233 逢魔時の喫茶店
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[>>*30マスターの手さばきは、 手馴れていて格好いい。 へぇ、とつい感嘆の声が漏れる ]
――甘そう、 蜂蜜いろっぽい
[ いや、蜂蜜は入ってないはずだが。>>+66 あ、本当だ。目が覚めたっぽい]
……料理、効果覿面?
[ちゃんと喋れてる。 弾ける黄金の酒に口をつけた。]
甘い。――あんまり、あんたは飲まない? 甘いのは。
[ 好き、嫌い、気になること。 ――知りたいと言った通り ]
(+70) 2015/08/08(Sat) 09時頃
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――、……
[いや、まあ、喩えだから。 でも、気遣ってくれるなら、ありがたい。 こんなに見つめられることなんてそうそうないし。
頬を撫でられるのは、 くすぐったくて、 気持ちが、いい。]
――どんな顔。……悪かったな、
[指摘されるとつい、ムキになった。 いままでこんなことなかった。 転がり落ちるように溢れそうだ。 ずるい。 一度眼を閉じる。 こうすれば、涙はなんとか引っ込むのだ――経験上]
(+71) 2015/08/08(Sat) 09時頃
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……正々堂々、だろ。
[いいアイデア。そう、負けず嫌いで口元に小さく笑み。ふと、気づく ]
……――獏。
[ そういえば、 ケイかそう言っていた。獏。おとぎの国の本に載っていた、夢を食ういきもの]
あんた、獏なの。
[ ――アルコールも入ってふわっとしてきた俺は、成る程確かに、のんびりしてそう、などと思ったのだ ]
(+72) 2015/08/08(Sat) 09時頃
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[ふわり。ふと視界に 光る蝶のようなものがみえた。>>12]
――わ、
[ きらきら舞うそれは、妖精の群れ。 本で読んだやつ、そっくりだった。 見れば前髪で目を隠した司書が、 なんだか楽しそうにしている。
――いい趣向だね ――歓迎しているのさ
笑いさざめく、ひとではないもの。
――さぁさぁ、たっぷり飲んでおいき
いつもの返事をしようとして固まった。今喋ったの、絵じゃないか!! ]
(+73) 2015/08/08(Sat) 09時頃
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[>>+75 目が合った。]
――。……勿体、なかったから?
[あの夢。 黄昏の夢。 さっき言っていたことを反芻する。]
走らないのか。
[そうか。 ――まあ、俺が、歩けばいいこと、か。]
(+78) 2015/08/08(Sat) 10時頃
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[>>+76 ほんのりとした明かりの中で 見たことない表情のひとつが見れた気がする。 あいにく、俺は、そんなに聡くないから気のせいかもしれない。
なにせ、あのころ自分が親友に向けてた気持ちさえ、いまいちよくわかっていなかったのだ。]
そか
[甘いものは苦手。覚えた。]
ん、……好き。
[頷く。 ――それから、今。じわじわと来ている、熱も意識する]
(+79) 2015/08/08(Sat) 10時半頃
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――、ぇ、
[>>+77 それは。どういう、いみだ。
撫でていた手が離れる。 名残惜しい、と思うなんて へんな、気分。
泣くかと思った。――あぶない。 少なくともここじゃ、ひとが多くて。]
……――わからない。 自分じゃ顔、見えないし
[でもきっと、情けない顔をしていると思う。覗き込まれている。遠慮がちに、視線を向けた。]
……さみしい?……なんで…、
[ああ、でも。俺も、さっき。エフが眉を下げてるの見て、そんな顔をさせたくないと、思ったんだ。――]
(+82) 2015/08/08(Sat) 11時半頃
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――、なんか、納得した
[>>+80 獏。 思い浮かべるのは 実際に存在するのんびりしていそうな獏だったが。]
……ん。そうしてくれ。 そうじゃ、ないと。
あんたが 夢に、来てくれても。 覚えて、いられない。 それは、…いやだ。
[覚えていたい。そう願う。]
(+83) 2015/08/08(Sat) 12時頃
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……、
[>>+81 それは。 何だか気恥ずかしい。 ちらと司書の方を見る。 なんか、楽しそうだ。 酔ってるか?]
司書さん――ブローリンも、 やっぱり、人間じゃ、ないの
[気づけばバーは大盛況、 羽も尻尾も大盤振る舞いだ。 不思議と怖くはない、が。]
(+84) 2015/08/08(Sat) 12時頃
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……次ぎ、あの
甘くないヤツ、いいすか
[マスターにたずねてみる。 辛口の酒は詳しくないから、 お任せだ。
運ばれてきたならこうたずねる。]
これなら――飲める?
[エフに、すすめてみた。 無理強いはしないつもりだけど]
(+85) 2015/08/08(Sat) 12時頃
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[ おつまみも頼んでみる。 さっきエフが食べてた雲みたいなやつは、やんわりやめとけと言われた。代わりに鶏肉っぽいもののチーズ焼きを頼む。ケイが腕をふるってくれるらしいが――……これなんの肉だ?読めない ]
……美味いす
[うまければ、いいか。 ]
(+86) 2015/08/08(Sat) 12時半頃
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[ 周りの客はなんだか 見守ってくれている雰囲気だ。 後に天邪鬼と知る店員が、 そっとメモで気を回してくれていたのを知るのは、少し後のことだ。 ]
……うまかった。
[ まあ、学生なので。 あんまり贅沢もできないが――そう、うまかったし、エフも、一緒だったのでつい、数杯飲んでしまった。
あんまり強いほうじゃないのに。 ]
(+87) 2015/08/08(Sat) 13時頃
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[ 瞼がちよっと重い。 なんか、ふわっとしてるし、目元も熱いし、酔ったか。エフは目が覚めてきたらしいから、なんか、昼間と逆だ。来てからどれくらい経ったかわからないけど。 ]
――、エフ、……
[ 呼び、そ、っと引っ張る。 家まで帰れなかったら 迷惑を、かけてしまう ]
やくそく、
[いつもより、少しだけ ぼんやりした声になった。 歩く、歩くから、だいじょうぶ**]
(+88) 2015/08/08(Sat) 13時半頃
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―バーで飲んだもの>>*34―
……頼んで、ないすけど
[ サービスだと。 気を遣われているんだろうか。 さっきのアレンジコーヒーといい、なんてできるマスターなんだ。きっと昼間は休み時間に違いない ]
すんません、いただきます
[ 恐縮しつつ、いただく。 初めて見る酒だ。綺麗なあわいクリームオレンジ色。 ]
……うまい
[ 口当たりが優しい。 なんだ、こう、この。俺の語彙が足りないけど、うまいのだ。つい、飲み過ぎそうな感じで。 ]
(+89) 2015/08/08(Sat) 16時半頃
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[うまい酒は進むもので。 >>+88 うっかり、瞼が重くもなる。
その間、ちらりと 忙しく働くマスターや>>*31トレイルをはじめとした店員の働きぶりを見た。てきぱきしてる。すごい。]
(+90) 2015/08/08(Sat) 16時半頃
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―まだあんまり酔ってないとき>>*37>>*38― [ なんの肉が分からないけど 食べたことないくらい美味いチーズ焼きをつついていたところ。覚えのある声が俺の名を呼んだ ]
――ケイ?
[ うん、そのはずだ。 厨房担当だと話していたし。 でも。そこに居たのは。 ]
――、――
[ フォークをくわえたまま、 驚き、思考、しばし停止 ]
――、…… ――、――、――、ぇっ
[ へび。 ]
(+91) 2015/08/08(Sat) 21時半頃
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[ 驚くと思考が本当に停止して、 つなぎ合わせるのに時間がかかる。
蛇を凝視して、 助けを求めるようにエフを見て もう一回蛇を見て ]
ケイ?
[ 驚きすぎて、俺は、斜め上のことばを口走った]
手、ない のに 料理、どうやって……
[ちがう、そうじゃない]
(+92) 2015/08/08(Sat) 21時半頃
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アシカは、ヒレが、ある、し
[ ちがう、そうじゃない。 二度目の脳内会議指摘。>>*40 ぴろりと舌が赤くて、ほんと蛇。]
――ぁ、え、うわ
[ 驚きの声も出るってものだ。 あっという間に、知ってる姿。 ]
……まじか……
[ 働け言語中枢。 驚きすぎてハングアップ気味。 いや、なんというか、こわいとかじゃないんだけど、なんていうんだ、これ ]
(+93) 2015/08/08(Sat) 22時頃
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……いっぱい……
[ 俺の見ていた現実は ほんの一面だったってこと、か。 本当に、いるんだ。 本の中だけじゃ、なく。 ]
ふ、不穏なこと言うな それに、……
[ 攫うのは、エフなのだ。 そう、俺は了承したし、つまり、約束。]
(+95) 2015/08/08(Sat) 22時半頃
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[>>+94 エフは。 爆弾発言が、多、すぎる。]
――っ、……す 、
[か、と顔が熱くなった。 待て、待て、本当に、それは。 この上なく、伝わったけど、 俺が無事じゃない。]
(+100) 2015/08/08(Sat) 23時頃
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――、……
[>>+96 結論を飲み込むのに少しの間。 あれ、それ、なんか、こう、 自分がさせるなら、いいってことなのか、 なんか、独占、みたいな、――違う?
ぐるぐる思考は、 眉を寄せるエフに、少しとまる]
――わるい、そんな顔、させたかった、わけ、じゃ…
[そろり、指先を伸ばしかけて、 まだためらいが、ある。
甘い笑い声に、 く、と胸が詰まってしまったが。]
行き倒れさえしなきゃ、いい。
(+101) 2015/08/08(Sat) 23時半頃
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そうする
[>>+97 やっぱり、 こういうのは直接、ちゃんと 聞くべきだろう。]
――、
[飲む、と、言ってくれたはいいが。 全然口に合わなかったらどうしようか、と、見守って]
――苦い。飲める? ……そか。よか、った。
一緒に、飲めたら、いいかなと、思って。
(+102) 2015/08/08(Sat) 23時半頃
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……ん。任せ た
[>>+99 こく、と頷く。]
代金、……
[おぼつかない指先で、 財布を取り出して、 ちゃんと、札を出せたかわからない。]
……ん。
[送る。何だか、嬉しい。 足が少しふらついた、けど。だいじょうぶ。]
(+105) 2015/08/08(Sat) 23時半頃
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[>>+103 真顔で なにを、言う。 俺がいくら鈍いって言われてても 勘違いのしようも、ない。
本当に、エフの言うとおりに見えてるに違いない>>+104 表情が多少緩んだのは、 よかった、と思った。
甘い 甘い、わらい。 もっと、聞いてみたくなる。]
でも、……原因は、俺なのに …?
[さらわれる。指先が熱い]
(+106) 2015/08/09(Sun) 00時頃
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[>>+107 ん、と頷く]
あんたも、…隠すの、たいへん?
[ちょっと、気になったのだ。 心臓を宥めながら――]
飲 むなら、好きなもののほうが いいだろうと、思っ …て。
[財布を出すのは、制された。 なんで、と疑問符浮かた。]
――ぁ、…… うん、……じゃあ、そのとき、払う。
今日は、ありがとう、で
[ふわふわした意識で、ああ、また、来る、これる、一緒に、と。つい、頬が緩む]
(+110) 2015/08/09(Sun) 00時半頃
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ごちそう、さま
[エフに倣う。>>+109 歩いてくれるのが、ありがたい>>+111 ぬるい夏の風に目を細める。 手を、離したら 迷ってそのまま、夢の中みたいにひとりになりそうで、引かれるままに身を寄せる]
――、
[心音、あがる。]
ん、――させたいわけじゃ、ない。 ……わらってたり、とか
そういうほうが、……いい
[酒は、少しだけ俺の言葉を流れ出やすくする、らしい。 道を行く、俺の家、あっち、とさすがに足が覚えている]
(+112) 2015/08/09(Sun) 01時頃
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―ほろ酔いのころ>>*45―
[酒もほどほど進んだころ、 コテツ店員にぽつり、とたずねられた。 ――?と疑問符ふわり。それから]
おどろきは、してるけど こわく、 ない。
[ほんとうのことだ。]
――いい、店だな って
おもってる
[いつもより、ちょっとだけ、口数多め。]
(+113) 2015/08/09(Sun) 01時頃
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―マスターに>>*43―
[苦笑いのマスターと、 やや強引な受け渡し、 ゆるやかな瞬きが切り取った。]
―― うまかった、す。 ―― また、きます
[>>*47 ありがとう、と。 さっき言ってくれたコテツのほうも、 去り際ちょっと見て。
つぎ、会うのも 楽しみ。]
(+118) 2015/08/09(Sun) 01時半頃
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― 帰り道 ―
[のんびり、歩くのは 久しぶりだ。 いつも、走ったり。 急ぐような、早足が癖なので。
エフがとなりにいるせいも、あるか>>+116]
……なんで?
[謝らなくていい理由になる、のは。 笑うようなら、まあ、いいのか。いいのかな。]
(+119) 2015/08/09(Sun) 01時半頃
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だいじょう ぶ
[ぎゅ、と一度目を瞑って それから、しっかり開いたつもり。 ゆるゆる進んで、どれくらいか。 住み慣れた建物が見えてくる。]
ここ、……ここの角部屋
[石造りの、集合住宅。 学生がよく使う、ごくごく普通の部屋がある。 鍵を開けるのにもたつきつつ、 ごくシンプルな青を基調とした部屋へ]
狭いけど
[――妙に、緊張する。こう、あまり、人を招いたりしないので。いや、それだけじゃ、ないけど。]
(+120) 2015/08/09(Sun) 02時頃
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