52 薔薇恋獄
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言霊、ね…… じゃあ蛍紫君好きだよ愛してるよって言い続けちゃおうか。 ……冗談だよ。でも、蛍紫君は帰らないと駄目だからね。 蛍紫君が……死ぬ、なんて。そんなの僕が許さない。
[強く意志を宿した瞳で蛍紫を睨みつけるように見る。 そんな折だろうか、今までにないほどの激しい轟音。 普段はすぐに戻っていた明かりもなかなか灯らず。 でも、ああ、これで。 やっと彼は戻れるんだ、と。 少しだけ寂しかったけれど、心から安堵して]
[そうして光が戻った時。 抱いたままそこに収まっている紅子さんを見て悲しくなり。 そして先まで幼馴染がいたその場所に……まだいることに驚愕する]
(4) 2011/05/24(Tue) 05時半頃
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なんで蛍紫君まだいるの!!!
[声を荒げる。 それはここ久しく見せなかった、怒りの感情かもしれない]
僕には見えないけど、その幽霊の人、どこにいるの。 この辺にいるの? 聞いてるの? っていうか聞け。 僕は蛍紫君が大好き。愛してる。 蛍紫君の為だったら何でも出来るし、蛍紫君にだったら何されてもいいよ。 それくらい、心から、蛍紫君の事を想ってる。 だから、だから! お願いだから、蛍紫君を助けてよ……っ!!
[どことも分からぬ空間にそう叫ぶ。 この想いが蛍紫を助けるに足りないなんて、あるわけない**]
(5) 2011/05/24(Tue) 05時半頃
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蛍紫く……っ
[伸ばされる腕。抱き寄せられて。 さらりとした髪が頬を撫ぜた]
[言葉を失ったのは、驚いたからか、嬉しかったからか、それとも濡れた感触のせいか。 開きかけた口を閉じて、あやすように背をぽんぽんと叩く]
……うん。 ありがとう、蛍紫君。 分かってる。分かってるよ。
[――僕の事、愛してくれてる事も。 それが恋愛感情を孕んでいない事も。 全部、分かってるよ――]
僕も好きだよ。この気持ち、力になれば……いいね。
[胸に顔を埋めている相手には見えないその顔は。 複雑な思いは全て捨て、相手への想いだけの微笑み]
(16) 2011/05/24(Tue) 14時頃
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[蛍紫はすぐに顔を上げたろうか。 とかく、聞こえた浜那須の声にそちらを向く]
浸水……? 分かり、ました。じゃあとりあえず2階に……
[言いつつも、どうせ2階に逃げたくらいじゃどうにもならないだろうと思う。 でも少しでも時間が稼げるのなら。 もしかしたら、またあの暗闇が救いにきてくれるかもしれない]
――蛍紫君は。 絶対に、僕が守る。
[蛍紫と、彼を待っている楓馬の幸せを。 決して諦めない。 二人が幸せでいてくれることが、自分の幸せなのだから**]
(17) 2011/05/24(Tue) 14時頃
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[先に二階へ、と言われれば]
嫌。 蛍紫君が一緒じゃなきゃ、いかない。 何? どこいくの?
[踵を返す幼馴染の背を追う。 どれほど先に行けと言われても引く気は全くない。 問答している時間の方が無駄になると向こうが折れてくれるだろうか。 勿論そうでなくとも、後ろをついていく]
[それは傍にいて、自らの想いで奇跡を願う為でもあり。
死ぬ前に、別れる前に、一分一秒でも傍にいたいという願いであり]
(22) 2011/05/24(Tue) 18時半頃
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[荷物を半分持ち歩く合間、急に立ち止まり。 静かにというジェスチャーをされれば口を噤み。 自分には何も――否、雨の音しか聞こえないけれど。 そのまま暫くの後。聞かされた言葉に]
外……? ん、そっか。やっぱ大事なのは、想い、なんだね。 自力で逃げる方法とかがあればとっくにやってるしね…… でも……外。ねえ、いなくなった皆は、ここじゃないとこ……つまり、外にいるんだよね。 だったら、だったら蛍紫君は、きっと帰れる……よね?
[楓馬がいる。待っている。そして蛍紫も彼を求めているだろう。 互いに引き合う想いというのは、何よりも強いのではなかったのか?]
まあ、僕は、うん。無理だね。 家族、もういないし。
[恋慕が絡むのであればなおさら。 もう卑下するのはやめたけどそれを抜きにしても、自分が誰かから愛されるなんて思えなくて。 そして親愛の情であっても、もうそれを向けてくる者もいなくて]
(28) 2011/05/24(Tue) 19時半頃
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それに、僕も。 僕が、ずっとずっと蛍紫君のこと、強く。想ってるから。 出て行けるように、逃げられるように、生きられるように。 だから大丈夫。きっと大丈夫。 蛍紫君だけは何があっても守るから。
[それは自分に言い聞かせるようでもあり。 願いが形になるように言葉にしているようでもあり]
(29) 2011/05/24(Tue) 19時半頃
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―― 台所 ――
[玄関には向かっただろうか? 行ったのならば見たと答え、行ってなければ聞いたと答え]
雨、全然やまないですからね。 これだけじゃ……すまないって、ことなんですよね。
[信じ難い、信じたくない、死の宣告。 他の人間を目の前にしても、やはり思うのはただ一人をどうやって助けるか]
(31) 2011/05/24(Tue) 19時半頃
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[差し出された荷を反射的に受け取り]
もしかして、歩いて逃げるつもりですか織部先輩…… ……いや、うん。諦めるより、僕も最後まで足掻く。 ただ、すみません道はほとんど。 鞄とかは、とりあえず全員分運んで多く入って入りやすいの、使いましょう。 あとは…… ……。 火、の、おこせるもの。必要だと、思います。
[正攻法(?)で考えるのであれば、それは必須になるだろう]
(33) 2011/05/24(Tue) 20時半頃
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……ん、そうですね。 ただ待ってるのと、変わりないのかも。
[自分は蛍紫を信じてるから、蛍紫のいう事も信じてるけど。 客観的に、物理的に見れば確かに何もしていないとも言えるから。 少しでも縋りたい。なんとしてでも助けたい。助かりたい。 その気持ちは確かだから、同じように手を動かす]
[そして、首を振る相手に対して]
……駄目ですよ。 だって、この雨。濡れたら乾かしたり、体あっためたり。 絶対必要になります。 僕は………………大丈夫、ですから。
[いつものように強がった笑みは浮かべない。 真剣に、悩み、考える顔]
(36) 2011/05/24(Tue) 20時半頃
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――……。
[何か言いかけたけれど、口を噤む。 そして再び開く時には、子供の頃のように、翳りの無い笑顔と共に]
うん、そうだね。僕も一緒に連れてって。 一緒に逃げよう。助かろう。
[もう逃げる事で自分を守ることはやめた。 たとえ傷ついても、正面から向かう事に決めた]
だから紅子さんも一緒ね。最後まで僕につきあってね。
[ぎゅ、と優しく抱きしめる]
(41) 2011/05/24(Tue) 21時頃
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雨がやんでくれれば、いいんですけどね。 そうすれば水も引くし外にも出れる。 ……逆にやまないと、浸水。きっと悪化しますよね。 くるぶし辺りで危険、膝下は死ねる、腰まで浸かったら死を受け入れろレベルでしたっけ。
[頭の中で水害のシミュレートをしながら。 特に流水は危険だ。雨で流れ続けてるのなら、まず水に触れないほうがいい]
僕達も荷物とか、用意したら。上にいくつもりだったので。
[高い所に向かうのには同意する]
(42) 2011/05/24(Tue) 21時半頃
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[懐中電灯受け取って]
助かります。 これだけあれば、順番に使えばかなり持つでしょうし。
[荷物の準備は色々と難しい。 必要なものがなければ困るけれど、多すぎたら体力を無駄に消耗するばかりで。 あまりこういう事には慣れていない。 思えばずっと親に、兄に、幼馴染達に頼りっぱなしだったな、と]
紅子さんは……
[迷う。鳥籠は部屋に残っている。 この天気の中外に出るとしたなら、飛ばせるわけには行かない。 かといって籠に入れると、何かあった時に飛んで逃げる事が出来なくなる]
…………外、出るとしたら。 絶対僕から離れちゃ駄目だからね。
[結局鳥籠は荷物から除外した。賢いこの親友を信じる事にした]
(48) 2011/05/24(Tue) 22時頃
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仕事が恋人、は僕はちょっとやだなぁ。 どうせ人じゃないなら紅子さんがいいね。
[まだ屋内ではあるけど、言いつけどおり自分から離れない鸚鵡に頬を寄せ]
そういえば、皆荷物そのままでいなくなっちゃったから。 諦めてもらうしかないかな。 持って逃げるとか流石に出来ないし……
[そもそも逃げる事が出来るのかどうか。 その不安は口にしない]
(52) 2011/05/24(Tue) 22時半頃
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ヨーランダは、目を逸らした蛍紫を不思議そうに見た。
2011/05/24(Tue) 22時半頃
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……そういえば、紅子さんのことも聞かなきゃね。 うん、やっぱ頑張って逃げなきゃ。
[寄り添う紅子さんの羽をそっと撫で付ける。 その感触が、温もりが、力を与えてくれる気がした]
(54) 2011/05/24(Tue) 23時頃
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ヨーランダは、ディーンに話の続きを促した。
2011/05/24(Tue) 23時頃
ヨーランダは、ベネットに話の続きを促した。
2011/05/24(Tue) 23時頃
ヨーランダは、ただ黙って。立ち尽くして。蛍紫の様子を見ている。
2011/05/24(Tue) 23時半頃
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……………蛍紫君。
[掠れて、上手く声が出ない。 分かっていた。 望んでいた。 それなのに]
[自分の醜さに腹が立つ]
(64) 2011/05/25(Wed) 00時頃
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良かった、本当に……うん、良かった。 早く行って。行ってあげて。 僕の大好きな人を、困らせないであげて。
[溢れる涙は喜びと悲しみ。 これで彼は助かるんだという気持ちと。 やっぱり自分は選んでもらえないんだという気持ちと。 これで彼が喜ぶんだという気持ちと。 真逆の気持ちが心の中でぐるぐる混ざりあい、雫となり頬を伝う]
ねえ、やっぱりお願い……紅子さん、つれてって。 僕は……僕達は、頑張って自力で逃げてみせるから。 この天気だと、紅子さん飛べないし。 僕もずっと抱えててあげられないし。 蛍紫君が連れてってくれたほうが、助かる。
[一度強く、長く、抱きしめる。 小さな声で『伝言、宜しくね』と呟いて。 たとえ断られようが無理矢理にでも押し付けるつもり]
(66) 2011/05/25(Wed) 00時頃
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