていた。]
……ん?
[>>125壁越しに手をやっている顔見知りを見掛けた。 不思議とどうとも思わない。――ただ、寒さが増したような、奇妙な感覚がした。]
トレイル、君。ナナオと、彼女と話し終わったのかい?
ていうか目も見えないなら部屋まで送るよ。
[溜め息ひとつ。どうやらまだ休めなさそうだ、とひとりごちた*]
(127) つづ@tuduraori 2015/06/18(Thu) 22時半頃
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[――泣いていた。 ああ。――今は、眼が覚めたのだろうか。
心臓の音が早鐘を打っている。 汗をかいていた。
一体、どれほど時間が過ぎたのだろう。 数分だけしか、寝ていないような。 はたまた、数年過ぎたような。 ――長い長い、悪夢を見ていた。何度も何度も。 ぼうっと、部屋の中を見回して――。
――管が、揺れた。]
(128) Elliy 2015/06/18(Thu) 22時半頃
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[ナナオは、そうっと手を伸ばして――。]
(129) Elliy 2015/06/18(Thu) 22時半頃
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[――手を、止めた。
――。]
・・・。
[伸ばしかけた手を、見て。 あたしは、考える。 ――理由を、考える。
――死にたくなったら、生きる理由を考えることで止める。 せんせーが、誰かに言っていた言葉だったろうか。 そうだ。・・・あたしが、殺した子へ。 殺して欲しいと願うあの子に、せんせーが言っていた言葉だった。]
(130) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時頃
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[耳に入った声には、覚えがあった。] [笑みは絶やしたくなかった。何故か、この声の主には。]
まぁ、ね でも――――泣かせてしまった、か ら
[弱々しかったのは、声だけじゃない。]
君にも、ひとつ 頼みごとをして いいかい?
[誰かに頼んだのと、同じことだなんて。彼自身は、知らないのに。でてきた言葉たちは、徐々に過去と混ざり歪んでいく。でも、やっぱり――――こころを、記憶を枯らしてしまうことなど、できなかったのかもしれない。
何故か。彼の声を聞くたびに、小さな少年の後姿が見えた。]
(131) hamy 2015/06/18(Thu) 23時頃
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[それは、戦いだった。
――ねぇ。死んでしまおう? あたしが、疲れた顔でそう呟く。 まさにやる気の無さそうな、生きる気力の無さそうな。倒れ込んだまま呟くあたし。
――それは、駄目だよ。 反面、そう思うあたしがいる。それに蝶の翅がついているのは、あたしにとっての天使を象徴しているのかもしれない。
――どうして、生きたいの。 倒れたあたしが、そう問いかける。
それは――。 言葉に詰まった。]
(132) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時頃
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――死んでしまおうよ。 ――消えてしまおうよ。 ――そうすれば、楽になるよ。 ――辛いんでしょう? ――終わりにしようよ。 ――さぁ、手を伸ばして。 ――外してしまおうよ。 ――命の鎖を、さぁ――。
誘蛾灯のような、輝きを持って――。 蠱惑的な、魅力を持って――。 ゆらりと、死神が誘う。 死んでしまおう?さぁ。
誘われるままに、手がそろりと動き出す――。]
(133) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時頃
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[>>131を見て盛大な溜め息が零れた。 ――嫌だな、と思う。何も映さなくなった双眸。ならば探られにくいだろうけれども。 ] …無理して笑わなくても、いいよ
[泣かせた、という言葉にひとりごちる。 ナナオのことも杞憂であったが、盲目のトレイルを残す方が忍びない。]
君じゃなくてメルヤね、メルヤ。 ちなみに君はトレイル。初めましてじゃなくてちょっと振り以上
頼み事? いいけど、なにかな?
…取り合えず部屋、案内するよ
[(――あれ?) ぶっきらぼうな口振りに目を瞬く。]
(134) つづ@tuduraori 2015/06/18(Thu) 23時頃
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……――ネイサンが、死んでたんだ
[ぽろり。隣を歩いていたのを一歩先に歩いて。零したのは、必要のないものを、切り捨てたからかもしれない。勝手に口が開いていた。そんな、感覚]
(135) つづ@tuduraori 2015/06/18(Thu) 23時頃
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[――約束。本を読む、約束。 蝶の翅のついたあたしが、そう呟く。 タルトちゃんとの、約束――。
そう、それは――図書室で――。 トレイルとの記憶が、フラッシュバックのように浮かぶ。 ざぁ――と、まるでテレビのように思い出される――。 ――そう、トレイルとのこと。 あの時、一緒に居たんだ――。
それを、思い出すことで――涙がこぼれる。 蝶のあたしは、逆効果だったようだ――。 視界が滲んで、よく視えなくなってしまった。 空振りしながら、手探りで――。]
(136) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時頃
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[――歌を作る、約束。 それならばと、ヒナちゃんとの約束のことを持ち出して。 ――それこそ、もう意味は――。 きっと――、もう。トレイルと、会うことはない。 あなたの為に、作るのに――。もう、いなくなってしまう。
伸ばした手は、何かを掴む。 ――。]
(137) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[――なら、さ。
『――ひとつだけ、約束して。』
――覚えている?
『俺に、ついてきちゃ駄目だよ。』
――……。]
(138) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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……どうして。 ……どうして。
[それは、意味の無い問い。 どうして、最期まで一緒に居させてくれないの。 どうして、ついていってはいけないの。 ――ひとつだけ、約束して。 あたしは、約束なんてしてない――。 あたしは、もう生きたくない――。 なのに、どうして――。どうして――。
――約束、破るの? ――最期の、約束だよ? ――生きようよ。 ――もう一度、ねむろう? ――起きたら、うたおう? ――トレイルのばか、ってさ。ね?
やさしい声で、あたしの天使が囁いた。]
(139) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[――死のう? ――生きよう?
重なる声が、心に響く。 何かを握っていた、手。 ――手繰り寄せられた手の中には、ペンが握られていた。]
(140) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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――……無理ってほどじゃ、ない な
[浮かべたのは微笑から苦笑いへ。軽口には軽口で返そうと思ったのだけれど、上手く、思考が回らなくて。ただ、大事なものを“とりもどす”だけで、精いっぱいで]
じゃあ、メルヤ。
[見えないはずの瞳を瞬かせた。偶然か、どうか。しっかりと彼をとらえているような、そんな。そんな顔の振り方だった。]
――――あとはあんたに、任せたよ。
[花があるんだ。一輪の花が。小さくつけたしたそれ。ただ前の言葉が意味するのははたして本当にそのことだけだったのか。]
(141) hamy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[呟かれた言葉の意味。] [何故だか、目の前の小さな少年がこちらを見上げた気がした。]
[ゆらり。左手をぎこちなく声の方に伸ばして。触れたのはきっと彼の頭だったろうか。いくらか自らより低い背丈ではあったけれど。いくらか、小さ目な頭ではあったけれど]
――……大きくなったよ、お前は。
[くしゃり。髪をなでる手は、あの時と同じ。余計な言葉は、きっといらない。だが、すぐに――――ぐしゃりと膝をついて折れ曲がった体は、あの時とは、違う。]
(142) hamy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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…………な。 やっぱり、“ナナオ”のこと、見てきてくれないかい?
ちょっと心配でさ。
[唐突に逸らされた話題。俺が行くよ。そういったのは、ほんの数日前。ならば――笑みは、少しだけつくられていた。でも、行ってくれと。そう、言いたかった
最期は。“消えて”“遺りたい”。最後まで――鏡合わせだなんて。]
(143) hamy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[――つくろう? ――もう一度、うたを。
虚ろな眼で、ペンを見る。 まるで、そう語りかけてきているような――。]
(144) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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ケイトリン、 ―――――…俺も、君だけを愛している。
たとえ此の先、何が起こったとしても。
君の傍には、必ず俺がいる。
(145) halt 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[祈るように誓う言葉。 自分が未熟な精神なのは承知している。 偉そうなことが言えるほど立派ではないことも。
それでもこれが、真実心からの言葉――――]
(146) halt 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[息を潜めるように、暗い廊下を行く。 黒い翼は闇に溶けるようで、隠れるには丁度良い]
…………おっちゃん?
[ケイトリンの予想外の言葉>>124に、目を瞬かせる。 食堂の主には、色々ととてもお世話になっている。 彼は医療スタッフとはやや一線を画す立場の、 気の良い男だった]
―――――――…他に、手がない。行こう。
[彼にだって、立場があるだろう。 酒の横流しよりも、脱走の手配の方が大問題に違いないが。 それを"言い訳"にすることで、 自分たちに協力してくれる可能性に掛けた。
月が沈み、白んだ太陽が昇り始める。 窓の外は綺麗な東雲色。 明け方の空気の中、二人の足取りは食堂へ*]
(147) halt 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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[――もう一度だけ。 ――もう一度だけ、つくろう? ――だから。 ――ねむろう。 ――だから。 ――子守唄を、うたおう? ――じぶんのために。 ――うたを、うたおう? ――ねむるために。
ペンをじっと見たまま、優しい声が心に響く。 でも、喉が急に狭くなっているような――。 声なんて、出る気がしなかった。]
(148) Elliy 2015/06/18(Thu) 23時半頃
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・・・。
[泣いていると。 泣きながらだと。 とても、歌いにくい。――だから。 ぐしりと、涙を止める。
――子守唄を、歌おう。 ――自分の為に。眠る為に。 ――鎮める為に。眠る為に。 最初は、やっぱり、鳴き声みたいな。 泣き声からで。]
(149) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――何かの為に、うたを歌う。 それがうまくいくコツだと、知ったのは――。 子守唄が、きっかけだったろうか――。]
――…♪
[眠くなんて、ない――けれど。 眠りの為に、歌をうたおう――。]
(150) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――生きたいって。 思う理由は、無いけれど――。 ――約束してくれって。 格好つけて、いっちゃってさ。 破ったら、きっと凄く格好悪い――。]
――…♪
[トレイルの、ばか。 歌いながら、少しづつ、喉が広がるような。 身体が悲鳴をあげているけれど、そんなの知ったことじゃない。 無理してでも、あたしは今、うたうんだ。]
(151) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[真冬の情景が、視界に浮かんだ。ここは病棟の筈なのに。少し、気を緩めたら――どこかに意識を持って行かれそうだった。]
[呟かれた名。返すのは、やや荒い息。瞳がかちあったのは、気配が鋭いのか。 なにももう見えていない筈の、彼の水晶の瞳を見つめる。 落ちつかせるように。もう何も映していない、双眸を。]
花、ね。 ……いいよ、君はあの花が好きだからね。
[どことなく、無感情に呟きつつ、部屋へと誘導させた。]
[>>142が頭を撫ぜる。驚いたように目を見開く。]
(152) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 00時頃
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――……”トレイル”
[真冬の空の下の子どもが――いなくなった。視界に映っていた、風花が、消え失せる。
わかっていた。知っていた。だから、置いてきたのに。 余計なことをしないように、置いてきたのに。
あの時、メルヤはピエロの彼の名を呼んでいたけれど ”いま”待っていたのはトレイルだった。
……――ネイサンが、死んでいたんだ。
それを、どうしても彼以外に、言えなくて。傷付いた心を隠していたかった。]
(153) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 00時頃
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………〜〜〜〜〜〜ッ [涙を、堪えるので精一杯だった。何時だって、そう。 いつも、敵わない。叶えられない。望みに添うことも出来ない。]
嫌だよ。 そんなに気になるなら君が、見に行けばいいよ。
……――まだ平気なら、出来るだろ。
連れてってやるから、行けばいい。
[眦に、涙が溜まってきた。熱を帯びた体が、急激に、冷え込む。 ああ。こんな時に――余計な”心”が邪魔をする。
いつだって望みは、叶わない。 静かに。静かに見届けたかったその望みも、もう叶わない。]
(154) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 00時頃
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あー、もう。最後までこの、格好つけようとするんだ!
黙って消えたい?何も遺したくない? どっちか知らない。知るもんか。
でも、トレイル。君には…誰もいなかったなんて。 憶えて無くても僕が言わさない。
……言わさない。
僕は…… 君の最期を、見届けるってずっと
ずっと決めてた、んだ…… [声は、不格好なぐらい震えていた。
その感情《こころ》は最後の名残? それとも繕い? どうでも良かった、どうとでも、良かった。]
(155) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――何の為に、生きるのだろう。 ――何の為に、生きたのだろう。 あたしもたぶん、長くない。
――タルトちゃんは、大丈夫だろうか。 歌いながら、ふとあの子を想う。 そうだ。容態は、どうなったのだろう。 願わくば、あの子は幸せになれますように――。 願わくば、あの子がよく眠れますように――。]
(156) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――何の為に、生きるのか。 ヒナちゃんは、今どうしているだろう。 もう一度会いたい、と思った。 あたしにとっての親友で、天使で。大好きだ。 ――願わくば、また会えますように――。 でも、ここは閉鎖区域だから。 ヒナちゃんと会うなら、あたしが治った方が良い――。]
(157) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[貴方の言葉1つで 私の心臓はことり、と動く 頬に血が集まり、紅に染まる
何が起こったとしても。どんな未来が待っていても 私、その言葉だけで――きっと最後まで後悔しない]
貴方の傍に私もいる、いたい ずっと、ずっと
[祈るような響きを帯びるは此方もか 未だ未熟であろうとも、込められた願いは真実、だった これがすべてだった]
(158) シスマ 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[暗い廊下、天井を照らすは暁闇の中の灯 夜と同じ色、彼の翼と射干玉髪は闇に溶け、明け方の空気は少し肌寒い 漆黒は段々と暁に染められていく その中を2人、食堂へ向けて歩みを進めた
やがて食堂につけば其処には1人、沈んだ表情で仕込みをしている男がいて]
おじさん! ……私よ。あのね、お願いがあるの――……
[食堂の主は最初2人が無事だった事に涙ぐみ喜びを示した 慌ただしい様子から、誰か儚くなったのかと気が気ではなかったと 気の良い彼は心を痛めていたようで
そんな彼に協力を持ちかける 朝方、そうもう後1刻もすれば搬入される食糧 空箱の中の1つに自分達を乗せてくれないか、と]
(159) シスマ 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[そう話せばおじさんはとても良い笑顔で快諾と、ある意味拍子抜けであった どうしてそんなにあっさり?と尋ねれば――]
『だって、愛の逃避行に協力した方が面白いだろう?』
[と。無論その答えにはキルロイと顔を見合わせて ...は頬を真っ赤にしたのだった]
(160) シスマ 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[東雲色に色付いた空に、やがて橙が東からやってくる 空箱、の中に2人きり。身を寄せ合ってトラックに揺れながら外の世界へ私達は歩み出す どうやら運転手におじさんは話を通しているらしく、このままもう1つの搬入先 いくつか境界を越えた所まで運んで行ってくれるとのことだ
彼の羽に顔をうずめながら、私は微笑む とても、とても幸せに
人は、過去は変えられない。だが、未来は変えられる
――今ここに居るのはきっと、協力してくれたメルヤらのおかげで 勇気をくれた人たちのおかげで 今迄関わってきてくれた、施設の仲間達のお陰で そして、目の前の貴方の、おかげで]
(161) シスマ 2015/06/19(Fri) 00時頃
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ね、キルロイ しあわせに、なりましょう 大好き、よ
[二人で一緒に生きましょうと、告げる言葉 されど零した言葉とは裏腹、幸せに満ちているその声音
トラックは走る。希望が昇る方へと走る 明けない夜はない様に、きっと――灯らぬ希望は、ない*]
(162) シスマ 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[歌を、うたう。 子守唄を。眠る為に。 気持ちを鎮める為に。
――ケイトリンさんは、キルロイさんと会えただろうか。 優しいお姉さん。表情はちょっと硬いけれど、優しい人だった。 ――幸せになってほしい。少しでも長く。 願わくば、あたしの分まで幸せに。]
(163) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――歌は、不思議なものだと思う。 ――あんなに、絶望的な死神が。すぐそこまで迫っていたのに。 うそみたいに、今はそんな気がしない。]
――…♪
[メルヤは、大丈夫かな。 気がつけば、ここを抜け出しそうな気もする。 トレイルがメルヤをかまう気持ちは、ちょっと分かる。 面白くて、ついね。
願わくば、メルヤも元気になりますように――。]
(164) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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――――……お前まで、泣くことないだろう?
[ 弱々しい声は、それでもいつもの調子を喪わなかった。背を、壁に預けて。漏れる息は、どんどん荒く荒く。その頬を触れなくても、声を聞いていればわかった。
泣き虫メルヤ。]
やだなぁ、俺が いつ、かっこつけたって ?
[再び伸ばした手は、彼には少しだけ届かずに宙を切る。叶わないなぁ。もう一度、零した。俺だって初めはその気だったよ。誰がお前に見送られるもんか、なんて、思って。]
ばーか。 …………おもしろいもんじゃ、ない からな
[大きく漏れた息。強がりな表情の裏に出たのは――――了承の言葉に、違わなかった。嗚呼。結局、最後に折れたのは俺か。でも悪くないなと、思って]
(165) hamy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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お前は――お前らは、
[生きて。
喉の奥が、冷たくなって。出なくなった声は苦笑いで誤魔化しながら、咳き込む。体は、熱い*]
(166) hamy 2015/06/19(Fri) 00時頃
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[――願いを込めた、歌なんてどうだろう。 それはきっと、希望の歌。 完成してない、歌を。作り直してみようか。
――何の為に、生きるのか? 残された時間は、歌を作ろう。 ――約束の為に?ううん。 あたしだって――、格好つけよう。 トレイルのこと、好きだったよ――だから。 君を格好悪くなんて、させたくないから――。 あたしだって、最期まで――生きよう。 その瞬間まで、ちゃんと生きて――歌おう。 願いの歌を。希望の歌を。子守唄を。
――未完成の、歌を歌おう。 君の瞳に花咲く日まで――。]
(167) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[子守唄は、作りかけの歌へと変わり――。 忘れないよ、と歌をうたう――。 ここで過ごした、日々を。 幸せだったことを。好きだったことを。 何の為に、歌うのか? ――きっと、歌いたいからだよ。 そう。歌いたいから、歌を歌う。
――君の為に、作った歌を。 約束、するよ――と気持ちを込めて。 忘れないよ――と心を籠めて。]
(168) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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――そして――
[ぴしっ みしり きし がりり]
[侵食する水晶。今度はどこへ? 彼自身には、なんとなく分かっていたのだけれど。不規則に自らを侵すそいつが、最後に求めるのはどこかということぐらい。
瞼の裏に見えるのは、やっぱり淡紫の小さな花。それは、こっちに置いていきたいんだけどね。すくめようとした肩はもう動かない。音すらも、霞む。頭の痛みは増すばかりなのに、体の痛みはどんどんどんどん消えていく。
でもそんなこと、どうでもよくて。 彼は、探していた。]
[俺の中にあるはずの、それを。最期まで結局、独りよがりだったな。ふっともらした息。それでも、何か残せただろうか。なにか…………与えられたと、いうのだろうか。]
[そして。“心”に潜り込んだ水晶が、煌めいたその時に。口角を、少しだけあげた。]
(169) hamy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[――――やっと、“全部、思い出したよ”]
[大好きだった、君のことも。お前のことも。]
(170) hamy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[瞳に咲いた小さな花。黒い角に青い翅。、金の髪に桃の花。色とりどりの幻影に、紛れたふてぶてしい猫。黒い翼によりそう、紫の宝石。そして小さな道化師――――透き通った、いつかの歌声。
中庭に響くそれは、花々を揺らしていた。 嗚呼。俺は……この時に、もう、既に]
[ ぱり ん っ ]
[自らの鼓動で、水晶の心の臓は。ただ、ひかり輝くだけ。青年の最期の表情は見るまでもなく崩れて――――あとに残るのは、光り輝く透明な砂。それぞれが光を反射して、様々な色に輝いてた。
でももし。ある青年がその様を見ていたというならば。さながらそれは手品のようであり――――魔法のようであり。彼が一瞬だけ浮かべた穏やかな表情からは、それが“死”だなどと、分かる、ものか。]
(171) hamy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[そして“紫苑”は、揺れるのを*やめた*]
(172) hamy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[――身体の奥で、何かが割れる。 ぶつりと途切れて、熱くなる。 構うものかと、声をあげる。]
――……♪
[切ない気持ち。 辛い気持ち。 恋する気持ち。 幸せな気持ち。 あなたを想えば、沢山、過ぎる。]
(173) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[君の歌が、好きだったよ――と言う声が。 言葉があたしに、歌わせる。
――嬉しかった。 歌を好きと、言われたことが――。 あなたのことを、好きであったことが――。
――あたしは結構、幸せだったな。 歌いながら、そう想う。]
(174) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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――…。 ・・・ありがとう。
[歌い終われば、一言呟き。 目を瞑れば、闇――。 でも、よく眠れそうで――。 悪夢は、きっと視ない。*]
(175) Elliy 2015/06/19(Fri) 00時半頃
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[このトラックの運んでくれる先はどんな街だろう。 決して病気が治った訳ではない。 追っ手だって来ないとは限らない。 冷静に考えれば、困難ばかりが聳え立つ旅路だ。
それでも此の先、何があったとしても。 彼女の手を離すことは無い。 その愛しい微笑みを、記憶で終わらせたくないから。 いつまでも、傍に居る。傍で共に在り続けたい。
ポケットの中には煌く紅玉。 二冊の絵本に、ヒナコの残した覚書き。 花の世話は食堂の主に頼んでおいた。 困ったなぁなんて言っていたけど、きっと彼なら大丈夫]
(176) halt 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[朝焼けがやがて澄んだ空色へ塗り替えられ、 間を置かずして雲一つない青空へと移り変わって行く。
――――――これは、あの日の空だ。あの日の空と同じだ。
鴉の瞳は複雑な色合いを持つ空の向こう側、 皆でピクニックをした日の美しい単色の青空を見た]
ケイトリン、見て。 空がとても、綺麗。
[空箱の中に二人きり、寄り添う君を黒の翼で包み込む。 夢ではないかと思う程の幸せな時間。 それでも伝わる温もりは、確かに君の熱を示していた]
(177) halt 2015/06/19(Fri) 01時頃
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『 いつだって世界は穏やかで 優しい毒を流しこんで そうして全てを忘れてさせてく 笑顔もぬくもりも 届かぬ向こうにつれていく
忘れないで
君の瞳に花咲く日 いつか君が忘れる日がきても
君の瞳に花咲く日 君に映る最後の花でいたかった 』
(178) halt 2015/06/19(Fri) 01時頃
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『 君が忘れる日がきても
忘れない 』
(179) halt 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[病院で過ごした時間を、共に生きた仲間達を、 忘れることは無いだろう。
いつまでも、いつまでも―――――]
ケイトリン。 しあわせに、なろう。 二人一緒なら、きっと大丈夫。
……大好き。
[男は少しだけ照れたように、それでも幸せそうに微笑む。 彼女をそっと見つめた。 その愛しい瞳には、確かに凛と美しい花が咲いていた**]
(180) halt 2015/06/19(Fri) 01時頃
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――――……泣いてない。
[>>165目が見えない相手に、強がってみせる。普段の、普段通り過ぎて膨れ上がる怪訝さがあった。 開放区域に居た時には、彼は感情を落としているかのようで。
……泣いてない。
[声が震えないように意識した。心が、溢れるような感情が、堰を切ってしまって止まらない。 嗚呼。嫌だな。いつだって自分の心は儘ならない。
いつだって――。 僕は、こいつの近くでないと泣くことすら出来なかった。(>>5:+144)]
いつもだよ! 僕以外の前で、いつも、格好つけて苦しくない振りしてどうでもいい振りして 少しぐらい……何でもいいから、みっともないぐらい求めれば良かったんだ
[空中を切った手を、涙を溜めた瞳で追う。勝手に撫でてくる、その手は暖かった。 滲むものを乱暴に拭った。包帯が緩んでいたのか、目尻が少し鱗で疵を付ける。 つ、と伝う血が目の前を赤く染める。]
(181) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時頃
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バカはどっちだい。 ……そんなことわかってるよ。わかってるんだ。
[喪失は、恐怖だ。想いを遺すひとも、想いを汲み取ったひとも喪われていく。 何の気負いもなく慕ったピエロの彼も、喪われていく。
いつまでも、いまだって、恐ろしい。喪う痛みになど、慣れやしない。]
(みんな一緒に消えられたら、良かったのにな。)
[――退廃に包まれた望みが叶わないことなど、わかっていた。]
(182) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時頃
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(いつか喪う。いつか置いていかれる。 先に逝くであろうこと、わかっていた。 何より僕が、トレイルより、彼より、一秒でも長く、生きて。
生きて生きてやろうと、思っていた。
思っていたんだよ。勝手にね)
(183) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時頃
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……安心しなよ。君がいなくなったむしろ清々して…楽しく生きてやるから。
[独りは、寂しいだろう。だけど、それが彼の望みだとわかる。 誰かと共になんて、傲慢な望みを抱かない。望まれても応えられない。
ナナオも、タルトも。ケイト達のこともまだ、残っていたからだ。]
[どうして今こんな風にするのだろう? やっと心を捨てようとしたのに。八つ当たりじみた想いが胸に押し寄せる。
思えば八つ当たりじみたものを、ぶつけるのも彼相手ぐらいだった]
(184) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時頃
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――…君の、 気紛れな救いが 僕の救いだった
[静かに落ちる声音と涙。彼に伝わったかどうかは、わからない。 伝わらなくても、いい。
そう、想っていた。]
(185) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ゆめを、みている。]
[さきほこる紫苑の花。 きらめく中庭の緑の中。
「蝶」が見ている世界の中。
その「人間」は、 花の蕾が綻ぶような笑顔を浮かべて、 同じ「人間」のところに、駆けていく。
二本の足で。 奇しくも、黒翼の彼が絵日記に描いてくれたのと ほとんど、同じ姿で。]
(186) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ 彼女は駆けていく。 明るい髪色をしただいすきな友達のところへ。 ちいさくて愛らしい少女のところへ。 物静かで美しい女性と、絵描きの少年のところへ。 ピエロの真似をする優しい彼のところへ。 紫苑の花を咲かせるひとのところへ。 数々の思い出を幻に変える紺色のところへ。 白い浴衣の少女のところへ。 飴を好んだ男、目に花を咲かせた少女のところへ。]
(187) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ ――それから。]
『 シーシャさん 』
[その人間は、名を呼ぶ。 呼んで、親を追う子のように、その月色を追いかける。 大きな掌を 傷だらけの指先を 握って、表情の見えないその人に、微笑む。]
『 シーシャさん。 わたし――』
[言えなかった思いを言の葉に乗せようと、して
ああ、ああ。ちがう。 おもいださなきゃ。
( 薫るは 胡蝶蘭の 馨 )
この じぶん は ――――。]
(188) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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― いま ―
「――経過は、どうだ」 「相変わらず戻りません」 「そうか」
[ だれかの話し声が聞こえる。 「それ」は目をあけると、蒼い翅をふるりと震わせた。 翅には小さな錘がつけられ、長くは飛べないようにされている。 隔離施設に幽閉されて、もうどれだけ経つのだろう。]
「♪」
[「それ」はうたう。 あの時、「ヒナコ」が遺した歌をうたう。 ナナオとの約束の証。 シーシャとの約束の証を。 歌い終わると、少女は立ち上がり、 ステップをふむようにして、 植物がたくさん飾られた部屋の中を歩き回る。]
(189) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ 何を思ったのか たくさん、たくさん、花を摘み取ると、 胸に一杯抱えて、病室を出た。]
「♪」
「♪」 「♪」
[やがて、白い浴衣を目にするとそこで立ち止まる。 目に光を宿さぬ彼女>>5をじ、と見つめると、 ふわり と浮き上がった。
その目の前に、抱えていた花々を、 ひらり ひらりとひとつずつ 花吹雪のように落とした。
彼女の反応がどうだったとしても――。
にっこりと、幸せそうに笑う。]
(190) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ 「あなたも幸せでしょう?」というように。]
(191) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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[ 少女は幸福だった。 たとえその身から自由を奪われても。 少女は幸福だった。 たとえ友達と話せなくなっても。 少女は、幸福だった。 たとえ自分を失っても――
――生きるがゆえに逝った、あのひとの死を、 知らずに、生きていけるのだから。]
(192) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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「君ノ、瞳、ニ、花、咲ク ……日」
「♪」
[そうして、「それ」は今日もいき続ける。 胡蝶の夢の狭間に。 人と、蝶の意識の間に。 夢の中になにより大事な人の記憶を抱えながら――。**]
(193) ゼロ 2015/06/19(Fri) 01時頃
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―それから―
[>>169の音は近くで見つめていたメルヤの耳の鼓膜をふるわせる。 瞬きさえも惜しむように、その姿を見つめる。痛いのだろうか、苦しいのだろうか。 意識はどこか、薄れている。
声が、確りと出せる自信がなくてただ、見つめていた。
見届けて欲しかったかどうか。わからない。互い口にすることは、無かったから。]
……トレイ、ル
[>>169応えは、ないであろう呼び掛け。 震える声も、堰を切って溢れる涙も、もう。抑える必要が無い気がして。]
(194) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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[僕たちは本当に、何だったのか。など今さら過ぎて。 遠くて近くて、誰よりも分かち合えて、分かり合えない。
その答は、おそらく永遠に得られない。必要がない。
そういう、ことなのだろう。 それで良かったんだ。それだけで。
>>171の一際割れる音に、目を剥いた。 ――トレイル? 小さな呼び掛けは、届いただろうか。
まるで。彼が慕ったピエロのように、手品と呼ぶより魔法のように。トレイルの体は霧散する。]
っ! トレイル!!
[砂のように零れゆくものを、掴もうとして――包帯をしている手の隙間から落ちていく。 粉々に零れてもう目に捉えられないぐらい、細かな砂になってしまった。]
(195) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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頭よりも先に、感情が、追い着いて。 過ぎるものに身を寄せた。
彼が長年過ごした部屋。紫の花。白い手紙の束。往生際が悪く、忘れることを恐れて強がっていた彼。
彼はさいごのさいごに思いだしたのだろうか。取り戻したのだろうか。
最期に交わしたものは、在りし日の彼と変わらず。 ここに連行される前に感情を喪うと言っていた、退廃的な姿では、なかった。]
(196) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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……満足そうな、顔して。最期まで、腹立つよ。 嫌になるぐらい、君は君だったよ。僕のよく知ってる君だった。
――…自分が自分じゃなくなるのが、何より怖かったくせに。
[まるで。心の半分を引き裂かれるような痛みは、なぜだろうか?
――トレイル 誰より理解してくれて、誰より分かち合えた。同じ分だけ、反対の言葉があったとしても]
[もう少しどちらか素直だったり、歩み寄っていたら。 一緒に、消えたい。と願っただろうか。
けれど、君に紫苑の花があるように。僕は、君だけが大事じゃなかった。 ただ出来る限り添いたかった。 誰よりも痛みを分かち合いたかった。 一人で、消え逝くことを選んだら望みであろうと阻んでやろうと思った。
独りの闇はどこまでも深くて、凍えて、寒いから。 あの日彼が、見つけてくれた時のように。]
(197) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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…本当に、最高に嫌なヤツだったよ
[小さく呟く言の葉は、どこまでも捻くれたものだった。 浮かべたのは、泣き笑い。
抱えているのは何時も窓際で揺れていた託された、紫苑の花が揺れているように思えた。
花言葉は――『追憶』
『君を、忘れない』 ]
(198) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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[どこかで、鼓膜の奥で声がした。 お前は本当に泣き虫だな――揶揄するような声がする。 だとしたら君は、本当に寂しがり屋だったよ。なんて、心の内で投げかける。
僕はいつまで、現実を見ていられるだろうか? いずれ、幻覚は現実を侵しても、心は渡さない。それがどれ程の苦になろうとも。僕の想いも記憶も辛くて寂しくても、残酷な現実の中で。
僕の心をもう一欠片でも、渡さずに。 ――背中越しが空虚になっても、僕は、いつか来る最期の時が来るまで足掻いて生きつづける]
(199) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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(――……さようなら。
誰よりも近くて、近すぎてわかりきれなかった。……トレイル)
[一頻り泣いて泣いて――どれぐらい涙を流しただろう。 頭の芯が痛くなるほど、泣いて。嗚呼そうだ。ナナオのところへ行かなければいけない、と]
(200) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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[一頻り泣いて泣いて――どれぐらい涙を流しただろう。 頭の芯が痛くなるほど、泣いて。嗚呼そうだ。ナナオのところへ行かなければいけない、と。
[ナナオや、タルト達の前に出れば普段と変わらぬ様子だったろう。 一人でなら脱走が出来たかもしれない。
だけど。他の”家族”を残して逃げるなど、メルヤの選択肢にはなく外の世界への未練はなかった。
託された紫苑の花。
枯らさないように屋上の鍵を勝手にひらいて、そこで育てて。 タルトが見たいと言えば見せに行っただろう。
どこから調達したのか。色紙や花などで手品をナナオ達に見せてはおどけて見せて――。
誰かの前で、メルヤが泣くことは無かった。 いつか。終わりが来る時まで。彼は彼らしく精一杯生きて胸を張る。]
(201) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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ああ。そうそう、ケイトとキルロイと連絡つかないかなって。 最近考えてるんだ。
…ちょっとした手品だけどね。
[なんてナナオ達に告げて、彼は笑って。時折幻覚症状によりどことも知れぬ場所を見つめている瞳の奥は
万感の懐かしさに*彩られていた*]
(202) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 01時半頃
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―屋上までの道程―
[ 『君を、忘れない』
屋上に紫苑の花を運ぶ折。メルヤは額に鉢植えをコツリとぶつける。
鉢植えを託した彼にだけ宛てた想いではなかった。
溢れくる記憶《おもい》も 目に焼き付いた情景も 「何も変わらない」としても 君が遺した《あいした》想いは 息絶えず生きていく
想いは、重みだ。重く圧し掛かるものこそを、自らの生きる証として背負っていく。]
(203) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 02時頃
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……君のことが、そうだね。
キライよりも、少しだけ好きが大きかったよ。
[呟く声は震えていて、寂しげな色を浮かべる。 霧のように、消え失せた彼の最期の表情を忘れない。決して忘れない。
一瞬の間隙のあとには、穏やかな表情を浮かべる。]
(204) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 02時頃
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……――ありがとう
[出会った人すべてに、感謝を*]
(205) つづ@tuduraori 2015/06/19(Fri) 02時頃
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