192 革命の嵐
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/04(Thu) 08時半頃
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―宿屋前→大通り― [通りは不安げに大通りの火事を眺める者でごった返していた。 あちこちの屋根や窓も顔で鈴なりだった。 お楽しみを切り上げ帰宅を急ぐ者、勝手な憶測を述べ立てる野次馬、現場にひと目見ようと我先に走る者。
「女」もまた、右往左往する人の流れを縫い、大通りへと向かっていた。 帝都滞在時に使用している館に戻るにしても、密会のために用意した隠れ家に行くにしても、どこかで大通りを横切らねばならない。
不意に横合いから突然飛び出してきた人影を避けて立ち止まる。 いつの間にかすぐ後ろについてきていた護衛が一瞬身構えるが、飛び出してきた男は謝罪も振り向きもせずに走り去っていった。 薄氷の色の瞳が一瞬だけその背を追ったが]
歩いていかねばなるまいな。この喧騒では馬は乗れない。
[呟き、再び歩き出した。]
(6) 2014/09/04(Thu) 09時頃
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―大通り― [大通りに出ると、遠く大河に浮かぶ軍艦の威容が遠く見えてきた。 すれ違いざまに耳に入ってきた野次馬の言葉から、あれが原因かと目を眇めた。 恐れ多くも皇帝陛下のおわす宮殿を砲撃できる位置にまで遡上するとは、誰の指示にせよ正気の沙汰ではない。 反乱分子の仕業であれば国家の一大事だ――と胸中で独り言つ。
いや、そのように持っていかねばならない。 「砲撃をしたのは帝都を壊乱せしめんとする不満分子の仕業」として厳しく処断し、革命家を自称するテロリストどもが決して市民に寄り添いはしないことを、愚かな民衆たちに広く知らしめる必要がある。 真相がどのようなものであっても構わない。 上手く決着できれば、革命などとほざく不逞の輩を一掃し、更迭された大臣の後釜に自分たちの党派の人間を送り込むことができる。
そのためにも早期の決着が必要なのだが――彼自身は軍を動かせる位置にはいない。 その後の政治こそが、彼の出番だった。**]
(9) 2014/09/04(Thu) 10時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/04(Thu) 11時頃
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―大通り→ ― [「女」は混乱を避け、足早に隠れ家の一つに向かって歩いていた。 「女」の目には、陸続と河へと向かう群れは、浮かれた学生か、貧しい労働者、でなくば職業犯罪者の類と映った。 守るべき家や資産を持つ者は、騒動を恐れてむしろ扉を固く閉ざし家にこもったように思える。 いずれにせよまっとうな市民であれば、自分や家族の安全を第一に考え、危難の源へ行くような愚かな行為は避けるはずだ。 「女」はそこに、救いがたい愚かさを見た。]
……民衆とは、これほど度し難いものなのか。
[思わず、嫌悪の調べが洩れる。 彼らは、稲光や落雷に興奮し、暴走する羊や牛の群れと何ら変わりはなかった。]
(23) 2014/09/04(Thu) 21時半頃
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[不意に目の隅に、見覚えのある金の髪が揺れた。]
……ポーシャ……?
[ハッとして、目を凝らすと、年下の従妹とよく似た背格好の後ろ姿が人の波間に見え隠れして。 いや、彼女がこんな時刻にこんな場所に居る筈がない、と思い直している間に、人混みに紛れて消えた。]
(25) 2014/09/04(Thu) 22時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/04(Thu) 22時頃
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人違いか。ポーシャであるはずもなかったな。
[立ち止まっては危険ですと護衛に促され、「女」は人目を避けるために、大通りを避けて隠れ家へ通じる細い通りへと入った。]
(26) 2014/09/04(Thu) 22時頃
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―隠れ家― [別名で買い取った小さな館。 そこで彼は女の装いを全て脱ぎ捨てた。 かつら、手袋、ウエストを絞った上着、体の線を隠すための下着。 そうして、改めて男としての衣服を身にまとう。 帝国随一の大貴族の威容でもって威圧したと取られぬ程度には洒脱に、才走った若造と侮られぬ程度には質朴に、流行のエスプリを利かすことも忘れず。 それは、戦士としての装いでもある。 議場で、サロンで、宮殿のカーテンの影で。 舞踏会の、廊下の、劇場のロビーの、さりげない談笑のさなか、言葉の剣を交わし、暗闘を繰り広げる。]
まずは屋敷に戻る。 誰か先に行って、馬車を用意させなさい。 屋敷に戻ったら、準備が済み次第、皇宮へ向かう。
陸軍、海軍の動向は逐一私に報告を。 例の参議官を通じて、内務大臣には探りを入れろ。
[召使が着せかける上着に袖を通しながら矢継ぎ早に支持を与える。]
(49) 2014/09/05(Fri) 00時頃
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[召使を遠ざけた後、護衛のひとりを近くに呼び寄せ、密命を耳打ちする。]
――ヤコヴレフにつなぎを取り、今夜は暴動が起きるかも知れない、と伝えなさい。 場所はそうだな、河畔の救貧配給用の食糧倉庫。 ひょっとしたら教会大聖堂と大学も略奪の被害に合うかも、と。
[護衛は一瞬怪訝そうに眉根を寄せたが、すぐにその意図に気づいたようだ。 「個人商店や市民の住居も狙われるのでしょうね?」と冷たい笑いを見せた。]
奴らは、相手が自分たちのシンパかそうでないかの区別などしないからな。 嫉みと強欲に、革命という美名をつけて略奪を正当化する。
[見つめ返す淡色の瞳は、真冬の大河のように凍てつき、何の感情も浮かばせることはなかった。**]
(52) 2014/09/05(Fri) 00時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/05(Fri) 01時頃
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―隠れ家― [完全に主の意を理解したと信じた護衛が、ヤコヴレフ――革命派の間に紛れ込ませた間諜――に連絡を取りに行く間に、ニコラスは残ったもう一人の護衛と、急いで用意させた馬に乗った。]
私達が出た後、ここは封鎖しなさい。 扉を閉ざし、私本人が訪れるまで誰も入れないように。
[馬上から、残る召使に最後の指示を出すと、今や暴発寸前の夜の帝都を駆けていった。]
(58) 2014/09/05(Fri) 10時頃
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[数時間後、ニコライの「伝言」は、間諜のヤコヴレフのもとに届けられた。
ヤコヴレフは、革命思想にさしたる思い入れもないのに、ただインテリゲンチャの間で流行っているというだけで革命派に入った貧乏学生だった。 ニコライの部下から金を受け取り、革命派の情報を流すと同時、さり気なく漏らされた体制側の情報を、苦労して調べだしてきたと称して活動家たちに伝えて悦に入っていた。 彼の持ってきた情報は大体において的確だったので、いつしか学生たちの間でも相応の地位を得るようになっていた。 それが、革命派の蚕食を企図するニコライの企みであるとも気づかず、本人は優秀な二重スパイのつもりでいた。]
(60) 2014/09/05(Fri) 10時半頃
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[今宵、彼は自分で思いついたかのように、仲間たちに食糧庫の襲撃を進言するだろう。貧民たちの困窮を救うのだという名目のもとに。 ――厳冬に貧民の餓死者を減らすために、皇帝の名で配給される古い備蓄食糧を保管する倉庫を荒らすことが何を意味するのか知らず、その後に引き起こされる事態にも気付かず。
仲間たちがそれを退けたとしても、今度は裏通りでアジテートを行うだけの自己顕示欲をヤコヴレフは持っている。 そうして、扇動を受けた一部の貧民たちは、それを「良い考え」と受け入れていくであろうことも、ニコライには見えていた。]
(61) 2014/09/05(Fri) 10時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/05(Fri) 10時半頃
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