161 【BL】ゆるふわほも寮【突発RP村】
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― 翌日・早朝 ―
[あまりの寒さに、目が覚めた。まだ夜が明けたばかりの薄暗い室内。 吐く息も白く、窓から見える外の景色も青白い。冷たい夜気と漠然とした不安が心身にしみこんでくるような。 下から自分を呼ぶか細い声がする。]
カイル……?
[まるで、泣いている様なカイルの声にはっとする。切なくて、ぎゅっと心臓を掴まれたみたいだ。慌てて毛布を捲り上げて下へと降りた。]
(+3) 2014/01/27(Mon) 01時半頃
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[カイルの寝台の横へと膝をついて彼の顔を覗き込む。]
カイル……?どうした?
[出来るだけ努めて優しい声で訊ねる。嫌がられない様ならばカイルの前髪をかきあげて額にそっと手を当ててみた。きっと触れた額は熱かっただろう。]
風邪、引いてるのか。
[そう問いかける自分の声が擦れている事にシメオンは必死なばかりに気付いていない。 直ぐさまシメオンは立ち上がって。]
…少し、待って…ろ。今……、
[トレイル先輩かアキ先輩を呼んでくると言いかけて口を噤んだ。後輩が苦しんでいる時でさえ他人に頼るのを疎む自分を恥ずかしいと思った。 けれどもカイルの濡れた頬を見て、今直ぐ自分がこの子を楽にしてやりたいのだとシメオンは思った。*]
(+4) 2014/01/27(Mon) 01時半頃
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[カイルが顔の半分を毛布で隠してしまう。ごめんなさい、とくぐもった声が聞こえた。]
なんで…、お前が謝る必要があるんだ。 謝らなくたって良いんだよ。
[ごめんなさい、と繰り返すカイルに困った様に眉を寄せるシメオン。カイルに謝って欲しくなんかなかった。僕は怒ってなんかいないのに、と苦笑する。]
なあ、大丈夫だから。 辛いなら、辛いって言って言いんだよ。 僕はお前が可愛いんだから、なんだってしたくなる。
[汗で張り付いているだろう前髪をかきあげて、額、頬へと順に触れて。涙で濡れている頬を優しく撫ぜた。まだ目の端に涙が浮かんでいる様ならば指で拭ってやっただろう。]
(+6) 2014/01/27(Mon) 02時半頃
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[そして熱で苦しむカイルをこのままにしておけないとシメオンは決心してカイルを背中におぶって娯楽室へと運ぼうとした。 自分よりも若干背が高い後輩の身体を運ぶのはシメオンにとってかなり骨の折れるだった。 カイルを背負うのも一仕事で、苦労して部屋から息は切れかかっていた。 もしかしたらカイルの足を引きずっていたかもしれない。シメオンが運ぶよりもトレイル先輩が運ぶ方がカイルにとっても幾分か楽だったのではないか。 寒いのに額から吹き出る汗、揺れる視界。シメオンだって健康ではないのに。]
ごめん、な。頼りない先輩で。 お前、も、辛いかもしれないけど、僕がお前の面倒を見…て、や……。
[本当は聞かせたくない弱音と謝罪の言葉を背中のカイルへと聞かせながらも、 背中から伝わってくるカイルの熱を無碍にすることは出来ず必死の思いで娯楽室へと向った。]
[その途中、トレイル先輩か明之進先輩に発見されれば無理矢理にも引きはがされて娯楽室に2人は運ばれたかもしれなかった。**]
(+7) 2014/01/27(Mon) 02時半頃
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シメオンは、>>+7 訂正 苦労して部屋から出た時には息は切れかかっていた
2014/01/27(Mon) 02時半頃
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― 回想、昼過ぎ・305室 ―
まあ、チアキ、馬鹿っぽいっすもんね。 僕は体調管理はきちんとしてますんで風邪なんか引きませんよ。馬鹿じゃないんだから。
[へらっと笑いながらシメオンは返事をする>>2:@13。ニッと笑うトレインに何故か安心した。 不意をつかれる様な形で頭をわしわしと撫でられる。慌てて直ぐに撫でるのを止めさそう様と腕を挙げるがその前に逃げられてしまう。立ち去る相手に一言、ぼそり。]
……ばぁか。
[けれども、オスカーもチアキの状態を聞いてほっと肩を撫で下ろしてはトレイルに感謝をした。*]
(+8) 2014/01/27(Mon) 03時頃
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― 回想、早朝 ―
[カイルを背負い娯楽室へ運ぶその途中、明之進先輩に発見される。 額に触れる明之進先輩の手が冷たい>>8。熱があると言われて漸く自分も風邪が引いているのだと自覚した。]
僕は、大丈夫だから。 だから、カイルは…、僕が。
[そう言いかけた所で立ち眩みを感じて肘をついた。傍目から見ても大丈夫そうには見えなかっただろう。 明之進先輩に連れられてきたトレイル先輩が「…よく頑張ったけど、次からは素直に呼べよ。」と頭を叩く。泣きたい気分になった。 いくらもしないうちに戻ってきたトレイルにカイルを引き離される。 …アンタは狡い。ひょっとしたらトレイルがカイルを担ぐ時>>@4にそんな本音がシメオンの口から漏れていたかもしれなかった。]
(+17) 2014/01/27(Mon) 23時半頃
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[シメオンが寮へ越して来た日。遅刻してしまい入寮式に出られずに途方に暮れていた自分をトレイルが助けてくれた日からずっと。シメオンはトレイルに憧れていた。 去年は然程親しくなかったから、先輩として後輩達の助けてトレイルの姿を見て過して来たんだった。確かに少しいい加減な部分も目についたけれども、寮長として仕事をこなすトレイルを見て…、今ならば外面の良さにすっかり騙されていたのだと思う。 今年になって部屋が近くなっていい加減さが少しでは済まなかった事を知った。そのせいで良く明之進先輩に叱られているし、一昨日の様にセクハラまがいのスキンシップを後輩や同級生にしては煩わせているみたいだし。そう、何度も幻滅をしたのだけど。
でも、こうして後輩が困っている所を助けてくれるトレイルを見ると矢張り思ってしまう。 トレイスは恰好良いな、なんて。絶対に口にはしたりしなけれども。]
(+18) 2014/01/27(Mon) 23時半頃
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[それに比べて僕はなんて恰好悪いんだろう。可愛い後輩を僕が助けてやりたいと思ってみたもののこの様だ。風邪を引いている後輩をひとり運べさえ出来ない。]
…僕は恰好悪いな。
[カイルがトレイルを背負いその場を立ち去ると、ぽつり。 傍らで膝をつく明之進先輩>>12にも聞こえない程の小さな声で呟く。他人の力を借りずに一人で娯楽室へ向いたいのに力が入らずシメオンの意識は遠ざかろうとしていた。ああ、嫌だ。 その時、自分を呼ぶ声が聞こえて来て。*]
(+19) 2014/01/27(Mon) 23時半頃
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― 娯楽室 ―
[目が覚めるとシメオンは娯楽室の部屋へと運ばれた後だった。起き上がろうにも身体が重たくて身動きが取れない。寝転がったまま首だけを動かして辺りを見渡す。]
イアン……、は?
[発熱から生まれる目眩と頭痛で朦朧とする意識。シメオンには此処が何処なのかも分からず、ただ彼の名前を口にする。 イアンは何処、と。確かにイアンは自分の傍に居てくれていた筈なのに。現実と夢の境目が彷徨いながら、彼が自分の名前を呼んだのと同じ様に擦れた声で名前を口にする。**]
(+21) 2014/01/28(Tue) 00時頃
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