204 Rosey Snow-蟹薔薇村
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視点:
人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
オスカーが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ベネット、トレイル、ラルフ、ニコラス、ディーン、フィリップ、ドナルド、バーナバス、シメオン、プリシラ、ホレーショー、ノックスの12名。
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― 2階居間・ソファー ―
……物語と、ただの文章は違う。
[>>1:477その差異については語ると長くなる。ディーンは一言言うに留めて>>1:478プリシラの話に耳を傾ける。 装飾品と聞いて思い浮かぶのは、手仕事をするシメオンの姿だ。 >>1:496話をするプリシラは楽しそうで、表情が変わらないままながらディーンもまた沈んでいた心地が少し、浮き上がってくるような気分になっていた。 距離を詰められるのには、眉間の皺を僅かに深くしながらも頷く。 触れられなければ、それで良い。
――しかし。]
(0) 2014/11/17(Mon) 09時頃
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[ベネットと遊んだルーツがこちらに折り返してくる。 標的はディーンでは無くプリシラだった。 大きな鳴き声が響き、咄嗟に両手で耳を塞いで、目を細める。 だから――制止することが出来なかった。]
――……!!
[>>1:506背後に、体温を感じる。 布越しに触れるものに、ディーンは息を詰まらせた。 冷や汗が吹き出して、耳の奥で心臓の音が煩く鳴り始める。 そこに、>>1:512微かな、別の音が混じりこんだ。 ぎこちなく首を横に動かすと、視線がかち合う。
藍鉄色の双眸が見開かれ、助けを求めるように、唇が戦慄いた。**]
(1) 2014/11/17(Mon) 09時頃
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― 三階/個室 ―
[バタンとドアが閉まる音を気にすることなく、壁にもたれてずるすると座り込む。
苦しげに眉をひそめて、唇をかみ締めた。 ぷつり、赤がにじむほどに]
……っ
[手を、握るぐらいならまだ、大丈夫だった。
傷口も、アレ以上見ていないから、まだ、耐えられた。
けれど、それらが重なった上で抱きしめられれば――]
――ぁあ、……
[口にしてしまわぬよう、右手人差し指をかみ締めた]
(2) 2014/11/17(Mon) 09時半頃
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[部屋に入る前にフィリップ>>1:526と視線があったけれど。 それを考えることも、、空腹を満たすもの>>1:525をとりにいく余裕も、ない。
かみ締めた指から血の味を感じる。 でも、これではない、と思ってしまうから、 ぎゅっと瞳を閉じて、やり過ごそうと、している*]
(3) 2014/11/17(Mon) 09時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 09時半頃
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―マラカイトグリーン/3階廊下―
[引き結ばれた唇。>>1:538 消えたであろう言葉を、ノックスは紡ぐ。]
――どうして、ラルフは逃げるようにして部屋に入っていったのか……かな?
[遮る右腕の手首を掴み、壁に押し当てた。力が籠るのは仕方ない。]
それこそ、ラルフの口から教えて貰うと良い。
[皮肉混じりに笑う。あぁ、大人げない。 ノックスを見上げて動じない緑色をじっと見据え。]
……目は口ほどに物を言うというけれど。
(4) 2014/11/17(Mon) 10時半頃
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何か言えないことを、したんだ――ね。
[警告が足りないのか。 もう一方の、包帯を巻く手をフィリップの頬に宛がった。]
いいかい? フィリップ。 君が‘大人’なら、僕は何も言わなかっただろうけど…… 制御出来ない‘子供’だから、こんなにも不安になるんだよ。
[嘘だ。誰であっても、不安になる。]
(5) 2014/11/17(Mon) 10時半頃
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他の子に対してでも、ね。
衝動が襲ってきたら、ホレーショーの顔を思い出すことだ。彼が悲しみ嘆く様を想像すると良い。
それでも――…僕の大事なトレイルとニコラを、抱いたり、喰ったりしたら――…
[言葉を止め、フロスティーブルーを寄せた。**]
(6) 2014/11/17(Mon) 11時頃
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―2F 居間ペチカ奥 炊事場― な、大したこと、ないだろう?
[血が滲むわけでもなかったので、 見せても問題ないだろうとフランシスは判断してのことだった。 ドナルドの内に在る赤色の感覚を揺さぶるとは、思わなくて。]
……ん?
[ボタンをひとつ、止めながら ドナルドの様子に首を傾げた程度だったが――からかってない、といわれると反応に窮した]
っ、…ば、莫迦謂うものじゃ、ない。 大体……だれが、そんなこと、するのさ
[「誰に」が抜けた言葉にまたうろたえた。 見つめる眼、先に逸らしたのはフランシスの方だった。 自身の手の甲を頬に当て、熱くなっているのを隠すようだ。]
(7) 2014/11/17(Mon) 11時頃
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(――あれ、どうした、 んだ?おれは)
[自身、何かがおかしいと戸惑いながら、 野菜を切って、ドナルドに手伝いを頼みながらポトフを仕上げていく。
考えごとをしながらだったせいか、 例の問題鳥が引き起こす事態について把握するのは、遅れた。]
……。
[>>536 盗み見られていることにも気付かず、 されどフランシスも入れ違うようにドナルドの方を気にする。
野菜を扱うのは大きな手だ。 もう、何年も、一緒に居るのに。 夢現の中で聞いた、低く抑えた声は、聞いたこともないような、響きで]
(8) 2014/11/17(Mon) 11時頃
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[ふるふると首を横に振って、煮えるポトフの味見をする。]
どう かな。
[ドナルドに味見を勧め、尋ねる。 干し肉の塩味や野菜の滋味も加わって、 悪くない味のはずである。 匂いにつられて近付いてきた人が居るなら、そちらにも。 手伝ってくれたホレーショーには優先的に具を盛ろうと、そう思いながら――]
――ラルフ、遅いな。……ちょっと、見てくる。
(9) 2014/11/17(Mon) 11時頃
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[器によそいながら、何か用事があるというなら ラルフに料理を持っていこうとドナルドと話していたが]
ディーン?
[――様子を、ソファの方に声もかける。 ニコラがどうにか近付くなら>>1 彼に関してディーンの歯切れが非常に悪かったことを思い出し、]
プリシラ君、ディーンはくっつかれるのが得意じゃないんだ、 離れてあげてくれない、かな
[助け船を出したつもりだったが 余計なお世話かもしれない――と、フランシスは思いながら、トレイルもまたその場に居たことに気づいてやや気まずそうな顔を、した。]
(10) 2014/11/17(Mon) 11時半頃
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―居間→3F― [ドナルドも一緒に3階に来るか、と 尋ねて、彼の意向を汲みながら 居間を出て3Fに続く階段を上る。
その、途中で。]
……、――っ?
[>>6 3F、廊下の十字路で、フィリップ少年と――彼に顔を寄せているノックスの姿を見て、硬直する。近かった、口づけているようにも、見えたからだ]
何、して――
(11) 2014/11/17(Mon) 11時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 11時半頃
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― 三階/個室 ―
[まだ大丈夫、と繰り返し、心の中でつぶやく。 落ち着かなければ、いけないとはわかっていても。
それでも――まだしばらくはかかりそうで。
廊下で起こっていることにも、気づく余裕はなかった]
(12) 2014/11/17(Mon) 12時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 12時半頃
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―居間― [>>0眉間のしわが 何故刻まれているのかを知らないトレイルは ニコラの不満も、わからぬまま プリシラとディーンの様子を見ていた。
視線が向かうのは、ニコラの方 ディーンの唇が震え、けれど音を発しない。
トレイルがよく訴える際にみせる仕草だ 彼が言いたいのは―― 手のなかの、殆どなくなったインク瓶を握りしめ 後ずさる。
台所の方から、フランシスの姿が見えた>>10。 眉間のしわについての説明も ――ニコラの抗議と共に、彼等に向けられて]
(13) 2014/11/17(Mon) 12時半頃
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―居間、入口傍― [――今のディーンに、謝罪するのはどうだろう。 タイミングが悪かったかもしれない。 トレイルはそう考えた。
そっと後ろ手に 瓶とペン、黒く染まった紙を隠す。 ペチカの方へ、近づくことをせず 入口傍で二の足を踏む 俯いたその横を >>11通り過ぎる音があった]
(14) 2014/11/17(Mon) 12時半頃
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ー 三階廊下 ー [ノックスの言葉に 感じるものに じくりと悲しみをどうしてか感じて 孔雀色が微か揺れる]
んっ
[片手に防寒具 片手にマグカップ 持ち 背中には壁 片側は ノックスの腕 逃げ場はない 触られる頬 微か におう 狩で慣れているはずが いまは 嫌に鼻について その手も払おうとした が]
(15) 2014/11/17(Mon) 13時半頃
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…………だったら!!
[食べられてもいいなんて 言わせないで] [寸でのところで 声を飲み込む 言えない 秘密と約束したから 勝手に暴露していい領域じゃないから けれどトレイルの綴った言葉を思い出して
過保護なほどなのにどうして ああ 彼は思うのか 放任主義の下の彼には不思議でもあった]
あんた…………嫌い
[近づく 熱と 逃れられない血の匂い 顔を背けて 小さく吐き捨てる
その時だった]
(16) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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ーーーフランシス
ラルフ あっちの部屋 行って……っ
[向いた先 声の方向 最初にラルフ等といた 良かった と思う 緊張が緩んで 微か笑ながら マグカップを持ったては ノックスを払うのをやめ ラルフの駆け込んだ 部屋をさして*]
(17) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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[>>17 鳥の少年――フィリップに名前を呼ばれ、 はっとしたように、頷く。ラルフ、と名前が聞こえたからだ。]
え、――ぁ、ありがとう
[微かな笑みが浮かぶのに、 最初に見た時との印象の落差が在る。 2人の間に漂う空気はただことではなく感じられ――]
ノックス、どうしたんだ。 何があったか、知らない、けど。 やめろよ――大人げ、ない……
[大人が襲いかかることは――ないとは、謂い切れない。眉を寄せた、フランシスにしては珍しい厳しい顔で謂う。微かに匂うは血の気配で、口の中に残るドナルドの血の味を思い出させる。唇を、引き結び]
(18) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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―3F 個室前― [それ以上ノックスが詰め寄る様子がなければ 胸騒ぎが命ずる儘に早足で2人のそばを通り抜け、 フィリップに指し示された部屋に向かう。]
ラルフ?入るよ
[>>12耐えているとは知らないで、 扉に手をかけ、中に足を踏み入れる]
(19) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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― 三階/個室 ―
[ようよう、落ち着き始めて、小さく吐息をこぼす。
噛み付いた人差し指から、流れ出た血を舐めながら、へたり込んでいた場所から立ち上がり]
……これ、どうやって隠そう……
[かみ締めた唇も、人差し指も、どうにも隠しにくい場所だった。
荷物の傍へとちかより、中身を探って――
目に付いたオルゴールに、少し、動きを止めた]
(20) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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――フランシス……
[隠す前に、入ってきた人>>19に、ぎくり、と肩がゆれる。 視線をそらして、とっさに右手を後ろへと隠した。]
(21) 2014/11/17(Mon) 14時頃
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ポトフ、持って来たんだけど――― ……ラルフ?どうしたの。
[隠された右手はともかく、 かみしめた唇の傷跡は、 フランシスからも隠しようもなく見て取れる。 机の上に器を置いて、歩み寄って]
何か、あった?
[ゆっくり、静かに尋ねる。 ――相談に乗ってやってくれ、と。 ドナルドにも謂われたのだ。]
(22) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[温かなポトフの匂いがする。
ことりとおかれる音、近寄ってくるフランシスの足音に、視線を向けられないまま]
――ええっと……
[言いにくそうに、口ごもる。 何もない、とはいえない現状に、どういえばいいのかと迷うように]
すこし、……衝動を、かんじただけ、で。
[誰に、とかは言わぬまま。 いまは大丈夫と笑って見せる]
(23) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[食べたい――そんな衝動は、いまだ感じたことがない。 喉の渇きは、幾度も感じ ひとを見つめながら舌なめずりする事はあれど
それは、無意識 衝動とは、思わず
いまは、それよりも どうやったら、もう一度 あの音を手に入れられるのか それが、食事のときにしか発しない音なのならば
たべられたいと
トレイルは、願う]
(24) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[親しいほど、食べたい それが衝動だと教わっていた。 ノックスの昔話も、フィリップからの告白も 聞いたのは、「食べたい」という衝動の話
だからきっと、これは別のモノだ]
(25) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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[肉を裂かれ まだ温かな血で彼の喉を潤し 骨を押し分けて 柔らかな内臓を食まれる
その時、 どんな声で鳴いてくれるだろう
ディーンに謝罪を。 でも、今は そんな葛藤の中でも、燻り続ける衝動
きっと、未発達なこの身は 骨と脂身ばかりで美味しい所は少ないかもしれないけれど 望む音を手に入れられるなら 手足の1、2本、くれてやっても良いのに。
ノックスは嘆くだろうか ニコラは? ああ、二人はどんな声で鳴くんだろう**]
(26) 2014/11/17(Mon) 14時半頃
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―3F個室―
……――衝動?!
[フランシスは はく、と息を飲む。 足早に近づくと眼を逸らしたまま合わさないラルフの両肩を掴んだ]
誰に?……少し、なのか? 本当に、今は、大丈夫……?
[緑の双眸は揺れて、酷く心配そうに眉根を寄せる。 微かな血の匂い、――されど彼には、舐め取ろうと口をつけるような衝動が浮かばないことを違和としてフランシスは認識できないままだ。]
―――、おれは、誰かを、好きになること、 ダメだ、なんて、謂うつもり、ない。 ない、けど、……
でも……今は、どうか、今だけは、 ……耐えて……
(27) 2014/11/17(Mon) 15時頃
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ベネットは、謂いながら、だんだんと、項垂れた。
2014/11/17(Mon) 15時頃
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[肩をつかまれて、ゆれる緑の瞳>>27を見返す。 心配をかけてしまったことに眉を寄せて]
――なんとか、抑えられたし。 たぶん、大丈夫。
[安心させるように、笑みを見せたけれど。 どこか失敗したゆがんだものになった]
――うん、わかってる。 ちゃんと、するから……
[言葉を重ねながらも、不安が渦巻く。 ――次は、耐えられるかわからないと、そう思っている]
心配、かけてごめん……
(28) 2014/11/17(Mon) 15時頃
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[フランシスがドナルドの傷を舐めたことなどは知らず。
後ろ手に隠した傷もまだ見せない。
フランシスの両手の温かさや、近い距離にある肌を見ても、そこまでざわつかない]
……ポトフ、もってきてくれて、ありがとう。
[話を摩り替えるように、つぶやく。 誰に衝動を覚えたのかは言わないまま。
少し話をしたか、ポトフを食べた後は、疲れたように眠りについた**]
(29) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 15時半頃
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―― 二階/炊事場 ――
[薄い皮膚に残る一筋はその下にあるものを思わせる。 同性の胸元、しかも血の近い間柄。 間違いが起こりにくいとされる保護者に対して 感情が揺さぶられてはならない。 旅に支障をきたす、一緒にいられなくなる。 戒め、抑える為の頭の中で言葉を繰り返す。 外されたボタンが再びとまる気配に過ぎる安堵と残念さ。 意識せぬように努めて、大したことないだろう、というフランシス>>7に 「でも痛そうだ」なんて呟きを漏らす。 だれが、とうろたえる彼に隻眼細めて 「誰だろな」と返すくちびるの端は微かつり上がり。]
(30) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[擦れ違う視線。 互いに気にすることに気付かず黙々と調理を手伝う。 図体に見合う程度に大きな手はフランシスから調律を学ぶだけあり 見目に似合わず丁寧に繊細にナイフを用い皮を剥いて 大きさ揃えて切るあたりには性格も滲む。
フランシスともラルフとも何年も一緒にいる。 己が彼らに懐く情は肉親に向けるものに近いと思っていた。
煮込まれる具材。 大きめの鍋からはあたたかく食欲誘うにおいがする。 食欲を刺激されるはたべものだけでいい。 ひとに対してそれを感じてはならない、と自らに言い聞かせ。]
(31) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[味見>>9の為の匙が口許に寄せられれば、 匙とフランシスのくちびるを見比べる。 少し考えるように間をおいて、一呼吸。 それから、匙へと顔を寄せぱくと一口。]
いいンじゃねぇかな。 うまいと思う。
[こく、と嚥下し、濡れた己のくちびるを指の腹でぐいと拭う。 姿見えぬラルフの事はドナルドも気になっていた。 みてくる、というフランシスにこくり頷くけれど 一緒に、との尋ね>>11には少し考えゆると首を振る。]
二人のが、ラルフも話しやすいだろうし。 俺は待ってる。
[ラルフの事はフランシスに任せ見送った。]
(32) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[ディーンの目がこちらを見る>>0 大きく開いた瞳孔、心を乱されて震える光。 見開いた目に僕が小さく映っていて。 救いを求める色に、知らないうちに口元に笑みが浮かんだ。 頭のてっぺんから爪先まで、声にならない感情が走り抜ける。
震える彼の唇は、きっと、甘い。 舐めたいな、舐めちゃダメかな]
プリシラ。
[歩み寄る。手を伸ばす。赤毛を一房掴もうとする。 助けを求める目に応えたのと、もうひとつ]
ダメ。
[僕だって我慢してるのに、なんで君が触るのって。 乱暴に、引き剥がそうとした]
(33) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[両手を、ソファについて。けど、座らないで。 座るディーンを、背凭れに追い詰めるみたいにして。 息の音が聞こえるほど近く、顔を近付けた]
綺麗。
[近く。 見つめるのは、彼の目の色。 睫毛の角度。虹彩。その奥の感情。
知らず、自分の唇を舐めた]
(34) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[たっぷり、十秒。 瞬きもせずに、彼を鑑賞して。
酷くゆっくりと、身を引く]
僕も、触りたいな。
[ねえ、どうしたら
途中、吐息に混じらせるように、囁いて。 ソファに爪を立てたら、びりっと裂ける音がした。
約束を守って、彼の髪の毛一本にも、こちらから触れることはなかった]
(35) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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―3F個室― ……。うん、……――
[俯けた顔を、フランシスはそっと上げる。 ラルフの歪んだ、無理をしたような笑みに、 心配性の虫は収まらぬままだった。]
…… どうしようもなくなったら 痛み、以外に……欲の、すり替え、っていう 方法も ある。前に、説明、したこと、あるよな。 ―― 一時凌ぎ、だけど
[告げるとき、眼を逸らして、謂いにくそうにした。 自分に合う「衝動を飼いならす方法」を見つければ 普通の生活の中で解消できるようになる。 ――それは歌であったり、文章の書きつけであったり、細工であったり
けれど、まだ、それを見つけられていないうちは、本能により近い部分を満たすことで、少しの間だけは気を逸らすことが、できる]
(36) 2014/11/17(Mon) 15時半頃
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[綺麗なものは触りたくなる。 もっと綺麗だと、口に入れたくなる。
彼の目に、その奥に触れたい。 噛んで、舐めて、確かめたい。
きっと彼はキャンディーみたいに甘い。 そんな気がする]
ほしい。
[ぎし、とソファが軋んだ。 なにか言おうとして、結局声にならないで。 ただ、口から漏れた息の温度だけを、彼に伝えた]
(37) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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……さむぅい。
[ぱ、と真っ直ぐ立つ。 一階に居たから、少し体が冷たくなっちゃってたから。 ぷうぷう息を手に吹きかけながら、ペチカのそばにぱたぱた小走りで走っていった]
(38) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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[プリシラはニコラの行動をどう捉えたろう。 怯えているなら、トレイルはかれをなぐさめる為に微笑みかける。
大丈夫 こっちへ
唇のゆっくりした動きで、彼がトレイルの透明な声を聞いたかどうか 両手は罪の隠蔽に使っているから、差し伸べられない**]
(39) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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―3F個室― ……、どう、いたしまして。
[>>29 ラルフの礼に、 フランシスはなんとか微笑みを作った。 おいしい、と謂ってもらえれば よかった、 と――そう、他愛のない話をして。
ラルフが疲れたように眠るまで見守った後、 フランシスは椅子に座ったまま、両手で俯いた顔を覆い、きつく眼を閉じた]
……どうして、“今”なんだ……
[絞り出した声は、酷く苦しげだった。 ラルフは結局、誰に衝動を覚えたのかをフランシスに教えなかった。謂えば、自分や、それにドナルドもきっとなんとかしようと動くと思ってのことだろう。 (特に、おれは、心配性だから)]
(40) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 16時頃
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―マラカイトグリーン/3階廊下―
[ただ一人だけを見詰めていた。見せた揺らぎも逃さず。>>15]
――…だったら、なに? 残念だけど、君の透明な声は聴こえない。
言う後悔と、言わない後悔と。 どっちが良いのか、よく考えたら良いよ。
……どうか伝わって欲しいって、見ているようにしか見えないけれど。
[憤りにも似た感情の爆発。>>16 唇の触れそうな距離で、ふっと笑った。]
そう? 困ったね。嫌いな奴には言いにくいだろう? でも……そうだな。嫌いな奴だから、食い殺されたくなんて――ないだろう?
[背けた顔。晒された首筋。 これ以上を考える前に、俯く前に、声がかかった。>>11]
(41) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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―3F個室― [フランシスは考えを巡らせる。 ――ひとつ、心当たりがあるとすればノックスだった。 聞いてみなければ、ならないか。 違っていたら、大変な失礼となるだろうが せめて、刺激しないでほしいと、大切な同行者を、衝動から守るために]
…… 、はやく、雪、 ……止んで……
[そうすれば、逃げ出せるのに。 ラルフをひとりにするわけにはいかないと、部屋から離れられないで。 椅子に座ったまま、自分の服きつく掴む。 >>32 気を使って居間に残ったドナルドは、今どうしているか。こうなってくると、不安が不安を呼ぶ、悪循環が生まれる。]
(42) 2014/11/17(Mon) 16時頃
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[掌の下で頬が緩む。>>17]
僕だって止めたいさ。 でも、フィリップが素直じゃないから、こんな事になってる。
[ラルフを探しに来たフランシスへと顔を向け、フィリップの脚間に入れていた脚を引く。扉の閉まる音に息を吐いた。
掴んでいた力が緩む。 あぁ、早く。愛しい子達を抱き締めたい。**]
(43) 2014/11/17(Mon) 16時半頃
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[あの鳥は如何しただろうと居間のほうへと隻眼向ければ プリシラとディーン、ニコラ、トレイルの姿が映りこむ。 ひとが増えてきた事を確認すれば足は居間の方へ行くを躊躇う。 話すだけ、少し接するだけ。 それだけならば同性相手に間違いを起きぬだろう。 そう思うのは隻眼に至る件の相手が異性であったから。 けれど、とも思うのは先ほど保護者に対し感じたものがあったから。]
――――……は。
[俯き、意味なき一音とともに息を吐き出す。 再び顔を上げれば、ニコラがペチカの方へと小走りに近寄るが見える。 少し考えて、ニコラ>>38へと向き直り]
……寒いならポトフでも食う?
[ゆるく首を傾げて問いかける。*]
(44) 2014/11/17(Mon) 16時半頃
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|
―3F個室と回想― [――空になったポトフの皿を見、 返しに行かなくては、と思いながらも今は動けない。 味見くらいしかしていないことも忘れている。
調理の折、>>30 細めた隻眼。「誰だろな」、と 逸らされた言葉に「なんだよ、それ」と そんな風に、返した。 フランシスはドナルドが戒めの言葉を頭の中で繰り返していたのを知らない。
>>32 味見の時、ドナルドの反応に一瞬間が空いた理由は、分からなかったが。 ドナルドに濡れた唇に目が向いてしまったこと。思い出して首を横に振る。]
(45) 2014/11/17(Mon) 17時頃
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|
[眼を伏せたまま、歌を小さく口ずさむ。 安らかな眠りを思い、それから、無意識に、混ざるのは**]
(46) 2014/11/17(Mon) 17時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 17時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 17時頃
|
[ふるふるとしながら、ペチカの温もりに身を浸す。 火傷しそうなくらい近くに寄って、床で身を縮めていたら。 >>44上から降ってきた、低い声。
ぱっと顔をあげて]
痛い?
[好奇心に目をまんまるくして、首をかしげた。 それから、訊かれたことがやっと脳ミソに届いて、うん、とひとつ頷く]
食べる!
[無邪気に笑ってさ]
(47) 2014/11/17(Mon) 17時頃
|
|
[身を縮めるニコラに視線向ければ自ずとそれは下がる。 声に反応し此方を見る彼の視線とかち合えばはたと隻眼瞬かせた。]
――…ン?
[痛い、が何に掛かるのか分からない。 眼帯に対してかと考えて]
いや、痛くない。
[答えて無邪気な笑みに毒気まで抜かれるよう。 つられるように淡い笑み浮かべて]
いい返事だな。
[器にポトフをよそい、ニコラへと差し出す。]
(48) 2014/11/17(Mon) 17時半頃
|
|
[美味しそうな匂い。 すん、と鼻をならす。
けれど
両手は、使えない。 隠さなくては*]
(49) 2014/11/17(Mon) 17時半頃
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ドナルドは、ベネットが食事するのを忘れているとはまだ思わず。
2014/11/17(Mon) 18時頃
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――…連れ。 あー、トレイルとノックスの分も持ってく。 それなら、手、足りないだろうし手伝う。
[居間に彼らがいるのを知っているけれど空腹か否かまでは知れず 一先ずニコラへと尋ねることにした。**]
(50) 2014/11/17(Mon) 18時頃
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[彼の思う通り、眼帯を見ている。 手をにぎにぎしながら、片目を覆うそれをまんまるな目で見つめて。その下を見たくて、指を伸ばしてみたり]
痛くないの?
[けど座ったまんまじゃ指は届かない。 上に手を伸ばして、胸の下辺りでふらふらさせながら、不思議に首を傾いだ。 彼は顔は怖いけど、笑うと意外と子供らしく見える。
手をぐう、ぱあして]
ありがとう。
[皿を渡されたから、ちゃんとお礼を言う。 手を下ろして]
ふたりのぶん。
[>>50彼の提案は、新鮮な響きだった。いつもは用意してもらう側だから。 だから一度噛み砕くために繰り返して、うん、と頷いた]
(51) 2014/11/17(Mon) 18時頃
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[二コラの眼差し>>51が眼帯に注がれるから 尋ねはそれに対してとの認識を深める。 眼帯の方へと伸ばされる指先、 届かぬまま閉じて、開いてするを動かぬまま眺め]
昔の怪我だから痛くはない。 使い物にならねぇから隠してるだけだ。
[小さく頷き、疑問を肯定する。 礼の言葉ににっと口の端を上げ]
どういたしまして。 あァ、ふたりと一緒にたべた方がうまいだろ。
[言葉返してから、 同行者の許へ行くかと思い、座る二コラに空の手を差し伸べる。]
(52) 2014/11/17(Mon) 19時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 19時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 20時頃
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― 眠る前のこと ―
[やはり心配させてしまったと、眉をさげる。 続くフランシスの説明>>36に小さくうなずきを返した。
別の欲への、すり替え。 それがあるのは知っているけれど。
――そう簡単に行えることでも、ないから]
う、ん……それは、知ってる、けど。
でも、そんなの……相手、いないし……
[衝動を飼いならす方法すらまだ見つからず。 衝動を強く覚えたのも、今回がはじめてなら。
そんな発散方法を試すはずもない。 満月のときには、心配性の保護者がいつも街に近寄らなかったから]
(53) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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[ポトフを食べるときに、右手の怪我に気づかれればばつが悪そうな顔をして。 痛みで誤魔化したのだとはすぐにわかっただろうから、手当てされるままに神妙にしている。
そして眠りに落ちる。 どこか、夢うつつで歌を、聞いた気がした――]
(54) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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―マラカイトグリーン/3階廊下―
[フィリップの手にあるマグカップ。両手を塞ぐもの。 こうして居るのは衝動のせいだけではない。フランシスに見付かった。 扉の向こうには、まだ人が居る。
バーナバスになら殴られそうだと息を吐き、フィリップを解放した。]
……君の保護者はホレーショーだ。 付かず離れずに居れば、君自身の身だって――獣だって、安心だよ。
[嫌がられるだろうから、頭を撫でることをしなかった。 閉まったままの扉を見詰め、ノックスの足は階下に。]
(55) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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[>>52ノックスの包帯の下は真っ赤になっていた。 一方その眼帯の下はどうなってるの?
手をぐう、ぱあ。 服に触れて、離れる]
ふうん……。
[頷きに、納得したようなしてないような声で、こくん。頷いて。 手を下して、温かなものが入った皿を受け取る。 ぷかり、ぷかりと浮かぶ玉ねぎをつついて、指を舐めて]
うん、うん。
[二回そうだねって声を出して、差し伸べられた手を掴んで。 くい、と軽く引いてみる]
それ。
[真っ直ぐ眼帯へ指を差す]
(56) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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[昔のように甘ったれた声音で抱きついてくるノックスをやんわりと抱きしめ返す。 体にかかる重みはとうに大人のものであったけれど。
無邪気なほど無防備に触れる体温に、まだ何も知らないままでいた幸せを甦らせた。
二人とも大人になってしまった。 きっと、己の中に飼う獣を互いに知りながら、打ち明けられないほどに。 多分、それを許すほどに、まだ互いを信じていたいのだと。 少なくとも、男は幼馴染を信じていたいのだと、思った。
まるで疑うことなく委ねられる体温が、幸せな記憶を思い出させるから。]
(ああ、俺がプリシラに与えてやりたいのは――多分こんなんだろうな)
[懐かしさとともに感じる切なさに、それでも獣でしか在れない我が身が悲しかった。]
(57) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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外したらダメ?
[駄目なら、トレイルたちにご飯を渡しに行こう]
(58) 2014/11/17(Mon) 20時頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 20時半頃
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ー 三階廊下 ー [フランシスが感じた印象の落差 知る由もないまま ノックスから 顔を背けたまま 大人 二人の会話を聞く
ノックスに 服越し 触れたくも無かった だから 足は限界まで 爪先立ち 脚の間に入れられた脚から 身体を浮かせようとする]
…………
[首筋にかかる息 いまはなく ノックスの話す間 >>41 無言だった が
力が緩む 解放されたこと に気がついて 山を駆ける その俊敏さで 飛びすさる]
(59) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[>>10ベネットの声は届いている。しかしディーンはそれを言葉として認識しなかった。 >>13ドアの向こうに現れたトレイルの姿は視界に入っている。しかしディーンはそれを人の姿として認識しなかった。 >>33その口元に浮かぶ笑みに、全てが浚われる。近づいてくる様子に、無意識に喉を鳴らした。]
――…………、
[さて、プリシラはどうしたか。 ディーンの意識に、赤毛の少年の存在は既に無い。 いや、それどころかここが人の集まる居間であることすら、忘れている。 >>34ディーンは後方に下がろうとする。しかし、背後にあるのは背凭れだ。灰色の双眸を至近距離に捉えて、囁くような声が呟く音に耳をそばだてる。微かな吐息一つ、聞き逃さないように。 そうして唇を舐める仕草を見、震える指先を持ち上げた。]
(60) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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……ぁ、
[>>35今、彼は何と言った。 >>37何と。 深い藍鉄色に涙の膜が張り、揺れる。 震える手を更に高く持ち上げて、至近距離にある柔らかな朝の日差しの色をした髪に指を伸ばそうとして――>>38触れられずにいる内に、離れてしまった。]
(61) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[どのぐらい、そうしていただろうか。 火のある方へ向かう背中を見送り、隻眼の男――確か、ベネットの同行人だ――と話す姿を茫然と見つめ、数度瞬きをする。 心臓は未だ、軋む程に煩く音を鳴らし続けている。
止まない衝動を抑える手段は、今、ディーンの手元には無い。 膨れ上がった欲望は、ディーンの理性を容易く飲み込む。]
――――……ニコラ、
ニコラ、
[言葉が喉の奥に詰まったまま。 道に迷った子供が親を呼ぶかのような頼りなさで、名前を呼んだ。]
(62) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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…………喰われるぐらいなら 食ってやる…………
[低く 唸る それは獣の声
今更最もらしいことを口にするノックスに 彼は牙を向いて 彼がそこを立ち去るまで 身を低く 警戒した姿勢をとり続ける]
(63) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[何かあった時、大人であるバーナバスの後ろに隠れるのは、自分にとって普通のこと。 だからディーンの後ろに隠れたのは、自然なことだった。
引っ付いた背中越しに伝わる緊張>>1に首を傾げる。 その表情は見えないから、どうしたのか分からない。 でも、フランシス>>10に注意された。 ごめんと謝る前に、ニコラ>>33に乱暴に引き剥がされてソファから落ちた。]
あ……。
[顔が青ざめる。 謝らなければいけないのに、震えて言葉が出てこない。 ニコラがディーンに何か話しているけれど、ディーンが何か言っているけれど、それは耳に届いていない。]
(64) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[フランシスとニコラに注意された。 いけないことだったのに。 近くへ行って良いか聞いた時の反応>>0で、気付くべきだったのだ。本当は。
それなのに話をするのが楽しくて、勝手に距離を詰めてしまった。]
ご、ごめん。 もう、触んないし。 ……ごめん。
[いけないことをしてしまった。 ニコラが離れてから、漸くそれだけを口にした。
泣きそうになったけど、堪える。 俯いたまま、そこを離れた。]
(65) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[布越しに伝わる手指の感触と温度。 背丈はそう変わらぬように見える二コラ>>56は 無邪気な声音や表情から何処か幼く感じられる。]
手、火傷しちまうぞ。 スプーン使えって。
[浮かぶ玉ねぎを突くを見て匙を取りにゆこうとするけれど 動く前にとられた手が引かれ動きが止まる。 示す指先と言葉に隠れぬ目が瞬く。]
閉じっぱなしの目だから 見ても面白くないぞ?
[緩く首を傾げて片膝を床につき屈む。 目線の高さをあわせて プラチナブロンドから覗くグレーを見詰めた。]
(66) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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ーーーーーーー
[そうして ノックスの姿が消えるまで 消えてから 大きく息を吐いて その場に座り込む
手が震える その手を一回マグカップごと握り込む 常ならぬ強い感情に 自分自身 眩暈がする]
ーーーー…………
[何度か深呼吸した後 ゆっくりと立ち上がる
居間でルーツを回収 マグカップを返す
やることはあったけど とても 居間に行く気力はないと思った]
(67) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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―少し前、個室で>>53―
……だよな ……あの、……本当に、どうしようもないなら、謂って
[ また、酷く言い淀んで、 目を合わせず、小さな声で呟くのは ]
……くち、で。 してあげることくらいは、できる、から
[ ―― 過保護にも程が有ると、思われるだろうか。 そうは思いながら、フランシスには、 これしか案がなかった。 ――ドナルドと、ラルフの、大切な同行者のためなら。]
ただの、処理……だから、な?
[ 肉体関係ではない。そういうのは、ちゃんと衝動を飼いならした頃、好きなひとと、するべき。そういうところは、フランシスは酷く古風で頑なだ。 ]
(68) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[ ――軽蔑されても、いい。 どうか、彼らが苦しみに沈みませんように、と。
紫水晶のアミュレットを祈りの形の手に 握りしめて、眼を、閉じる――― ]
(69) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[祈る自分の中の想いの変化には 酷く鈍感な、ままで。 ]
(70) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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おい、誰かさんの髪色で決めてねえか?
[連れを思い出させるような赤みを帯びた木の色を咎めるでなく、楽しそうな声音でそれをそっと撫でた。 小箱にしまえば、まるで二人旅の男と連れのようで、少しだけ穏やかな気持ちになる。]
ありがと、な。
[細く柔らかなノックスの髪をそっと撫でる手は、少年の頃のような粗暴さからは程遠く。 ただ、経た分の年月と郷愁を思わせた。]
(71) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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[強請られるままに>>1:405手渡したのは黒曜石の首飾り。 ノックスの髪色と瞳からすればそれは地味にも思えたろう。]
お前も職人なら、手元で装飾品がちらちらると気が散るだろ?
[何故黒曜石かと問われてしまえば、多少の気恥ずかしさとともに、観念したように告げる。]
お前の名前だよ。 ちょうど髪も目も色が薄くって月や星みたいだからな。 黒で飾れば、ノックス――「夜」になるだろ。
[同族の彼に。穏やかな眠りの夜があれ、と。 願うことまでは言わずに。*]
(72) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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フィリップは、ノックスに追いつかないように ゆっくりと階段を降り続ける
2014/11/17(Mon) 20時半頃
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― 眠る前のこと>>68 ―
フランシス……
[告げられたことに、ゆるりと琥珀を瞬かせる。 過保護すぎるとは思う。
そういった接触を行うタイプでないのはいままでずっと傍にいたから知っている]
――フランシスに、負担をかけたくない、よ。
[ふる、と首を振った。 ――――フランシス相手に、そんなことをしたら。
後悔しそうだと、思ったから]
……まだ、だいじょうぶだから……
[耐えられる、と笑った]
(73) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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―ピンクベージュ/2階―
[水を張った器を手に、1歩ずつ階段を下りていく。 固く結ばれた唇。逃げる身体。低い唸り声。
――拒絶。]
………
[水面の波のせいか、ノックスの笑みは歪んで映っていた。]
(74) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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―3F→―
[怪我の手当てはちゃんとしろ、とノックスに言い置いて。 昨夜は出来なかった荷物の整理に部屋へと戻る。
本当はノックスと話したことで得た同族たちの話を、プリシラにどう伝えればいいのかと悩み、考える時間が欲しかったのだが。
どうにも階下からは鳥の鳴き声が響いて騒がしいことこの上ない。]
ったく、なんだっつーのかね。
[微妙な空腹を覚えていたこともあって、階下へと足を向ける。]
(75) 2014/11/17(Mon) 20時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 21時頃
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ー 三階→階段 ー
ーーーー…………
[ノックスの歩みは遅い >>74 少し階上でまったあと 狩のように気配を殺し ゆっくりと階下へ
きっと 居間に行くだろうと 二階についたら 一階への階段までは 駆けていこうと決めて]
(76) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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― 眠る前のこと>>73―
――そ、 う。
……ごめんな、へんなこと、謂って……
[ラルフに、そう謂われてしまえば 無理強いもできぬと――フランシスは、恥じ入るように目を伏せ、両手を握り締めたのであった。]
(77) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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そう?そうなの?
[でも面白くないらしい。 小首を傾いで、指さすのを一旦やめる。
膝をついて座った彼は、ちょうど視線が合う高さ。 トレイルやノックスよりも目つきが悪い目を見返して、指を伸ばす。 柔らかな眼帯の下、そこにある傷のついた目を確かめるために。 フィリップの目を瞼越しに触った時の、動揺にあちこち動く黒目を思いながら]
うん?
[>>62名前を呼ばれた]
(78) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[肩越し、振り返る。 煤のように暗いものを目元に漂わせたディーンが、こちらを見ていて。
その顔は今まで見たことのない種類のものだった。 すぐ近くの火を映した目で、彼の瞳を見つめる]
なあに?
[口元に笑みを浮かべて、ゆっくりと尋ねた]
(79) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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― 三階/個室 ―
[ふ、と瞳を開く。 衝動をこらえるのに、気力を使い切ったように眠ってしまったけれど。 それほど、長い時間眠ることなく目が覚めた。
寝台から起き上がったときには、祈るような姿で椅子に座るフランシス>>69が見える]
……俺だって、フランシスが大事、だよ。 だから、そういうこと、したくない……
[恥じ入ったような姿>>77を見て、いえなかったことをぽつりとつぶやく。
大事な保護者だ。 そういう目で、みたこともない。
――いまでさえ、そういった想像が、できないのだ]
(80) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 21時頃
ラルフは、ベネットが眠っているか、確認するように顔を覗き込む。
2014/11/17(Mon) 21時頃
ベネットは、ラルフが覗き込んだとき、眉間に皺を寄せながら、浅い眠りのふちを漂っている。
2014/11/17(Mon) 21時頃
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―2F―
プリシラ、いるか?
[階段をおりればすぐに広がる居間。 ディーンの顔色がすぐに平静のものとなっていなければ、多少訝しげな表情を見せて、どうしたのか、と聞いただろう。
どれほどの緊張感が残っていたのか、あるいは男の連れがその場にいたのか。 違和感があれば、警戒の真っただ中だ。当然それは肌で感じ取ってしまう。
けれど、真っ先に探す名前は一つ。]
(81) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[吸い込んだ空気に混じる食べ物の香り。 炊事場の排水設備に流してしまえば良いかと、ノックスは足を進める。
後ろから、誰がついてきているのか。 殺された気配を察することは出来ず。>>76
胸元の僅かな重み。‘夜’は冷ややかに光を求めた。>>72]
(82) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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― 三階/個室 ―
[フランシスの眉間に寄った皺をみて、そっと肩に触れる]
フランシス。
――そんなところで寝たら、体、痛めるし。
[静かに声をかけた。 居間で心配しているかもしれないドナルドを思い。 フランシスを置いて一人で戻って、またドナルドが様子を見に来るのなら。
二人で戻ったほうがいいかもしれないと思った]
(83) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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ー →二階 ー
…………
[予想通り 一階に降りる階段 そちらへ向かう様子は 足の向ける先からない
ルーツがいなければ 突如音が立つこともない …………ただ 居間で見た姿 先程見せた嫌な姿 ……それとも違う 何か
ゆるく首を傾げて 一階に向かう階段 その降り口で 一度だけ振り返った]
(84) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[二コラの声>>78に隻眼が頷くように上下する。 視線重ねるまま彼の指先が眼帯へと触れる感触に微か震える。 左耳のカーネリアンの雫が小さく揺れた。]
――…随分好奇心旺盛だな。
[彼の見目と振る舞いなら小さい頃は天使のようにも映っただろう。 眼帯で光を遮る左目は瞼閉じたまま。 けれど傷つけたのは眼球のみで伏せた瞼が軽く引き攣り動くを示すけれど 二コラの意識がディーンへと向けば>>78 空の手で眼帯を押さえてゆっくりと立ち上がる。]
続きはまたな。
[次があるかもしれぬけれどそんな言葉を残して ポトフのある鍋まで戻る。]
(85) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[>>65普段ならば、謝る声に謝罪の一つも返しただろう。 悪いのは君では無い、僕だと告げる程度のことは出来ただろう。 しかし今のディーンに、そんな注意を払う余裕は無かった。
溢れ出す欲を飲み込みきれず、隠し切れずに苦しみ喘ぐかのような視線で>>79振り返る灰色の双眸を見て、笑む口元を見る。 ゆっくりと大きく、瞬いて。]
――……助けてくれ、 ニコラ。 僕は……僕も、君が……――
[欠けた理性の蓋は、最早存在の意味を成さない。 衝動と歪んだ本能に飲まれる『大人』は、他の大人に、或いは子供たちに、どのように映るのだろうか。
ひどく震える、白くて細い手をニコラに向けて伸ばす。 無様に宙を掻いても、何度も。]
(86) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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―3F>>83― ……、 ん、――、 ん
[ぎゅ、と一際強く眉を寄せ、 ゆっくり、眼を開く。眠りは浅く、幾度か瞬いてから]
ラル フ、 あぁ、…おき、たんだ……だい、じょうぶ?
[フランシスは、ラルフが子供の頃そうしたように髪に触れて、 撫で下ろす。]
……ごめん、……おきてるつもりだったんだけど な… ……下に、行くのかい?
[苦笑して、椅子から立ち上がる。 小さく、アミュレットの金具が擦れる澄んだ音がした。]
(87) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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― 三階/個室 ―
うん。
[髪を撫でる手>>87の動きに、くすぐったそうに笑みを返す]
大丈夫、寝たから、……いまは、感じないし。
フランシスも、疲れてるんだよ。 今日、休むときは、寝台で寝て?
[立ち上がるフランシスは、ほんの少しだけラルフより背が高い。 かみ締めた後が残る人差し指、それには包帯を巻いて手当てを済ませてある。
その手はポケットに突っ込んだまま]
ドナルドが、心配してるとおもうから。
[下に、というのにはこくりとうなずいた]
(88) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[トレイルは、静かに居間を出た。 瓶もペンも、紙も 全て持ち去る。
ディーンの意識はこちらへ向かず プリシラには保護者がきて ニコラは、トレイルを忘れている
居場所がないな、と思った瞬間
ひどく、胸がざわめいた。
喰われたい 喰われたい 喰われたい 喰われたい
消えてしまいたい]
(89) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[静かに、階下へ。 物音は立てない
寒さが肌を突き刺すけれど
ゆっくりと、階段を下りて 貯蔵庫の、荷の後ろへ
直ぐには、見つからないだろう ここは音が少なくていい
来たときと同じように 生成りの布にくるまって 小さな身を更に縮めている**
(90) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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―3F 個室>>88―
……そっか。
[綺麗な琥珀色が細められるのを見、 フランシスは漸く一旦は安心したように溜息を吐いた。]
――面目ない、気をつけます。
[あえて冗談めかすため――軽い調子の敬語を使う。 ポケットに片手をつっこんて居るのをちらと見たが、何も謂わず]
ん、そうだね。……行こうか
[ひとりにしては、危ないだろうと――個室を出て、2Fへと向かう]
(91) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[『食われる』事の無かった我が身。 フィリップの言葉に触発されて考えてみると、やけに滑稽に思えた。
居間の入口から、誰の姿が見えただろう。 栗色が見当たらず、視線を階段に向け――…>>84
口の端を持ち上げた。 そうして、忘れているよと唇が音を紡ぐ。]
(92) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[ソファーから離れ、入り口側の壁の隅に座る。
部屋に戻ろうと思ったが、バーナバスは今ノックスと一緒にいると思っているから行けない。 ノックスの部屋にいるのかもしれないが、部屋に戻ってバーナバスの姿がなければないで、嫌だった。 だから結局、居間からは動けない。 それに、泣きそうだからこそ誰かがいる居間にいた方が泣かずに済む。
膝を抱え、唇を噛みしめたまま俯いて。
名前を呼ばれ>>81、顔を上げる。 でも、声は出せなかった。 今声を出したら、泣き声になりそうだったから。]
(93) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[>>85この黒いものを取って、瞼を開けたら傷が見えるのだろうか。 指の下、ひくひくと動く瞼を探りながら思う。
時折、指に圧をかけて。 幾重もの壁に阻まれた、人の体の中でも柔らかなものを確かめた]
うん。
[振り返ったのをきっかけに、指からはするりと感触が消える。 子供に言うみたいな言葉に、こっくり頷いて。
残された熱いお皿を手に。 床に座るのをやめて、よいしょって立ち上がった
>>86大人の。 まともな大人の、声変わりしている、声。 が。 途切れ途切れに、こちらに呼びかけるから]
(94) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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― 三階/個室 ―
うん。
[安心したようなフランシス>>91に、少し申し訳なさそうな顔をした。 冗談めかした言葉に小さく笑って]
俺も、気をつけるし。
……ありがとう。
[心配してきてくれたことにぽつりともう一度だけつぶやき。 部屋をでて、二階へと降りていく]
(95) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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うん?
[>>86彼は、口の中に蜂が入ってきたみたいな顔をしていた。 白くて細い腕。 多分、彼はあんまり重い物を持たないんだ]
……。
[目を開いたまんま、口元を柔らかく歪めたまんま。 彼を見る視線は、相変わらず無遠慮に。
こつり、と。 冬靴の分厚い底が、足元で音を立てた]
どうしたの、ディーン。
[伸ばされた手。それには触らない。 ただ、さっき独眼の彼がしてくれたみたいに。
手を差し伸べて、その綺麗な表情を見つめる]
(96) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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― 階上へ ―
[逃げるようにその場を去る途中、声が聞こえた。>>1:431 思わず振り返ったけれど、何を言っていいのかわからなかったら 頷くような小さな会釈を返して、そのまま階段を駆け上った。
一階は寒い。 二階は少し、あたたかい。 三階はやっぱり寒くて。
また、声をかけられた。>>1:441 名前を呼ばれた。 今度は声を返そうと思ったのに、喉が冷たくて音にならない。 そのまま、また、と言われたから 開いていた扉の中に進んで、後ろでに閉めて そのまま、座り込んだ]
(97) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[まさか 振り返るとは思わなかった 孔雀石が丸くなったまま 薄い青を見る
上がる口角 自然と眉が寄った けれど しんと冷える廊下に 凍りついた言葉が 音とともに]
………………
[何を?というように 怪訝な表情のまま 階段をおりかけたまま止まった]
(98) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[眼帯を外されても構わないと思っていた。 だからこそ寄せた顔。 二コラの指が圧を掛けると微か眉を寄せる。 痛みとまではいかぬけれど瞼の下の眼球に掛かるそれが ちらと自傷した過去を思い出させる。
眼帯の上から目を押さえて 鍋の前で小さく息を吐く。
子供に言うみたいにと思った彼>>94の感覚は正しい。 子供の好奇心と思いドナルドはそれを満たさせようとしただけ。 興味が他に移ればそれも不要と考えて離れたのだった。]
(99) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[遠火の弱火。 ペチカの熱に鍋は程よく保温され ゆっくりじっくりポトフの具材をとろけさせたゆく。]
――…。
[食欲を満たせば他の欲も紛れるだろうか。 燻る熱を消しきれぬまま吐き出す吐息は些か熱い。]
(100) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[>>96近づく足音。 伸びてくる手を見遣り、ディーンは細く、小さく息を吐いた。 欲しいものは指先一つで伝わる程度の些細な熱ではなく、もっと熱いもの――例えば、この身体ごと焼き尽くすようなものだ。
ディーンは彼が持つ熱い皿のことなど気にも留めず、腕を乱暴に掴んでニコラの身体を近くに引き寄せようとする。 それが叶えば、笑みを浮かべる唇を指でなぞり、頬と輪郭を撫で、冷え切った掌を彼の首筋に添えて。]
……僕も 君が、欲しい
[確かにそう告げた。]
(101) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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― 暫くして ―
[瞼をもちあげると、睫毛の先から氷のように冷たい雫が毀れた。 寝てしまっていたことにようやく気づく。 盛大にくしゃみをひとつして、身を震わせた。 着替えも手にもったまま、髪は冷え切って乾き始めている]
さむ……
[顔をあげれば、灯りをつけていないのにぼんやりと室内が見え 傷薬の包みがそのまま置いていかれているのが見えた。 自分の荷物を纏め、それを手にし、扉を開けてから、考える]
どうしようかな
[変な寝方をしたからか、瞼が重い。 湯を浴びてから水も飲んでいないから、喉が渇く。 考えても、思考は纏まらず 身体が求めるまま、暖かい場所へ行こうと足を踏み出す]
(102) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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―3F 個室>>88―
……そっか。
[綺麗な琥珀色が細められるのを見、 フランシスは漸く一旦は安心したように溜息を吐いた。]
――面目ない、気をつけます。
[あえて冗談めかすため――軽い調子の、敬語を使って。 2Fへ階段へ足を進めるとき、 金色の髪の毛が見えた>>102 ディーンの同行者。幼馴染の様子があまりにもあまりだったので、流石に気になっていた]
シメオン君、おはよう?
(103) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[赤い髪がはらりと揺れ、顔をあげたプリシラの顔が泣きそうに歪んでいるのを見て>>93、胸がざわつく。]
何があった?
[いつもの気軽さを削ぎ落とした声音で問う。 尋常でない空気に、それは何故かひどく調和した。]
(104) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[>>95 ラルフの小さなありがとう に、 いいんだよ、と そう、フランシスは返した。
同行者の言葉を、信じることも きっと大切だと、 心配の蟲に言い聞かせて。]
(105) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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― 三階/廊下 ―
[二階へと降りるために、フランシス>>103の後ろについて歩く。 シメオンがいるのが見えて、ゆるりと瞬き]
――
[ノックスと話していたときに、通り過ぎた様子が気になって、フランシスの後ろからじっと見つめていた]
(106) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[年上の“保護者”たる年代の見せた常ならぬ有様と>>86、その不安定さを肥大させていく声に>>96、積木が崩れるように束の間の安堵は崩れていく。 他人の目にはそれがどう映ったのか。知る術もない。
男が気に掛けるのは、見ているのは己の庇護すべき相手だけ。]
プリシラ、来い。
[ぶっきらぼうに言い捨てながら、歩むのは男の方からで。 泣き出しそうな顔を隠すように自分の胸元に押し当てた。
大事にしたい。
庇護欲が、独占欲へと色を変えていってしまう。 そんな気配に危うさを感じながら、それでも手放すことは考えられない。]
(107) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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― 三階、廊下 ―
ええと……フランシス、さん おはよう
[顔が熱いような気がした。 でも、寒い。 すごく、寒い。 声をかけられたことで止まった足が前に進まない。 なんでだろう?と足を見下ろしてみる]
あの ……えっと
[顔をあげて、声はでたけど、続きが出てこずに ぼんやりと顔を見る、なんてことになってしまった]
(108) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[そんなに驚くようなことかと、フロスティブルーがフィリップを見下ろす。
忘れ物は鳥。今は何処に在るのかと、視線を室内に遣る。 トレイルは居ない。 ニコラはソファ近くに居る。
ディーンの白い指が伸ばされるのは――…
「きっと、あれがそうだわ」 器からインクの匂いが漂う気がして。
歯の奥を、噛みしめた。]
(109) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[手首に近い、腕の浅い傷は鳥の爪によるもの。 血のあとを拭ったのは保護者の舌。 軽く腕を掲げて視線を落とすうち、 薄いくちびるの間から赤い舌が微か覗く。 自分のものではない味が其処に残っているだろうか。 そんなことを考える自身に気付きくちびるを噛む。]
……っ。
[自制しようとする理性。 欲を紛らわすにしても此処では拙いと知るから 腕を下してふると首を振り邪念を払おうとした。]
(110) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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―3F廊下―
……シメオン君?……どうしたんだい?
[様子がおかしい、とフランシスは感じ もしもに備えてラルフより前に出て、 警戒しつつシメオンの様子を窺いつつ尋ねた。
“僕になにかあったら、シメオンのことは頼む”
だなんて、ろくでもない、不吉なことを ディーンが謂ったものだから――とんだ、おせっかいを。]
体調、……ひょっとして、よくない?
(111) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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ー 二階から一階への階段 ー [ルーツを忘れているわけではない ただ いまの気力で 多くの人間に会いたくはない それゆえに選択したことだったから ノックスの 言葉が ルーツとは思わず
ルーツはいまも 暖かい居間で 傍若無人 開いた隙間から 様子が垣間見えれば 心配はない と
見下ろす 冬の晴れた日に似た青 むっと する気持ちがまたもたげ 視線を切り上げて とっ と 階段をおりて行く]
(112) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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う、ん 大丈夫 だけど
[たぶん、風邪、を引いたのだと思う。 ひきかけかもしれない。 あったかくすればきっと治る。 ふと、誰かの手のひら――冷たい手のひらが額に触れてくれた感触を思い出す。ずっと、ずうっと昔の話。 彼ではないだろう。だって ……]
あの
[後ろにいるラルフと目があった。 じっと此方を見る様子に落ち着かなくて、唾を飲み込んだ]
あの、一緒に居間に、行ってくれ ませんか
[一人で行くのは怖いから。 傷薬の包みに縋るように抱きしめた]
(113) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[>>101欲しいのなら、求めろと。 伸ばす手は、彼に触れないまんま。
ただ、瞬きもせずに彼をじっと見ていた]
あ。
[そうして、その手は取られる。 乱暴な動きに、手から熱い皿が落ちて。 がちゃんと音がしたけども、それはどこか遠い。
近いのは、彼だけ。
冷たい指が、少し開いた唇に触れた]
……うん。
[大人の声。 低く、掠れた、声。 近くで聞こえるそれを確かに聞いた]
(114) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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うれしい。
[手を伸ばす。 頬に触れて、そっとその質感を確かめる。
薄く開いていた唇が、うっそりと笑み。 幸せな気持ちが、水の油を落としたように一面に広がった]
うれしいな。
[ぎゅっと首筋に抱きつく。 頬をすり寄せて、繰り返して。
甘い匂いに、息を小さく吐いた]
(115) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[触りたい。 舐めたい。 口に入れたい。 抱きしめたい。 ずっと眺めていたい。
――彼に輪切りにされたい]
……うん。
[殺されるなら彼みたいな人がいいな。 瞳の色が綺麗だし、睫毛の角度がとても素敵だから]
(116) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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ー 一階 ー [空気が冷え込む 一度階段にマグカップをおき 防寒具を着込み直し 暖かさと 身軽さを手に入れる これで手を塞ぐのは マグカップだけ
賑やかな 上に比べ 静か 耳に痛いぐらいの 何時もの位置 インクを吸った 黒い藁 今日の焚き木にしようと 拾って 集めて……食事のことを考える]
(117) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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―3F→2F居間へ― 体調がよくないのは…… だいじょうぶじゃない、って謂うんだよ
[フランシスは困ったような顔を、する。 (こんなときなのに、ディーンは此処に、居ないのか) 仕方のないやつ、と小言を謂おうと決め込んで]
……
[ちらとラルフの琥珀色の眸を見てから、 問題なさそうであるならば、ひとつ頷く。 額に手を触れないのは、線引きの一つ、だが]
いいよ、一緒に行こう。ポトフを作ったんだ。 身体の中からあったまるから、一緒に食べよう。 ……ふらついてない?
[手を差し伸べて――それがとられようと、とられまいと、そのまま居間の方へ、降りていく]
(118) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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― 三階/個室 ―
[衝動を覚えてしまったからか、 一人で先に行く気にはなれない。
守るように前に立つフランシスの後ろから、シメオンを見ていた]
一緒に行くのはいいけど。
大丈夫?
[体調が悪いというのに、少し、心配そうな視線を向けた]
(119) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[まるで、迷子になっていたところを見つけてもらったような気分だ。 保護者の声>>104に、ひどく安心して余計になきそうになった。 でも、やっぱりそんなことは言えないでいる。]
……なんでもない。 ちょっと、怒られただけ。
[バーナバスの言いつけを守らないで、他人との距離を詰めすぎた。 だから怒られた。 相手が苦手だと気付かないで踏み込んで、結果嫌な気分にさせてしまった。
元はといえば、バーナバスが昔なじみらしい、ノックスと二人で話していたことが気になっていた。 なんとなく嫌な気分でいたけれど、子どもっぽいとか思われたくなくて。 ちょっと反抗してみようなんて思ったから、距離を詰めてしまった。]
(120) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[そんな軽い気持ちでしてしまったこと。 人との距離の取り方なんて知らないのに、踏み込んでしまった自分が悪いのだ。
言い捨てるように名前を呼ぶ声>>107。 怒られると思って、顔を更に歪める。]
ごめん、なさい。
[だから、呆れないで。置いてかないで。 そう口から漏れる前に、顔を胸元に押し付けられた。 驚いて、何が起きたのか理解が追いつかない。
普段なら慌てて押しのけるだろうけれど、そうせずに押し付けられたまま、恐る恐るバーナバスの服を指で摘んだ。]
(121) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[フランシス>>118がシメオンへと手を差し伸べるのを見た。 それを邪魔するほど子供ではなく、二人の後ろから、居間へと戻る]
(122) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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うん、大丈夫……だよ? ふらついてないし
[いつものように左足に力が入らないから少しふらついたけど、それは風邪のせいじゃないと思ったから、嘘じゃない。 だから手はいらないけれど……伸ばされた手をとってしまった。 助けてもらうときの手だけは、触れてもいいのだから。 だから、ぎゅ、て握って]
大丈夫だよ えっと ありがとう
[心配してくれたのだと思う。 たぶん、きっと、そう。 だからありがとう、を言った。 間違えてないと思う。
本当は手を離すつもりだったのだけれど、 階段を下りるのが少し大変だったので、 やっぱり、助けてもらうことにした]
(123) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[>>115これまで誰にも触れることの無かった身体が、その体温で溶かされていく。 首筋に息のかかる感触を感じながら、ディーンは彼の首筋に触れていた手も、空いたままのもう片方の手も、戸惑いがちに背中に回す。指先が緊張を示すように、少しずつニコラの背中の線をなぞって、輪郭を確かめる。
このまま首筋から食い千切られて、咀嚼されて、硬い背中の中にある内臓で溶かされて――。
もう物語も、文章も、ディーンの脳裏に浮かぶものはない。 衝動の代わりになるものはもう要らない。]
……ニコラ、 僕を、食べてくれ
僕は、君に 食べられたい
[吐息に混じるのは、消えそうなほど小さな囁き。 >>113庇護すべき大切なものも、>>118唯一の幼馴染も、全てを捨てるに等しいことだと分かっていても――懇願せずには、いられなかった。]
(124) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 22時半頃
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――うん。
[心配したのは本当だから、階段を下りるのがあぶなっかしいシメオン>>123に小さくうなずく。 フランシスが手を貸して、彼らが降りる後からついていき。
居間へと入って、真っ先に探したのは――]
(125) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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ラルフは、ノックスを探すように、室内をみた。
2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[緋色のルーツは羽を休ませ。 まるで‘狼’達をその大きな瞳で眺めているよう。
ノックスはソファの方へと1歩、踏み出す。 何を話しているのかなんて、聴こえない。 聴こえないのは耳鳴りのせいか。]
……にこ、ら。
[そんな風に、誰かを見るだなんて。]
(126) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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―2F居間へ―
…… ――そう?
[保護者として、最初に気に掛けるのは 今一緒に居るラルフの方ではあるが シメオンも、まだ守られるべき少年だという認識で、 手を、そっと握り返す>>123 緩やかに、眼を細める。 ディーンは、こんな風に手は握れなかっただろう、だって、彼は、触れられるのを怖がっていた。――その、真の意味を、知らぬまま]
どういたしまして。 足、階段、気をつけて。
[足を怪我しているのだと、聞いていたから、そっと声をかける。 あまり近づくのはよくないけれど――今だけ、とゆっくり階段を下りて居間への扉を開く。
ふわりと暖かい空気が、流れた]
(127) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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ベネットは、ニコラスの背で、ディーンは最初見えなかったようだ。
2014/11/17(Mon) 22時半頃
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ー 一階中央奥 ー [ルーツを置いてきているから 音も凍ってしまったよう 寝藁に寝転がる ぼんやりと 空白を見つめ 衝動も強い感情も 嘘のように ただたゞ静か ーーーー雪の積もる音がする
目を瞑る 静けさに沈んで行く 衝動 多人数と同室 長い対話 強い感情 どれも 普段は遠いーーー少し疲れた と思う]
(128) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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―2F居間― ……何? どうしたのさ……?
[ただならぬ雰囲気に、フランシスは誰にともなく呟く。 ラルフがノックスを最初に探していることには気づけない。]
……あれ、ドナルド、何処に……
[当然のように、最初に探すのは隻眼の同行者。 炊事場だろうか、と思い至り、]
シメオン君、あたたかいところに居て。 ラルフ、おれ、ポトフをよそってくる。
[ぽん、と背を軽く叩いてから炊事場の方へ向かうつもり]
(129) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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ベネットは、ドナルド、と名前を呼んで。
2014/11/17(Mon) 23時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 23時頃
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― 二階/居間 ―
[居間の雰囲気にも気づかず。 見つけたノックス>>126の様子に、ゆるりと瞬く。
フランシス>>129に背をたたかれて、はっとしたように、視線を戻した]
あ、うん……いってらっしゃい。
[炊事場へと向かう背をみて、またノックスのほうへと視線を戻す]
(130) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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― 居間へ ―
[扉をあけて、ニコラが見えた。 そして、細い指が見えて――ペン以外も握るんだな、とぼんやりと考えた]
フランシス、さん ラルフ ありがと
[離された手だけがあたたかくて、いっそ寒気がした。 何のために来たのか思い出せない。 手に持っていたはずの荷物も今はもう床に落ちている]
俺、やっぱり寝てくるね
[そう言って、踵を返す。 喉渇いたな、と何故かはっきりと考えた]
(131) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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―― 二階/炊事場 ――
[ポトフの鍋を時折掻き混ぜる。 居間の方には目を向けぬままあれば 名を呼ぶフランシスの声が聞こえて顔を上げた。]
――…あ、 あァ、戻ってたンだ。
[微かな動揺は己のよこしまな思いのせい。 それを押し隠すように笑みを形作り]
メシにする?
[問いながら器を手に取りそれにポトフを満たして。]
(132) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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[酷く苛立つ。 己のテリトリーに踏み込まれた獣のように。 それを鎮めるように深く息を吸い込んで、吐き出した。]
悪い、ほったらかしにしといたのは俺だったな。
[服の裾に触れるプリシラの指が何かを怖がっているようで>>121、落ち着かせるようにいつもの声音を心がける。
ゆるやかに、何かを煮込んだ匂いが鼻をくすぐっていくのだけれど、今はそれよりも優先することがあった。
プリシラの頭を撫で、背をあやすように叩く。 慣れたその手つきは、プリシラがまだずっと幼かったことから繰り返されたもの。]
大丈夫だ。
[言い聞かせながら、ちらりとニコラとディーンへ向ける視線はそっと翳りを帯びていた。]
(133) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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|
え、あ、シメオン?
[ソファにいるニコラと、ディーンのことはきちんと見てもいなかった。 だからシメオンがいきなり踵を返したのに驚いて名前を呼び]
えっと、せめて、食べてからでも……
[そう声をかけるけれど。 引き止められなければそのまま見送るだろう]
(134) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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|
[二人とも、男にとっては大切な者ではない。 だから、どれほどその距離が近くとも、ひどく冷静にそのやり取りを眺めていられる。]
プリシラ、気分が悪いなら部屋に戻るか。
[けれど、あの二人の間に生み出された、澱んだ熱はダメだ。 あの毒が、プリシラに染みついてしまう前に。
早く離れなければ。]
(135) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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|
[抱きしめて、抱きしめ返されて。 暖かさに幸せを思うと同時に、奥から湧き上がる動物的な感情。
彼の奥。 もっと温かなところへ触れてみたい。 きっと彼の皮膚と肉は血は甘いもので出来ていると、そんな気がした。
そうして多分それは本当の事だ]
ん……。
[聞こえるのは呼吸のような声。 それでも、トレイルの声よりは聞き取りやすい。 初めて感じる幸福感に目を細めて、酔った顔で頷いたとき。
>>126名前を呼ばれた。 悪いことしたときみたいに、どくんと心臓が跳ねた]
(136) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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|
[ノックスに相談しないと。 ちゃんと約束したから。 何度も言われたことだから。 離れなきゃ。
思っても、思っても。 手の中の可愛い、可愛そうなそれから離れられなくて]
……。
[顔を半分向けて。 困った顔で笑って、肩を竦めた]
(137) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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フィリップは、居間の複雑な感情模様も知らずうとうと
2014/11/17(Mon) 23時頃
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―2F居間裏・炊事場―
[しばらくはベネットの調理を手伝っているうちに時間が過ぎていた。といっても、自分は精々材料を運んだりするくらいのものだ。それから、ルーツがえらく騒ぐのでなだめようとして逆に突かれていたぐらいか。]
痛て……ったく、俺が飼い主じゃねぇっつうの。
[ポトフが煮える匂いが部屋に漂うのを感じながら、皿を並べるくらいは手を出すことにして。]
(138) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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[>>129音が増えた。 知った名前を呼んでいる、聞き覚えのある音だ。 >>130もう一つ、これも知っている音。 >>131それから、これは――。
ディーンは、ニコラの背中に回した手に力を込める。 縋るようにシャツを握って、触れる体温を一層近くに感じようと試みる。>>126他にニコラの名を呼ぶ声があっても構いはしない。]
――……
[総ての音を遮断し、視界を塞いで、聞こえないふり、見ないふりをする。今腕の中にある熱を失うことが、一番恐ろしい。 体温の温かさを知って尚離れなければならないというなら、この願望が叶えられないというなら――死んだ方が、マシだ。]
(139) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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― 階段 ―
[居間を出て、階段を半分まで下りて、立ち止まる。 足が熱い。 熱い。 右だけ靴を脱げば、その拍子に下に落ちていってしまった。 階段を弾む音が、幽霊の足音みたいに響いた]
あ、れ
[本当は今頃暖かい居間でポトフを飲んでいるはずだったのに。 何故、片方裸足なんて間抜けな格好で、こんなところに座って。
何故あの時、涙が出たのだろう。 暗い部屋で、一人目覚めた時、何故]
(140) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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[初めて触れた手には、鞭の跡が残っていた。 うそつきと言われても、抱き締めて、繰り返した。
嘘ではなくなったと、笑って。]
………
[ラルフの視線に気付かないのは酷なことだろうか。 けれど。一緒に住もうと見上げたあの月は、とてもとても、まぁるくて――…]
ニコラ、おいで。こっちに おいで。
[テーブルの上に器を置くだけの意識は働いていた。 足早に、ディーンとニコラの側に寄り、 大きくなったニコラの手を掴む。>>137]
(141) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
―2F炊事場>>132―
うん、……ちょっと、長居、したけど
[ごめんね、と苦笑すると そ、と フランシスは声を潜め、彼の邪な思い、自身の変化に気づかぬままドナルドに顔を寄せる。]
―― ラルフの 話、聞いたよ……
[此処で話すのは憚られるか、それだけ謂って。]
うん、おれも、食べる。すっかり忘れてた。 シメオン君ともさっきそこで一緒になって―――
……シメオン君?
[>>131――振り向いたとき、金色の姿は、なかった。]
(142) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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|
[顔がバーナバスの胸元にあるから、その呼吸が良く聞こえる。 深く吸って吐かれた息の音>>133の意味を知ることはなく。 深呼吸ではなく、深い溜息として受け取ってしまった。 呆れられたのかと身体を硬くする。]
……平気。俺、もうガキじゃないって、いつも言ってるじゃん。
[いつものような憎まれ口もぎこちなく、今は声すら堅い。 それでも、昔のように頭を撫で背を叩く手にひどく安心してしまう。 胸に顔を押し付けたまま、その服に涙が染みを作る。]
(143) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
[今いるのはバーナバスの腕の中。 その外で何が起きているのかは知らない。
気分は悪くない。 けれどバーナバス>>135に頷いた。
気分は悪くない。 けれど、胸の内はひどく混乱している。]
(144) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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|
ん…………??
[何か 落ちる音がした 重い音 ではないから 人間では ない では なんだろう 寝藁から 起き上がる]
…………??
[階段 その下に 靴が半分だけ 何故?不思議そうに 彼は拾う やって来た方向……上を見た]
…………君の??
[階段に座り込む姿 それは いま着ている 防寒着を 届けてくれた姿……階段に座っている]
(145) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
― 二階/居間 ―
[視線を向けても、ノックスはこちらをみない。
ニコラを呼び、手を掴む様子を、ただじっと見やり。
――ポケットの中、手を握り締めれば、かみ締めた後が痛む]
―― ?
[何かが、落ちる音>>140が聞こえた気がした。 見ていられなくて、視線をそらして。
体調が悪いといったシメオンが倒れたかもしれないと、廊下へと足を向けた]
(146) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
[謝るフランシス>>142に首を横に振る。 話が話だけに長くなることも想定のうち。 潜められる透明な声と、詰まる距離に片目を瞠る。]
――…ン。 ラルフ、大丈夫、かな。
[ドナルドが話した時はまだ余裕がありそうに見えたけれど 時間を経て如何変わったかは知れず保護者の見解を尋ね]
ちゃんと食べないともたねぇぞ。 ……ほら、フランシスの分。 と、シメオン?
[よそったばかりのポトフの器をフランシスへと片手で差し出す。 彼の後ろへと視線向けるがシメオンの姿は見えず首を捻る。]
(147) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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|
え、あ
[顔をあげて、慌てて俯いた。 頬をめちゃくちゃに擦ってから、ゆっくり立ち上がる]
うん、俺の ……ありがと
[受け取ろうと一段降りれば、裸足のせいでバランスを崩し 手すりにしがみついて、また座り込む羽目になった]
ごめん ……取りに行くから ちょっと待って
(148) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
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|
……いい これ 持ってきてもらったから 今度は 俺が持って行く
[一度上着を指差して 危なっかしいシメオン したで待ってて 落下されたらと 思えば そう声かけて ーーーそれに 上に行った方が シメオンはつむじ 見せるだけになる]
………………はい
[難なく階段を登り まだ座り込んでいれば 上から見下ろす状態になる]
(149) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
[離れないから、手を伸ばす。>>137 困ったように笑うから、手を伸ばす。
まだ、大丈夫だと、守れると思って。 生きているものはダメだと言ったのに。
離れないから、手を伸ばす。>>139 金の髪を掴んで、無理にでも引き剥がして――…。
ダメだと言ったのに。]
(150) 2014/11/17(Mon) 23時半頃
|
|
― 二階/廊下 ―
[三階への階段では、シメオンの姿はなかった。
一階へと降りる階段から、話し声が聞こえて。
それはせっぱつまったものではなさそうだから、シメオンが倒れたわけではないのだろうと思う。
もう一度、居間に入るかどうか。 廊下に立ち止まって、悩んでいる]
(151) 2014/11/18(Tue) 00時頃
|
|
[>>139伝わる体温は、近い色彩は。 相変わらず素晴らしくって、火の光が映ってきらきらしていた。
子供みたいな、顔をしている。
舐めて、触れて、探って。 その不安をないものにしてあげたい。
髪を撫でると、柔らかなそれはするんと指をすり抜けた]
……ノックス。
[>>141その手を掴まれて。 心の底から困った声で、お兄ちゃんのなまえをよぶ。
彼の手に逆らったことなんて、あの時、初めて会ったとき以外は無くて。 彼の言うことはすべて正しくて、彼が間違ったことなんていうはずなくて。
それなのに、僕は首を横に振る。 なんでそんなことしたのか、自分でも分からなかった]
(152) 2014/11/18(Tue) 00時頃
|
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[腕の中で、プリシラが頷くことに>>144ほっとする。 ああ、まだ獣のよからぬ本能に目覚めてはいないのだと。
その瞬間だけはニコラとディーンのことも、ニコラの保護者であり男の幼馴染でもあるノックスのことも綺麗に消し飛んでいた。
憎まれ口なのに、声は固いまま。>>143 男本人の吐息がプリシラを余計に傷つけたことまでは気がつかず、腕の中の養い子を抱く手に少し力がこもった。]
勘弁しろよ。 お前さんがガキじゃなくなったら、俺が余計におっさんになるだろうが。
[冗談めかして、そっとプリシラの背を部屋へと押す。]
(153) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[ニコラの保護者が>>141その手を取るのを見て、これでどうにか落ち着いてくれるのでは、と期待する。]
(154) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[あっという間にやってきた影を 見上げて、そして目元が赤くなっているだろうことを思って俯いた。知らず旋毛を見せることになる]
ありがと
[受け取って、なんとか靴を履こうとする。 無意識に擦った右足首、抉るように凹んで、色が変わっているのが見えたかもしれない]
……ありがと
[普通の声が出た。 よかった、ともう一度口にした]
(155) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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―2F 炊事場― [>>147 隻眼を瞑ると縁取る睫が見える。 見過ぎないように、眼を伏せた]
衝動を少し、感じた、って ……、今は、まだ 大丈夫、みたいだから。 気をつけない と……
それで あの、……
[そ、と囁く声は、苦味を帯びている。 それから、ちらと隻眼を、見る。 ――薄く唇を開いて、そう、ラルフに謂ったのと同じコトを、もしものときは、鎮めるから、ということを、謂わないと。なのに、上手く声が出ない]
……、ん、もらう。ありがとう。 ……おかしいな、シメオン、さっきまで、其処に居たのに……
[シメオンが去ってしまった理由は、ソファのほうを見ると、知れた。フランシスはぎくりとして炊事場に引っ込んでしまう。]
(156) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[シメオンが俯けば やはり 表情は見えない むしろ見えるのは 合間から見える もう随分時間が経った …痕 先のふらつきの理由を悟り 二度目の感謝に不思議そうにみる そうしながら 壁にもたれかかって
なんとはなしに その場から離れなかった ……防寒着もなく 座り込むには寒い場所だから ]
ーーー……寒くない?
(157) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[けれど、その期待さえ裏切る様に。
ディーンの手は未覚醒の仔狼を離そうとしない。>>139 まだ獣の性質に目覚めていない「はず」の仔狼は――保護者の呼びかけを拒否した>>152
小さく、悲嘆の吐息を零す。]
(158) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[この両目など、潰れてしまえば良かった。 そうすれば、首を振る彼を見ずに済んだかもしれない。>>152
――緩やかな、けれど確かな、拒絶。
甘えた色を含まぬ声。]
……僕は、 うそつきに、なってしまうのか な。
[強く、強く。掴んだ力が抜けていく。 頬に伝う熱いものを見せたくなくて。]
(159) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[くだらないしきたりだと、女の手を取って逃げ出した。 後から思えば、その時点でもうとっくに、獣の本性は目覚めていたのだ。
誰かに刻む傷など思うはずもない幼い傲慢と罪を、ディーンとニコラに重ね――唾棄した。]
(160) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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フィリップは、階段のさらに上 人の気配緩く視線を上に向ける
2014/11/18(Tue) 00時頃
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―2F 炊事場の端から― どうして……
[――声が震える。]
ディーン!? 何してるっ !!
[一度は引っ込んだものの、 >>139 強い口調で、思わず叱責した。 されど、彼は、見ない。聞かない。 シメオンは、こんな彼を見たのか。 それは、それはあまりにも、――酷だ。
頭に血が昇って、ラルフがシメオンを追いかけて外に出たのも、気づけずに。]
(161) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[フランシスの眸が伏せられ>>156視線は重ならない。 けれど近いままの距離は少しだけ落ち着かない気分にさせる。 いつもは、傍にいれば落ち着くはずなのに――。]
そ、か。 なら出来るだけこっちでも気をつける。
[ラルフが無事過ごせるようにと案じる思いのまま頷く。 囁く声に帯びる苦さに瞬けば再び視線がかち合い]
――…ど、した?
[続かぬ言葉に思わず問う言葉を向ける。 フランシスの意識が居間のソファの方に向いたその間も ドナルドの意識と眼差しは保護者へと向かうまま。]
(162) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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寒い、けど……ずっと此処にいたの?
[ペチカもなくて、布団もない場所。 ようやく履いた靴を慣らすようにとんとん、と叩く]
居間はあったかいよ
[行かないの?って口にしかけたけれど 問い返されたらなんて答えればいいかわからないからやめておいた。
手を借りなければ、降りてもこれなかったし、と悔やんでも遅い。 心配してくれたラルフが出てきてくれたことにも気づけずに、 今は寒さに肩震わせて小さなくしゃみをまたひとつ]
(163) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[ガキじゃないと言いながら、ガキじゃなくなったら置いていかれる恐怖がある。 でもずっと後のことだと思ってた。 大人にならなければ、ずっと傍にいてくれる。 二人だけで旅を続けられると。
力の入る手>>154に、目を閉じてゆっくり息を吸う。 胸に広がるのは、バーナバスの匂い。]
……おっさんはおっさんのままだろ。 かわんねーよ。
[顔を離し、促されるまま移動する。 その時、ちらりとソファの方を見て、動揺した。]
(164) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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ラルフは、フィリップと視線があって、ゆるりと瞬く。
2014/11/18(Tue) 00時頃
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[震える声音はフランシスのもの。 珍しく強い口調>>161はディーンの名を紡いで。 そこで漸く、彼が声を向けた方にドナルドの意識が向く。]
――――……。
[込み入った状況は漂う空気で感じ取れるものがある。 眉を寄せて、微か警戒の色を隻眼に宿すは 引き摺られぬよう自衛の本能がさせた。]
(165) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[振り払われたくなくて。
ノックスはニコルの手を、指を、 ゆるりと離してしまった。]
………
[指先に温もりを残したまま、後ろに下がり。]
(166) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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― 階段 ―
[一階へと下りる階段の上。 シメオンがフィリップと話しているのが見える。
上を見たフィリップと視線が合って。 ――三階で、目が合ったときのことを思い出した]
――ここは、冷えるね。
[シメオンのくしゃみに、小さく声をかける。 温かさをもたらすものは何ももっていないから、震える肩をみて、なにかとってくるかと、思案した]
(167) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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――お前の本能との心中に、他人を巻き込むな。
[ディーンへ、殊更に強く吐き捨てた。 彼の中でどんな感情の変遷があったのかは知らない。
けれど、自身も保護者たる存在であったディーンが、本能に屈するかのように選んだのは、他人が保護する存在だ。
――それは自らが庇護する者が奪われていく可能性さえも紡ぎ出して。]
(168) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[しんと寒さ 音を凍らせる とんとん……と音が響く]
俺は 狼だから……
[シメオンの問いに 首を一つ振りながら それは何時もの答え 彼が居間にいないのは それを疑問視する気はなく 覗いた表情があるから]
それに暖かいから大丈夫
[そういいながら 防寒着をぬいで とても寒そうな シメオンにそっと 上からかぶせて
肉体的には 寒い けど 寒くないから平気 そう思って 白い息吐く]
(169) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[>>150ディーンは、望んだもの以外の体温を拒絶する。 両手を離したくはないから、触れる感触があれば緩く首を振るのみだが。
>>152彼の指が髪を撫でる。 それから保護者を呼ぶ声がして、ディーンは微かに息を吐いた。 願いを告げた時、ニコラは確かに頷いたのだ。 不安に思うことは何もないはずなのに、それでも不安は拭い去れない。取り除けるのは、彼だけだ。]
――……ニコラ。
[いかないで、と、要点を言外に置く癖はそのまま。
>>161強い声に、びくりと背を震わせた。]
(170) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[早く、 離れなければ。
この場から。]
(171) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[違う。
プリシラを、]
(172) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[見上げた先 あった視線 こくりと頷く]
でも 平気
[防寒具を シメオンにかけつつ 階段から見上げて
一つ 二つ 瞬きする]
(173) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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[プリシラを、この場から離さなければ。
動揺の走った顔を>>164何もかもの光景から隠すように己の体で遮ろうとした。]
(174) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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狼……?
[首を傾げながら見上げれば、あったかい、が落ちてきた。 被せられた防寒着はフィリップの体温であったかく、 他人の体温に慣れていないから、その温もりにいよいよ戸惑う]
ラルフ
[振り向いた。 冷えるのに、なんで。 わからないことだらけ。 今立ち上がれば、やっぱりまたバランスを崩しそうで 座ったまま、二人の顔を見比べるばかり。 寒さに白くなる頬、擦った雫の痕は未だ赤い]
(175) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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―2F居間/炊事場近く―
[>>162 気をつける、と謂ってくれることは一時でも気が休まる。 不安に満ちた心に、常と違う色が僅か、さして。 どうした、と尋ねられて眸を揺らし、答えあぐね、 後で、と先延ばしにした。
――ディーンを叱咤したとき 其処にラルフの姿がないことに気づく。 今は、それは幸いだとフランシスは思う。 衝動を覚えたラルフに、こんな大人の姿は見せられない。
>>170ディーンがびくりと背を震わせるのを見て、首を横に振る。]
しっかり、してくれよ…… どうしてしまったん だ
[酷く悲しそうな、苦しそうな、声を、投げて。]
(176) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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[そのまま、顔を背け>>165 炊事場の奥、押し込めるようにしてドナルドの胸板を押す。 体重を欠けて、見えないように、奥へ。]
……ダメだ、ドナルド、 見ないで、 見たらダメだ、……
[大人の、あんな姿を見せて、良い影響があろうはずもない。 幼馴染の変貌―フランシスにはそう見えた―に、奥歯を噛み締め、泣きそうなのを堪えるような表情で]
……頼むから……
(177) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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― 一階への階段 ―
[シメオンへと、防寒具を貸す姿に、大丈夫そうかな、と琥珀が瞬く。 一段、二段、階段を下りて、二人へと近づいた]
だいじょぶなら、いいけど。
[体調が悪いといったシメオンをみて、 フィリップへと視線を戻して、ゆるりと首をかしぐ]
(178) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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……ごめんなさい。
[>>159僕の手を掴んでいた力が抜けていく。 もう僕は、彼のいい子じゃなくなってしまったのだと、突きつけられるようだった。 耐えきれず、悲鳴の色を含んだごめんなさいが、口から漏れるのに。
ディーンを見捨てることができなくて]
……ノックス。 ノックスも好きだよ。
[ゆるりと離れる指。 追いかけるための言葉を紡いで、それでもディーンを離さないで。
僕らの中に詰まってるものは何なんだろう。 中で腐って膨らんでいくそれは。 外に出せばきっときらきら輝いてくれる。
その輝きが一瞬だとは、まだ。 幼い未熟な頭は、まだうまく理解してなくて]
(179) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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[>>168本能との心中。 まさしく、正しい表現だ。 他者の迷惑も顧みず、守らねばならないはずの大事なものを捨て、他人の大事なものに縋りついて、獣に堕とそうとしている。 褒められるべきことは、何一つしていない。
しかし、ディーンはずっと一つの疑問を抱いていた。 果たして、本能を押さえ続けるのは正しい事なのか。 苦しみ、もがきながら生きていくのは正しい事なのか。
何が正しく何が間違っているのか、ディーンには分からない。 『大人』でありながら、罪を犯したことは理解している。 ――それでも、飲み込むことが出来ない言葉がある。]
――……ニコラ。 君が、好きだ。
[その呟きに、常の平坦さはない。 そこにあるのは、押し殺すことの出来ない確かな感情だった。**]
(180) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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シメオン、様子変だったし。 なんか、音がして――倒れてるんじゃないかと……
[心配した、と言外に告げながら。
座ったままのシメオン>>175に小さく笑いかけた]
(181) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
|
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そう 狼
[返る答えに 言葉 そのまま返して
顔をあげてしまった 痕の残る顔を]
………………耐えられなくなるまで いる?
[ゆるっと 首を傾げる 何らかの理由で いるシメオン その様子に静かにそこに居続ける ラルフの言葉に こくり と頷いて
大丈夫じゃなくなって立ち上がるか 大丈夫になって立ち上がるか
でもそれを急かすことなく そこにいる そこにいながら 身体も 暖かさ 感じる]
(182) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
|
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生きて、欲しいんだよ。ニコラには。 僕も 好きだか、ら。
[残される側は、ツラい。>>179 謝るのに、腕を離さない。 自分のように生き残るのを、せめてと願いを口にして。
ノックスは居間から出ていくのを選択した。
結局、腰に下げたナイフを振るうことはなかった。
ディーンにかかる言葉に二人を見やる。>>161>>168
もう片方の指に、掴んだディーンの髪が数本付いていた。 穢らわしいと、振り払った。*]
(183) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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[ソファーで起こっていることは、バーナバスの身体で遮られた>>174。 けれど、顔はそちらを見たまま固まっている。
だってニコラが。 ちゃんと覚えている。思い出した。 昔遊んだ子と同じ名前の彼は、きっとあの子だ。 その彼が、大人と。
だって、ディーンは大人だ。 だって大人が、なんて。
……じゃあバーナバスは?
胸の内は更に混乱する。]
(184) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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[ディーンへと言葉掛けるフランシスをちらと見る。 心配性な保護者のことだから彼の事も案じて傍に行くと思った。 けれど、薄くはない胸板に力が掛かる。 奥へと押すフランシス>>177からの言葉に驚き、 そうして少しだけ困ったようにわらう。]
――…フランシス。 何も見てない。 大丈夫だから。
[彼の体重を受け止めて、躊躇いながらも片腕をその背にまわす。 耳朶に囁き掛けるバリトンはどこかあやすような響きを伴い]
(185) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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ドナルドは、ベネットの体温に鼓動がはやまるのを感じる。
2014/11/18(Tue) 00時半頃
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うーんと……うん、ちょっと寒かったけど 倒れるほどじゃないし……
[さっきは間違えなかった。だから、確かこうだ]
ありがと
[見上げて、笑う。口端をあげれば笑顔に見える。 人に触れるのが得意でないのは似たのに 表情を作るのは得意になってしまったのは、何故だろう]
……でも、ちょっとまだ上行きたくないし まだいようかな、って……邪魔かな
[それに防寒着。 どうしよう、と広げて見せる。 またくしゃみが出て、冷たい髪がふわりと揺れた]
(186) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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[>>168>>176周りの大人から、ディーンにかけられる言葉。 それを聞いてるディーンは、とても苦しそうで。
彼の怯えた、緊張した、心乱された目は好きだけど。 自分以外のものに乱されるのは、いやで]
ねえ。
[近くの大人に。 かけるのは、声変わりしてもまだ幼い響きの抜けない声]
……ディーンが可哀想。
[弱い彼を、なぜ責めるのか。分からない。 分からない、から。ゆる、と言葉を紡いで]
行こ?
[ディーンの服を、軽く引いて促した]
(187) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
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― 一階への階段 ―
そう? なら、いいけど……
[笑みを浮かべる様子>>186に首をかしげ。 それでも、無理に居間に引っ張っていくつもりも、体調を確認するつもりもなくて。
くしゃみをするシメオンに、苦笑を浮かべる]
階段はもうひとつあるし、いいんじゃないかな。
[ちらりと、反対側にある階段へと視線をむけた]
(188) 2014/11/18(Tue) 00時半頃
|
|
プリシラ、見るな。
[見てはいけない、触れてはいけない。 あの毒に。]
お前だけは――。
[それはいずれ訪れる時がくることだ。 けれど、今であって欲しくはない。]
(189) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[ラルフにシメオンが答える 体調不良は 大事ではない らしい]
ーー……階段 あっちにもある
[邪魔かな にそうと返しつつ また くしゃみが出る様子 一段したの段差におり 防寒着の前 しっかりと止めようと]
(190) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 01時頃
ラルフは、ノックス>>183の姿が視界に入れば、琥珀の瞳を細めて見つめた。
2014/11/18(Tue) 01時頃
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― /階段を下る―
[足下がふらつく。 踏み板から落ちずに済んだのが奇跡に思えて仕方ない。]
トレイル、トレイル……。 どこだい? トレイル……
[掠れた声で、もう一人の名を呼ぶ。 居間には居なかった。なら、また1階に居るはず。
階段を下りていったのはフィリップだから。 焦燥で喉が枯れてしまいそうだった。]
(191) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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|
[何も知らぬ子どもに、そっと憐みの視線を向けた。>>187]
『ディーンが可哀想』
(そう言ったお前の無知は、現実の牙よりももっと鋭利に誰も彼もに傷を残していくよ)
[けれど、それは言っても伝わることはない。
誰かに傷つけられる相手を思いやる子ども。 誰かに傷と負わせることを思いやらない子ども。
理解した時は、全て手遅れになった時。]
(192) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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ー貯蔵庫ー
[暗がりに、無音
居間の、騒ぎを知らずにすんだのは、幸運か不運か 故に、トレイルの内にあるおもいは 音が優先されている。
無意識に選んだ場所は 鳥を連れたフィリップとあった場所 ノックスが抱き上げてくれた場所
ーーーーいまは、独りだ]
(193) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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トレイルは、音は、立てない。静かに、布の中。
2014/11/18(Tue) 01時頃
フィリップは、シメオンの防寒具の前止めながらラルフの言葉にうなづく
2014/11/18(Tue) 01時頃
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[その場から、プリシラを半ば強引に引き剥がすようにして部屋へと向かうけれど。 部屋の扉の中に入れば、ずるずると腰を落とした。
ひどく疲れた顔をして、暫し言葉もなく――。**]
(194) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[階段の下に居たのはフィリップだけではなかった。 それが幸いなのか、分からない。
真っ先にノックスに向けられるのは琥珀色。 今の酷い顔を少年たちには見せられなくて。
顔を背ける。]
(195) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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―2F 炊事場― [ドナルドのバリトンは、あやすような響き。 これでは、どちらが保護者か分からない――と、 フランシスは、唇を噛むと共に、遠い記憶に何処か、重なって。 否――重ねているだけでは、なく]
…… 見てない か? ――それなら、 ……いい
[(もしも、お前が……あんな、ふうに、なったら、おれは)
吐息混じりの声が震える。額を胸元に押し当てて、 感じるのはドナルドのにおい、だろうか。 酷く苦しいのは、理由が絡まりあってであり、整理できぬまま。 ――背に腕が回るのに、どきんと耳の奥心音が鳴る。]
ぁ、……ご、めん。とり、みだした
(196) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[フィリップと、同じことを口にしたのがおかしくて、小さく微笑んだ。
けれど、その笑みも。
ノックス>>195を見つけて、視線があった気がしたのに。 そらされて、琥珀色が翳る]
……
[逃げたことで、衝動を覚えたのはばれているだろうし。 顔を背けられて、かける言葉も思い浮かばず。
ただ、その背を見ていた]
(197) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[シメオンの前 一段下がったところ 防寒具が広がらないように してた時気がついた
顔を背けた姿 先の眉がよるような 空気はなく 酷く弱々しい姿
彼の呼ぶ トレイルの姿は階段にはない]
…………こっちには きてないけど…………
[警戒する声色]
(198) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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………うん、じゃあ此処にいる あったかいの、独り占めしてごめん
[中途半端な場所だから、心地いい。 あたたかいのも心地いいから、くるまれたままでいたかった。 何処に行けばいいかわからなくて、でも一人ではいたくないなんて 我侭だけれど、たまにはいいだろう。 前を留めてもらいながら、すぐ近くにある顔を眺める。 金髪だけど、彼とは違う。 言葉は少ないし、まだ表情は読めないけど 怖くない、と思えた]
あ、ノックス……さん
[さっき何か、言いかけていただろうか、と 背けられた顔を、じ、と見つめた]
(199) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[ナイフの柄に手を伸ばす。 これは木肌を削るもので、皮膚を剥ぐものではない。
現実と、想像と。 深呼吸を繰り返し、ぐと腕で両目を擦った。
そうしてから、3人へと顔を向けた。 逸らさない様にして、笑おうとする。
誰が庇護下にあっても、‘保護者’なのだから。]
(200) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[山小屋に来てからまだ湯を借りてはいない。 纏う己のにおいは自身では嗅ぎ取れないけれど 腕に抱くフランシスのにおいが鼻腔を擽る。]
……ン。 見てたのは鍋だけだ。
[冗談めかした声は緊張を悟られないように。 胸元に吐息が掛かり触れる箇所からは熱が伝う。]
なんて。 ホントはフランシスをみてた。 ……取り乱すような事があったンだろ。 なら、俺がこうして支えるから。 別に謝ることなんて、ねぇよ。
[抱きとめる腕はそのままに 彼の髪へと鼻先寄せて、すんと小さく鼻を鳴らす。]
(201) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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ん…………
[ここ にいることを決めたシメオンに 防寒具の前をあわせるのを 完遂した彼 頷く 視線に気がついて ゆるく首を傾げはした
が ノックスの 動きに こちらも ナイフに手を伸ばしかけて……止めた
作られた笑顔 彼は警戒をとかない]
(202) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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[ラルフの視線は逃げないから、彼の肩を叩いた。 大丈夫だと示すように。]
そう……? ありがとう。
[フィリップが嘘をつくことはないと、頷いた。 すると、温泉――いや、貯蔵庫かとその方角を見やり。変わらぬ警戒の色が、今はありがたい。]
……シメオン。隣に座ってもよい?
(203) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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うん ……いいよ
[もう少しはじっこに寄ってスペースを空ける。 一人でいたくない、と思いながら一人になりに飛び出してきたのに いつの間にか人が沢山で 沢山なのは大変だ、と思ったのはついこの間なのに 今は何故だか、暖かかった]
何か、用があるみたいだったけれど…
[誰か、探してたんじゃなかったっけ、と首を傾げた]
(204) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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………………ーー
[シメオンの前にいたから ノックスが シメオンの前に座れば 自然位置が近くなる
ここで立ち上がって 遠ざかるのも 明らかに 異質な状況と シメオンとラルフ 気を揉ませたくないから 警戒しながら……ラルフの肩に触れた時 猫が全身毛を逆立てるように 敵意を向けたことは多めに見て欲しい]
(205) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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|
[そらされた視線が、瞳があうことに、ほっとしたように肩から力が抜ける。
ノックス>>203が肩をたたくのに、小さく笑みを返し。 シメオンと話がある様子なのをみて、ゆるりと瞬く。
トレイルを探していた様子とは違って、 保護者としての姿なのだろうかと思う]
……
[それはきいてもいいものか迷い。 フィリップの警戒を見て、そわり、おちつかなげに瞳を伏せた]
(206) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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|
[音のないトレイルを探すのは、気配でも読めない限り 移動する可能性があるだけ、失せモノ探しより難しい。 今は貯蔵庫を出ることなど思い浮かばない。 胸の内にあるのは
生成りの布から、埃のにおい。 持ってきた紙は真っ黒に染まって もう、トレイルの声を読み取れはしない 瓶をあけて、ペン先でつつく。 インクがついたかどうか、うす暗くてわからない。
芋の入っていた箱の横で、座り込んだまま 床に広げた紙に、文字を綴る]
(207) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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|
[シメオンに伝えようとしたことは、全て無駄になってしまった。彼に伝えていれば、何か変わっていただろうか。
空けられたスペースに腰を下ろす。 脚と脚が触れる。]
あぁ、シメオンにこれだけは、と思って。
[頭を撫でようと腕を伸ばした。 ただ、謝る為に。]
……ごめん、ね。僕は 無力だった。
[短い言葉。けれどこれで、伝わるだろう。]
(208) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
|
|
[読み取れはしまい。
”ノックスは、過保護な兄 きっと、二人が一番大事
ニコラは、大きな子供 可愛くて手のかかる、残酷な”
――――弟 と、続けようとして 止めた。
じわ、と視界がかすんで、鼻がつんと痛い。 ぐしゃりと紙を握りつぶした。
よく懐いた飼い犬が突然他人にじゃれはじめた時 きっとこんな気分になるんだろう]
(209) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[動揺と混乱。 足は床に縫い付けられたかのように、その場に立ち尽くしていたが、バーナバスに強引に部屋に連れて行かれた>>194。 バーナバスが二人に向かって何か言っていた気もする。 覚えていない。
疲れた顔をしているバーナバスを見て、何と声をかければ良いのか分からない。 困ったように眉を下げ、その顔をじっと見た。]
(210) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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――俺、温泉、見てくる。
[どうしても、落ち着かなくて。 二人の会話も、聞いていたいような、聞くのが怖いような。
そんな気持ちに突き動かされて。
階段から離れる言い訳を口にして、一階奥へと向かう]
(211) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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―2F 炊事場― ……、―― 焦げたら、大変、だし ね
[>>201 冗談めかした声に、 小さく笑みを、浮かべて視線を上げる]
―― おれ?
[フランシスは緑の眼を、瞬かせる。 一瞬、息が止まったかと思ったのは、何故だ。 満月のときに感じる、背中を逆撫でするような、感覚が]
……ごめ、 ……いや、えっと……――ありがとう、 ……すっかり、大人みたいなこと、謂って。 ……いけない、な 大人なんだから、しっかりしないといけない のに
[自戒の言葉を呟く。鼻先がよるのを感じて少し首を竦めた]
……湯、使ってないから、――その
(212) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[ラルフの瞳を伏せる様子 彼は これ以上警戒を滲ませないよう 息を潜めて…………立ち上がり ラルフのそばに 一歩 近づいた
なにか プライベートな話題だったから
ふと 居間の方を見る 何か関係があることが あったのだろうか?]
(213) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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―貯蔵庫―
[きっと、 ニコラはトレイルを忘れてしまった。
もう、いなくなっても 嘆かれない。
あとは、ノックス。 彼がトレイルを忘れたなら
その時は、フィリップにお願いしよう 食事の際に発した あの声をもう一度、聞かせてほしいと。
あつい滴がほとほとと、紙におちていく。 ペンを握ったまま、膝をかかえた]
(214) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[衝動を散らす、別の方法を伝えたフランシスの言葉がよみがえる。
それを、するわけではないけれど。
まだ、衝動は、そこまで強く感じはしないけれど。 それでも、それを覚えた相手を前にして、平然としていられるわけもなくて。
階段から離れようとして]
……フィリップ。
[一歩近づいた彼を見やり]
一緒に、来る?
[居間であったことはよくわかっていないけれど。 わかる範囲ではならはなせるからと、誘ってみた]
(215) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[脚が触れてびくりと震えるが避けはしない。 それでも次の言葉を聞こうと耳を傾けていたけれど]
………何が、できたっていうの
[頭に伸びる手から逃れようと身をよじる。 凪ぎ始めていた心がまたざわめくのを感じた]
俺が無力なのは、知ってる けど ノックスさんに、何が出来たっていうんだ
[何に対して怒っているのかわからない。 もう諦めていたはずなのに、謝罪の言葉に 感情が、溢れて 慌てて俯く。 きっと今は、上手く表情を作れない]
(216) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[彼が死ななくて済むなら、食べて貰えるはず。 でも、彼の衝動は起こりやすいから
例えば、あれがトレイルでなくても 食べようとしたんだろう
――――雫の落ちる音 テンポが、上がった]
(217) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[安堵し微笑み返すラルフの様子と>>206、 今にも噛み付きそうなフィリップと>>205。
不自然にならない程度に、ラルフからはすぐに手を離した。 悪い大人を増やしては、いけない。]
……あぁ、いってらっしゃい。ラルフ。
[遠ざかる姿とフィリップを見て。彼等二人だけにするのもと口を開く。]
……扉は、開けておくんだよ?
(218) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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[落ち着かないラルフがきになって 立ち上がって 近づきかけた時 ラルフが宣言した …………焦燥 胸騒ぎ ざわめく
けれど ラルフは 彼の名を呼んだ こちらを見た、だからーーーー]
ーーー………………うん
[迷いなく 一つ頷いて 同行の許可に目を細め 決めた ]
(219) 2014/11/18(Tue) 01時半頃
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今は焦げない位置に置いてるから大丈夫。
[宛がわれた額の温度が離れるを少しだけ名残惜しく思う。 上がる視線認めればゆるく目を細めてフランシスを見詰め 尋ねるような確かめるような上がる語尾に首肯する。]
――…血族の、本能さえなければ 一般的にはもう大人の、年齢だし。 支えて貰うばかりじゃ、なくて、 フランシスを支えられるようにもなりたい、から。
[子供のまま保護者と共にある優しい時間を大事に思いながら 大人となりフランシスと対等の立場になりたいとそんな欲が芽生えて]
それは俺も同じだし。
[首竦める彼の髪へと鼻先を埋める。]
フランシスのにおい、俺は好きだよ。
(220) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[疲れているのは何故なのだろう。 どうして何も言わないのだろう。
呆れられたのだろうか。 もう面倒をみたくないと思われたのだろうか。 邪魔になってしまったのだろうか。
混乱する頭では、嫌な考えしか浮かんでこない。]
(221) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[宙に残された手を膝の上に置いた。>>216 握り締めると傷が傷んだ。]
……そう、だね。 嫌われても良いから、ニコラを閉じ込めることは、出来たかも知れない。
[責める言葉に返していく。]
ディーンを殴ってでも、引き剥がすことも、出来たかも知れない。
……けど、僕はどれも、出来なかった。
(222) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[見捨てられたくない。 置いていかれたくない。
「置いていかれたくないなら、連れて行けば良いのに」
胸の内で誰かが言う。
違う、そうじゃない。 必死になって、否定する。
ああ。 もう、どうして良いのか。 分からない。**]
(223) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[フィリップと、ノックスの間の出来事は知らないまま。
ノックスの注意>>218にこくりと頷きを返す]
……うん。
[そんな心配は要らないとは思っているけれど、素直に頷いて。
一緒にきてくれるフィリップと、温泉へと向かった]
(224) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 02時頃
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―エバーグリーン/椅子を背負っていた頃の話―
[歌の発表会があるから見に来てくれという姉の命令に、弟は従う以外の選択肢がなかった。束にした小振りの黄色い花を膝の上に置き、都度、拍手を送る。
姉の歌を褒める者は多い。けれど、ノックスには退屈な歌声としか聴こえなかった。 『ゴミ溜まりに棄てられたピアノみたいだ』という酷評をぼんやりと思い出す。
出演者たちは上手に歌う。けれど、退屈なのは変わらない。
「高慢ちきなクソガキ」と姉が憤慨する少年は最後の登場。 彼の歌も気に入らなければ帰ろうと、始まる前に席を立った。通路を歩く足が止まり、振り返る。惚けた顔をしていただろう。その声に、その歌声に、一瞬で心を奪われた。
誰よりも上手で、誰よりも高く清んだ声で、誰よりも完璧で、誰よりも楽譜通りで、誰よりも表情が素敵で――…。]
(225) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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……はぁ。
[ずっと聴いていたいと思っていたのに。 ――…誰よりも退屈だと、感じてしまった。
両親らしき二人のように。あの小さな体を抱き締めて。 そうして悦びを教え。乱れた吐息混じりに音の外れた歌を囀ずってくれたなら―――イイノニ。]
(226) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[一度だけ振り返る ノックスが 大人のまま シメオンに対応しますように
先程三階で見た あの様子 一抹の不安のまま
其の後は 彼はラルフと一緒に 温泉にまで向かう 防寒着はないが 十分暖かかった]
(227) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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― 温泉 ―
[扉を開ければ、温泉の湯気で空気が暖かい。
防寒具なしでも、いられる場所にほっと吐息をこぼす。
湯につかるかどうかは考えていなかったけれど……]
温泉、使ってみる?
[一緒にきたフィリップに問いかけ。 頷かれたら一緒に、そうでなければ、 足湯程度でとどめるつもりで。
居間でのことを聞かれて、見えた範囲でディーンとニコラのことを伝えた。 それからしばらくは、温泉にいる**]
(228) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[あれから。幾つか年が巡った。 通りで誰かが歌っているから――彼のことを思い出した。
小さな背に舌を這わせ肩に噛み付く。手は悪戯に下肢をまさぐる。それでも、栗色の髪の少年は、ノックスの腕の中で完璧な歌を奏でていた。 乱したいのに、乱れてくれない。 もう少し、もう……すこし。
――そんな、ことを夢想しながら。 ナイフを木肌に滑らせていく。
窓の外、赤い月は満ちている。だからこそ愉しい。]
(229) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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しなくていい、そんなこと ………違うんだ、 違う 彼が そうしたかったならいいんだ
[止めて欲しかったかというと、たぶん少し違う。 怒っているのは、自分に対して。 それと、何も望んでないのに、"大人"な顔をするノックスにも少し怒っていたけれど、感情のうちでたいした割合を占めやしない]
ただ ……俺が
[触れたかっただけだった。 触れて欲しかっただけだった。 抱きしめて欲しかった。 頭を撫でて欲しかった。 話でしか知らない――「家族」のように]
(230) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 02時頃
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ー 一階温泉 ー [変わらずの独特な臭い むわとした熱気 ラルフの質問に断る理由が無かった だから こくりと一つ頷いた
とん と また心臓が 脈打つ
ただ 湯の中で聞いた話 と目を瞬かせ ただ 玄関で聞いた ディーンの言葉 それを思い出して どうなったかな と思った*]
(231) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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……だから、なんで謝るの 誰も、俺に謝る必要なんてない
[暖かい防寒具に顔を埋める。 しっかりと前も閉められていて、あったかくて ―――寒くて、震えそうだった**]
(232) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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― /階段下―
……そう。
[聞き分けの良い子のようにも聞こえる言葉。 途切れた言葉の先。何を思うのか。]
俺、が? なに?
[思わず背を抱こうとして。フィリップの視線を思い出して手を引く。]
(233) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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[聞こえない、最早叶うことのない、願い。>>232]
……謝るのは、大人だからだよ。
僕達が旅をしているのは、子供たちを守る為なのに。 こうやって、 悲しませる為ではない……から。
[だから、ごめんと。ノックスは再度口にした。 顔の見えない頭。躊躇った末、厚い服に被われた背にとんと手を置き、すぐに離した。*]
(234) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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―貯蔵庫― [トレイルが、ノックスに会ったのは 声を失った後だ。 有象無象の顔など一々認識していないが故に。
だから。 きっと彼は、トレイルの本質を知らない。 そう 思っている。
どれほどの時間が経ったろう。 身体が冷え切って、指先の感覚がなくなって ペンがころころと転がっていくくらいまでは 待った。
静寂]
(235) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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―2F 炊事場― ……なら、いいか。しばらくは、味を変えながら、 ……食べられる、はずだから
[視界に入る隻眼の色、銀の耳飾、カーネリアンの赤。 髪の毛の色も相俟って、よく似合う、とフランシスは思った。赤。 口の中には、もう残っていない味なのに――思い出す。見つめられている。なぜか、落ち着かない]
……、――ぁ、あ。それは、……おれも、……嬉しい、な。 ドナルドに、ラルフに、……ちゃんと、 衝動を、飼いならせるようになって もらって 大人に、なって
[それは願い。そのためなら、なんだって。 (でも、 ふたりで 少し違う 気がするのは、何故―――) 髪に鼻先が埋まる。くすぐったくて、吐息を零し]
……な、
[――目元が熱く、なった。恥ずかしいのだか、よろこぶべきなのか、なんだ、それは、どういう意味だ、と 動揺が表情に現れて]
(236) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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[締め切った扉は、音を遮断してくれていて 小屋にたどり着いてからずっと騒音に悩まされていた耳は 少しだけ休息をとれたよう。 ずっと感じていた頭痛も、今は収まりつつある。
空腹感を覚えたけれど 居間に戻る気はなかった。
トレイルを忘れたニコラを見る気にはなれない。
思い出す、という可能性を考えないのは 父の所為 記憶の蓋が、じわりと溶けている]
(237) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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―ビスケット/貯蔵庫―
[大人だ子供だと線を引く。首輪を持つか持たないかの違いで。
シメオンを1人残し、貯蔵庫の扉に向かう。 温泉の香りが届くのは、ノックスの言葉を守ってくれているからだろう。]
……トレイル? 居るかい、トレイル。
[呼び掛ける。どうか居てくれと、奥へ。 挟まっていた場所へ。]
(238) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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―貯蔵庫― [しんと静まり返っていた、貯蔵庫の扉が開く音。 続く声は、知っている。
落胆と、安堵。 トレイルは、動かない。 生成りの布の塊。少し先に転がったペン。
このまま、空腹をかかえて 眠ってしまえば 朝には冷たくなっていられて
干し肉にでもしてくれれば 暫く彼の衝動を抑えられるんじゃないかと ぼんやり思う
――音を聞く、望みが 抜け落ちている]
(239) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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トレイルは、ノックスが呼びかけている間にも、頬を伝う雫は止まない。
2014/11/18(Tue) 02時半頃
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[ポトフの話にうんと頷く。 食事をしようとしていたはずなのに 今はフランシスと酷く近い距離で言葉を交わしている。 落ち着かぬ気配を感じてはいるけれど 彼が何を思い落ち着かぬのかまでは分からず]
衝動を飼いならせる大人になったら――… 対等に見てくれる?
[まだ大人になりきれてはいない。 大人になれても衝動を抑えきれぬ者もいる。 そう思えば理性が歯止め掛けるように 間を置いて綴る声音は躊躇い滲ませ少しだけ小さくなる。 擽ったげな彼の吐息を首元に感じる。 目許に刷かれた朱が隻眼には幾許か艶めかしく映り]
――…嗚呼。
[悩ましげな声が漏れる。]
(240) 2014/11/18(Tue) 02時半頃
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ノックスは、トレイルの名を呼びながら、前にはなかったインクの匂いに眉を顰め。
2014/11/18(Tue) 02時半頃
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[生成りの布でできた小山がある場所は、同じ。
声にこたえる体力は、 欠落した身体には、残っていない。
それもあって トレイルはぼんやりと、にじむ視界の先を見ているだけ]
(241) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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[靴裏が踏みつけたのは、万年筆。 布の塊を前に膝を折る。
腕を伸ばして、抱き締めた。 頬に触れた手が濡れる。]
……見つけた。トレイル。愛しい子。 泣いてる。誰が、泣かせた?
(242) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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[じゃり、と何かが潰れるに似た音。 衣擦れ それから 熱が触れた。
瞬き、涙をこぼしたまま笑う 唇は、彼の思う名を告げているだろうか
――――ニコラ そう、形取る]
(243) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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[トレイルが見たのは、固まったディーンに近づくニコラ プリシラを迎えに、細工師が来た所まで。 その後の騒ぎは、あずかり知らない
知ればきっと 今頃こんなところで震えてはいない]
(244) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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[強い衝動を感じずにいれるのは戒めがあるから。 左目の疼きが理性を繋ぎとめる。 フランシスの舐めた傷口に残る味を確かめたいと思いながら それをせずにいれたのは情けない過去があるから。]
フランシスのはいいけど 俺のにおいが気になる、か。
[いつもは髪油のにおいで誤魔化してはいるけれど 雪に塗れたせいでそれも薄れて纏まりを欠く。 フランシスが湯を使っていないことを気にした理由をそう結論付けて]
落ち着くまでこうしてるけど。 落ち着いたら、メシ食って、湯を浴びよう。 そしたら、きっとベッドでゆっくり眠れる。
[そんな当たり前の事が満たされていれば不安も紛れるかもしれない。 目の前にいるフランシスを案じ 今は姿のみえぬラルフを案じながら 理由をつけて腕解くのを先送りにするのはドナルドのずるさ。**]
(245) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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フィリップに呼ばれて、3人で何か話していただろう? 彼は何も言わなかったけど、何かしたのは――確かで。
[涙の理由はそれかと思っていたものだから、唇が告げる3文字に、ノックスの目にも涙が溢れた。]
ニコラ…… そぅ、ニコラ が。 トレイルを悲しませてるの、か。
[涙を見せないよう、布に目を押し当てる。]
(246) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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?
[首を傾いだ。 どうしてノックスが泣くのか、トレイルにはわからない。
フィリップは違うよ、と首を振る。 衝動の証は、指輪の下 この薄暗い中では見つけにくい。 何かしたのは――それは、内緒の話。
ニコラは、僕を忘れたみたいだ。 ノックスはいつ、僕を忘れるの いつ僕を捨てるの? 父さんみたいに。
唇から音はこぼれない。 くしゃりと握った紙は、書く場所なんて残ってない]
(247) 2014/11/18(Tue) 03時頃
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[居間に長く居られないだろう。 階段を上がって、それからを想像しかけて首を振った。淡雪の幸福を思い出して。]
………本当に?
[首を振るトレイルを伺う。 そうして、音のないままの唇に……触れた。 唇の動きを捉えたくて。]
(248) 2014/11/18(Tue) 03時半頃
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[布から顔を上げたノックス 雫は見えない 触れられたくちびるが、少しあつい。 冷え切ってしまっていたから、感覚がおかしい。
ノックスはいつ 僕を捨てるの。
沢山の思いを抱えて、選んだ言葉はひとつ 彼に対しての問いかけ。 その日はいつか来ることを いままでずっと考えずにいた。 ニコラが離れて 漸く、思い出した 黒く濁った、記憶]
(249) 2014/11/18(Tue) 03時半頃
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[どれほどのつながりがあっても 捨てられる時は、あっさりしている。
一音一音、ゆっくりとはっきりと 唇は形作れど、音は今日も出ない]
(250) 2014/11/18(Tue) 03時半頃
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[大切な同行者に、あの状況を見せたくなくて―― 収まったなら離れればよかったのに、離れがたくて、そのまま。 ――ディーンはどうしてしまった か。]
ぁ、ああ、……勿論、そのつもり、だよ……?
[大人になれば、手を離れてしまうだろうと考えていた。 けれど、ドナルドが望むなら―― 一緒に居られる。 躊躇い混じる声は不安のせいだろうかと、撫でようと指先が頬に触れた。 首元、体温を感じられるところ。 ――妙な、衝動が湧いてきそうなことに戸惑う]
っ、……!
[フランシスは震え甘くも聞こえる音で息を飲んだ。 すぐ近くで聞こえる、艶のあるバリトンの、 悩ましげな声。甘く感じる体臭。 ぞくりと、背筋に走るのは――]
(251) 2014/11/18(Tue) 07時半頃
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… っ、な、んて声 出すの さ……
[うろたえが全面に出た声は、内緒話のように息混じり。 肩に額を擦り付けるような動きになる。目元の赤みが増す。 邪なことを、連想しそうだ。
(大人のように、支えようとしてくれているのか) (きっと、そう(だって、そうでなければ――)]
ち がう。……気になる、というか その、いいにおい、だと、思うよ……?
[混乱のまま、思ったことを謂うがどう伝わるかは分からない。]
―――…… そう、だな ラルフも、呼んで、きて ……休めばきっと 不安や、衝動も。
[収まる。――そう、フランシスは思いたくて、口の中で呟く。 (けれど、いま 胸が ざわつくのは 何でだ)]
(252) 2014/11/18(Tue) 07時半頃
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[フランシスは、我知らず上がった息を熱っぽく吐いた。 落ち着くものも、落ち着かない。]
も、大丈夫、だから……。 ありがとう、……ドナルド。
[これはいけない、とそっと身体を離し 居間の様子を改めて窺う。 ラルフの姿は見当たらず、一人行かせてどれくらい経ったかと気にかかる。ディーンとニコラは、どうしたか。他の少年らが居ないところで、改めて説得は出来ないか、とも考える。醜態を―切実な彼の祈りを―晒したとはいえ、彼は幼馴染、なのだから]
……ラルフも探して、温泉に、はいる?
[先にラルフがフィリップと共に温泉に行っているとは知らずそう尋ねた。]
(253) 2014/11/18(Tue) 07時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 07時半頃
ベネットは、祈るようにアミュレットをそっと握り締めた**
2014/11/18(Tue) 07時半頃
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ー 一階温泉 ー [湯は温かい 温かいからのぼせてしまいそうで 彼は ずっと ラルフを見ていた トレイルの身体より 平均的男性の身体 それを目にし 鼻先まで 湯に沈む]
ーーーーーそう
[ラルフの話す話題に 意識を傾けた そうでないと 心臓の脈動が 早くて 顔が 熱い のぼせるのは 早いのに] [違う これは 衝動なんかじゃない 違う どうか違うものであって 胸が苦しい それでも ラルフから 視線は外せなくて]
…………っはぁ
[耐えるように 胸と 口 それぞれ 手で押さえて 悩ましげに 息を吐いた*]
(254) 2014/11/18(Tue) 08時頃
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|
[>>187可哀想だと言うのは、恐らく正しくは無い。 非難されるに相応しい事であると自覚をしている。 しかしディーンはニコラの言葉を否定せず、「可哀想」と紡いだ口元を見上げた。
何も知らない無邪気な子供を引きずり落とす罪悪感と、大事なものたちを大事に出来なかった後悔。 それらを掛けあわせても尚、ニコラが自分のことを大事に抱えてくれている――その幸福感が勝る。]
――……ああ。
[離れ難い体温をそっと引き剥がして、ディーンはニコラの背中に回していた腕を解く。 視界が開けて他者の視線に晒される恐怖はあれども、それもまた罪の代償だ。]
(255) 2014/11/18(Tue) 08時半頃
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― →3階 ―
[与えられる体温を蓄え些か冷静さを取り戻したディーンは、ゆっくりと息を吐いた。 インクに汚れた掌を見る。まだ、形はある。 魔法を失い、大事なものを失い、それよりも大きな幸福を手に入れた。
ソファーから腰を上げ、躊躇いがちにニコラの手を取る。 お菓子の家への道しるべは無いけれど、迷うことはもう無い。]
……行こう、ニコラ。
[ディーンは居間を離れ、階上へ続く階段に向かう。 上の個室ならば、彼に食べてもらえる瞬間を、誰にも邪魔されないだろうから。**]
(256) 2014/11/18(Tue) 08時半頃
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― 温泉 ―
[温泉の扉は、ノックスに言われたとおりにあけておいた。 廊下から冷たい空気を感じるけれど、それも、湯につかってしまえばわからない。
服を脱いで、暖かいお湯につかる。 フィリップも同じようにつかるのを眺め。 弓を使い、獲物を狩るその体が引き締まっているのをみた。
それに比べれば、旅をする上での体力や筋力はあっても、平均的な体は、少し軟弱にも感じられる]
――ニコラ、ディーンを食べるのかな……
[ディーン>>124の囁きは、途切れがちに耳に届いていた。 あのときは、ノックスのほうに意識をとられていたけれど。 落ち着けば、そのことが少し、不安になる。
近くにいるフィリップへと視線を向けて、小さくため息をついた*]
(257) 2014/11/18(Tue) 09時頃
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|
― 温泉 ―
[フィリップと視線があえば、笑みを向けて。
口に手を当てて吐息をこぼす様子に首をかしげる]
大丈夫、フィリップ。
[のぼせたのかと、案じるような視線を向けて。 ゆっくりとした話のあいだに、どれだけ時間がたったかはわからないけれど。 のぼせたようなら、肩を貸して、お湯から上がろうかと、じっとフィリップの様子をみている**]
(258) 2014/11/18(Tue) 09時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 09時頃
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―エバーグリーン/椅子を背負っていた頃の話―
[すやすやと眠るニコラの髪に口付けを落とす。額に頬にと滑り、小さな下唇を吸うだけで後は我慢をした。
外に出て冷えた空気を吸う。 月明かりを受けたビスケット色の髪は夜気に目立つ。気の向くまま歩き出した。材料になるものが落ちていたらと淡い期待と共に。 ゴミ捨て場に少年が倒れているのを見付けた。誰かに食われたのかと眉を顰めた。こんな目立つ場所に棄てるだなんて。 微かに上下する胸、白く細く吐き出される吐息。まだ――生きていた。]
(259) 2014/11/18(Tue) 09時半頃
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っ! 君、しっかり! しっかりして!
[頬を叩いて起こす。生きているのなら流石に見捨ててはおけない。 開いた瞳の色はシノワズリ。何か声を出そうとしているのか、けれど音はなく。
姉は何と呼ばれたか。あぁ、そうだ。『ゴミ溜まりに棄てられたピアノ』。]
……可哀想に。おいで?
[腕の中に抱え上げた。エバーグリーン。愛しい子。もう僕を、退屈にはさせないで。>>0:740**]
(260) 2014/11/18(Tue) 09時半頃
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―ビスケット/貯蔵庫―
[唇に触れても、布に包まっていても、冷たさしかなかった。>>249>>250 いつ、捨てるのか。
命を拾い上げた日を思い返し、息を飲んだ。]
……困ったな、トレイル。 僕が君を? そんな日が、来るわけないじゃないか。
[今すぐ抱き締めてやりたいのに。それではトレイルの顔が見えない。頬の涙を拭ってやるばかり。]
(261) 2014/11/18(Tue) 10時頃
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[いつ、捨てられるだろう 寒さに身を震わせ、音を待つ
あの時は、風の音がしていた 今は、他に音はない
ショックで声を失ったトレイルを 父は忘れ 痛みと熱から、逃げるように 彼の元から離れたのは、もうずっと昔の話
知らぬ女に指差され 知らぬ男に引きずり込まれたゴミ捨て場 くろい衣服はその時から しろい汚れをびしゃりと浴びせられ 玩具のように扱われるも、父は助けに来なかった]
(262) 2014/11/18(Tue) 10時頃
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[死ぬのかもしれないと思ったのを覚えている。 下卑た音が去って 噛みちぎられた痕のこる下肢をむき出しに 月明かりの下に転がっていたら 痛みと声が降ってきたのだ
今振ってくるのは、あの時から耳に馴染んだ質の音 頬をたたく痛みでなく、涙をぬぐう暖かい手]
……
[そんな日は、来ないのか。
困ったな。
彼の口癖。 真似て、眉を下げる。 彼はまだ、二人が大事なままなんだろう 吐き出す息とともに、涙は止まる]
(263) 2014/11/18(Tue) 10時頃
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―炊事場のこと― ……ドナルド これは、……ラルフにも、謂ったこと、なんだけれど ――……その、
[炊事場を出る前、フランシスは、迷った末に やはり伝えておこうと切り出した。 しかし、顔は見られない。仮定のことなのに正体不明の痛みを感じながら、小さな声で。]
今は、そうじゃ、ない、みたいだけど もし、……もしも、 ……衝動が、どうしようも、無くなったら、謂ってほしい
[(嫌かもしれない、だってドナルドは昔、少女と恋に落ちていた)]
欲の、代替えが、できるように ――くちで、なら、して あげられる。
[処理だから、どうか、気にしないでほしいと――眼を合わせられないまま、俯きがちに恥じ入る**]
(264) 2014/11/18(Tue) 10時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 10時頃
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むしろ、僕は――… 僕の方が 怖いのに。
僕を
[――捨てないで。 白い吐息に混ざり、音は消える。]
(265) 2014/11/18(Tue) 10時半頃
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[あの時は耳障りだったフォルティッシモ ぼんやりと見上げた先に、明るいいろ 月明かりの下で最初に告げたのは、罵倒
不愉快な音をまき散らすな 耳が痛い
しかし空気が漏れる音以外が唇から毀れる事はなく 結果、弱り切った身体は彼に庇護を求める事になった そんな始まり。
今聞こえてくるのは、カルマンド 混じるのは、悲壮か懇願か。 怖いという言葉の意味は、この状況にか それとも。 トレイルは、じっと彼を見つめる]
(266) 2014/11/18(Tue) 11時頃
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[そんな風に下がる眉が、ニコラを思い出させる。 手を掴んで、困ったと半面を向けた彼の。
もう、そんな表情はさせたくないのに。]
……トレイルにもそんな顔をさせて、僕はいけないお兄ちゃんだ、ね。
[目の端を指の腹で拭ってやる。涙が止まった事を確かめ。離した手はトレイルの手を取る。 交わす視線。]
……君がまだ、そうやって僕を見てくれるのが、嬉しいね。
(267) 2014/11/18(Tue) 11時頃
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[いけない兄 そうだろうか 彼が居るから、ニコラもトレイルも こうして生きている それは、感謝すべきことだ。
ただ、彼がゴミの中から拾ったモノは はたして、彼にとって価値があるものなのか 不器用で、生業ひとつ身につける以前に 生活力すら低い トレイルももう幼いだけの子供ではないから 自分がどれほど彼らに負担をかけているかは、気付いてる。
ゆっくりと首を振った。 彼らがトレイルにするように 頭を撫でてやろうと、冷えた手を伸ばす]
(268) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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[ことトレイルに関しては、慎重に希望と絶望を繰り返し持たせた。次のお医者様ならきっと、と。 あの夜。黒地を白と赤で飾りながらも、強く睨みあげてきた瞳。何を言おうとしているのか、想像して――心の内で嗤った。
捨てないで。離れていかないで。 懇願は言葉にせず。彼の指先に口付け、残した赤の痕で以て示した。]
(269) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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[躊躇いながらも尋ねた大人になればの話。 フランシスの答え>>251に安堵の吐息を薄いくちびるから漏らす。]
よかった。 ――…いつまでも子供扱いは、
[己よりも小さな体躯で雪道を先導したあの時に感じた事を思い出す。 身体が大きくなっても彼は保護者としての立場を貫き それは大人になっても変わらないのやもしれないと 頼ってもらえぬ寂しさを何処かに懐いて。 子供扱いは寂しいと思う。 子供扱いは大事にされると感じて嬉しいとも思う。 相反する思いがあればこそ悩ましげな音色は終わりまで綴られない。 腕に抱くフランシスの指先が頬を撫でれば ドナルドは擽ったげに身動ぎ目を細めて、 すり、とその指先に頬を寄せる。]
フランシス?
[感じる甘さは彼の喉の震え。案じる音でその名を呼んだ。]
(270) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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……声?
[己の声音に滲むものに自覚はなく フランシスに言われて>>252訝しげに眉を寄せるけれど 吐息混じりの声音と触れる温度、艶やかな目許の赤にそれは薄れて]
――…イヤじゃなけりゃいいけど。 なんか、そう言われるのは、落ち着かねェな。
[照れ臭さを滲ませ困ったように眉下げ笑う。 彼が混乱する理由は知れず思いも察するには至らない。 ラルフが好奇心のままにふらと姿を消すのはよくあること。 けれど不安を抱える現状では長く姿が見えねば心配になるも確か。]
ン、メシ食っても戻ってこなきゃ探しにいくか。 不安も、衝動も、……何かを引き換えにすることなく治まればいい。
[衝動を飼いならせる大人でもそれに悩まされる。 長く付き合わねばならぬ獣は保護者のうちにもあると思えば 宥めるようにその背を撫でて。]
(271) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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[熱籠る吐息ごと塞ぎ飲み込んでしまえれば。 過る邪な思いを遣り過ごそうとする間に 礼の言葉が紡がれフランシス>>253が身を離そうとする気配を感じる。]
…………ン。
[短く、応じる声を漏らし背にまわした腕を緩め 離れる温度を名残惜しく思いながら手を下す。]
ああ、そうだな。 ラルフも心配だし、 汗も流したい。
[尋ねにゆるく頷いて意思を伝えた。]
(272) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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[前置きにきょとと隻眼を瞬かせる。 迷いの感じる間に首を傾げながらフランシス>>264を見詰める。 重ならぬ視線と小さな声音が示すは伝えにくいことだろう。]
――…どうしようもなくなったら?
[ラルフには深刻になる前に相談することをすすめたけれど 自身のことは己で何とか出来ると思い相談を後回しにする。 その結果が片目を失うことだったが在り方はなかなか変わらない。 それでも、言うよ、とフランシスを安心させようと綴りかけて]
…………、
[欲の代替えに彼が提示するそれに息をのむ。]
そんな事フランシスにして貰ったら ……もっと欲しくなる、だろ。
[同じように俯いて漏らすは悩ましい吐息。**]
(273) 2014/11/18(Tue) 11時半頃
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トレイルは、ノックスの心の内読めず、仕草に瞬く。
2014/11/18(Tue) 11時半頃
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[もう一方の手が、ノックスのビスケット色に触れる。 地肌に触れた冷たい手。手の内で、少しずつ暖かくなっていく手。]
ん、ありがとう。 いいお兄ちゃんで、いなければ ね。
[驚かせたことに気付かない、振りをして。 トレイルを抱えあげようと体勢を変えた。]
(274) 2014/11/18(Tue) 12時頃
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[少し困ったことになったと、髪に触れながら思う ニコラは まだ、ノックスを忘れてはいないだろうか
トレイルはニコラほど器用ではないから。 弱った様子のノックスに どうしていいか、わからない。
ありがとう お礼の言葉は、彼らに出会ってから覚えた音の羅列 でも、良い兄でいる必要はないんだ そう告げたいけれど、音は出ない。 抱えあげられそうになって、はっと思い出す。
駄目だ。 居間には行きたくない。 理由は二つ。 トレイルは、傍に転がるほとんど中身のなくなったインク瓶と、真っ黒な紙を指さし、ノックスを見て、それから視線をそれらへ向けた]
(275) 2014/11/18(Tue) 12時頃
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[ノックスにとって、トレイルがどれ程の価値を持っているのか。日頃のキスや触れ合いで、伝わっているものだと思っていた。]
あぁ、もうそれは あの人にとって要らないものだと 思うよ。
[指差したものに視線を落とす。残りの少ないインク。何を書いたのか、もう読めない真っ黒い紙。]
大丈夫。一緒に謝ろう? そうしたら許してくれるさ。
……温泉のところで良いかな。一番手っ取り早い。
(276) 2014/11/18(Tue) 12時半頃
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― 温泉 ―
[ぱしゃり、水のはねる音がする。 湯口からは、常に温泉が流れ出ている。
のぼせたわけじゃないのなら、それ以上尋ねることはなく]
……
[静かに、湯につかっているけれど、 その静けさは苦痛ではなく、くつろいで、いる]
(277) 2014/11/18(Tue) 12時半頃
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[ノックスもニコラも、よく触れ合っていたから いつのまにかそれが習慣。 彼の意図知らず ニコラもよくじゃれるから 意味合いは同じ
今も 彼にとってのトレイルが 酔狂で拾ったゴミ以上の価値を持っているのか、わからない。
いらないもの。 インク瓶と自分がダブった気がして そこから視線をそらせない
音を言葉と認識しないまま、頷いた]
(278) 2014/11/18(Tue) 12時半頃
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……トレイル。違う。ちがう。 あれは君じゃない……。
それに、僕はあんな風に君を……捨てない。
[インク瓶から視線を引き剥がすように、トレイルを抱えて貯蔵庫を出た。冷たい場所から、温かい場所へ。]
(279) 2014/11/18(Tue) 13時頃
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―ミルキーホワイト/温泉―
[開けた扉から白の湯気と匂いが漏れ出していた。 話し声は しない。
水の跳ねる音が聴こえ。]
おーい。
[ノックスはトレイルを抱いたまま、足を踏み入れた。]
(280) 2014/11/18(Tue) 13時頃
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― 温泉 ―
[扉のほうから声がするのに、ゆるりと瞬く。
フィリップと一度視線を合わせてから、そちらを向き]
ノックスさんに、トレイル……?
[トレイルを抱いてやってきた姿に、ぽつり、と呟く。
そわり、身じろげば、ぱしゃん、とまた水音がして]
――温泉、はいりにきた?
[四人で入っても、問題はない広さはあるけれど。 それなら変わろうかと、首をかしげた]
(281) 2014/11/18(Tue) 13時頃
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[冷え切った身体を美味く動かす事が出来ない トレイルは、抱えられるに任せて 冷たい貯蔵庫から、温泉へ
湯のある場所は ふと思い出した、そう遠くない過去に 落ち着かない様子で辺りをみわたし
見つけた二人の音 眉を顰めかけたのを誤魔化すよう 一度ゆっくりと瞬く。
温泉に入りに来たのか 問いかけに、抱かれたままノックスを見あげる。 どうするつもりだったのか]
(282) 2014/11/18(Tue) 13時頃
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[自分とは違う体つき 湯気の間に、見える
永遠に手に入らない身体 浮かび上がる劣等感
何度目になるのか、絶望を殺し 穏やかに、無感情に 務めるのは]
(283) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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[捨てるつもりなどないから、捨てないと言葉にした。 けれど。本当に捨ててしまったら? 行かないでと、助けを求めてくれるだろうか。
ずっとずっと、ひた隠しにしてきた衝動をぶつけたら。また、罵しりの目で、見てくるのだろうか。]
……な
[腕の重みにふと思う。 様子を見ているだけかと思ったから、トレイルを連れてきたのに。
湯の濁りは幸いか、不幸か。]
(284) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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……あぁ、トレイルが凍えそうだったから。
[温泉に入れさせるつもりで居た、けれど。]
いや、まだ入ったばかりだろう? もっと温まって行くと良い。
(285) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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ー 温泉 ー [山で狩猟生活 傷も多い ラルフの身体 線は自分より細いか]
…………んー…… 二人が……それで納得してる なら
[二人 納得ずくならば 他者が口挟むこと ……ではない と思えば 不安は思わない ……血の香り それが与える影響 そこに 懸念こそあるが ただ そのことに 周囲はどう思うか
ただ 不安そうな ラルフ 近づいた時 胸元の手 伸ばして頭をそっとなでた
玄関で話した ディーンを思い出す もう いけると思ったのかな? ニコラは犬 そうか 犬に食べられたかったんだ と 意識が 別ごとに 向かぬように]
(286) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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…………大丈夫
[大丈夫でなければ いけない] [案じてくれるに 笑顔を向けて ゆっくりと ラルフの頭を撫でる
近い距離 むしろ鼓動はなお騒がしかったけど]
(287) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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―2F― ……つい、子供扱いが出ることは あるかもしれないけど 一人前になったら、…しないよ
[>>270ドナルドとラルフが一人前になったら、 ちゃんとお祝いをして、プレゼントも渡そう、と そんなことを考えていた保護者だ。 相反する思いを全て汲めているとは謂えないが 理解はしようとそう、思っている。
指先に寄せられる頬に、 手のひら全体を、添わせた。
名前を呼ぶ声はバリトン。 心地よい。]
(288) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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いやじゃ、ないけど。 ……――自覚、しなさい。頼むから……
[>>271不覚にも、ぞくりとしたものを感じてしまったのもあり、 小言のような口調になった。無自覚のままでいられるのも 心配だという思考で、拗ねた様な表情になる。 宥めるように背をなでられれば 心地よさと戸惑いの狭間のような表情。
かつてこんな風に守ろうとしてくれた 大人がいたことを、思い出す。]
(289) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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― 温泉 ―
[トレイルの思いはわからないけれど。 ノックスの腕の中にいる相手から視線をそらす。
ゆるりと首を振って]
それなりに、温まったし。
トレイルが冷えてるなら、そっちを優先したほうが……
[フィリップに伺うよな視線を向けてから。
ノックス>>285へと返す。 冷えているというのなら、なおさら、独占するつもりはないというように]
(290) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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ラルフには、自分はまだ大丈夫だって、 謂われたんだけど……ね
[苦笑して、眼を伏せた。>>273 フランシスの提案したやり方は他者を支配しているという感覚を得られやすいのだと聞いた。自分で自分を慰めるよりは――きっと、欲を逸らしやすい筈だが、――それ以前の、問題か。]
……、え、ぁ? ……それ は、どう いう……
[予想していなかった答えに顔を上げ、 緑色が見開かれた後瞬き、彷徨う。 もっと、とは――その先も?
――長老がかつて謂った「保護者としての距離」が酷く危うくなっている、気がする。]
(291) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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[知っているだろう 知っている筈 ノックスを見て、フィリップを見て ラルフを見た。 それから、下ろして欲しいと身じろいで]
……
[ラルフと同じように首を振る。 冷たい手足 いきなり湯につけては]
(292) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 13時半頃
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― 温泉 ―
[フィリップに頭を撫でられたとき、瞬きをひとつ。 くすぐったそうに笑みをこぼしたけれど、その手から逃げることはなくて。
様子を伺ったときに詰めた距離のまま]
……
[右手、かみ締めた傷がのこるその手も、湯の中にある]
(293) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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[ノックスが トレイルを抱えて 温泉に現れれば ラルフを撫でていた手 湯の中に滑り
じっと 温泉に不似合いな 警戒と嫌悪 その視線をノックスへ向け トレイルを 彼が脱がすなら 視線は一度 宙をさまよい ラルフへと 視線を向ける
そうすれば……ラルフと目が合う >>290
こくりと 頷く]
(294) 2014/11/18(Tue) 13時半頃
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フィリップは、それにノックスの意見 したがいたくない気持ち
2014/11/18(Tue) 13時半頃
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―2F― [もっと欲しくなる、――その先は?]
……で も… 他の誰かに させるだなんて、ぃ―――
(――待った、おれは、何を謂って)
[慌てて口元を押さえ、眼をそらした。
(ラルフに謂ったのは、守るために。 (ドナルドは――?守るためは、勿論だ。でも)
ダメだ、考えるな、考えてはいけない――と首を横に振る。 ポトフの皿の方に、手を伸ばして。]
(295) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 14時頃
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[先ほどそこに笑顔があった ラルフにも彼にも 今は ノックスに敵意 と嫌悪で表情は硬い]
ーーーー出よう
[トレイルも 首を振っている >>202 身じろぎ おりたがっているようにも見え そう 彼とは距離を取らなきゃ それもあるし 何よりーーー]
(296) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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[それに。
胸にあるのは 焦りと、それから
距離の近いふたり 食べる所だったのか
彼の衝動はおこりやすい
トレイルでなくても、かまわない トレイルであるひつようはない
僕は]
(297) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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|
― 温泉 ―
[トレイルを大事にしていることは、わかっている。 彼は保護者なのだから、一緒にいる相手を大事にするのは当然で。
けれど、それを目の当たりにしたくはないと思う。
視線をそらしたとき、フィリップ>>296の言葉が聞こえて]
うん。 俺も、出るよ。
[頷いて、湯から上がろうとした]
(298) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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[両親は愛情深い人だった。 姉が死に、しかし彼女が生まれた証として、残された弟を「プリシラ」と呼ぶくらいに。 あの子の分まで生きるように。 あの子の代わりに生きるようにと。
だからずっと、プリシラとして生きることになった。
ここまではバーナバスも知っている話。 ここからは、自分と育ててくれた祖母だけが知る話。 バーナバスに会う数週間前、そろそろ旅をする年頃だからと聞いた話だ。]
(299) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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[姉が死んで、嘆き悲しんだ母は姉の亡骸を喰ったという。 ――もしかしたら、衝動に襲われたのかもしれない。 その真相は誰も知らない。 祖母は薄々知っていたかもしれないが、教えてはくれなかった。
そして姉を喰った母は物を受け付けなくなった。 弱った母は、ある時父に自らを喰うようにと願った。
父はその願いを聞き届け、後を追うように死んだ。 誰より母を愛した人だったから。 一人残された息子の将来を思いながらも、それでも母のいない世界は、父にとって耐えがたいものだったのだ。
結局、姉が両親を連れて行ってしまったようなものだ。 自分だけを残して。]
(300) 2014/11/18(Tue) 14時頃
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|
―― 二階 ――
つい、たまに、なら……構わない。
[未だ大人にはなりきれていないのに 先の話をフランシスとしていれば>>288 そんな先もありえるのだと思えてしまう。
頬に添わされる手のひらは少年の頃より親しむ温度と感触。 楽器に正しい音を与えるこの繊細で優しい手に守られてきた。 自覚を促す言葉>>289にぱちりと瞬きするのは フランシスが何を思い示すのかわからぬからで]
自覚?
[何を、と言いたげな様子でフランシスの眸を覗く。 すねたような、途惑い感じさせる貌。 滅多にみられるものでないその表情に少しだけ楽しそうに目を細める。]
(301) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
|
|
[父も母も、「プリシラ」を選んだ。 その思いが、どこかにあった。
育ててくれた祖母も、慣わしだからと旅へと送り出した。 行きたくないと泣いたのに。
皆、「俺」のことは要らないのだ。 だから皆、「俺」を置いていく。
手を取ってくれたバーナバスも。 仕方なく一緒にいてくれているのだろう。 嫌な考えが浮かんでくる。
置いていかないで。 願うのに、口に出して言えない言葉。**]
(302) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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|
[ラルフを案じるフランシス>>291に「過保護」といつもの台詞を添えて]
フランシスが案じてるのはラルフもきっと分かってるから そう、無茶はしねぇと思うけど。 心配になるフランシスの気持ちもわかる。
[だから彼の提案も保護者としてのもの、と。 そう思い理解示しながらも少しばかり苦味がバリトンに滲む。 彷徨う眸にちらと見るも直ぐに伏せて]
俺、体力だけはやたらあるから。 口でされて、それだけで終いには出来ねぇっての。 喰らい尽くしたくなりそーだから、煽られると困る。
[意味を尋ねる彼に理由を付け足し、カリカリと赤毛を無造作に掻き。]
(303) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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|
[他の誰かに、というその続きは聞こえない。 何と言おうとしたのか気になりフランシス>>295に視線戻すけれど 覆われた口許に続きは聞けぬと思い嘆息する。]
――他の誰かにさせるつもりねぇし。 それくらい自分で始末するさ。
[これまでもひとりきりになれる時間と場所をさがして 自らを慰めることはあったから、さらとそんな事を呟いた。 フランシスがポトフの皿に手を伸ばすを認めれば それを掠め取り、代わりにあらたによそったあたたかなポトフを彼の手に。]
(304) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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[トレイルが首を振っても、ノックスは彼の求めるようには体を降ろさなかった。
フィリップの表情の固さ。その理由は分かる。 けれど。
ラルフまで、あの明るい人懐っこい、昔と変わらぬ笑顔を向けてくれないのは――寂しいと感じた。]
……ラルフ。
[こっちを向いてと、名を 呼んだ。]
(305) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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|
― 温泉 ―
[突発的に思いついて、湯につかったせいで体をぬぐうタオルなどはもってきていない。 だから、肌着で体についた水滴をぬぐって、シャツとズボンを身に着ける。
フィリップも同じように誘ったわけだけれど。 彼はタオルをもってきていたかどうか。
なければタオル代わりにと、肌着をさしだして]
――……ノックスさん……
[名を呼ばれて、ノックスを見る。 その腕の中にいるトレイルも、同時に視界に入って。
笑おうとするけれど、あまりうまく笑えなかった]
(306) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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[先によそったポトフの皿は話す間にぬるむのが知れるから それは自分が食べる事にした。 鍋は遠火にあたるままだからあらたによそうはあたたかなままだろう。]
ゆっくり味わいところだけど ラルフのことも気になるしあんま時間かけらんねぇか。
[そんなことを言いながら腹ごしらえをする。 干し肉は煮込まれることにより戻り難なく解れる。 旨み溶け出すスープを啜り咀嚼すれば胃がじわと満たされた。]
(307) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
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|
―温泉― [下ろしてもらう事が叶わなかった。 トレイルの体力では、暴れたところで無駄だと幼いころから身に染みて、いまだ彼にかなわないと思い込むまでに至っている。
ここで湯に入るには、服を脱がなくては ラルフに見られたくない このままではいけない
フィリップが他の誰かに牙をむけるなんて あの音を 他の誰かのものにするなんて このままではいけない
同時に思いが混じり合い、衝動は破裂する。 トレイルの右の手が、自身の鎖骨の指輪で隠していた 噛み跡に爪を立てた。 そのまま、ガリと広げるように力を入れて下に引く]
(308) 2014/11/18(Tue) 14時半頃
|
|
[湯気があるとはいえ、肢体から極力目を逸らす様に努める。 フィリップとトレイルの間に、ノックスに言えない何かがあると知っていて。どうしてこの子の肌を晒せようか。]
……いや。早くフランシスの所に戻ると良いよ。 僕も、君とは顔を合わせないようにする。
[名を呼んで向かせたくせに。]
(309) 2014/11/18(Tue) 15時頃
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|
― 温泉 ―
――っ、 …………それって、……
[突き放されたように感じた。 逃げ出したのは自分だというのに。
それでも衝動を覚えて、そのまま襲ってしまわぬように。 泣きそうな顔で、頷いた>>309]
……わか、った……
[手を握り締めれば、傷口からじわりと血がにじむ。 トレイル>>308の行動は、見えているのに認識していない。 ただ、血の匂いが、増えたことに、琥珀が一度瞬き]
――フィリップ、行こう……
[フィリップへと、声をかける]
(310) 2014/11/18(Tue) 15時頃
|
|
―――トレイル!!
[急な血の香に腕の中を見下ろす。 喉の傷みと共に悲鳴が上がった。>>308]
何をっ
[爪を立てる手を制止させるために、その手を掴んだ。 バランスを崩すのに耐え、片膝を着く。]
(311) 2014/11/18(Tue) 15時頃
|
|
―2F― ……ちゃんと、大人扱いするよ。 ピアノ、続けるのかな…?
[未来の話は、不安の裏返しでもある。 どうか続け、揃えたアミュレットの加護よ在れ、とフランシスは願う。]
……破壊力の、自覚。 背筋が、ぞくっと……する、から。
[眸を覗きこまれ、戸惑ったような表情のまま 逸らして、また戻した。
自分にはない声質。 寝ぼけた耳に滑り込んできた低く抑えた声といい 一足飛びに“大人”を感じさせられた心地だった。]
(312) 2014/11/18(Tue) 15時頃
|
|
……過保護、…そう、だよな
[反省の表情を浮かべた。]
あぁ、それは、信じてる、つもりだけど。 ……ドナルド、こういう心配、って、 負担に 感じるか……?
[余計気を使わせていないか――と、そう心配してのこと。 バリトンに混ざる苦味は調律師の聴力が捉え、――視線が合う。]
―――、…っ!
[自分で提案しておいたことだが 続きを紡がれると頬に血も昇ろうもの。 想像した。大きな、――あの手に触れられること。]
ご、めん。…………
[もう、何に対して、謝っているのだか、分からない]
(313) 2014/11/18(Tue) 15時頃
|
|
[他の誰かに――と、そう謂った時に過ったそれは危うい感情。言葉と共に表には出さないよう飲み込んだ。]
……わ、かった。なら、いい。 ……そうだよな、年頃だもんな…始末くらい、する、よな……
[>>304 ぶつぶつ、呟く。 こんなのだから、過保護だと謂われるのだ。 器をかすめ取られ、代わりに乗せられる暖かなポトフ。 2回、瞬いて>>307]
ドナルド、……そっちで、いいのに。
[暖かい方を食べてればよいのに、と 取り換えようとしても叶わず、結局そのまま口に運んだ。 滋味のある味、内側から温まって行った。 扉の方に、不安げな視線を向ける。]
うん。……戻って、来ないな……
(314) 2014/11/18(Tue) 15時頃
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ベネットは、ラルフが衝動を覚えていないか、酷く、不安で。
2014/11/18(Tue) 15時頃
|
[トレイルの名を形取った大きな音 耳の近くで聞こえ、身を竦ませる。 爪では、深くまで抉れない なにか尖ったものをと探すトレイルの脳裏に浮かんだのは、いつもノックスが木彫りに使うナイフ
片膝をついた、ノックスに右手を掴まれた。 床が近い。 身じろいで、手を伸ばす。 ラルフへ、フィリップへ
どうして ノックスはラルフと 顔を合わせないようにする必要があるのか どうして ラルフはフィリップを つれてゆこうとするのか どうして]
(315) 2014/11/18(Tue) 15時頃
|
トレイルは、悲鳴の形に口を開いた。空気が漏れるだけだ。
2014/11/18(Tue) 15時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 15時頃
|
[ノックスの悲鳴。 血の匂い。
トレイル>>315がこちらに向けて手を伸ばす姿に、息を呑む]
……っ
[ぞわり、身のうちで騒ぐ。
それを無視するかのように、きつく瞳を閉じた。 フィリップが向けたのは警戒か衝動か。
それを見極めることなく]
いこう……っ
[ここにいてはいけない。 そう思って、フィリップに声をかけて。
彼がついてくるか確認しないままに、温泉から逃げ出した]
(316) 2014/11/18(Tue) 15時半頃
|
|
―2F居間―
[フランシスは器を机の上に置く。 温泉での流血沙汰は、>>315居間にまでは届かない。]
3階に行ったのかな……
[廊下の方を見てこようかと、 扉に近付いて行ったのは、さてどのタイミングであったか―――]
(317) 2014/11/18(Tue) 15時半頃
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[何故、そんな泣きそうな顔をするのか。>>268 遠くにある血臭には気付けない。
突然の自傷行為。 血に濡れた手は二人に伸ばされ。
まるでノックスから逃れるように、動くから。]
やめて、くれ!
[ラルフが出ていく。フィリップも行ってくれ。 動かないなら、また貯蔵庫にでもトレイルを抱えて戻るだけ。]
(318) 2014/11/18(Tue) 15時半頃
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― 一階 ―
[フィリップも、ノックスの声>>318で温泉から離れたようだ。
階段の傍で、立ち止まり、きつく胸元を握り締める。 濡れた毛先がぽたりと、冷えた雫を落とした]
……、うん、大丈夫…… 俺、居間に、戻るよ……
フィリップは……?
[案じる言葉を返し。
人がたくさんいる場所が苦手なフィリップに問いかけた**]
(319) 2014/11/18(Tue) 15時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 15時半頃
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[もともと、ここには湧き出る湯の独特なにおいがある ノックスに掴まれた右の手が抉った赤も 左の手が擦った赤も においは、すぐに掻き消えてしまうだろう
傷跡は残る。 ラルフが急くように風呂を後にする。 フィリップが続く。 ノックスの発する音はラメンタービレか それとも、
トレイルは気の抜けたような顔でノックスを見上げた]
(320) 2014/11/18(Tue) 15時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 16時頃
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[湯本から、入り口から遠ざかろうと、壁際にトレイルを下ろし、見上げる額に口付けてから腕の中に閉じ込める。
何に突き動かされて居たのか、耳許で名を呼ぶ声はメッザ・ヴォーチェ。エレジーアコ。]
トレイル……。
やめて、くれ。あんな風に、自分を傷付けて…… どうかしたのかい?
君は――…
[傷口を抑えた指の隙間から、血が流れる。]
(321) 2014/11/18(Tue) 16時頃
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―― 二階 ――
[ピアノの事をフランシスが言えば頷き向けて]
――…趣味の範囲で続ける。
[旅には向かぬ趣味ではあるが鍵盤の弾む感覚も奏でられる音色も好きで 何よりフランシスの手により調律施されたそれに触れるのが好きだから。 先の話、希望でしかないそれを口にした。 途惑いそらされる視線と彼の言葉>>312に低く咽喉が鳴る。]
へぇ。
[ふと、追い詰めたい、なんて思う。 むくりと擡げかける欲を自覚しながら抑えこむ。]
(322) 2014/11/18(Tue) 16時半頃
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心配かけたくないと思う。 けど、心配されるのはイヤじゃない。 ――…気にかけてくれてるンだって、感じられっから。
[負担に感じるかというフランシスの問い>>313に 首を左右に振って否を示す。 優れた耳持つ調律師に混じる苦味は隠せない。 ぶつかる視線に、色付く頬から感じるのは――]
……フランシス、
[意識してくれてる?と続けかけて言葉をのむ。 大人になりきれていない己が言ってはいけないことと自制し]
謝んなよ、悪いのは俺だろ。
[困ったように笑った。]
(323) 2014/11/18(Tue) 16時半頃
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[顔を首元に寄せた。甘い香りが近くなる。
唇開き、指輪に噛み付いた。 チェーンを引きちぎろうと、強く引く。
いつまでもいつまでも、目障りだったもの。 ぷ、と湯の中に吐いて棄てた。]
あの2人に、どうして欲しかった、の?
[シノワズリを覗き込み、髪を撫でる。 トレイルの透明な声を待ってから、傷口に唇を落とし――鮮血をすすった。
月の色に似た髪が、赤に染まる。**]
(324) 2014/11/18(Tue) 16時半頃
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なぁにぶつくさ言ってるンだよ。
[フランシスの呟き>>314に今更とは思うが これまでそれを悟らせぬように処理してきたのだから 彼がそれを知らずとも道理。 共に食事を済ませ、 フランシスが居間から扉のほうへと向かう間>>317に ドナルドは置かれた皿を片付けに一度炊事場へと引っ込む。**]
(325) 2014/11/18(Tue) 16時半頃
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[壁際に下ろされ、背をつける。 ふ、と息を吐くと同時、彼の腕の中に包まれた。 音量の落ちた哀しい声 どうかしたか、と問われて
ラルフ
唇はそう、形を作る。 フィリップとのことは、内緒 こんな時でも、その約束は頭の中にあった。 ノックスが既に彼に忠告したとも知らないで。
ラルフに、顔を合わせないようにするのはどうして? ノックスは、大人なのに衝動を感じたの? ノックスも、ラルフがいいんだ?
じくじくと痛むところをそっと抑えた。 傷口から流れる血は隠れない]
(326) 2014/11/18(Tue) 17時頃
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[傷口に触れられるのは、痛みを伴った。 近づいてくる、ビスケットいろの髪で視界が埋まる。 何をしているのか 気付いたのは、首にかけたチェーンが引かれてから。
父と母とのつながりは ぷつんと、切れて
深くに落ちる水音と共に消えた。
つと、頬を伝うのは透明なしずく。 どうしてほしかったのか―― それは、彼に言ってはいけない事だと思った。
フロスティブルーは全てを見透かしているよう]
(327) 2014/11/18(Tue) 17時頃
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[その目から、逃れなくてはいけない。 そんな強迫観念。 故に、応えにならないよう答えを告げる
僕を食べて
音にならない音をこぼし、ぎゅうと自ら抱きついた。 鎖骨の噛み痕を広げた傷 流れる血をすする音は、テンポ・ルバート
紅い あかい
あの鳥の色に似ているな、と思いながら ゆっくり目を閉じた**]
(328) 2014/11/18(Tue) 17時頃
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―2F―
そう。……ドナルドの音色、好きだから 弾き続けてくれると 嬉しい。
[フランシスは、夢想する。 此処にもピアノがあればよかったのに、――否、耳がいいあの少年がいるから、難しいか。
ドナルドが低く咽喉を鳴らす音、耳を擽り どきりして、視線を向ける。]
……な、なに。
[大人をからかう笑いかと、 きっ、とドナルドを見るが頬が赤いままでは、締まらない。]
(329) 2014/11/18(Tue) 17時半頃
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うん、……それなら、よかった。 お節介のあまり……謂いたいこと、謂えてなかったらどうしようか、ってさ。
[ノックスに謂われたことを、 フランシスは胸に刻んでいた。]
……――、気にかけてないときなんて、ないよ。
[淡い笑みで、答える。 名前を呼ぶ声。――緑は揺れて、逸らされた。 問いかけがなくて、恐らくは、助かった。]
いや、……ドナルドは悪く、ない。……
[眼帯の近くをそっと撫でる。 旅の間は触れるか触れないかを保ってきたのに――上手く、ストップがかけられなくなっている。]
(330) 2014/11/18(Tue) 17時半頃
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[今も夢に見る――血塗れの少年。 過去の記憶と重なる悪夢。悔恨は深く根付いている。
>>325 ドナルドに尋ねられた際には]
ちょっと……保護者としての 自分の在り方を省みてる……
[フランシスは両手で顔を覆ったまま答えた。 (いや、仮に気づいていたとしていって何かできていたわけでは) 一人反省会だった。]
(331) 2014/11/18(Tue) 18時頃
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[ドナルドは一度炊事場に引っ込んだようだ。>>325 一度炊事場の方をちらと見てから フランシスは手の甲を自分の頬に当て、 残る熱さに溜息をつく。
(……落ち着け、大丈夫、だいじょうぶ。)
胸の中で繰り返した後、 辿りついた扉をそっと押しあけて、 フランシスは誰かいないか当たりを見回した**]
(332) 2014/11/18(Tue) 18時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 18時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 20時頃
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[がりっ と言う音 血の匂い そして……]
(333) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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ー 温泉 ー [タオルも布も持っていない 普段なら ラルフが差し出す布 遠慮するのに その場を離れたくて 受け取り 急いで服を身につける
焦燥 嫌悪 苛立ち 困惑 哀しみ それらが 一面に 空間を彩って]
[はっとする 音と 匂い 悲鳴が上がる] [拭いきれない 雫が 髪から滴り落ちる]
[こちらに伸ばされる 先端 紅に染まった] [雪の日 射殺した 兎の色彩]
(334) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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[ーーーーそこにいるのは 狼の 獲物]
[それは の 獲物だ]
[足が ゆっくりと 誘う手の方へ 人間がいる あれも噛み殺し 喰らおうか? が つけた傷は そこに 紅く]
(335) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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[その足が 身体が弾けるように 後ろに身を引いた] [それは ラルフが 声をかけた時だった]
………………っ
[振り切るように 身を翻す 彼はノックスの叫びを背に聞きながら ラルフに 縋るようにして 足元がふらつく 一度膝をついて それでも 立ち上がり 呼び込む何かから逃げる 俯いた頭 滴り落ちるのは 髪からだけでなく 顎から 赤が滴り落ちた]
(336) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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ー 一階 ー [血の匂い 途切れたところで 緊張の糸が切れた そのまま その場にへたりと座り込む]
………………
[ラルフに頷きながら 荒い息零れた 噛み切った唇から また 紅は滲んでは 落ちる] [片手が 一度宙を彷徨った けれど それは 地面に落ちる]
(337) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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[向けてはいけない 衝動 強く 箍は……]
(338) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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― 一階 ―
[へたり込んだフィリップから、血の匂い。
滴る赤に、目を奪われた]
――っ、…
[フィリップへと手を伸ばす。 その赤をぬぐうように、触れようとして]
(339) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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ー 一階 ー [何かが 触れた 口先 暖かなもの 生きた温度 揺らぐ この温度は]
(340) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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[暖かさに 両腕が 目の前の 生きた温度を抱き締める 抱きしめるーーーいや 捕獲する
そのまま 獣は 細い 人の 急所 その首元を けれど それは逸れて その肩口 喰らいつく 尖った犬歯 渾身の力]
(341) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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――ぃっ……
[触れた、体温。 指先の赤に、気をとられて。
抱きしめられた驚きは、肩口の痛みにとって変わられ]
ふぃり、っぷ……
[噛み付かれたところから、じわり、とシャツに血がにじむ。 痛みを堪えて、フィリップの名を呼ぶ。
くらり、めまいがする]
(342) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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―― 二階/炊事場 ――
[食器を洗い水気を綺麗に拭き取り元ある場所に片付ける。 過保護な保護者の庇護下にあるけれど 故郷の両親に自分のことは自分で一通り出来るように躾けられた。 旅の同行者を家族のように思うことはあっても 実際の家族は故郷にいるから ドナルドにとってラルフはラルフでフランシスはフランシスだ。]
ピアノ、か。
[ぽつと呟くはフランシスの言葉>>329を思い出して。 僅かくちもとが緩む。 向けられた少し鋭いまなざしも何やら勘違いしていると知れたけれど 結局誤解解かぬまま「なんでもない」とその時は呟いた。 フランシスをお節介と思ったことはないから、 彼の口からその言葉>>330が出た時は「大丈夫だって」なんて言って。]
(343) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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[フランシスが保護者として気にかけてくれているのは知っている。 保護者としてでも淡い笑みで紡がれた言葉を嬉しいと思ってしまう。 現状の繋がりに満足しきれぬと思うのに 繋がりが切れてなくなるより良いとも考えて。
彼の撫でた眼帯に己の手を宛がい小さく息を吐く。 二コラの前で外しても構わないと思ったそれは フランシスとラルフの前では極力外さぬようにしていた。 傷つけた眼球をうっかり見せてしまえば 赤に染まったあの時の事を思い出さ手しまうだろうと思って。]
被保護者としての在り方、省みるべきかね。
[顔を覆ったまま紡がれたフランシスの声を思い出して 軽く肩を竦めてひとりごちた。]
(344) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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[それは 甘く 芳醇な 己の血と混じり 口の中 広がる 酔いしれる 捕獲する 腕 その爪 服越し立てて]
ぁ…………
[人喰う獣][だけれど その名が呼ばれて]
[彼は 気がつけば 呆然と 口から 血を滴らせ 紅く染まる ラルフを見た]
俺ーーーーーー
(345) 2014/11/18(Tue) 21時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[血の匂いに、くらりとする。
このまま食われる感覚に、けれど怯えはなくて。
ただ、フィリップの名を呼び]
――フィリップ、
[痛みを堪えて、ちいさく、笑む。 呆然とするフィリップの頬へと手を伸ばし]
大丈夫、だから。
[そっと撫でた]
(346) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[ノックスは。 絶対に、間違ったことなんて言わないから。 これは、間違ったことなんだ。
階段に足を乗せるたび、木が鳴く。
ノックスはかなしそうだった。 だから本当はすぐに戻ってごめんなさいしなくちゃだめなんだ。
思いながら、繋いだ手を見る。 握った手は、少し低い温度で。 熱をあげるために、彼の手を包むように握り直して]
うん。
[>>256行こう、の声に、頷く]
(347) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[今は何時なんだろう。 外は相変わらず暗くて白くて。 三階の部屋、扉を閉めたら雪の明かりだけが光っていた。
手を引いて]
……。
[いま僕は間違ったことをしている。 ディーンは大人だからそれを止めなきゃだめなのに、止めない。 だから多分、ディーンも悪いことをしている。
弱くって、悪い大人で、可哀想な]
(348) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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ねえ、ディーン。
[ふと、口元に笑みを浮かべて。 とん、と彼を白いベッド目がけて突き飛ばした]
好き。
[僕は僕より駄目な人が好きなんだと思う。 僕は僕より可哀想な人が好きなんだと思う。
彼の手を取って。 黒でところどころ汚れた指先に、そっと口づけて、甘く噛んだ]
(349) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[視界の先 柔らかな表情 触れる指先は あまりに暖かくて 優しくて ………苦しい]
……………………ーーー
[首を数度横に振る 孔雀石は 涙に歪み 静かに 嗚咽を零す]
(350) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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|
―2F廊下― [ 喉が、少し、乾く気がしながら――]
――……ラルフ? いないのか?
[ 廊下には、人影はなく。 透明感のある声で、やや控え目にラルフを呼ぶ。 ]
(351) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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|
[身に纏わりつく澱みを振り払うように、大きく息を吐く。
盲目的なまでに食われることを望み、他者を省みない熱情と。 己の欲が牙を突き立てようとしているものが、本当は何なのか分からない子ども。
――まるで、昔の男のようで嫌になる。
必要以上に苛立ったのは、昔の罪を突きつけられた気がしたからだ。 分かってる。]
(352) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 21時半頃
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プリシラ…。
[眉を下げた表情はやはり泣き出しそうなまま。>>210 真っ赤に泣きはらした瞳で男を見つめた昔が重なって、そっと呼ぶ。]
ノヴァ。
[口にすれば、見えない牙がそっと疼いて。 その度に大事なのだと、己に言い聞かせながら突きつけられる。
どうしようもなく大切で、大切だから食べたくて、食べたくないほどに大事で、大事だから欲しくて。]
(353) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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|
[零れ落ちる涙>>350を拭って。 優しい手つきで頬を撫で。
衝動が抑えきれないほどなのは、身をもって体験したから]
……フィリップ。
[それでも途中で止めてくれた相手の名を呼び]
――大丈夫、だから。
[濡れた孔雀石を見つめて、 落ち着かせるように、額に口付けを落とす。
じわり、にじむ赤が、痛みをもたらすけれど]
(354) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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|
[牙の衝動を治めるために買った商売女には、こんな感情を持ったことはない。 たった一人の、大切な養い子。
とっくに手遅れだったのか、と己自身を嘲笑いながら、それを見ないふりが出来るだけの狡さに安堵する。]
(355) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[優しい手は 離れない 身を 引きかけて 逃げ出すことさえ出来ない]
ーー…………うっ
[充満する 血の 生者の匂い 生命の流れ出る匂い 今だって 疼く 額の温もり また 捉えたくなる 両の手 強く握り 疼きを 懸命に抑えながら]
ーーー食べたくない…………
[けど 食べたい]
(356) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
― 3階・室内 ―
[幼い頃から評価はいつも同じだった。 落ち着いている、大人びている、聞き分けの良い大人しい子供。 そう思われていたから、ディーンは全てを飲み込んだ。 吐き出すべき毒も、我儘も全てを飲み込んで汚れていった。
本当は我儘で醜くて、弱い。 そんな自分の姿を、ディーンはひたすらに隠し続けた。
しかし、>>349柔らかな日の光がそれを暴いた。 炎で以て頑なだった氷を溶かし、それだけでなく――。]
ニコラ――……、っ
[白いベッドに横たわったまま、ディーンは彼の名を呼んだ。 優しいキスと、汚れた指先を噛む硬い歯の感触だけでひどく熱を帯びた息を吐く。]
(357) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
……もっと、強く 噛んで
[溜め込んだ汚れはきっと、彼に食べられる為にあった。 汚れて穢れてぶくぶくに太った欲望で、 彼の腹と心を満たすことが出来る。 そう思えば、あさましく強請ることの一つぐらい何でもない。
空いたままの片方の手を伸ばし、ニコラの髪をそっと撫でる。 爪先も、舌も、眼球も、腸も。 全てを彼に、食まれたい。]
(358) 2014/11/18(Tue) 22時頃
|
|
プリシラ、悪い。 俺も混乱してたみたいだ。
[そっと抱き寄せて、赤髪を撫でる。]
強引に連れてきて悪い。でも、無理なんだ。 …昨日言ったよな。ノックスとその連れが同族だって。違うんだ。
[それを告げる瞬間、指先に力が籠る。]
全員、同じだ。自覚や自制の差はあるがな。
(359) 2014/11/18(Tue) 22時頃
|
|
――どいつもこいつも、狼で、獣で、俺たちと同じ「モノ」だ。
(360) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
――うん。
……ごめんね、ありがとう……
[強く握り締める手。 衝動を堪えているようすに、瞳を伏せて。
訴えられる言葉に小さく頷いた]
……いまは、一緒にいないほうがいいね……
[フランシスが言った方法を試す、手もあるけれど。 フィリップの様子に、そっと手を放して、距離を開ける]
(361) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 22時頃
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ごめ…………ん ごめん…………
[かけられた言葉 嗚咽が酷くなる けれど 何度も 頷きながら
暖かさが遠のく 涙が 零れ続けて]
………………ホレーショー……呼んで
[嗚咽 混じりの声 告げた名前は 保護者の
彼なら 獣に 染まり切っても 腕力で ねじ伏せてくれる そんな 期待も]
(362) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
[こぼれる涙を、拭うことはできずに離れ。
衝動の辛さはわかるからこそ、静かに頷き]
うん……、呼んでくる。
――フィリップ、俺は、大丈夫、だから。
[抑えてくれた相手に、もう一度だけ告げて。
立ち上がって、ホレーショーを呼ぶために、二階へと向かった]
(363) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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― 階段の途中、半端な場所で ―
[嘘だ、と思った。 背中に触れた手も、遠すぎて何も伝わってこなくて>>234 顔を隠したまま首を振った。
拒絶したのに、手を伸ばさなかったのに 誰も傍にいなくなって ―――置いてかれた、なんて考える。
我侭な子ども]
………帰りたい
[家なんてないのに。 二階の扉が開くのが聞こえた。 少しだけ、あたたかさも毀れてくる。 耳を塞いで、目を瞑って、口も閉じれば 雪と一緒に消えることができるかもしれない]
(364) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
[そっと表情を歪めて紡ぐ。 言の葉は、何よりも男自身へと突き刺さる。]
大人でも、自分で自分を抑制できない奴は崩れちまう。 本能への抵抗の仕方を知らないガキもな。 崩れたその先に何があるのか、とか。崩れたもんに巻き込まれる側の迷惑もお構いなしに、だ。
後で、気がついた時にはもうどうしようもない。 本能の暴走を許した自分も、それで傷つけたものも、取り返しようがないのにな。
[プリシラへと与えた銀に再度願う。]
(365) 2014/11/18(Tue) 22時頃
|
|
せめて、お前だけは。 獣の業に巻き込まれてくれるな。
(366) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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|
― 二階へ ―
[シャツににじむ赤は隠しようがない。
このまま、居間に入ればフランシスに心配させるだけで。
先に着替えに行くかと思案する。
シメオンがいるのとは、違う階段を通って、二階へと上がり――]
っ!
[居間の扉が開いているのが見えた>>332]
(367) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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|
[請け負って 離れてくれる 足音 血濡れ 傷ついた姿 大丈夫と本人は言う けれど その姿で ホレーショーを探せば 大体 事情は伝わるだろう 彼の保護者にも
きっと もう 近づけない 後ろ姿 触れない 温度
けれどーーーーそれでいいと 思いながらも 涙は止まらない
みっともなく 涙 零しながら 隅へと 隅へと 這う
次 衝動に駆られたら…………誰であろうと食べてしまいそうで]
(368) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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[明確に言葉にしたことはなかった。 伝えようとも思わなかった。]
俺は、一度獣の欲に負けたから。 プリシラ、お前はそうならないでくれ。
[苦しみに陥るプリシラを思えば胸が痛む。 それ以上に、己が牙を突き立てる瞬間を想像することへの昂ぶりを何度踏みにじってきたか。
どのような形であっても、男は愛しくて仕方がないのだ。 プリシラが。ノヴァが。
ぐるぐると希求と欲望が渦巻いて、男の中の獣が悲鳴をあげる。 それがせめてもの、人としての理性の壁だと分かってもいた。]
(369) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
|
―2F― ……さむ
[冷えた空気に、フランシスは己を抱く。 (ドナルドの腕の中は、あたたかかったのに) 眩暈がするようだ。――それどころでは、無いのに。
>>344 ドナルドが、被保護者の有り様を考えているとは知らないで。]
……ちょっと、廊下の方、 見てくるから。
[ ドナルドに声を掛け、足を 踏み出す。 足音が聞こえた気がして、顔を向けた>>367]
(370) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
|
―― 二階/炊事場 ――
[鳥の爪が残した薄い赤。 咄嗟に盾にした利き手の手首付近についたそれは あっさりと塞がって、もう血は滲まない。 ただ名残だけがそこにある。 隻眼はそれをじっと見遣り、ぺろと舐める。]
舐めときゃ治る、なんて……
[旅の最中ならそう言って自身でこうして舐めただろうけど ある程度ものがあるこの山小屋でそれをされるとは思わなかった。]
ま、手当てするほどのもんじゃねぇけど。
[手当てが必要なほどの怪我をラルフが負うと知らず息を吐く。]
(371) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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|
― 二階 ―
[フランシス>>370と目が合った。 とっさに、肩の傷を隠すように手で覆ったけれど。
にじんだ赤は隠せる範囲ではなくて]
ええっと……ホレーショー、いる、よね。
ちょっと、彼に話があるから。
[呼び止められる前に、居間にいるホレーショーを探そうとした]
(372) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
ドナルドは、ベネットの声>>370が向こうから聞こえ「おう」と声を返す。
2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
[彼は。 彼の目は、熱っぽく。 真白の肌に湖が出来ているようだった]
……。
[彼の爪に指の腹に、牙を立てる。 微かな抵抗感の後、ふつりと口の中にシロップの味が広がった。
撫でる手に目を細めながら、ベッドに乗り、腕をついて彼の体の上に被さる。 温かな身体が近く、心地いい。 顎に力を入れたら、爪が割れて。 ぱきんと飴の砕ける音がして、それからまた固いものに歯が当たった。
噛み砕き、喉へと送る]
(373) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
|
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― 階段を降りて ―
[あったかい防寒着にくるまれて、涙こそ毀れないものの、目からこめかみまでを熱くさせて……のぼせたように、頬が赤くなる。
ようやく歩けそうだ、とまで思えるにはどれくらい必要だったか。 ようやく下まで降りれば、二階の廊下に人影が見えた。 そして、視線を下げれば、もう一人]
……どうしたの
[玄関の扉にかけていた手を離す。 暖かい上着を見下ろす。 外に出るならば、これは必要ないものだ。 這うような姿に、狼、と教えてくれたその声を思い出した]
(374) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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ディーンは、――なんで食べられたかったの?
[彼は。 ずっとなにかをねだる目をしていた。
彼を見下ろして、赤く汚れた口で笑んで。 親指で自分の口を拭いた後、彼の唇へその親指で朱を差す。
そのねだる目はとても綺麗で。 とても辛そうだったから。 これで、彼の望みが叶うというのなら、それはよかったな そうして、その目が。 僕の物になるのだから。
彼にすり寄って、首筋にキスをして。 体をずらして、腹に耳を当てた。
心臓の音がする]
(375) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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ー 一階 ー [涙と鼻水と 口元は血濡れて 荒い息を つく 己に 人にかけるように 声をかける それは予想外]
………………
[握りしめた時 爪が皮膚を破った その前脚が 壁に 手形をつけて …………ほかの三脚は地に
光の加減で 枯れゆく草の黄色とも 若草色とも取れる髪は乱れ その下 充血した目が 声を掛けた存在をみる]
(376) 2014/11/18(Tue) 22時半頃
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[自分の、自分のではないその名前>>353を呼ばれ、胸を押さえる。 返事をしないとなのに、声が喉に引っかかったように出てこない。]
……あ。
[自分だけの名前を呼ばれた。 何でその名前で呼んだのだろう。 はぐれていないのに。
何故か動悸が激しくなる。]
(377) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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[泣かないようにと思っていたのに、名前を呼ばれただけで涙が零れた。 何故、今その名前で呼んだのか、聞けないまま。
バーナバスに手を伸ばし、抱き寄せられるまま顔を押し付ける。 泣いているところを見られたくない。 それ以上に胸が苦しくて、どうしたら良いのか分からなかった。]
(378) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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[髪を撫でられる感触に、目を閉じる。 謝罪>>359には頭を振った。 自分自身も混乱していて、あれ以上あそこにいたらどうなっていたかわからない。
バーナバスの背に手を回し、抱き付くようにその話を聞いた。
同じ。 全員同じ。
そう告げるバーナバスの指先に力が入り、少し痛かった。]
(379) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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大丈夫だよ、俺は、大丈夫。
[服の上から銀を握り、バーナバス>>365に答える。]
俺、まだ良くわかんないけどさ。 ちゃんと言いつけ守るから。
[ああ、でもそれは嘘だ。 言われた>>1:126ように、今、バーナバスに違和感を感じている。 自分自身にも。
でも、どうしてバーナバスから逃げるというのだろう。 そう思う自分もいる。
それが自身の違和感からなのか、信頼からなのかもわからなくなっている。]
(380) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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………えっと、フィリップ、だよね
[名を呼ぶのは、きっと初めてだ。 丁寧に上着を留めてくれた手は、今は赤く濡れている。
少し離れた場所で足を止めて、ゆっくりと上着を脱いだ。 襟元の開いたシャツのせいで、首筋が酷く寒い]
これ、返しにきたんだ
[正直、少し怖かった。 怖かったけれど、でも離れようとは思わなかった。 外に出るつもりだったのだ。 だから、その前に。あたたかさを返さなければ]
(381) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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シメオンは、フィリップと目をあわせて、近づこうと踏み出した。
2014/11/18(Tue) 23時頃
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――……っ あ、 ……!
[>>373望むままに与えられる。 子供のような我儘やおねだりも、きっと彼ならば許してくれる。 薄い肉に歯が突き立てられ食い込んだ。 黒いインクの汚れを赤色が上書きする。 指先一つ食まれるだけで言いようも無い熱さに襲われ、ディーンは艶めいた声を上げた。 藍鉄色の双眸を細め、髪を撫でていた手を頬まで滑らせる。
緩く、笑みの形に口角が持ち上がった。 薄く開いたままの唇から、喘ぐような息が漏れる。]
(382) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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僕、は……――必要とされたかった きっと、誰かに 僕を、見て欲しかった
でも、今は 「誰か」は 嫌だ
[>>375痛みと熱さで乱れる息の最中、囁くようにディーンは言葉を零す。 もう何を隠す必要も無い。 肉も、心も、全てを彼に差し出すと決めたのだ。 ――大事なものの全てを捨てても。
ニコラの親指が唇をなぞる。 それが離れる前に一度、指の腹に舌を伸ばした。 伝わるのは美味しいとも思えない自分の血と、ニコラの皮膚の感触。
首筋に落ちる唇に期待するように、頬に触れているディーンの手が震える。 腹を食い破られて、中身を引き摺り出されて――全てが暴かれる瞬間の恍惚を想像する。 今欲しいのは「誰か」ではなく。]
――…… 君でないと 嫌だ。
(383) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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ーーー………………
[彼の名前に 獣は 一度 動きが止まった ゆっくりと 頭が持ち上がる
厚手の 布が動く音 暖かそうな
けれど 獣は知っている それよりも 暖かいものを 目があった その存在 脚を踏み出すのと 凍えた獣が 温もりを求め 飛びついたのは …………同時に]
(384) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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― 二階 ―
[フランシス>>370の傍を通る。
保護者に隠し事のひとつやふたつ、ある。 それでも、いまは。
一人耐えているフィリップの保護者を呼ぶのが先で]
……ホレーショー。 下に、フィリップがいるから、彼のところにいってあげて。
[まっすぐにホレーショーの傍へと向かって、頼んだ]
(385) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 23時頃
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―2F― [ 反対側の階段にシメオンがいることには、 気付けないで。ラルフが居たことにほっと息を吐く ]
ああ、ラルフ、よかった。
――ホレーショ? 中に、座ってるかと、思うけど。
[ ――自覚の薄かった、傾く感情の影響もある。 血の匂いを捉えて――呼び止めた。 彼は、すでにホレーショーに、声をかけていた。]
……待って、ラルフ。 その、手の下、見せてくれ
(386) 2014/11/18(Tue) 23時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/18(Tue) 23時頃
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[上着を広げ、フィリップにかけようと歩み寄る。 様子がおかしいのはわかっていたけれど 何故だか、一人にしちゃいけない気がして――]
……いっ 、た
[抱きとめようとしたけれど 調子の悪い足、寒い中座り込んでいた膝、 いうことをきくはずもなく、簡単にその場に倒れこんでしまう]
ごめん ……寒かった?
[上着はちゃんと持ち主を包めただろうか。 自分で下敷きにしてしまった右足から なんだか嫌な熱さを感じ、浮かべようとした笑顔がひきつった]
(387) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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―2F―
[まどろみながら、定位置のようにして暖炉に時折薪をくべ、物思いに沈んでいる。珍しく、誰かと話をすることもなく。しばらくまどろんでいたのだろうか、自分の名前を呼ぶ人の声で我に返った]
おう。ええと……ラルフだっけか。 どうした?……フィリップって。
あいつに……何かあったのか?
[怪訝そうな顔を見せながらも、何かただならぬ感じを見て取ったか、のそりとした様子で後ろを振り返って。]
(388) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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― 二階/居間 ―
うん……フィリップが、衝動に負けそう、だから。 ホレーショーを呼んで欲しい、って……
[こくり、と頷く。 小さな声で、ホレーショーにだけ、聞こえるように伝えて]
彼、一階にいるから、早くいってあげて。
[案じる気持ちのまま、ホレーショーを見た]
(389) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[伝え終わって、少し、安心したところで、 フランシス>>386の声]
――フランシス。 ……だいじょうぶ、だよ。
[へら、と笑って誤魔化そうと、してみたけれど。
じわり、と、にじむ赤は隠し切れなくて。
噛み付かれた傷、噛み千切られたわけではないから、それほど深くはないけれど。 きっと歯形はくっきりと、肉をえぐっている。
その痛みも、まだ、感じている]
(390) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[鈍い 音とともに 世界が反転する 何かが 暖かさと 自分を遮る それはシメオンが 包んでくれた 彼の防寒着]
………………寒い
[押し倒したシメオンの言葉に 唸り声に近い 声がかえる
そう 寒い とても寒いのだ だから 押し倒した腕は そのまま シメオンの身体に回されて 容赦のない力が 彼の身体を締め上げる]
(391) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[シャツをずらして、見える素肌は白い。 雪明かりに照らされたすべすべの肌にすり寄り、彼の声を聞いていた。 怖いものも優しいものも届かない部屋の中。 聞こえるのは、荒い息、心音、声。
迷子みたい。 迷子の犬みたい。 可愛い]
かわいそう。
[彼の訴える理由に息を吐いて。 こちらに触れる彼の手を握る。 あんなに近くにいたシメオンは。 きっとディーンが必要だったのに。 だって、彼は保護者なんだから。 かわいそう。
ふと、返してあげなきゃと思ったけど。 それは、彼の続く声で簡単に消えちゃった]
(392) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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ほんと?うれしい。
[顔をあげて、笑って。 甘えた顔で目を細めて、彼の笑みを眺める。
腹を舐めた。 唾液の跡がきらきら光って、とても綺麗だった。 少し海の味がする]
僕はねえ。 君の弱い顔が好きだから。
(393) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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だから、君が。 君が僕だけを見てくれるのは。
[うれしい。
くつり、と喉の奥で笑って。 きちりと歯を腹に立てて、僅かに食いちぎった。
やはり、彼の肌は甘かった]
んくっ……。
[動物の子供が乳を飲むように。 血を舐めて、また歯を立てる]
(394) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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……うん、寒い ね
[嘘だ。 今はすごくあったかい。 骨が軋むほど、フィリップの力は強くて なんとか出した声も掠れるほど、息もしづらいのに。
寒くはなかった。 手を伸ばして、フィリップの頭を撫でようとしたけど 腕がちゃんと動いたかはわからなかった]
(395) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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……ッ――!
[ ホレーショーと何事か話していた、後。 振り向いたラルフの肩口に 滲む赤が見えてフランシスは厳しい表情でラルフの腕を掴む。 傷を隠す腕を、ずらそうとして。――傷口を見 ]
――噛み痕……!!
[ フランシスは息を飲むが、 直ちに迷いなく自身の服の袖を咥え、引き裂いた。 簡易包帯にする為だ。荷物を取りに行く時間も惜しいという気持ちからの行動だ。 其れを用いて腕を縛り、止血する。
血の匂いが濃い。 奥歯を、噛みしめる。 ]
ドナルド、水、水がほしい 傷口を洗わないと、 荷物に、入ってた、はず――
(396) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[シメオンも 同じように寒い 抱きしめても どれだけ抱きしめても 寒いーーーーとても寒くて
頭の感触に 獣は すり とシメオンの頬に擦り寄り そうしながら 襟元 寛げられた衣類 暖まるのに 邪魔だと思い 獣はそれを食い破る 時折 布を食み損ねた犬歯が シメオンの肌に 骨バッタ鎖骨にあたる]
(397) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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―ピンクホワイト/温泉―
[トレイルが気にしたのは『ラルフ』の方だった。>>326]
……僕が気安く接してしまったから、彼を困らせてしまったんだ。 だから、もう合わないようにするんだよ。
[正論。表の理由。 フィリップが聞いていたら、物言いたげに睨まれるかも知れない。
遠ざかってくれて良かった。>>336 トレイルの身から流れる赤を、見せたくなかった。]
(398) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[ほのあたたかな食事で満たされた胃を擦る。 じわりと眠気を感じるが未だ我慢できる程度。 ふぁ、と大口あけてあくびを漏らした。]
先に湯浴みしちまうか。
[着替えを取りに部屋までもどろうと 炊事場から向かおうとしたところで ホレーショーやフランシス、ラルフの姿が見えた。 ラルフの姿を遠目に見て安堵するも束の間、 距離が縮まれば血のにおいと怪我に気付く。 ドク、と鼓動が跳ねそれに見入ってしまうけど 掛けられる声>>396にはっとして]
……っ、わかった、水、だな。
[炊事場に戻り桶に水を汲んでフランシスのもとに運んだ。]
(399) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[指環は湯の中で黒に染まるだろう。過去との繋がりを断ち切った唇は、愛し子の名を呼ぶ。>>327]
……トレイルの家族は、僕達だろう? そんなに昔が恋しいかい。 歌を忘れられないのかい?
[夢想の中で。悲鳴を上げて暴れる少年も、従順に口を開ける少年も。
終いには『僕を食べて』と――…口にした。それは痛みから逃れる為に強制された言葉であり、懇願の言葉であり。
本能に従いながらも死の喪失を伴わない、至福の時間。]
(400) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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[ 言葉は断片的で、それだけ焦って居た。 誰に、とか、何故、とか、聞くより前に ラルフの傷の、手当てを―― と、逸る]
……座って。血は足りてる?
[尋ねながら、噛みちぎられているわけではないと知る。 躊躇いのようなものが其処に見えた気がして余計にやるせない。 腹が満たされて居て、幸いであった。 治療に集中できる、はず。本能を引っ掻く、血の匂い。]
(401) 2014/11/18(Tue) 23時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 00時頃
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[フランシス>>396に手をとられて、隠していた傷がばれる。
血に汚れた傷口からは肉も見えていて。
空気に触れる痛みに、顔をしかめた]
……フランシス。
大丈夫、だから……
[袖を引きちぎる姿を見ながら、いまは隠すことはせずに、されるがまま。 ドナルド>>399が水を汲んでくるのをみている]
(402) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[瞳を閉じて、音を拾う。 困らせた――会わない 街を出る時と似た話だと、思う。
唇のはしが歪む。 家族――酔狂で憐れな、同行者 けれど、彼等がいたから、安心して旅を続けられた
昔を忘れようと何度も振り払うたび 何も持たない自分に嫌気がさし トレイルは何度も音に逃避する。
時折水音が聞こえていた。 天井にたまった水滴が、湯へ落ちる音]
(403) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[>>392憐みの言葉に、ディーンはゆっくりと瞼を瞬かせる。 そう、かわいそう。だからもっと憐れんで欲しい。憐れに思って優しくして欲しい。そして甘えることを許して欲しい。 大人の形が溶けて消えて、残るのはついぞ消し去ることの出来なかった子供の願望ばかり。 それらもきっと、彼以外に分かってくれる人などいない。
>>393喜んでくれるなら、どんな言葉もあげよう。 言葉を紡ぐための舌ごと差し出そう。 淡い金色の髪に指先を絡めて、ディーンは深く息を吐く。 恍惚の混じり込むそれが>>394続く言葉に、一度、詰まった。
弱い顔が好きだとニコラは言った。 しかし今はとても嬉しくて、溺れてしまいそうなほど幸せで。 ――今の自分は、彼が好きだと言う顔をしているのだろうか。]
(404) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[おなかがすいた のどがかわいた
さむい あったかい
いたい]
(405) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[若草色は春の色。 今は遠い色。 完成しなかった、出会えなかった贈り物だ。
精一杯、手を伸ばして、今は触れられる少し湿った髪をゆっくりと撫でた]
ま …って フィリップ 冷たい、よ
[肌にあたる歯が酷く冷たい。 身体は元より熱を持っている。
食まれている――じゃれつかれている? 確かなのは、人に――"人"に触れられているということ。 熱いのに、あたたかいのに、やはり寒くて、涙が滲んだ]
(406) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
[聴こえるようにわざと音を立て、舌が柔らかな桃色の肉をなぞる。溢れる血が咥内を満たす。臓腑に落ちた甘露はノックスの衝動を容易く呼び起こし。 裂いた肉片は首輪の存在を主張した。]
……とれい、る。
痛くない、かい?
[上衣の中に滑り込ませた手が、止まった。*]
(407) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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……っ、ニコラ 、ニコラ
[不安に駆られて名前を呼び、指先の欠けた手も伸ばす。 腹の肉を食い千切られる痛みにくらくらと酔いそうになりながら、 伸ばした両手はニコラの頬を包むように添えて。
呼吸の度に腹が上下して、赤い蜜が零れる。 痛くて、熱くて、気持ち良くて、もっと欲しくて。]
ニコラ、 好き 君が好きなんだ だから、
[どこにもいかないで。
飾りも技巧も失われた言葉は、皮膚の奥にある内臓に等しい。 覆い隠すものの無い本来の姿を曝け出して、ディーンの藍鉄色の瞳が涙の膜を張り、揺れる。]
(408) 2014/11/19(Wed) 00時頃
|
|
[ラルフを案じる思いはある。 傍について手当ての手伝いをして――、と そう考えるのに血のにおいの、その甘さに眩暈がする。 ラルフを見詰め、困ったように眉を下げた。 フランシスとラルフの間に水桶を置く。]
――…ごめ、ちょっと、酔いそ。 手当て、任せて、い?
[後退り、少し距離をおいて声を残し。]
(409) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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うん……
そこまで、ひどくはないから……
[フランシス>>401にゆっくりと頷く。
ドナルド>>409の言葉に、視線を向け]
無理しないで。 ――ごめん。
[自らの血で酔うことはない。 けれど、それがドナルドにはきつい様子に、眉を下げた。]
(410) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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ありがとう。 ――っん!
[ ドナルドに感謝を告げて、 余った布地を水にひたして傷口を洗うために 牙で布地に空いた穴に細い指を引っ掛け、爪も支えに力を込め、 裂いた。肉が覗き、痛々しい傷は――しかし、人喰いに酷く毒だ]
――だいじょうぶじゃない。
[叱咤するような声は、しかし、震えている。 傷を洗い、乾燥させないこと。 傷の絶えない一族の知恵。 特に若いころ自傷で耐えて居たフランシスには馴染み深い。]
……くすり、取ってこないと
(411) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
[ラルフの言葉を最後まで聞くまでもなく、>>389何が起こっているのかは大体理解できたけれど。その表情に浮かぶのは焦燥というよりは、むしろただ理解した、という様子で、口元から漏れるのも、どちらかと言えば溜息にも似たものだった]
そうか、あいつが……いや、でもな。 もしそうなら今は… いや、いい。 ありがとうな。
[そう言うと神妙な表情で立ち上がり、階下への階段を下りて行った]
(412) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
[自分で広げた傷だ じくじくと
痛むのは
黒を侵す手が止まるのを感じて シノワズリがぼんやりと開かれる
トレイルは、 音のない音を 唇に乗せる
――いたい]
(413) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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……ドナルド、―― ……、わかった。
[ 気遣わしげな、 それでいて酷く不安そうな表情が過るのは一瞬。 ]
……しばらく、離れてて。 なにかあったら、すぐ、呼ぶんだよ。
(414) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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ーーーーー
[声 名を呼んだ だから頭をもたげて じっと 押し倒したシメオンを 獣は 暫く見下ろした
後 ぺろ と その目元に口元を寄せて 滲むものを 舐めとりながら 手が 引き裂いたシャツ 空いた胸元 そこに爪を立てる
暖かいものが 流れているのを 獣は知っているから そうすれば シメオンは 暖かくーーーなる?]
(415) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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[ ホレーショーに声をかける余裕もなく、 人差し指の背を噛み締める。 ]
(416) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
[フランシスの礼>>411に微か目を細めた。 ラルフの声>>410にはふると首を振る。]
謝んなって。 好き、好んで、怪我したわけじゃねぇ、だろ。 ラルフが悪いんじゃねぇんだし、さ。
――…ひとつ、訊いていいか? 誰に、やられた。
[眉下げる彼に低く紡ぐ。]
(417) 2014/11/19(Wed) 00時頃
|
|
[甘い、におい。 舐めればきっと甘い味がする。 は、と熱い吐息が漏れる口許に手の甲を宛がう。]
――…平気、とは言えねぇけど。 まだ、大丈夫だから。 ラルフのこと、頼む。
[案じるフランシス>>414に僅かくぐもる声を返した。 言葉通り、まだ大丈夫、と思う。 箍がはずれるとすればそれは――――。]
(418) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
うん……よかった。
[ホレーショーが階下へと向かったのに、ほっと吐息をこぼす]
っぁ……
[傷を洗う痛みに、うめく。 大丈夫じゃないと言われて、眉を下げた。 薬を求めるフランシスに、大丈夫と繰り返そうとして。 けれど傷の様子を見れば納得してもらえそうもなくて口をつぐむ]
――そりゃ、怪我する、つもりはなかったし……
[ドナルド>>417の問いに、琥珀がかげる。 ふるり、と首をふって]
俺が、怪我しただけだよ……
[誰に、とは口にしなかったけれど。 ホレーショーを呼んだことで、わかってしまうだろうとは、思った]
(419) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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ノックスは、トレイルの『痛み』に口端を持ち上げた。笑う。嗤って――…
2014/11/19(Wed) 00時頃
ドナルドは、ラルフを案じながらもその身から流れる赤に見入る。
2014/11/19(Wed) 00時頃
ベネットは、ドナルドへの影響を気にしながら、手当てを続けた。
2014/11/19(Wed) 00時頃
|
[露になった肌は寒さに震えいっそう白くなる。 薄い皮膚は爪を立てれば簡単に裂かれ、そして熱を流すのだ]
………ふ、
[短い息を吐いた。 痛いな、とどこか他人事のように考える。 春が手に入らないなら、この若草を――髪に絡めたままの指を軽くひいた――食べてしまえれば]
あ、 そっか 食べたい、の
[吐き出された息とともに、いっそ間抜けな声が響く。 痛いし、冷たいし、熱いけど 嫌だとは思わなかった。
だって、人に、触れられているのだもの]
(420) 2014/11/19(Wed) 00時頃
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|
――っ
[肩から離した赤い唇を、彼の唇に押し当てた。 抉じ開けて流し込む血を飲み込むまで。
軟らかな舌を噛みきってしまわないよう。 その分、腰を抱く腕に力が籠った。]
(421) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
|
トレイルは、ノックスが解放してくれるものと思っていた矢先。
2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[ラルフの応え>>419聞けば眉間の皺が深くなる。 誰かを庇うのはすぐにしれた。]
――…嗚呼。 まあ、そうだろうな。 言わねぇ、って、わかってたけど。
[は、と息を吐き出す。 知る情報を繋ぎ合わせてアタリはつけるけれど]
しゃあねぇなぁ。
[困ったような声を零して ラルフとフランシスの二人に一度視線を向けてから居間を出る。]
(422) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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|
[>>404かわいそうと言ってあげた後。 深くなる幸せの顔に、ただ目を細めた。 彼の向こう側、可哀そうな僕が見える。
一番に。唯一に。 なりたくてなりたくて。 なのに手を伸ばすのをしない臆病さ。
それをぼくは知ってる]
ディーン。
[顎まで濡らした顔を、彼の両手が包む。 泣きそうな声。声。子供みたい。 見上げた顔は、たぷりと涙が溜まっていて。 やはり、そのねだる目は綺麗だった。 食いちぎった腹、赤いそこが綺麗で。 触れて、ぎざぎざの断面をなぞり、溢れる赤色に指を汚す。 柔らかくて温かくて、くちくちと小さな音を立てながら。 安心させるために、ディーンの目元にキスをした]
(423) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
|
|
[逃げてほしい、と思うたび牙が疼いて。 その度に大事だと思って。
ぐるぐると周り始めた思考から逃げるように、プリシラを抱きしめる腕に力を込めた。
大丈夫だと告げる声に>>380胸を撫でおろしながら。]
出来れば、もう他の連中と顔を合わせるのは避けたいが――。 飯や風呂ともなれば、そうも言ってられないか。 極力、俺が一緒にいる。そうでない場合は…
[解決策を探して、目に留まったのは旅道具。躊躇は一瞬のことだった。
小ぶりのナイフをプリシラに手渡す。]
最悪自分の身だけでも、守れ。
[獣として目覚めることのないように祈った男は。 その矛盾に気がつかない。あるいは気がついても目を瞑ったことだろう。]
(424) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
|
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大丈夫、どこにも行かないよ。 ディーン、ずっといるからね。
[それが叶わないなんて、僕は欠片も思わない。 笑んで、頬に口付けて。 彼はとてもおいしかったから、彼にもその喜びを知って欲しくて。
自分の舌を噛んで、彼の愛言葉を紡ぐ唇に流し込んだ]
大丈夫、大丈夫。 大好きだよ、ディーン。
[きらきらしてて綺麗だから、その瞳の奥の感情がとても綺麗だから。 もう少し泣いてくれてもいいけども。 思いながら、頭と、腹を撫でてから。
あの日、幼い時に、ノックスにしたように。 彼の瞳へ、指を這わせた]
(425) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
|
|
[視界に迫るのは 護ってくれると約束した大人。 彼に任せておけば、安心だった 筈だった。
トレイルは両の目を見開いた 突然ふさがれた唇が震える。 咥内に広がる、血の味 呑みこむ喉に、違和感
眉を寄せて 両手が引きはがそうと、彼の両肩にかかる。 力なく]
(426) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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|
………………ーーー
[獣はこくり 素直に頷いた お腹が空いて とても空いて とても寒いのだ]
[ぺろ と舌は 次第に下がって行く 頬 首筋 白い 裸が血で汚れ
さらに下がれば 暖かな血を舐め 熱く 甘い とてもとても甘い 傷口に吸い付いて
足りない そう思うと 傷口 犬歯をたてて…………ぷち ぷち と 繊維が切れる歯ごたえとともに 口の中 暖かさが流れ込む]
(427) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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―2F居間―
……――だめ、だったら、 ほんとに、謂うんだよ……?
[>>418 くぐもるドナルドの声に、 フランシスはそう、謂って。 薬を取りに行かなければならない、でもラルフを一人には出来ない。ドナルドを残すのには血に酔う不安がありすぎる。]
…確か、此処に…
[傷口を乾かさないようにすると傷跡が残りにくい。 先人たちの知恵だ。炊事場の方、油紙で傷を覆って、 切り傷などに塗る軟膏を緩衝とすれば、いいはず]
(428) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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……ドナルド……
[困ったような声>>422に、情けなく眉を下げる]
俺が悪かったから、しかたない……
[出て行くその背に、小さく呟く]
フランシス、ごめんね……
[傷薬を探す保護者>>428に、小さく謝る。 結局、心配をかけてばかりで。
手当てが終わらない限り、おとなしくその場にいる]
(429) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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……確かに、噛み千切られているようなことは なかった、けど
[傷を覆う布を擦りながら、最後にきつく縛る。 ドナルドとラルフの会話を聞けば――ホレーショーが向かったこともあり、あたりはつく。]
(でも、ラルフは謂わなかった。 庇おうとしている) (傷も、躊躇っているみたいな痕跡がある) (――ころしたく、なかった、からだ)
[思えば思うほどやるせない。 一体何が切欠になってしまったのか。]
……気をつけて、ドナルド お願いだから、……むりは、しないでくれ
[外に行かせるのも不安だが、血のにおいが充満する此処に留めおくのも、酷だが]
(430) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[口を開けた皮膚に舌が這う。 癒すのではなく、抉るように。 濡れた音が響いて、目を閉じれば 溢れた雫が頬を滑り降り喉元の窪みに溜まった]
ぃ、…っん
[冷たかった歯が、もはやあたたかく感じられた。 懐かしい感覚―――此処に、留めようとする行為。
外に逃げようとした命を、此処に、置いていけば]
ごめ ……ん
[譫言のように謝罪を口にした。 フィリップのこれは、本能だろうか。衝動だろうか。 それならしょうがない。 否定することなんて、誰にもできやしない]
(431) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[傷のあとを擦り、そこで漸く息を吐く。 あのときのように、取り乱さなかっただけ成長しているであろうか。]
ほんとうだよ、 気をつけろって、謂ったじゃ ないか……
……っ、
[首を横に振り、項垂れる。]
(432) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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――っ、……
[傷口にまかれる布の上からさすられ、痛みにうめく。 うなだれるフランシス>>432に、琥珀が揺らめく]
……しかた、なかったんだ…… トレイルの、血をみて……
箍が――
[外れてしまったんだと。 ぽつりと、呟く。
あのとき。 ノックスに気をとられていなければ。 そうなっていたのは――]
(433) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[全人の血が甘露になる訳ではない。 感じる味は正直だ。
喉の鳴る音、両肩に指が触れる感覚。]
………は、 ぅ ん……
[離した唇の、息が上がるのは熱のせいだけではない。]
食べられるって、痛いんだ、よ。 ねぇ、トレイル。箱の話は……
(434) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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―昔々の話/家族が増えたときのこと―
[>>260ソレをノックスが持って帰ってきたとき。 僕は、口をオーの字に開けてじっとしていた。 怪我でもしているのか、弱り切ったソレをノックスは手当していて。 しばらく、まんまるな目で見慣れない光景を見つめていた。
石の気持ちから解放された後、手を伸ばして]
めっ!
[ソレの綺麗な髪の毛を、思いっきり引っ張った。 思いっきりしかめっ面をして、ベッドから落とそうとする。
ノックスに止められて、理由を聞かれてもまだその頃は言葉がうまく出なくって。 ただ唸ってイヤイヤをしていただけだったのを覚えている]
やだ、やーだーぁーっ。
[あのとき僕は、ノックスを独り占めにしたかった]
(435) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[音が、 唇が離れ はっと 息を呑んだ
唇を噛み、視線を落とす。 トレイルの嫌いなたまごの話 覚えている、と頷く]
(436) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[弱った彼のベッドに顎を乗せて、上目でじっと見つめる。 歌を歌えば怒ってくる、ノックスに大事にされる、喋らないソレ。 これはいったいなんなんだろう。って。 そう思いながら、じっと、じっと。
目が合う。 口が動くけど、声は出ない。 いま僕がこの子を噛んでも、この子は助けを求められない。
いまこの場では、彼の方が、弱い。 そう、電撃のように思った]
トレイル。
[手を伸ばす]
(437) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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この前ごめんね。
[頭を撫でる。
そうか、これは僕より弱いから。 僕の弟なんだ。
大事にしなきゃ。 目は笑わないまんま、口だけが嗤った*]
(438) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[ぐちゅりと音を立てて 歯がにくに沈み 噛みしめるままに 引きちぎる 脂は少ないが 若く 瑞々しい 肉 柔らかいそれは いとも容易く 肉片に変わり
胸元 獣が広げる 傷で 残っていた衣類だった布片も 彼の防寒着も 紅く染め上げ 床にまで たまり始める]
………………
[声に 一度獣が頭を上げた すぐに 傷口がある胸 ではなく 血で染まる 腹を 身体の中央 舌で辿って …………その奥にあるを 望む意思を 甘噛みして シメオンに知らしめる]
(439) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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――……ん、っふ ぁ、あ……は、
[>>423触れられた箇所から新たな熱が生まれ、ディーンは息を詰め、喘ぐ。爪先がもがくように床を掻いた。 目元に落ちる柔らかな感触にゆっくりと息を吐いて。]
ずっと、一緒――……
[そう、彼に食べられて、ずっと彼の中にいられる。 皮膚などという邪魔な境目もなくなる。 他の全てに目を瞑り、ディーンはひたすらに目の前の幸福だけを見つめる。 重なる唇から伝わる甘い甘い味は、思考さえ蕩けさせていく。]
(440) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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ニコラ……ずっと 一緒にいて
[彼を見る為の目が無くなってしまうのは惜しいが、これからは彼の目が自分の目になるのだから構いはしない。 眼球に触れられる反射で、閉じてしまおうとする瞼が煩わしい。 ニコラの指が瞳の表面から涙を押し出して、こめかみを伝って落ちていく。
薄曇りの灰色の双眸を食べたいとは思わなかった。 ただ、ずっと見ていて欲しい。 肉が食いつくされて骨すらも朽ちる、その瞬間まで。
瞳から涙を溢れさせながら、ディーンは笑った。]
(441) 2014/11/19(Wed) 00時半頃
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[ラルフの声>>429にもフランシスの言葉>>430にも 安心させようと微かな笑みを浮かべて頷いて。
一度部屋に戻ろうか、とそうも考えたけれど 澱んだ心のままでは戻れない。
二階の廊下を歩み、下に繋がる階段を 一段、二段と下りたところで足が止まる。
行き場のない怒りがきつく拳を握らせた。 短い爪が食い込むほど握りしめたそれを 階段の壁に打ち込めば鈍い音がする。]
(442) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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―2F居間― …… フィリップくん、……かい?
[ラルフが部屋に居ることを教えてくれた、鳥の飼い主。 あの時の微笑みを見るに――ラルフを気に掛けてくれているのだろうか、とフランシスは思う。ホレーショーは、彼を止めてくれただろうか――]
トレ、イル ……?
[高慢な歌声、今は声のない少年。 複雑そうな表情で、――眼を伏せた。]
……血が、切欠、か…… ――箍、ゆるく、なってる のかな…… 同族同士の血が、干渉しあっているのかも……
[――普通よりも箍が外れやすい者が、此処に居るのだ。 先祖がえりのように。]
(443) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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……、
[ぐ、と唇を噛む。 ラルフを傷つけたこと、フランシスは――とても、許せず。]
(444) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[のぼせていた頭が冷たく、重くなっていく。 眠りに落ちる時と似た感覚。 落ちる。
落ちていく、意識。 濡れた衣服の欠片が張り付いて気持ちが悪い。
早く寝たい、早く――]
ぅあっ ……ん、 フィリ …ップ?
[どうせなら一息に頭から食べて欲しかった。 切り裂いて、割り開いて、無残な自分を見て笑いたかった。
何故抵抗しないのだっけ――諦めてしまったからだ、全部]
(445) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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……
[フランシス>>443が告げた名前に、何も答えなかった。 それが答えになるとは、わかってはいたけれど。
頷くことはできなくて]
――……衝動を、感じやすく、なってる。 俺だって……いつ、そうなるか、わかんない……
[ぽつり、とフランシスに呟く。
肩の噛み傷に手をやる。 瞳を閉じて、うずくまるように、膝に額をつけた]
(446) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[だから否定しない。 手も伸ばさない。 自分を出さない。 ただ、笑う。
もしかしたら、この山小屋にいるどの大人よりも 我慢強かったかもしれない。 それくらいの――息をするのと同じくらい、耐えていた、日々だった。
だから拒まない。 人の道に外れることとは知っていても、止めはしない。
もし、フィリップが後悔するようなことになっても―― だから、ごめん、と。 全てを委ねる我侭を、謝ったのだ]
(447) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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うん……。いい子だね。
[頷き返し、栗色とビスケット色を触れ合わせた。]
僕がトレイルを食べたら……僕だけが、残される。 それで 良いの? それでも、良い?
僕を置いて、僕を棄てて――…。
もっともっと、痛くなるのに。
それでも、君は――
[食べてと、言うの?]
(448) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 01時頃
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[慈しむたびに獣が目覚めて、血の渇きを突きつけてくる。 逃げるようにしても、それは目を逸らすことを許してはくれない。
牙を突き立てたい欲を、庇護欲に変えて抱きしめる。]
こんな苦しい思いは、お前は知らなくていい。
[間違った食欲を紛らわせる別の手段も知っているけれど。 それをプリシラ相手に言うつもりにはなれずに。ただ、苦く笑った。]
(449) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[牙の生え揃っていない子どもは、まだ本能の怖さを知らない。 抱き締める腕に力が入る>>424。 それが心地好くて、顔を摺り寄せる。 前はそんな甘えるような行動は出来なかった。
それが今は素直に出来ている。]
……一緒にいてくれないのか?
[そんな我侭も言ったりもする。 けれど、受け取ったナイフをじっと見つめて頷いた。]
(450) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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うん。 ディーンは、僕の唯一だよ。 ずっといっしょ。
[きっと。彼は。 望めば独占できたのに。 こうするしかないって。 思っちゃって。
指が、涙に触れて。 零れる透明な滴を見つめながら、深い。 深い彼の夜海を、その奥を見つめながら、指を瞼と球の間に潜り込ませた。
可哀想なディーン。 可哀想な、可哀想な――
可哀想なのは、ディーンと、誰?]
(451) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[彼の名を呼ばれ 獣は愛しげに 臍のあたりから 上へ ゆっくりと舐め上げて
頭をかじることはしない それでは 意識がない ただの屍……他の動物と変わらない
ゆっくりと 反応を味わうかのように 中を ……内蔵を傷つけぬように ゆっくりと 牙は 口は 腹へと歯を立てて……食い破っていく]
(452) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[身体の最奥 誰にも触らせていないであろう箇所 心のかわりに 獣は暴く 暴いた箇所 脈打つ臓器 鮮やかな色彩 ゆうくりと口付けて]
[獣は ただ 子供の謝罪を聞いて ゆうくりと 彼の隠されていたものを 食べ尽くしてしまう それが 誰かの手を経て 愛でられてしまう前に
仕舞い込む 生きるために抗わなかった命を 誰の後悔も届かぬところに]
(453) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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――ああ、生きてるものはダメだって、言ったのに。
[なんとなく、ノックスの口真似をしながら、骨で守られたそこを無遠慮に探る。 指先にぶちぶちとなにかが傷つく感触がする。
指を、引き抜いて]
ねえ、よくきいてね。ディーン。
(454) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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―2F居間>>446― ……――ラルフ
[個室でのことを、思い出す。 もしもの、過程。現実に近い、それ。 肝が冷えて、震える、けれど。]
……――そう、なって しまったら 止める――…… 止めるから
[膝に額をつけるラルフは、 いつか、「家族からは浮いている」と謂われていると 聞いたときの小さな子供の頃のようで。
とん、とんと。あやすように背を撫でる。 指の怪我に眼を留めた。指を噛み締めたのだろうか。――保護者の悪い癖がうつってしまったのかもしれない。]
(455) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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……君は僕の唯一だ。 僕の一番だ。
[まだ繋がった視神経にキスをして、噛みちぎった。 彼の、僕のほしい言葉を紡いだ口の中に、ころりとしたものが落ちた]
(456) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[箱の話――トレイルのきらいな、卵の話 親しいほど、気になる相手ほど、食べたいと トレイルは、思う事がなかった。 あれは、醜い衝動の塊だ。 ごくりと喉を鳴らしても ぺろりと舌で舐めてみても それは無意識
初めて自分の意思で 彼に食べられる、夢の続きを見る 最初は、アダジェット アチェレランド インカルツァンド クレッシェンドがかかるあたりで ファルセットに変わる―― 思い出すだけで、愉悦が身を包む。
もう一度 もういちど 音への逃避は、止まない]
(457) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[痛みは、苦手だった
>>435声が出なくなってすぐのころ 攫われた大人の連れ子に何度も眠りを妨げられた。 マロン色を掴み、>>437騒音を巻き散らかす子供。 憤慨して、抵抗しようとしても 食いちぎられ、内面のバランスの崩れた身体が 言うことを聞かなかった。
ニコラと、痛みは同じモノという認識が出来上がる。 グレーの瞳が真っ直ぐ見つめて 謝罪を口にして>>438、悪戯は回数を減らして それでもしばらくは、ニコラを避けていた 諦めたのは 慣れたのは いつだっただろう。
痛みは、苦手だった筈だった]
(458) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[そっと額が触れる程の距離。 トレイルは、ノックスを見て
瞬き、 首を振る。
彼の言葉に、否定を。
――――もう一度あの音が手に入るなら 僕だけのものにできるなら でも、ノックスが残されてしまう。 どうしたら良いだろう]
(459) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[我慢しようとしても、身体はついていかずに ひくり、ひくりと反応を返す。 無意識の脈動、透明な渇望。 てらりと光る命の熱は、諦めることなど知らずに 生への渇望で呼吸をする]
あ ……あ、 ぁ
[息が、足りない。 足りない。
足りない、足りない、もっと欲しい。 愛して、欲しかった。それだけで
右足の傷は、愛された証。 忘れても、覚えていなくても、傷として刻まれた、証]
(460) 2014/11/19(Wed) 01時頃
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[ニコラの存在は、トレイルの痛み。 慣れて、諦めて、受け入れる そうすれば、悪い事ばかりではなくなった。
哀れで酔狂な大人の拾った 図体の大きな子供 トレイルが正しく躾けてやらなくては これは、余所に出せるものではないだろう 目的ができたとき 声を失っても、生きていく意味ができた。
そういう意味では、ニコラは、ノックスは トレイルの、大事なモノ 悲しませるのは、本意じゃない]
(461) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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一緒にいる、が…万が一のためだ。
[顔を摺り寄せたプリシラを>>450安心させるように言い聞かせる。
戒めと同じく、血の気配に溺れた同族の恐ろしさは語り継がれている。
大丈夫だと思っていた矢先に強張る表情のプリシラと、箍の外れた狼二匹を見つけた衝撃は、いまだ醒めきってはいない。]
言ったろ?お前さんくらいは俺が守るって。
[一緒にいる。 守る。 そのためならば、血に酔った同族を手にかけることも厭わない。]
(462) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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― 二階/居間 ―
……だめ、だよ。 そうなったら、フランシスは、近寄っちゃ、だめだ。
俺、フランシスは、食べたくない、よ……
[ふる、と首を振る。 背に触れる手>>455が、まるで旅を始めた子供のころに戻ったようで。 落ち着くけれど。
落ち着かないものが、ある]
……っ
[ふ、と聞こえたものに、視線を上げた]
(463) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[食べられたい、なんて思ったことはなかったけれど 「愛されたい」と、何が違うのだろう。
ごめんなさい、と声は出ない。 食べられても――真意はどうあれ、愛されても――それでも 心が乾く。 足りないと、足りないと、嘆く。
眠りに落ちるまで、途切れるまで、 記憶の中でずっと一人 孤独なままだったのだ**]
(464) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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―― 二階と一階繋ぐ階段 ――
[トン、ともう一段下りたところで 逃れようとしたはずの血のにおいを感じる。 すん、と鼻を鳴らしたのは無意識。 遅れて理性が働く。 触れてはならぬもの、と。]
――…っ。
[ぐ、と喉が苦い音を漏らした。]
(465) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[守る――何から。 自分以外の獣から。
だって、―――]
(466) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 01時半頃
ドナルドは、ベネットとラルフの顔を思い浮かべて気をしずめようとして。
2014/11/19(Wed) 01時半頃
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……っぐ、ぁ、あ、ああぁぁ ……っ!!
[>>451ニコラの指が、誰も触れたことの無い奥深くに触れる。 喉の奥から押さえきれない歓喜の声を上げながら、ディーンはニコラの肩を掴んだ。 痕の残りそうなほど強く強く縋って、熱さに喘ぎながらも>>454彼の声に耳をそばだてて。
>>456片方しかない目では、彼が何に触れたのかが分からない。 熱さの所為で、触れられたのが何処かも分からない。 しかし、ニコラの声だけは聞き逃さない。 よくきいて、と彼が言ったから。]
(467) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[自分以外の誰かの牙が、この子に突き立てられるなど、
許せるはずもない。]
(468) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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ニ、コラ……君が、僕 の唯一…… 僕を 助け、てくれる……僕の、 太陽
ぼくの かみ、さま
[乱れる呼吸に、声を出すことすらままならない。 痛みに身体がびくびくと跳ね、その度に腹からも眼窩からも赤い蜜が溢れて落ちていく。
言葉を遺すことの残酷さも知らず、ディーンは必死に声を上げた。もらった幸福を少しでも返す為に。
残る一つの目が、涙で滲みぼやける視界に、ニコラを映す。 先の欠けた指が震えながら、ニコラの下唇をなぞる。 ディーンの口角は幸せそうに、笑う形に持ち上がったまま。]
もっと、 僕 を
[食べて欲しい。甘やかして欲しい。憐れんで欲しい。 ――愛して欲しい。]
(469) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[鮮やかで歪んでいる欲望を、衝動と共に奥へ奥へと押しやる。
眼底が疼く。あの男とは違うのだ。 じっと瞳を見詰め。 その奥の、意志の光を捉えようとして。]
……そう、か。良かった。
よか、 た。
[首を振ったトレイルに頬を寄せる。 彼の望む音が、あるとは知らず。
願いを 知らず。]
(470) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[身体は跳ねるのに 悲鳴一つあげない いい子 獣は知っている いい子には ご褒美が必要だと か細い声が聞こえると 喰らう臓物から 頭を上げ ついばむように 血濡れた唇かを重ねた 口の端し 泡とともに零れた シメオンのそれを舐めとり 声なき謝罪も舐めとり 獣は微笑む]
[シメオンの身体から 暖かさが消えるまで 獣はゆっくりと ゆっくりと臓物を食んで
噛み応えのある胃袋も 濃厚な肝臓も ぷちぷち小気味よくちぎれる腸も 食べられるだけ 食べて
ゆうくり おやすみなさい 良い夢を せめて 眠りの中では 望む夢が見られますようにーーーー 彼が 夢の中で 愛されますように]
(471) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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―2F 居間―
…… そんな…… ――、……おれは、これでも、大人だよ きっと、なんとか、止めてみせる、から
[謂いながら、明確な方策があるわけではない。 力があるわけでも、なくて。他の大人に助けを求めては、――ラルフが殺されてしまうかもしれない。ドナルドも、逃がさなければ、と思うのだが]
……、ラル フ。――……
[フランシスは困ったように眉を下げる。 自分を食べれば、ラルフは後悔し、きっと、嘆くだろう――自惚れでは、ないと思いたい。そんな思いはさせたくないのに。どうすればいいのか。]
……何、……どうした、んだ?
(472) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[親が子供に贈る 眠りの口づけを 冷たくなったシメオンに落とした
残されたのは 腹の中身が食い破られた遺体 他人が愛した証には一切手を触れず 空っぽの身体から 獣は上体を起こす]
(473) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[何かが歪んだままの思いは牙の疼きとともに肥大して、形づくられていく。]
他の奴に、――特に仔狼の方には気を抜くな。 本能を制御できない獣は、厄介だ。
[言い聞かせて、頷くさまを見るのは。 見えない歯形を残すのにも似ている。 動き一つで己の物だと主張して、他者へ踏み込むな、と縄張りを示す。]
(474) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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止められない、とおもう…… だから、近寄っちゃ、だめ、なんだ……
[止められなかった彼を思い。 ホレーショーは、もうフィリップの傍についただろうか。 不安に琥珀が揺らめく。 座り込んでいたけれど、気になって仕方なくて]
俺、……ちょっと、……
[怪我してるのに、うろつくのはきっとフランシスは許してくれないけれど。 それを気にする余裕もなく立ち上がり]
ごめん、ちょっと、いってくる……
[居間を出て、階下へと向かおうとした**]
(475) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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これは。 綺麗だから、取っておくの。
――これからも、ずぅっと。
[口の中から球を指で取り出す。 濡れたそれは、やっぱり綺麗な色で。 手の中のそれに口付けて、微笑む。 その唇を、ディーンの欠けた指がなぞった。
向けられる言葉が、くすぐったい。
ああ、なんて素晴らしい日だろうか。 なんて素晴らしい日だろうか。
まだなにも知らないおかげで、僕はただそう思う]
(476) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 01時半頃
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ディーン。ねえ。ディーン。 忘れないでね。僕が。
[彼の空白を、灰色の言葉で埋めていきながら。 腹に口付けて、中身を暴く営みを再開する]
僕だけが、ディーンを――
[助けてあげられる。 味方でいてあげられる。
愛して、あげられる。]
(477) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[言ってやらない。言ってやらない。 本当のことなんて、けして言ってやらない。
『ねえ、シメオンはきっと君が必要だよ』 『戻ってあげて』
やっと、やっと、自分だけを見てくれるものを 逃がしてなんか、やらない。
ああ、彼の臓物は、きっと砂糖菓子で出来ている**]
(478) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[普段は静かな 森や山が 騒がしくなることがある …………人を襲った 獣がでた時だ
夜も 篝火を焚かれ 危険な獣を葬るため 多くの 腕利きが 森や山にわけはいる
だから 人を襲った以上 逃げなければいけなかった けれど 彼は 呆然と シメオンだった 肉の隣に座り込んでいる 一番初めに 彼を見つけるのは誰か]
(479) 2014/11/19(Wed) 01時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 01時半頃
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[湯浴みは男がついていればいい。 食事は部屋に運べばいい。 後は、後は、――。
どうやってこの雪山を抜け出すまでの間をやり過ごすか。 目まぐるしく考える。
プリシラから寄せられる距離と、男が近づく距離が狭まっている。その一番の危うさには目を逸らして。**]
(480) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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――けれど、ねぇ。トレイル。 僕は、君が 誰かに食べられるだなんて、
嫌、なんだよ。
[この髪も、この肌も。 僕が居なければ、君は生きていけないだろうに。]
『僕を食べて』だなんて……
どうか、僕以外には 言ってはいけないよ?
[1枚の板で隔たれた向こう側で。 食われた身のあることを知らず。
止めていた手を動かし、トレイルの背を撫でた。]
誰にも。だれにも……。 そぅ、フィリップにも―――ね。
(481) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[喰らう事も喰らわれる事も。 どちらもいやだと思いながら どちらも甘美な誘惑のように思える。
だから、誘惑から逃れるために血を避ける。 居間だけでなく一階からもそれは漂い ドナルドはじりと後退る。]
(482) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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ラルフは、フィリップを見つけて、かけよった**
2014/11/19(Wed) 02時頃
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―2F居間→廊下>>475―
……やってみなくちゃ、分からないじゃないか……
[フランシスは、食い下がる。諦めたくなかった。 フランシスは何処までも ドナルドと、ラルフの味方でいるつもりだ。 例え箍が外れやすい、――血に酔った“同族”に、なってしまっていたとしても――]
……ラルフ?……ラルフ、待って!!
[ふらり、と眩暈がフランシスを襲い、 するりとラルフはすり抜けて居間から廊下に続く扉へ向かってしまう]
ラルフ!
(483) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[首を傾いだ。 ノックスの言い分 彼には言ってもいいことになる。 彼は残されて、痛みを感じるのに。
どうして、 そこでフィリップの名が出るんだろう 上手く隠しているつもりのトレイルは
困った顔をして、背を壁に預ける。 息を吐いた。 ずっと熱気の中に居て 身体が温まり過ぎているのかもしれない]
(484) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[気を静めるために逃げ込める場所は限られる。 仕方なしに部屋に戻ったのは ラルフがフィリップを見つける少し前だった。**]
(485) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[軽い眩暈。 血の気が抜けたおかげか、思考は正常
思い出した空腹感 居間にはいきたくないが
外の世界がどう変わっているかも知らず ちらとトレイルを見上げる シノワズリ]
(486) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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ーーー…………どうしてきたの…………
[ゆっくりと 冷たく 粘る血溜まり その中で 座り込んだまま ラルフを見上げた
べったりと 全身 シメオンの血液に彩られ ……鮮やかだったものも しばらくすれば 暗く 濁っていくだろう
その姿で こてん と首を傾げる 静かな表情で 見上げながら]
(487) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[抱きついて、バーナバスの声>>462を聞く。 耳だけではなく、直接身体に響いている声。 彼の匂いに安心と、動悸が激しくなるのを感じた。]
うん。 ……うん。
[守るという約束。 一緒にいるという言葉が嬉しいと思う。]
(488) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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う、れし
[>>476ニコラが綺麗だと褒めてくれた。 >>477ニコラが名前を呼んでくれる。 ニコラに与えられる全てが幸せの形をしているように、ディーンには思えた。 他のものを全て捨てて、他のものから目を逸らし続けて]
ニコ、ラ だけが、僕の
[>>477蕩けた思考の隙間を、失った血肉と内臓の隙間を埋めるように、ニコラの言葉が染み込んでくる。 ニコラの言うことが本当のことで、他は全部どうでも良い事だ。 ディーンは片方の目を必死に開いて、ニコラが肉を食むのを見つめ続ける。 汚いものも、醜いものも、彼に食われてしまえば、全て美しいものになる。腹の中を曝しても、全てを暴かれても、彼ならばきっと「綺麗」と言って笑ってくれる。]
(489) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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君まで 食べたくないーーーー
[そうとだけつぶやくと 孔雀石はまぶたに遮られ意識を失う あれだけ 肉を喰らったのに 生気のぬけた 青い顔でーーーー*]
(490) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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――…………、
[ふと。 柔らかな朝の日差しの色と、薄曇りの色を眺める合間に、 一瞬だけ眩しい昼の太陽の光が過ぎった。 しかしディーンはもう、それが何であるかを認識しない。 与えられるものは全てニコラに与えてしまった。 そうして出来た空洞を埋めるのは、ニコラの言葉だ。
重い瞼を動かして瞬きをする。視界の自由が利かない。 声も出せなくなってしまった。 もっと、ずっと見ていたいのに。 もっと、何度でも伝えたい言葉があるのに。
もどかしく唇を動かし、息を吐きながら、震える手を伸ばす。 柔らかな髪に触れて、真っ赤に染まった唇に触れて――]
(491) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[ずっと、一緒。
囁く音はもう、ニコラには届かない。**]
(492) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[傾げた首に答える。]
一気に食べてしまわないように、 君が死んでしまわないように、それぐらいは――…ね。
[試した事はないけれど。きっと今のように抑えられると過信する。
わざとフィリップの名を出した。 浮かんだ困り顔に、苛として。]
……トレイル?
[傷口から血が溢れているから。 彼の手を取り、赤に染まった指先を口に含み、綺麗に舐め取った。十指を全て。]
(493) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[手を取られ、視線をその先へ移す。 舐られる間も、ずっと、そのまま。
まるで人形だ
穏やかな笑みを湛えて、お礼を言う真似事。 彼の望むトレイルを続けていたら きっと彼は満たされるんだろうと思い
でも 僕はどうやって満たせばいい? 浮かんだ言葉を、押し殺す]
(494) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[欲しいのは、声だ。 誰もが羨み、妬み、望んだ あの声はもう戻らない
ニコラはまるでトレイルを居ないモノとして扱った ノックスはトレイルを際限なく甘やかしてくれるけれど 生きていく理由をうわまわる望みを見つけたら
音が聞こえる。 反響する室内に ノックスの声と、時折聞こえる水音
傷口をそっと見下ろすも、視線の届く位置ではない。 鎖骨の下が痛い。 流れる赤が、着ている黒も汚したろう 着替えは、荷の中に]
(495) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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トレイルは、ノックスに上を指さして見せる。
2014/11/19(Wed) 02時半頃
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ん? あぁ……そうだね。
[じっと見上げる瞳は永遠の色。>>486 揺らぐ湯面の下、落ちた指環。
そう。新しい家族の証が必要だ。
服に隠れる胸元へ、1輪の華を添えようと。 ニコラにもと考えて、胸が……傷んだ。]
……外に、出たい?
[止血の為に布を押し付ける。 他に、綺麗にしておくものはあるか。上から下まで眺めやる。]
(496) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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―2F 廊下―
ラル、……っ、
[階段の方に駆けて行って、 1階から漂う血のにおいにぎょっとして足を止めた。]
……な、……なんだ ……、こ れ
[本能を撫ぜ上げる見えない手に、ぞくりと身を震わせた。 緑の眼の奥、ちらつく緋色を、振り払うように首を振る。 ドナルド?まさか。違う。違うと思いたい。
震える足を、重い足を、引きずる先―――]
(497) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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[どうにもならないもの以外、出来うる限りの願いは叶えてきた。
いつも満たされないのを知っているから。
それでも生きようとする君が。 声を失ってからの君の方が、とても魅力的だというのに。]
………なかなか、難しいね。
[赤の染みていく黒は重く。 指差しに同意した。]
(498) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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[落ちた指輪を、トレイルは忘れた。 父が、声の出ないトレイルを忘れたように。
出たいかと問われて、迷い、頷く。 どのみち湯場に居続けるわけにもいかない]
(499) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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[先にラルフに仔細告げられて行ったホレーショーは、>>490 蒼い顔で倒れたフィリップを見つけることだろう。 そうして――血みどろの、腹を開かれた死体を見て、 何を感じたことだろうか。 フィリップについては――藁を敷いた寝床に避難をさせるが最善か。
――ギャア、と啼いたのは赤色鮮やかな鳥。 急いだフランシスが開けたままの居間から、 飛び出し、せわしなく羽ばたいた。
――ギャア、ギャア、ギャア。
それは森が騒ぐのに似ている。]
(500) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 02時半頃
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[ナイフを使い、生成りの布を裂いて包帯にした。 傷を塞いできつく締める。
ノックスは1枚、己の服を脱いでトレイルに被せた。 どうせ取りに行くのなら、薄着になっても平気だと。
両手で掬った湯で、髪と顔とを軽く洗ってから。 連れてきたようにトレイルを抱えあげた。>>499]
……?
[閉まっていた扉を、開ける。 鳥の、やけに煩い声が聴こえて――]
(501) 2014/11/19(Wed) 02時半頃
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―2Fと1Fの間/階段―
[鳥の声にぎくりとしたが、 今はそれに、脅えている場合ではない。 フランシスは身を低くし、 血のにおいに酔いそうになるのを堪えて、短く、息を吐いた。]
(502) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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[生成りの布は、ごわごわとして きつく締められた胸が苦しい。 トレイルは嫌な顔ひとつせず、されるがまま。 黒ではない、少し大きめの服を着て 当然のように両手を伸ばし、抱え上げられた。
熱気のこもった湯のにおいがふわりと外に逃げる。 冷たい空気に交じるのは濃く新しい血の香り。 赤い鳥の鳴き声を久しぶりに聞いた。 耳に痛い。
身を縮めて首を振る。 目を閉じ、両手で耳をふさぐ。 耐えられないのは、血のにおいよりも
騒音]
(503) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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[鳥は踊る、鳥は踊る。 ノックスとトレイルの周りを回って、 温泉の方に行くと、桶の中の湯でばしゃばしゃと遊び始める。 気ままに、お構いなしに。]
(504) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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―カナリア/1階―
……シメオン か?
[目に入ったのは、喰われ、そのままにされた遺体だった。 散る髪は、触れるのを躊躇った色。
死んでしまった――…モノ。
腕の中の愛し子に、声をかける。 見なくて良いの? と。
いつもなら強く抱き締めて、見せないように、聞かせないようにするのに。]
(505) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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[音が一層強くなり、そして遠ざかる ゆっくり耳から手を離した。 水が遠く、激しい音をたてている。
シメオン 誰かの名 そう、ニコラとフィリップと 内緒の話を邪魔した少年
ノックスの声。 閉じた目を開く
血のにおいがする場所で その少年が息絶えていた。
誰が、と周囲を見て 見てはいけなかったのに
>>500保護者がフィリップを藁の寝床に運んでいる姿を見つけてしまって]
(506) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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[ああ、キミの衝動は 本当に些細な事で起こってしまうんだね。 僕の時は止められたのに 彼の時は止まらなかった
僕の価値は――――彼以下だったわけだ。
呆然と、見送る目から光が消える。 息を吐いて、力を抜いた。 指先でノックスの腕をつつく。 もういい、 ここは寒くて臭い]
(507) 2014/11/19(Wed) 03時頃
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―貯蔵庫側の2Fと1Fの間/階段―
[――階段、フランシスが下の様子を窺えば 散る金と、腹を食い荒らされた結果の赤 が 見えた。 声は、ノックスのものか。>>505]
――― 、……!!
[それが、誰か理解して緑色の眼を大きく見開く。
シメオンだ。――シメオンだった。 「僕にもしものことがあったら、シメオンを頼む」 なんて――何一つ、話さないまま、身勝手で、一方的で それでも、幼馴染の願いだと、フランシスは思っていた。
――でも。何より大切なのは、ドナルドと、ラルフで。 ――ああ。 ふたりでなくて よかったと 思う 人でなし。]
(508) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[けれど、これは、あまりに悲しいじゃないかと 思いはする。保護者が 居るのに。
――ディーン。どうして。
小さく唇がそう動いて、 首を横に振り、俯き項垂れる。 彼がもはや喰われて物言わぬ者と化していることを知らない。]
(509) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[過ぎるのは、幼いころの思い出
ゴミ溜まりのピアノ以下だね、酷い雑音だった。 そう告げた年上の少女 不完全な、売り物にもならない楽器だ そう告げた年上の少年
いまの自分が、それ以下だと 知っている 思い出させないで]
(510) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[あれ以来
やっと、役に立てるかもしれないと思ったのに やっと、望むものをみつけたのに
また、駄目だったのか]
(511) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[失っても、うしなっても、傍にいる 酔狂な大人に身を預けて
トレイルは小さくわらった]
(512) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[見ると良い。
君の望んだものの、結末を。
大きな衝動の過ぎた、跡を。 ノックスは、‘保護者’だから。]
フィリップ。ホレーショー……。
[酷く、残念だよ。本当に。
ノックス達と代わるように、鳥は湯に羽根を濡らして。跳ねる水音。]
(513) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[何度も言い聞かされる言葉に>>474、何度も繰り返して頷く。 憎まれ口を叩くけれど、保護者に対してあるのは信頼。 間違っていることを言っているなんて思うことはなく、素直に従う。]
大丈夫だし。ちゃんと気を抜かないでいるから。
なあ……。
[まだ本能を知らない故に、制御の方法も知らない。 何度も何度も聞いた話も、自分もそうなるとは実感がない。
もし自分がそれを知った時、本能に飲み込まれた時。 バーナバスはどうするのだろう。 嫌われるのかもしれない。
嫌われるくらいなら。]
(514) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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……今日も一緒に寝るのか?
[頭に過ぎったことは聞けず、ただ確認の為に問う。 もう子どもではないけれど、それでもしがみついたまま離れたくないとも思う。
やはり、自分自身いつもと違うようにも思うけれど。]
あのさ、せめてさ。 寝るまで一緒にいて欲しい。
……別に嫌なら良いけどさ。
[そんな我侭を呟いて、また甘えるように頭を摺り寄せる。 バーナバスの呼吸を感じながら眠るのは、守られていると安心できるから。
それが夢をみる間だけだとしても、構わない。 守ると言ってもらえたのに、やはり置いていかれる恐怖は感じている。 傍にいても、傍にいるからこそ不安は膨らんだ。**]
(515) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
|
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[腕をつつくのは、ノックスが綺麗にした指だ。
階段に向かうと、見上げる位置にフランシスが居た。>>508]
………
[唇が言葉を紡ごうとして、何も出来ないまま。 身を預ける小さな体を抱き締め直し、1歩、また1歩と階段を上がった。**]
(516) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2014/11/19(Wed) 03時半頃
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―貯蔵庫側の2Fと1Fの間/階段―
……、 ――
[>>516 ノックスと、眼が合った、気がした。 彼の成すくちびるの形に、大きく眼を見開いて――ー 自身で気づいているのかどうか、 フランシスは、泣きそうにも見える顔を、している。
ややあって、 ケガのせいもありへたり込んでいたラルフを見つけた。 ほっとして、反面状況が悪化し続けていることも痛いほど感じる。 温泉で血を洗うように、と指示する。 血の匂いを消しておきたかったのだ。]
(517) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
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[中央の死体を見て、 湯所とは逆側の階段へ向かうノックス
抱えられたトレイルは、揺れる天井を見上げていた。 穏やかな、微笑みで**]
(518) 2014/11/19(Wed) 03時半頃
|
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―3F部屋―
[ラルフの傷と、汚れた服も温泉で洗った。 硫黄の香りと、石鹸の力で血のにおいは大分薄れている筈だった。 フィリップのことは保護者に任せて、と そう言い聞かせて、上に昇ってきた。]
……ドナルド、いる……?
[1Fで見つけられなかったゆえ、 3Fの個室でドナルドの姿を見たときには 心底ほっとしたような表情を浮かべ、肩に凭れかかる、少しの甘え。
たどり着くまでに時間はあった。 ドナルドは、少しは落ち着いていただろうか。]
(519) 2014/11/19(Wed) 04時頃
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……ラルフは、寝ておくんだよ。 少しは、落ち着くはずだから。
[謂って、少し、行ってくる、と断って 一度部屋を後にした。 本能を擽るようなものを、 少しでも、減らしておくために。 せめて、自分にできることを。
階段を下り、血のにおいにくらくらとしながら、されど「やらねば」という使命感で無理やり人喰いの欲望をねじ伏せる。]
……――ごめんな……
[金の髪、殺された少年には、きっともう――届かない侘び。 ディーンを探そうという心の余裕はなく、 黒く変色し始めた血を、洗い流して、死体を、せめて何処かに隠しておきたくて。]
(520) 2014/11/19(Wed) 04時頃
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[血に濡れながら、 温泉の桶に湯を汲んで、床の血を、 外へと洗い流す努力。鳥が遊ぶ。 湯で血を流した後 ひどく軽くなってしまった少年の遺体を 奥の藁の山の影に引きずって運ぶ。鳥が騒ぐ。]
やめろ、 って おまえと、あそんでる、暇は、ないん、だ……
[鳥を払いながら、作業を終えた頃には 酷い疲労感が溜まっていた。 理性を総動員しての、作業だ。 くらくら、する。]
(521) 2014/11/19(Wed) 04時頃
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[最後は、自分に付着した血を洗い流す。 袖も引きちぎってしまったから、 この服はもう使い物にならないだろう。]
は、……、参った、な……
[咽喉が渇く。血の匂いにあてられた――とぼんやり思う。 歌、だけではきっと間に合わない。“処理”して、しまわないと――]
ぁ、ふ……、 ん、―― ッ……
[温泉の湯船の外、縁に片腕をかけ、凭れかかるようにして下肢に、触れる。細く甘い声、酷く気恥ずかしくて滅多にすることは、ないのだが。]
ひ、ぅ
[今は ――ひとつ、白濁、吐き出すまで。]
(522) 2014/11/19(Wed) 04時頃
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―3F部屋―
[すっかり温泉で洗い流した後、 戻ったときには――>>522何処か焦点がぼんやりとした、 少し頬を上気させた状態であった。]
……湯あたりだよ
[よく考えれば、おかしいと分かる嘘をつく。 ラルフの様子だとか、 ドナルドの状態はどうだとか確かめていたが、 疲労が蓄積していたのか、
――いつの間にか眠ってしまっていた**]
(523) 2014/11/19(Wed) 04時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
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