30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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― 食堂出口 ―
メロディ…、ここでは歌えない。
[人が多くなってきた食堂を翡翠が仰げばそう謂って。]
…先輩が、歌ってたんだ。 あとで、歌ってみる…から、 それでわかったら曲名教えて欲しい。
[セシル一人ならば歌ってもいいと、そう謂って。 曲のことを語る姿は、大事な硝子玉を覗く時と姿と同じ。 助言に頷くと、まずは部屋に荷を置きに行った。]
(1) 2010/09/04(Sat) 00時頃
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>>5
うん、そう。 俺の先輩…、…知らない?
[翡翠の生徒とは違って、寮の中でも目立つ素行だった 春までの同室者をセシルが知らないことには少し驚いて。 日差しへ向かう姿を見送る。]
[から、ころ、ころころ…]
[ポケットの中で、硝子玉を転がしながら歩く、歩く。]
[から、ころ、ころ ころ]
(13) 2010/09/04(Sat) 00時半頃
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[からころ、からころ、硝子玉が鳴る。 ポケットの中にしまってしまえば、きらきら輝く その光を覗くことはかなわない。
サイラスに向けた問いは、その先輩が訊いてきたものだ。]
――…早く、大人になりたい? ……それとも、大人になんてなりたくない?
[ぽつり、ぽつり、言葉を零す。 ジィ…と、暑さで空気が鳴っているような錯覚。 思い出すだけでじんと、甘く脳裏が痺れる。 言葉の間に零す吐息は陶酔の其れに似て。]
俺も…答えが、まだ 見つけられないよ… …。
[それはサイラスの言葉とは少し違った意味合いのもの。 惚…と見上げる翡翠は硝子玉の色。空洞の色。]
(23) 2010/09/04(Sat) 00時半頃
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フィリップは、部屋に荷物を置いて、そういえば探し人がいたのだとその姿を探し始めて。
2010/09/04(Sat) 00時半頃
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…居ないし。 さっき会った時に、謂えばよかった。
[何度もすれ違っているのに、その時には謂いそびれて。 探しているのは片眼鏡の同級生の姿。 寮にいないのならば、勉強でもしに行っているのか。
じんと、暑い。首元が薄ら汗ばむのを手の甲で拭って。 ふわりと、白い影が見えて眩しげに目を細める。 舞うのは太陽の照りで乾き始めた洗濯物。 それに緩く首を横に傾ぐ。 洗濯物を干しに行った後輩が、誤って飛ばしてしまったか。]
(37) 2010/09/04(Sat) 01時頃
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フィリップは、飛んだ洗濯物を一つ拾い、二つ拾い、辿るように拾っていくと倒れた後輩の姿。
2010/09/04(Sat) 01時頃
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―物干しと青い薔薇の咲く場の狭間―
―――…っ
[倒れている後輩の姿に翡翠が大きくなる。 駆け寄るとしっかりと持っていなかった洗濯物が 一つ手からはぐれてしまう。]
セシル、
セシル、大丈夫?
[それを追いかけることもなく倒れた姿に呼びかける。 暑さで倒れたのならば直ぐにでも運ばなければ。 応急の判断が判らず、セシルの意識があるかを 問いかけるようにセシルの額に手を伸ばしてあてて。]
(41) 2010/09/04(Sat) 01時頃
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>>44
セシ…、
[開かれた瞳に安堵して、けれども僅かな違和感。 それを確かめる間も無く縋るように掴まれれば 体勢は容易く崩れて。]
――…っ ぁ
[洗濯物が落ちる、風に舞う。 咄嗟についた手がなければ唇が触れ合っていただろう。 ぎりぎり、互いの吐息が絡むほどの至近距離。 ブルーグレイッシュトーンの眼前には見開かれた翡翠の色。 詰めた息が僅かに零れる、短く 浅く。]
(50) 2010/09/04(Sat) 01時半頃
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>>54 [じじ…と焼くような太陽の音も聴こえない。 見開かれた翡翠は、誘うような瞳の色だけを見つめて]
……ぁ、
[呼気が浅くなっていくのは暑さの所為だけではなくて、 熱に浮かされたような声に酩酊するように脳が揺れる。 じん、と甘さを感じるのは何処か。 眩しげに細まる翡翠にも熱が宿って。
惹かれるままに互いの吐息の距離が縮まる。 吐息ばかりが深く交じり絡み合う、 唇が触れるか触れないかのギリギリの均衡。
もう一度その声を聴いてしまえば、触れてしまうだろう。 誘われるままに均衡は保てなくなり崩れてしまう。]
(60) 2010/09/04(Sat) 02時頃
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… …セ シ…
[囁く声がまた、じんと脳裏に響くともう抗えなくて。 名を呼べば薄く濡れる互いの唇が微かに触れる、
それは過去に一度知ってしまっている甘さ、 隻眼の後輩に組み敷かれていた朝の光景、 それらを思い出してしまうとあとはもう誘われるまま――…
セシルから薔薇の香がするかのような錯覚すら受けて その香に捕らえられ、甘い吐息に酔わされていく。
啄ばむように触れ合い、それだけでは足りなくなり、 甘い蜜を啜りあうように深く長く酔いしれて。 時間も呼吸も忘れて溺れた後―――…
再び気を失う後輩の姿と、浅い呼吸音で我に返る。]
(72) 2010/09/04(Sat) 02時半頃
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―――…っ 俺…何 を…
[幻から醒めたように硝子玉の翡翠が呆然とセシルを見る。 今のは、なんだったのか。 ただ、ただ、痺れるような甘さが。 忘れかけていた甘さばかりが余韻として残って。
セシル、呼ぶ声も甘いものになり緩く首を振るう。 は…と短く零れる吐息、少し苦しげに翡翠を細めると くしゃりと自分の髪を握って。]
…ごめん。
[甘さの残る吐息と共に謝るのは、誰に。]
(77) 2010/09/04(Sat) 03時頃
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[とりあえず暑さ凌げる場所に連れて行かなければ。 背丈も体格も似ている気を失った相手を 1人で寮内まで運ぶことは少し難しい。 けれどもここから離れて人を呼びに行くことは、 後輩から逃げ出すことにもなってしまいそうで。
直ぐ傍の日陰までの距離をなんとか運ぶと 洗濯物から誰のものかわからないタオルを選んで それを水に濡らしてセシルの額に当てて様子を窺う。 青い薔薇は其処にはなく、翡翠がそれを見ることはなく。]
[から、から…ころり]
[甘い、甘い蜜が与えられた。記憶よりも、甘い。 その余韻が醒めていくと翡翠は空洞を映す硝子玉になる。 思い出してしまった記憶に、その色を伏せて。
セシルが再び目を覚ました時、セシルの瞳は何色だろう。 それがどのような色でも翡翠は無機質な空洞の色を その裡に隠してセシルに薄く微笑みかけて。**]
(78) 2010/09/04(Sat) 03時頃
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― 中庭・青薔薇から少し離れた場所 ― [セシルが再び目を覚ましたのなら、翡翠の硝子は 再び人の色へと戻る。ほっとしたように息をついて。 けれどもセシルの、後輩の瞳は…このような色だっただろうか。 約束を交わす前にそれほど仲がよかった訳でもない。 だから今までの色が見間違いなのではと思うほど。]
…セシル、大丈夫? 夢…、見てたの…?…どんな?
[訊いても苦しそうな吐息が返るだけ。 また薔薇の香を感じそうなそれに、伸ばされる手に 小さく身体が震えたけれども平静の声で努めて返して。 部屋で休みたいと謂うセシルにうんと頷くと、 そっとその手を取って部屋までいざなおうとその手を引く。]
(130) 2010/09/04(Sat) 13時半頃
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部屋、送るから。 洗濯物は俺がやっておくよ。 …誰か呼んだ方がいい? それとも何か欲しいのある?
[少し気を許した相手に甲斐甲斐しくしてしまうのは性で、 嘗ての同室者からはパシりのようだと揶揄られたことも。 セシルを部屋まで送り届けた後に、彼にそう訊いて。]
[ころころ、からり。]
[どのような返事が返ってきただろう。 セシルを部屋まで届けて、その部屋出たのは その答えを訊いた少し後のこと。]
(131) 2010/09/04(Sat) 13時半頃
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フィリップは、ラルフに気付くことはなく、セシルはどうだっただろうか。
2010/09/04(Sat) 14時頃
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―中庭― [扉の閉まる音、から…硝子玉はポケットの中に。 そっと目を伏せて、指が触れるのは少し厚い自分の唇。 輪郭なぞるようにすれば思い出すのは長い交換の時で。]
―――……
[浸るように甘く零れそうになった吐息を押し込めて、 緩く首を横に振って、洗濯物を取り込みに向かう。
既に、ラルフがそれをやってくれていることは知らず。 連れ立つ姿を見られていたことも知らず。
洗濯物がそこにないのなら次にやるべきことが直ぐに思い浮かばず、力が抜けたかのように物干しの近くに座り込む。
ほう、と見つめた先には赤く咲き誇る薔薇園が。 その上には青い空――交じり合う、あの硝子玉と同じ色。]
(138) 2010/09/04(Sat) 14時頃
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フィリップは、薔薇の赤を見て思い出すのは、1人の後輩の姿で。
2010/09/04(Sat) 14時半頃
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―中庭― [から、ころ、ころ] [手の中で硝子玉を転がして、大きな赤と青を仰ぐ。 歪みのない世界はきらきらと輝いて、あまりに眩しくて、 その眩しさから目を逸らすと廊下に赤が見える。]
――……
[目が合うことはあっただろうか。翡翠を、細めて。]
(145) 2010/09/04(Sat) 15時頃
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フィリップは、ドナルドへ「おいでよ。」と誘う言葉は声として届くか、唇の形で判るだろうか。
2010/09/04(Sat) 15時頃
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[赤い髪が降りていると年相応の幼さが見える。 その姿を少し不思議そうに見上げて、 ドナルドからの言葉には翡翠が笑う。 そんなことを謂われたのは、初めてだった。]
そうだね。 昼の此処は、好き…赤と青が混じって綺麗だから。
[薔薇園は姿を変える。 昼と夜に、或いはその香りに誘われた時に。]
―――…『今夜、薔薇の木の下で、』
[悪戯に甘く誘うような声は、銀色の少年の言葉と被り、 しかし翡翠の言葉はその意味を為さない。 その言葉を知っているかとドナルドに訊くもので、 この時期には暑そうな目の覆いを眺めて]
…何か、辛いことでもあった? ――…なんか、見る度に苦しそうにしてるから、さ。
(151) 2010/09/04(Sat) 15時半頃
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そっか。 …俺も知ったのは、後輩と同じくらいの時。
[ユーリィとの遣り取りを知らぬ翡翠は、ドナルドの反応にこれがサイラスの謂う初心というやつなのかと。 瞳を細めて緩く笑った後、隻眼の後輩を見上げる。 何処か犬を彷彿とさせる姿に隣に座るよう促して、]
ん…、…あの時は、俺も…、ごめん。 多分、邪魔、してたと思ったから…、…
[謂いにくそうに言葉を零して無意識に指が唇をなぞる。 先程セシルと交わした交換は、その後のセシルとの会話では 互いに口を出さずに、まるで夢を見ていたかのよう。 ドナルドの言葉に翡翠をそちらに向けるとうんと、頷いて。]
…それは、抑えているのが苦しいの…? 抑え切れなかったその後が怖くて、苦しいの…? その…どっちも…かな……ベネットは、大事?
[ドナルドが座って髪の降りた姿が近くになるなら、その赤髪を撫ぜてやろうとでもするだろうか。]
(160) 2010/09/04(Sat) 16時半頃
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[頷く姿、ずっと背が高い相手が頼りなくも見えて。 初めて年下なのだ、と見目だけではない内面を見る。]
――…あげるよ。
[そう謂って、ポケットから一つの球を取り出して渡す。 硝子玉の中には翠と琥珀、二つの菱形が埋め込まれていて]
こうやってさ、翳して…空を、覗くんだ。 空の色が…少し、歪んで見えてさ…綺麗なんだよね。
[見本を見せるように赤と青の混じる球を摘んで空を覗く。 幼く笑ってからドナルドを見て、翡翠の瞳が硝子の色を帯びる。]
真っ直ぐに見ているのが怖くなった時、とか… 覗くと、少し落ち着いたりするかな…俺は。
[そう謂って、翡翠を伏せて掌の中で硝子玉を転がし]
(165) 2010/09/04(Sat) 17時頃
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感情なんて… なくなってしまえばいいって、思ったことはない…?
苦しいの、とか…辛いのとか、想いとか…全部、さ。
[ドナルドにそこまで謂ってから、喋りすぎたと口を噤んで。 硝子球をまた空に翳す。 無機質な球は、太陽の光を受けてただきらきら輝いて。]
――…試してみると、いいよ。 後輩に効くかは…わからないけれど。
(166) 2010/09/04(Sat) 17時頃
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[セシルの部屋での会話。 落ちる吐息は誘っているようでもあるのに、 紡ぐ言葉はそれとは逆のもので。
大丈夫と、一度謂われた時には小さく頷いて。 二度謂われた時には目を伏せた後に笑みを浮かべた。
…淋しい、と浮かんだ感情は笑みの中に隠して。 それは頼られなかったことになのか、 それとも別の何かがそう思わせたのか。]
[ゆっくり目を閉じて、開く…赤い薔薇の園に きらきら輝く金の髪の姿がある。 ルーカスが、この場所に…珍しいと思い、緩く首を傾げた。*]
(173) 2010/09/04(Sat) 18時頃
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―中庭― [咲き誇る赤い薔薇の香は此処まで届き、 けれども先程のセシルとの交換の時はもっと…。 本当に夢だったのではないかと錯覚するほどに、 けれども夢だとしたら何故相手がセシルだったのか。]
……どうせなるなら、ケモノがいい…?
[感情失くすもの、翡翠は硝子を思い浮かべて、 目の前の隻眼は獣を思い浮かべると謂う。 硝子玉を覗く横顔を同じ硬質の翡翠が見つめて]
――…なってみる…? それほど、苦しくないかもよ…?
[大事なもの相手ではなければ。 ほうと、吐息を零すように厚めの唇から零れるのは誘い。 薔薇の香は濃くはなく、けれども確かに香る。]
(224) 2010/09/05(Sun) 00時頃
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――…後輩は…大事なものは、大切に仕舞うタイプ…? でも、大事にされすぎるのって…苦しい、ん、だよ、ね…。
[そう呟いてから翡翠を伏せて、苦しげな吐息を零す。 隻眼を見上げる翡翠は何時もの色ではなく。 無機質の空洞、それは仕舞われた硝子球のよう…。 まだ蒼い薔薇の香に酔わされたままなのか、 甘い交換から思い出してしまった記憶がそうさせたのか…。 ドナルドに伸ばされた手は届く距離で行き先探すように指先泳がせて]
……触れてよ…、
…触れてもいい…?
…俺じゃダメ…?…なんで、ダメなの…?
[幻惑に囚われたかのような翡翠の硝子が隻眼を見つめて。 甘く乞うような声はドナルドに向けたものなのか、それとも記憶の人にか…切なげに落ちる。]
(234) 2010/09/05(Sun) 00時半頃
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…壊れたら俺…硝子球になれるかな…。
[それは、その望みが叶うのは…とても綺麗なこと。 呟く声は其れを思い浮かべて陶酔するように。
けれども伸ばした指先はドナルドには触れない。 触れることに怯えるように、その心の裡を表して。 行き先を探すように彷徨ったまま。]
(244) 2010/09/05(Sun) 01時頃
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[均衡は大きく揺れて、けれども触れられないままならば 翡翠の硝子球にはやがて人の色が戻ってくる。 じわり、と翡翠が濡れる。それは痛みを堪えるように苦しげに。]
――…ぁ、
[戻ってくる理性に、縋るようにドナルドの服の端を掴む。]
(252) 2010/09/05(Sun) 01時半頃
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[抱き寄せられる、ふわりと香るのは薔薇の香ではなく。 縋るように触れ合う体温に身を埋める。 それは、求めたものとは違う意味で。]
…っふ…、
[俯いて表情を隠したまま微かに震え、 それは泣いているように聴こえただろうか。 それとも笑っているように聴こえただろうか。]
――…ごめん、 …冗談…だよ…。
[声は、笑おうと努めたもの。]
(258) 2010/09/05(Sun) 02時頃
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……なんで、謝るの。
[隻眼を見上げる翡翠は硝子の色。 触れてくれなかったくせに、そう責めるようでもあって。 けれども其れは笑みの中に隠される。 今度は、ちゃんと笑えて。 触れていた温度、離れたのは此方から。]
…あげた球、そこまで大事なやつじゃないけど…。 でも、珍しい色だから。 なくさないようにしてよ。
[そう謂う姿は、先程までの誘いがなかったかのように。 何時もの姿に戻っていた。]
(265) 2010/09/05(Sun) 02時頃
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[頷く姿に翡翠を細めて笑って。 伸ばした手は、今度は行き先迷うことなく 降りた前髪に触れる。後輩を、そっと撫ぜて]
…後輩は、苦しまないと…いいね。
[自分では、その苦しみは取り除けなかったから。 後輩は燻るような苦しみを、取り除いてはくれなかったから。 願うようにそう口にするだけ。
日に当たってばかりだとじりと肌が焼かれるようで。 手の甲で首筋に滲む汗を拭うと寮に戻ろうとするだろう。]
(269) 2010/09/05(Sun) 02時半頃
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―食堂― [薔薇の赤を一層鮮やかに色付かせようと 照り付けていた太陽もやがて傾く時分が訪れる。 何時もより早い時刻、窓縁に凭れるように頭を預けた 食堂の主の姿が既に其処にはあった。
気付く者は気付くだろう、気付かない者も多い。 風景の一部のように其処に溶け込んで。
風呂上りのまま来たのだろう洗い立てのシャツを着て、 きちんと拭く事を怠った金茶の髪からは時折雫が落ち、 首にかかるタオルに吸い込まれていく。
ふわりと薔薇の匂いが香る気がする。 洗い立てのシャツには蒼い花の残り香。]
(279) 2010/09/05(Sun) 03時頃
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[翡翠は眠っている時のように伏せられて。 けれども時折ふと目を覚ますと硝子球を翳して覗く。]
[から、ころ、からり]
[覗く球は薄い翡翠、紙の鳥が埋め込まれた其れ。 硝子の中の鳥が歪んだ空に羽ばたけば薄く微笑んで。
心に在る空洞を埋めようとしているのか、 それとも空洞を拡げようとしているのか。
傍目からは空洞があることすらわからないだろう。 紙の鳥はとても綺麗で無機質な其れに閉じ込められて、 誰かに覗かれなければ飛ぶことすらかなわない。
日が傾けば、暗くなり薔薇が夜の光を帯びるのも直ぐ――]
[から、ころ、からから…**]
(280) 2010/09/05(Sun) 03時半頃
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―食堂― [食堂の風景に溶け込んでしまった後は、 誰かに話しかけられることがなければ、 積極的に誰かに声を掛けることも少ない。]
[からり]
[硝子球とは違う心地のいい音、水に溶ける氷の音。 >>292声を掛けられると薄らと翡翠は開いて。 硝子球に似た瞳は茜の色を映してきらきらと反射する。 ベネットの言葉に、薄く微笑んで うん、と頷いて。]
(375) 2010/09/05(Sun) 17時頃
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>>295 [目を覚ましたのならまた茜色に硝子球を翳す。 赤と紫、それから蒼…色のついた気泡を多く宿す球は 中を覗いてその向こうに空を見ることすら難しい。]
―――…これはね、…"心(ココロ)"。 この色は特に割れやすいから…大事にしないと。
[寝起きの時のような掠れた甘さを宿す声で詠うように。 気泡だらけの球は不透明に近く、そして脆い。 ベネットにそう謂うと掌の中に大事そうに握りこんで]
(376) 2010/09/05(Sun) 17時頃
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――…でも、
落ちて…砕け散ってしまった方が…
綺麗なのかも。
[囁くように謂うと掌を大きく広げて。 脆い球は掌の上で頼りなく揺れる、大きく揺れれば掌から落ち 直ぐにでも床に叩きつけられ砕けててしまいそうな…
――…ギリギリの均衡、
砕けたその時を思い浮かべるように、 うっとりと均衡を保つ球を慈しむように翡翠が見つめて。 ベネットが離れ、廊下に向かう姿も特に引きとめはしない。 球は落ちずに、また掌の中へと戻って。]
(377) 2010/09/05(Sun) 17時頃
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>>354 [やがてベネットはディーンと共に戻ってくるだろうか。 閉ざされていた硝子球の翡翠が人の気配に薄らと開く。 ディーンの紫を見て、硝子球は何か謂いたげに。 薄く厚い唇が開くけれども声にはならずに 寝息にも似た微かな吐息だけが落ちて。 問われなければ水遣りのことを口にすることもなく、 同級生達や後輩の話や食事の様子を聞いているのか、 それともまた眠りについたのか風景に溶け込んでいく。
手の内の硝子球のように 無機質であろうと、するかのように。]
(382) 2010/09/05(Sun) 18時頃
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―食堂― [セシルが食堂に入ってきたのは ディーンがベネットを送り届けようとするころだろうか。 名前を呼ばれると翡翠は薄らとまた開かれて 羽織るシャツから香るのは彼の残り香。
翡翠に硝子の色はなく、こちらに駆け寄る姿には 不思議そうに首を傾ぐとまだ薄く濡れる金茶の髪が揺れて。]
――…どうしたの?
[中庭での獣のような淫行は知ることもなく。 伸ばされる手に微かに身体が揺れる。 ふわりと香る薔薇の…セシルが近づけば 纏う香の甘さを思い出してしまったかのように。 それでも問うのは、何時もと同じ声で。]
(384) 2010/09/05(Sun) 18時頃
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[から、からり。]
[硝子球が手の中で鳴る、翡翠の心の裡が… 危うく保たれている均衡が 其処にある。*]
(385) 2010/09/05(Sun) 18時頃
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>>388 [俯くセシルに不思議そうに翡翠の色が瞬いて。 セシルとの交換も、ドナルドに向けた誘いも、 全部が瞬きの一瞬の夢の中に置いてきたかのよう。 香る薔薇の匂いに、さわりと揺れ動く気配は裡に。 けれども手の中の均衡はまだ保たれて。]
ハーモニカ…朝吹いてたよね? そこから…何処かに置いてきた?
[ロビンも其処にいるのだろうか、いたのならば ロビンはハーモニカを見なかったかと訊くようで。 泣き出しそうな貌、不安げな声に 気遣わしげに翡翠の色が伏せられて。]
(390) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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―――…っ …ん、
[小さく、かり…と音が鳴る。手の中の硝子が擦れる音。 零れた吐息は薄く開いた唇から零れて、 触れられる指先にじん…と甘く響くのはどこか。 くすり、潜むような、熱を潜めるかのような笑みの声が続いて]
大事なもの、置いてきちゃだめだよ。
…仕方…ないなあ。 一緒に探しに行こうか?
[笑う声は何時もと変わらない。声も。 裡の空洞も、薔薇の香に感じる何かも、 無意識に零れ落ちてしまった吐息以外は 全てを笑みの裏に隠したまま後輩に向けてそう謂った。]
(391) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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>>392
そっか。 何処に行っちゃったのかな。
[ロビンの素っ気無い素振りも気にする様子はない。 話しかけられない限り、此方も話しかけることは少なく。 けれども何時もはもう少し、心配する素振りくらいは 見せるかもしれないのに。微かな違和感には不思議そうに ロビンを見るだけで…言及はしない。]
(399) 2010/09/05(Sun) 21時頃
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>>394
サイラスは…朝に見たきりかな。 ユーリィも、俺は見てないよ。
[続いて食堂に入ってきた後輩の少年に。 少し疲れきったような顔には翡翠が瞬いて。]
サイラスに、何かされた?
[そう思ったのはトニーがサイラスを探していたから。 ユーリィのことだと思わなかったのは、トニーが ユーリィと同室だったから、ただそれだけだけれど。]
(401) 2010/09/05(Sun) 21時頃
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フィリップは、セシルの相槌には同じように、うんと相槌を返して。
2010/09/05(Sun) 21時頃
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[トニーからの言葉に翡翠が少し翳を帯びて。 それは訊く名前よりも、常と違う後輩の様子に。]
サイラスが…ユーリィに…?
[不思議そうな声音になるのはその組み合わせに ぴんとくるものがないからだ。 ユーリィは、所謂サイラスのお気に入りでもないはずだから。]
何か…やらかしたの、かな…。 ――何があったの? 謂いにくいなら、俺から謂うこともできるし…
サイラスよりも、今はトニーの方が何かやらかしそうな顔だ。
[見た目にそぐわぬ冷笑に、かり…と硝子球を鳴らして訊いた。]
(410) 2010/09/05(Sun) 21時頃
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[トニーが何にそんなに腹を立てているのかわからない。 学生らしからぬ行為が寮の裏側で巡っているのは承知で、 深くは関わらない、誘いに乗ることも、告発することも。 関わることがあっても、それは春の卒業でいなくなった 同室者からの誘いがあったときだけで…。]
なんか、気に入らないことでもあった…?
[セシルにまで棘を向ける様子には少し驚いたように。 態を崩さずにいる翡翠は、今更な話に何故今になって トニーが目くじらを立てたのかが不思議で。]
…ユーリィを…巻き込んだのかな。
[思い浮かんだ可能性が、ぽつりと零れる。]
(416) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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>>418
謂ってないよ。 何かあった、何かがあったって謂うだけで。
肝心なことは、話してくれてない。
[サイラスと同じ、とまでは謂わないけれど。 トニーの疑問には、そう呟いて。 話す気がないのなら、 こちらからも深くは問わないけれど。]
[からり、手の中で硝子球が転がる。 怯えた姿のセシルを翡翠は見て、 大丈夫?と短く訊いて。]
(421) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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フィリップは、トニーの様子はやはり何時もとは違うもので。
2010/09/05(Sun) 21時半頃
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―――… ……
[トニーが話す内容に、小さく1人で何か嘯いて。 それは、誰にも聴こえない呟き。 から、からり…手の中の無機質な硝子が鳴る。]
…そっか。 サイラス、そんなことしたんだ。
[呟く声も、あまり同情めいたものにはならなかった。 あまりに…、あまりに、よく聴く話。この寮の中では。 ユーリィと、サイラスに…思うことはあったけれども。 それは心の裡だけに、表には出さずに。]
トニーは、サイラスと話したいのかな。 だったら、サイラスを見かけたらそう謂っておくよ。
…二人きりで話したいんなら、そう伝えとく。
[翡翠はトニーを見て。硝子の色を帯びて、細まり笑った。]
(427) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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[から、ころころころ…]
[フィリップの手の中に在った硝子球、 脆い気泡の其れがころころとテーブルに転がる。 床に落ちることはなく、テーブルの上で動きを止めて]
…話せるなら、早い方がいいのかな。 セシル、俺ちょっとサイラス呼んでくる。 探しに行ってくるよ。
ハーモニカも一緒に探してみるから。 ――…見つからなかったら、また一緒に探そう?
[そう謂って、背に触れる指先から離れる。 ふわり、蒼い薔薇の香は何時の間にか指を伝って 翡翠の生徒にも濃く纏って。 翡翠細めて微笑む姿は常と同じ、 否、常とは少し違う艶やかさを宿して――…]
(430) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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>>433 [トニーの言葉に、此方もまた不思議そうにトニーを見る。]
……話すつもりがないの? じゃあ、なんで俺らにその話をしたの?
[トニーの真意こそ掴めない、そんな素振りで。]
…大事な友達が穢されたって、 本人じゃなくて、他の人に謂うだけ?
……それって、結構酷くない? ユーリィは、他の誰かに話されることを 望んでないかもしれないのに。
[こちらもまた、少し呆れたような声だった。]
(434) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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[また…謂っていないことを謂っているという。 これも若さ故のことなのだろうか、 少し困ったように翡翠は細まって。]
……そっか。 じゃあ、訊いちゃってごめん。
[望まないと謂うのなら、探しに行くことはしない。 ころり…テーブルに転がった硝子球を指で撫ぜて。]
――…そう、なのかな。 『よくあること』。
俺は…、よくわからないけれど。
[知っているけれど深く関わらない。 その態を崩さない翡翠はそう謂うと、 席を立つトニーを困った表情のまま見送る。]
(439) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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セシル。 ハーモニカ、探しに行こうか。
[トニーとの会話が其処で終わったのなら、 先程のことはなかったかのようなそんな口調で。 縋るような視線には気付いているのか、いないのか。
ふわり、薔薇の香を宿したままセシルにそう謂って笑いかける。]
(440) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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…トニーって、あんな子だったっけ。
[薔薇園への答えも聞かずに早口で去って行く姿には また困ったようにぽつりと呟きが零れて。 追いかけようと思わないのは、深く関わらない… それはトニーやユーリィに対してもそう謂えることだからか、 それとも蒼い薔薇の香に酔わされているからなのか。]
――…"今夜、薔薇の木の下で…。"
[トニーがいなくなった後、零れたのはそんな言葉。 セシルに笑いかける、硝子球の翡翠の色で。]
……夜の薔薇園に近づいちゃ、だめだよ……。 それこそ、本当に邪魔をしてしまうから。
[ふっくらと赤く色づく唇が、詠うようにそう囁く。 無機質な硝子の翡翠は一瞬、ヒビが入ってしまったかのように痛ましい色に変わってから閉ざされて。]
…行こっか。部屋か…ランドリーのところ。
(446) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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>>451 ――…わかる?
ユーリィは、サイラスが好きだったのかな…。 でも…、そうだったとしたら…
[閉ざされた後開かれた翡翠にはヒビなど入ってなくて。 けれども痛ましい色を宿して、明かりに照らされて… 硝子球のように淡く光る。]
ユーリィは、幸せな子だよね…。
[先程トニーの話を聞いた時も1人嘯いていた言葉。 羨望の響きで、そう囁いて。 ほう…と零れる吐息まで薔薇の香がするのではないか。 常と変わりない姿、けれども―― あまりに近くにいる薔薇の匂いに、 とうに酔わされているのかもしれず。]
(453) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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…知らない? 薔薇の木の下で…、相手を、待つんだ。 想う相手と――…想いを遂げるために。
[から…脆い硝子球は食堂のテーブルに置き去りに。 此方を見つめてくる姿に、硝子の翡翠を細めて。]
薔薇の香ではなく…酔わされるのなら、貴方に。
[つきり、また――…笑う翡翠に小さな痛みが。 翳が差して、瞳の色合いが変わる。 それを隠すように瞳を伏せてから促して。]
…… …行こっか。 セシルの部屋から探す…?
(456) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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>>458
そっか。知ってると思ってた。 ドナルドは、知ってるみたいだったから…。
[二人しかいない食堂なのに、 秘め事を話すかのように声は囁くもので。
覗き込まれる翡翠にセシルの瞳の色が映る。 薔薇の香だけでなく、瞳にも蒼が―――…]
……うた、
[たどたどしく、けれども甘い声で反芻する言葉。 頷いたのだろうか、吐息を零したのか。 どちらでもそれを、セシルは了承と取るだろう。]
(462) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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>>465
…なんとなくは、って。 そこまで深くは訊かなかったから。
[くすりと、笑みが零れる。 その後誘いをかけたことまではセシルには語らない。]
うた…、うまく歌えるかな…
ああ、うん…でも、 ――…先輩より上手く歌うのは、難しい…
[促されるまま頷いて。ぽつりぽつりと言葉が勝手に零れていく。 先輩、とセシルが呼ぶから。思い出すのはまたあの記憶、 翡翠が硝子の色を帯びて。翡翠が口にする「先輩」という言葉は、 本当に大事そうに…けれども痛ましく響く。
二つの蒼を宿した瞳の生徒は、食堂から立ち去って。 残されたのは、微かな薔薇の香と 脆い硝子球1つ。]
(472) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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