180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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[―――それだけを告げて、銀の文字は掻き消えた]
[……門を抜けたその先。 淡い白金に染まる祝祭《Festival》の地へ、 子供は足を踏み入れた**]
(111) bou 2014/06/24(Tue) 01時半頃
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─ 銀の華揺れる光の庭にて ─
[光が足元を埋める、光の庭を 子供は色の無い目でゆっくりと見渡していた]
[その子供の背中に掛かる声>>133 ―――そう時間も立って居ない筈なのに、 なぜか懐かしいと思えるその声の先へ、子供は振り向き]
――――――――――、
[そこに居るセシルとロビンの姿に色の無い目を向けた]
(144) bou 2014/06/24(Tue) 23時頃
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[呼び声に応えるように、子供は足を進める]
[明確な「命令」も無い。 急ぐ必要も無い筈なのに、子供の足取りは少し早く。
銀の華を揺らして、主達の元へと辿り着いた]
…………帰還しました。
(145) bou 2014/06/24(Tue) 23時頃
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…「遊ぶ」?
[礼に似た言葉>>134に僅かに首を傾げ。 途端、突きつけられた指と怒りを主張するセシルへ、 子供は色の無い目で一つ瞬きをして。 一度ロビンの方をちらりと見た。 主の意を掴みかね、無表情なりに説明を求めでもしてるように]
[続いた言葉>>135に子供はまた首を傾げ]
………“暇”?
[兵器に暇を与えるとは、つまり役目を終えたとでもいう事だろうか。意を掴みかねる事ばかりなのか。子供はおうむ返しに言葉を返す]
(146) bou 2014/06/24(Tue) 23時頃
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[名前を呼ばれ、子供は目線をセシルの目へと合わせる] [王たる堂々とした態度のセシルと比べて、意思の乏しい子供の瞳はまるで対極だ]
[主の言葉>>136へ、子供は一つ頷いて]
―――記憶データは、全て復元されました。 元の世界へ帰り、実行しなければならない事があります。
[抑揚の薄い声で返事をする] [軽口めいて笑うセシルを、子供は数秒眺め。ソフィアへと、一度視線を移し]
[本心のような言葉を言うセシルへ、子供は数秒黙った後に]
―――了解しました。マスター。
[小さく、だが確実に頷いた]
(147) bou 2014/06/24(Tue) 23時頃
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[もう一人の従者の名を呼ぶ声>>137に、子供はセシルからロビンへと視線を移す] [二人のやりとりを色の無い目で眺め]
……………暇の間に、やらなくちゃいけない事ができた。
ボクは、暫くマスターの守護から離れる。 だからまた、マスターは貴方に任せる。
[かつて>>1:403とは逆の形で、子供は抑揚のない声で告げた]
(157) bou 2014/06/24(Tue) 23時半頃
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貴方なら任せられる。
――だけど、また。 "二人分"必要になったら。 その時は、ボクも応える。
[抑揚は薄くとも、当然のように告げられた言葉は かつて子供にかけられた言葉>>457と、同じような意図を持って]
[そう言いながら、子供は銀のリコリスの海の中に身を屈め、 その銀線を描いて煌めく花弁の中から、子供はひとつの石 ――子供の力の一部、「零色の輝石」《プリズマティック・ゼロ》を拾い上げた]
(158) bou 2014/06/24(Tue) 23時半頃
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留守番 ジョージは、メモを貼った。
bou 2014/06/24(Tue) 23時半頃
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[芝居がかった言葉>>167にも、 大袈裟に広げられた翼にも、無機質な瞳が動じる事も無く]
それが、マスターの命令《望み》に叶う物なら、従うまで。 ……そういうもの。
[まるで子供が真似る、言葉遊びのように。 かつての言葉を倣って返し>>1:457]
[哂うロビン>>169へ、子供は一つ頷いた]
(170) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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……任せたよ。ロビン。
[兵器の同胞たちへ掛ける言葉と同じように。 子供は胸赤鳥の名前を呼んだ]
(171) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[白金と銀の華の庭に、鐘が鳴り響き続ける]
……そろそろ、時間。
[やがて子供は空を見上げ、セシルとロビンの方へ向き直る]
――マスター。ロビン。
―――、
[そこで一度、言葉を切った。 言いかけた言葉はかつてと同じ「別れ」《La Jodaso Stiana》の言葉>>4:241だったが]
[子供は暫く黙った後、]
………………また いつか。
[やはり、無表情で色の無い目のまま。 「再会」の言葉を告げる。]
(172) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[主達を背に、子供は一人白金の海の中を歩きだす。 子供の身体の周囲に、再び銀の文字が小さくちらついた]
《………ボクにかけられた銀の力を返上すれば、 確かにこの世界は安定し、元に戻る》
《ボクらが来た、過去の世界にね》 《その対価に、銀の主から得た恩恵も無くす。 未来や災厄に関する記憶データも、 ココロ《エラー》を制御する術も》
《ボクらはまた、終わらないウタを歌う為に、 同じ歴史を辿ることになる》 《キミには未来の記憶メモリもあるのに わざわざ死にに行くんだね》
[全世界に永遠に続く戦争を望んだ兵器。―――これから辿る未来の子供は、それを止める為に現れた若き希望達によって、撃ち滅ぼされている]
(177) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[かつての戦いの記憶を思ってか。暫く、黙っていた子供はやがて抑揚の薄い声で銀の文字へと答えた]
兵器に「死」という概念は存在しない。 ……それに その先の未来で、 ボクが完全に消えるわけじゃない。
ボクにはキミの方がわからない。
もう一度デバイスを起動させて、 銀の力を有すれば、世界の崩壊もココロ《エラー》の制御も キミの目的は達成できるはず。
《……言ったでしょう? 鐘の音(不協和音)に酔って、頭が痛いんだ》 《どうだっていい。好きにしなよ》
―――……理解不能。
《それはまた、奇遇だね》
(180) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[子供は足元に広がる一輪の銀のリコリスを摘んで、小さくつぶやいた]
システムネーム「零色の輝石」《プリズマティック・ゼロ》、起動。
―――力を還元し、一部記憶の同期キーを作成。
[子供の声にこたえるように、手の上の花は形を変え。やがて小さな種の形に変化する]
《……おやおや。恩恵を持ち逃げする気?》
一部だけ。安定には問題ない範囲。 「マスターの国《セカイ》を見に行く」為には必要。
―――だから、内緒だよ。
《「マスターの命令には服従」。改訂三原則、か たかが0と1の集合体の癖に、ずるい真似をしたものだなあ?》
(181) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[子供は手に残った種から、空へと顔を上げた]
…………ボクは、ボクの世界の未来にある『再生の道』を望む。
[子供の身体から銀の文字が離れ、空高くへ消えていく] [空へ上る銀の煌めきを、子供が目で追う事も無く]
(182) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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―― こうして、また一つの世界の支柱は安定した ――
(183) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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―――プログラム、起動。
[ヴォン、と重々しい音を上げ。 銀の華が咲く光の庭に、紅い紅い月が昇る]
[子供は紅い扉が齎した空間の裂け目へ足を踏み入れた。
…その裂け目が消える前に一度だけ振り向いて。 ロビンとセシル。――アルフレッドの姿はそこにあるだろうか。
彼らへ向けて小さくゆるく。手を振って]
[扉は閉ざされ。 満月から、三日月へ。 まるで瞳を閉じるように、紅い月は静かに消えた]
(184) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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――――――――指定期間の記憶データを削除。
……デバイスネーム「聖13天使の像の《核》」、再起動。
(185) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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―狂天使舞う血に濡れし浮遊城サンタジェロ・冒涜の大聖堂―
[人が神に祈りを捧げるその場所。 美しくも薄暗く――――闇に沈むその場所で]
[兵器は静かに瞳を開ける]
(187) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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……………
Freude trinken alle Wesen (全ての存在は)
An den Brusten der Natur; (自然の乳房から歓喜を飲み)
Alle Guten, alle Bosen (全ての善人もすべての悪人も)
Folgen ihrer Rosenspur. (薔薇の路を辿る)
(188) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[かつての色の灯らない目ではない。 狂気に塗れた瞳を、歓喜に細めた]
[やがて星を、世界を救うべく兵器の元へと乗り込んできた英雄達へ。兵器は浮かべた笑みをひどく狂気に歪ませた]
(189) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―――それじゃあ早速 遊びましょうか?? ボクも貴方がたと遊びたくて遊びたくて、ココロが疼いて仕方なかったんですよ!!
改めてようこそ!!終わらないウタ《戦い》の舞台へ!
貴方がたは選ばれたニンゲンです。 この星で、ボクと遊ぶ最後のニンゲン。
さあ、死の宴の開幕だァァァァァアアッ!!!!!!
[壊れた大聖堂。響く狂った笑い声] [若き希望と狂った悪意がぶつかり合い奏でられる最期のウタ《戦い》が、浮遊城サンタジェロを有する聖都アルビオン――『箱舟』を包む―――!!]
[―――――to be continued…for DDBの爆ぜる戦場 9days]
(190) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―星を渡る船『箱舟』こと 空中城塞都市 アルビオン―
[―――ここはかつて、戦場になった都市。 かつて『聖戦』と呼ばれた戦争が、多くの命を奪い。 そして、世界の未来を賭けて、若い希望達が狂気の兵器と争いそれを打ち破った都市]
[―――そして、今は 星を渡り“龍脈”と呼ばれる星の命を分け与える、 宇宙を渡る船である]
[そのかつての都市の一角は花畑になっていた。 白月花《セレスティアル》※1と呼ばれる花が咲き誇る花畑の中。
―――命溢れる花畑の真ん中に、子供が一人]
[※1 白月花《セレスティアル》 古代から続く、花の一種。古代、旅人の生還は稀であった。 そこで月と星の女神たちの加護を願い、旅人は常咲き花《アマラントス》を携え、近しい者は白月花《セレスティアル》を戸口に飾って帰りを待った。2つの花が再び出会う日を願い、乙女たちは毎日戸口の花を取り替える]
(192) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[その白い花の海の中に、一輪だけ銀のリコリスが咲いていた]
[―――子供の世界で「夜光の絆」に導かれ、蒼い双王へと落ちて行った銀の星。あの輝きにも似た銀色。 ―――否。この銀は、若さ故の強欲のような。 全てをその輝きの内に飲み込むような。意志の強い輝きを持っていた]
[導かれるように、白い花畑の中で揺れている銀を掴んだ瞬間]
[狂い、全てを壊しかけた記憶の全て。 ―――そして、銀を廻る世界を救う戦いにあった記憶の全てが 零(ゼロ)へ戻った筈のメモリの奥で、銀の光と共に「何か」がちらついて]
(196) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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――――――――――――、 ……………………… 、
[無表情だった子供の目が、僅かに見開かれた]
(197) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[糸の切れた人形ように動きを止めていた子供に、 遠く、美しいテノールの声が届く] [その声に応えるように、子供は一度そちらへと振り向いて]
[―――やがて、小さな足で歩き出した]
[子供の小さな腕一杯に詰んでいた白い花束は、石碑へと。 ―――子供の小さな手には、一輪の銀のリコリスだけが残った]
[そうして、赤い双王と華の乙女、不死鳥の魂。 戦う力を対価に得た、「家族」の元へ歩き出す]
(198) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[その者達と共に見たのは、 彼らが救いたいと望んだ目前に迫る灰色の星『インダストリアル・グレイ』と、宇宙に流れる無数の流れ星]
[その光は、蒼天の空に見た流れ星>>2:292にも似て]
[子供はその空を見上げた。 色の薄い目が、流星の光を反射する]
(199) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[ 『流れ星に願いをかけると、それは叶うんだ』 >>*0 ]
(200) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[―――願いをかけるとすれば、何をかけよう]
[全てが終わって。 「落ち着いたらまた、”扉”を開いて、会いに行く」]
[ ―――いいや、それはきっと願いじゃなく ]
[ いつか成し遂げる命令《order》だ ]
[ 彼は、誇りに思う「マスター」なのだから ]
(201) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[いつか、そう遠くない未来に。 機械は夢を抱く。>>4:186
白と銀に輝く城の空に、紅い月が昇る日を]
(203) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[ あの時のように。 その呼び声>>2:333に応えて、会いに行く日を**]
(204) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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