197 獣ノ國
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――天使が君のところに舞い降りるまで、だっけ?
[時刻。それが正確にいつを指すのかは分からないにしろ、昼頃といえば長針が指し示す数字はきっと。]
哀れな獣、か。それでも構わないかもね。
だってその間、君はベルでいてくれるんだろう?
[巫山戯た調子で流暢に言葉を綴ろうとして男は、口を閉ざして。]
――もし、狩人がいたのなら……左胸にキスして欲しいものだね。
[痺れるような渋味を一気に流し込みながら、甘美な夢を塗り潰して――唸る。]
(122) 2014/10/07(Tue) 20時半頃
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なんて、ね! 君のように上手に芝居も出来ない僕じゃあ役者不足かな。
僕にはビーストなんて主役は無理だね。端役でいい。確か美丈夫なんだろう?僕は。
ガストンは、そろそろ家に帰るよ。狼に襲われないように、ね。
[そして甘ったる過ぎるチョコレートにフォークを突いて、はにかむ。]
君との芝居はとても楽しかった。少しガストンの気持ちが分かったような気がするよ。 だから改めて礼を言いたかったんだ。
――初めまして、ジャニス。
僕はヤニク。遊びに付き合ってくれて楽しかった! 君の旅路が良いものでありますように。
[口に運ぶ最後の一口。口内を満たす甘いチョコレートを平らげた男は席を立つ。
唐突な行動に相手をどのように思わせただろうか。 ちらりと視線を一度彼に向けたものの、男は悪びれる様子もなく、口元を緩めている。]
(123) 2014/10/07(Tue) 20時半頃
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――またね。
[“今日しかない”ということと、詰められた取っ手のついた旅行鞄。
彼の行く先が何処なのかは分からずとも、男は敢てその言葉を選んだ。
ここは小國。入国の際に厳重なチェックがされることを加味すれば、再び出会える可能性は如何程なものか。
それでも狼男は、軽い口約束を並べて]
――そろそろお婆さんの皮を被ってくるよ。
天使のご加護があらんことを。
[悪戯な笑みを最後に張り付けては、その場を去ろうとしただろう。*]**
(124) 2014/10/07(Tue) 20時半頃
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―カフェ→公園―
[カフェではあれから幾らか話したかどうか。
ふらふらと男が辿り着いた場所といえば公園。 全てが始まった場所でもあった。
だが噴水前には誰もいないし、ブランコの軋む音も聞こえない。
小石が辺りに散らばり、花々が揺れているけれど、タイミングが重なったのか、今は男の独壇場であった。
あの日と同じように腰掛けながらまだ口内にて残るチョコレートの味に舌を出しつつ、デニムの中を弄る。
コツン、とした硬さに端末の存在を思い出して、先程確認したまま返事をしていなかった一件>>95と新たに届いた一件>>136。
気を取られていたから気付かなかった。足元に一匹の白猫が擦り寄っていただなんて。]
――…ん?
[すりっと布を撫でる毛玉。みぃ、と小さく喉を鳴らす子猫に男は目元を和らげて、伸ばした片手で喉を擽りつつ、余った片手で返事を打つ。]
(155) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:カリュクス ―――――――――――――― Re:件名なし 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― 同じ読み物であっても、視点や考えを変えれば新たな視点や発見がある
それは同じ経験であっても全く異なる経験 既視感を感じつつも得られる充足感はまた違う味
それを味わうために人は、昔の書物や風流を重んじることもあるのかな
(157) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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だって証拠を見せろって言われたんだ! この耳じゃあ満足しなかったらしくて、なら尻尾のない僕が見せられるものはこれしかなかったんだよ
話すことが得意でなくても『視る』ことは得意じゃあないか 僕は『視る』ことは苦手だから 君の力を借りたいのさ
知っているよ 彼は君を天使だと呼んでいたく気に入っている様子だったから、きっと楽しみにしているだろうね 楽しんでおいで
ベネットかい…? そう言えば僕も昨日彼と約束をしていたんだけど姿が見えなくて… 僕も探してみるよ 待つといっても無理はしないようにね ――――――――――――――
(158) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:トレイル ―――――――――――――― Re:Reおはよう寝坊助さん 20xx年 10月3日 ――――――――――――――
ああ、もしかして君の店に訪れていた確かティソという名前の少年かな?
何だい随分と優しいじゃあないか なら用意しといておくれよ?
もし、ケーキを買うのならチーズケーキとチョコレートケーキ以外だ
最近飽きてしまってね 食べるのなら、アップルパイがいいな 気分なんだ何となく
追伸:正解だと言ったのなら?君は、主人公になるのかい? ――――――――――――――
(159) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[送信し終われば、手持ち無沙汰に携帯を弄る。 随分と席を外していたコミュニティサイトは、ちらほら活動しているよう。 それでも、もう人間のフリをする必要がなくなった獣は暫く眺めるだけに留める。
友人によく似た青年のレスを最後に。]
(160) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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[獣達の中で噂になっていることなど露知らず、男は端末をポケットに突っ込む。
腰を上げた男の影を追うように、猫が尻尾を揺らして歩み寄るので]
――また会いにくるよ。
[なんて戯言を投げつつ、商店街へと、本屋の方角へと向かっていく。
その道すがら、何色にも属さない透ける雨具を手渡した少女の言葉>>149を思い出せば双眸を眇めてみせるのだ。]
(161) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――全く。女の子ってヤツは分からないね!
[嘘つきだと自称する少女から貰った皮肉の数々>>149]
手紙を受け取る人が皆、嫌な人だというのなら。
それを心待ちにしている人がいるというのなら。
――君は、最低だね。
[鼻を鳴らし、花を散らし、男は嗤う。]
綴った文字の一つ一つは、お喋りより簡単に、ウソが吐けるんだから。
[風が頬を撫でる。何者にも防がれることのない髪が揺れる。]
(162) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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――君は、誰のためにウソを吐いているのかな。
[独り言を小石代わりに落とす。落とす。
無駄な行為と分かってはいても、男は歩を進めて。
向かうは本屋。選んだ道草はポツポツと落ちる独り言。友は、供は、いぬまま。]
――…何が欲しい、か。
[囁くような声は風に描き消えた。]
(163) 2014/10/07(Tue) 23時半頃
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―商店街―
[ポツポツと胸に落ちる言葉を口遊む>>162>>163
ところどころ外れた旋律を遮断したのは二人分の振動>>177>>200
その内、先に開いたのは、金糸雀からの便り。]
(218) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:カリュクス ―――――――――――――― 件名なしじゃ寂しいね 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― そう、僕の好きなグレープフルーツジュースも気分によって味が変わるのさ それが楽しくて飲んでいるのは君にだけに伝える秘密だよ?
心によって左右されるのなら、君があの日本屋で買ったという硝子で出来た女の子の物語はどんな意味があるのだろう
いつまでも老けることもない朽ちることもないけれど、壊れやすい女の子
それを永遠の美と捉えるか儚い作り物だと捉えるか、変わりそうだね
なら君は、受け継がれていくことのない失われていった言葉は、何故忘れられてしまったのだと考える?
(219) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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雌でも愛らしく鳴くじゃあないか しかし鳥ならば聴力が冴えているのかな? 翼でダメなら音を拾ってみる…とかね
大事な書類…? ああ、物語を綴り手になるために必要なもの、なのかな?
構わないよ どうせ暇をしているから 他の人にも会えたのなら聞いてみよう 無理なんてしていないさ 友達と話がしたいだけなんだから、気にせず
追伸:疲れたのなら、喫茶店で甘いものを、勧めるよ それに、そこで待っている僕の友達も君のように人を探しているらしいから、何か分かるかも ――――――――――――――
(220) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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[広い視野を持った鳥の囀りに思わず感嘆しつつ文字を綴れば長ったらしいものになってしまった。
元より人と対話するのが好きではあったけれど、少し助長過ぎたかと男は珍しく懸念。
されとて、彼女の探し人の行方に音男の緩んだ顔も引き締められる。 そして、自分を友だと告げてくれたあの人>>210も人を探しているのだと、言葉を思い返しながら送信ボタンを押した。]
[そうして二人目の友人には、硬くなった表情が微かに和らぐ。 今も舌に残る甘ったるいケーキの味ではぐらかすように文章を綴り出す。]
(221) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:トレイル ―――――――――――――― Re:Re:Re:Re:おはよう寝坊助さん 20xx年 10月3日 ――――――――――――――
分かったも何も、僕も見ていたからね それにしても何たって君のところへ? いつの間に仲良くなったんだい?
ちょっとね それは楽しみだ
笛吹き男にでもなれって? 僕は確かに歌うのことは好きだけれど…君は僕の歌を聞いたことがあったかな それともお婆さんを食べて君が迎えに来てくれるのを待てばいいのかい?
(222) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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なんて、ね! 君の手には銃は似合わないけれど
追伸:たまには、君が僕を探してくれてもいいんじゃあないか いつもと違って、ね
ついでに本屋の彼が何処へ行ったか、君 知らない? ――――――――――――――
[相変わらず男が紡ぐ物語めいた遊びに生真面目だと考えている彼はどのように受け取るのだろうか。
ぼんやりと考えつつ、それもまた電子の線に辿らせて。]
――僕は、友達に恵まれていたんだね。
[唇は、ゆるやかな弧を描く。 そうして男は思い出す。 朝を告げる鐘の音。正確に寸分変わらず響く日常。]
(223) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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[それと同じくして、生真面目に日々を送る男の顔を思い出す>>2:397 男の毛嫌いする蜘蛛と同じように何処までも気の合わない男のことを。
12時を告げる鐘。けれど魔法は解かれないと。だから追いかけるのだと。男の言葉>>2:408通り時計の針が“止まっている”ことなど素知らぬ男は、ただ。]
――…あぁ、不味いなぁ。
[苦々しく、それでも尚、忘れることのない最も嫌う男の顔に視線を逸らす。
それは昼を訪れる前のほんの一コマ。軽く銀髪を散らせば当初の目的を果たすために男はつま先を地に訪れるのだ。
小石もパン屑もなしに。]**
(224) 2014/10/08(Wed) 10時頃
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―昼頃・本屋前―
[結局辿り着いた時刻は昼を回っていた。
いざ着いたものの、辺りを見回せどその姿を見つけることは出来ずに肩を落とす。
その時に枝葉を震わす微かな囀り>>228 誰のものであるか気付いた男は目元を和らげて指を動かす。]
(271) 2014/10/08(Wed) 20時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:カリュクス ――――――――――――――
20xx年 10月3日 ―――――――――――――― 意外…かい? 後はワインも好きだけれど 鳥だから、か 確かにらしいかもしれないね ならアップルパイ、なんてどうだろう? 今ちょうど友達に強請ってきたところさ。
そうだ、明日にでも食べに行かないかい? 本屋近くにいるんだけれど、ベネットは見つからないんだ もしかしたら彼も忙しいのかも
だから英気を得てもう一度探すのさ シャーロックのように鮮やかに軽やかにね
そのためには君の聴力を借りて、夜ならば僕の目を使えば探し物はきっと見つかる 僕はそう思っているよ
(272) 2014/10/08(Wed) 20時半頃
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話が飛んだね! そうそう、疲れている時には甘く感じる、だろう? その違いが僕を楽しませるのさ 退屈は好きじゃあない いつでも冒険がしたいんだ
僕は好きなものしか選ばない 味が混ざってしまっても気にしないよ それでおかしな味になるのも一興 欲張りに生きたいのさ
そう、僕の大切な宝物 君の翼に隠しておいてくれよ 囀るのはまた今度 君の秘密かい? …何だか楽しくなってきたよ!
秘密というよりは、お願い、かな 君の好きな歌を教えてくれよ 僕はその、あまり歌が得意ではないんだ だから …これじゃあ僕の秘密だね! やっぱり、そうだ どうして、君は冬の空を望んだんだい?
(273) 2014/10/08(Wed) 20時半頃
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夢の中の恋人、か その中でも彼は幸せだったのかな 彼の自己満足だとしても、さ 君は、彼が幸せだったと思う? 君が彼の立場なら、どう思う?
…その発想はなかった 失われたというよりは、きっと永遠にその物語だけに刻まれたものなんだろうね
そうだね 本は良い だからこれからも君の話を聞きたい
ふふ、そうするよ でもカリュクス 君も僕の友達なのだから、おいでよ 君との話はとても楽しいよ
追伸:確かそう言っていたよ だから何かわかるといいのだけど… また君さえよければ結果を教えておくれ ――――――――――――――
(274) 2014/10/08(Wed) 20時半頃
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[綴り終わったそれの長さに我ながら男は口元を引き攣らせる。 小鳥との唄はつい、男の口を滑らせる。
流暢に、つらつらと並べる言葉の羅列は少しのウソと本当に収められており、確かに空気を吸うようにいとも簡単に選ぶことが出来るのだ。]
――だからこそ、面と向かって話す方がきっと。何かを偽らずに済む…なんて。
役者でもないのに、そう偽るのは、きっと。
――…やっと、少し分かった気がするよ。
[人を欺く理由。幾つでも選べるそれらを全て切り捨てて、男は、深く息を腹に溜めては、吐き出す。
そして、行き着いた理由に、本音に、同族嫌悪のようなものが背筋を襲う前に、捨ててしまうのだ。]
――自分のためさ。**
(275) 2014/10/08(Wed) 20時半頃
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ヤニクは、カリュクスにあてるメールの件名に悩んだ挙句打ち忘れていたことに気付いた。*
2014/10/08(Wed) 20時半頃
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―本屋前―
[男がその場所に辿り着いたのは昼頃。ティータイムに差し掛かる前の時刻。
一昨日訪れた時は友人の一人である若い青年が番をしていた、その場所は何故か静まり返っていた。
元より番に二人付けているというよりは一人が残って店番をしている印象だっただけにタイミングが重なったのかもしれない。
がらんとした室内に足を踏み入れることは何故か場違いに見えてしまい、男は結局扉に手をかけることもせずに背を向ける。
置きっ放しにされた鍵がカウンターにあることも知らずに。]
(303) 2014/10/08(Wed) 23時半頃
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―昼頃・本屋→公園―
――さて、僕は犬のお巡りさんになるのかな?
[呟きつつ歩を、心当たりのある場所へ向けようとして、確かに友人の一人であるのに彼が何処へ向かっているのか検討が付かず。
配達に向かっているのだとすれば、何処だろうと悩みながら迷うつま先を商店街へと向けた道すがら、見知った影>>290と擦れ違ったような――気がしたものの、急いた男は結局、足を止まることもなく。
気付けば繰り返し。公園まで巻き戻していた。]
――…どうしたものか。
[苦笑する男の耳に届いたのは、愛らしい毛玉の声>>299 それはひと時を共にした寸分限りの相棒と酷似しており。
男は端末を弄り、二人に文章を綴る。]
(304) 2014/10/08(Wed) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:ヤニク 宛先:オスカー ―――――――――――――― 親愛なる僕の隣人へ 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― やあ あの日はどうも 君が赤頭巾を受け取ってくれたおくれでとても身軽になったよ あれは役に立っているかい?
今日連絡させてもらったのは本屋の彼、ベネットのこと 僕の友達なのだけど昨日から顔を見なくてね さっき君の姿を見たような気がしたから、もしかして君も用事があったのかな、なんて
君と同じように彼のことを探している女の子もいたものだから気になって連絡させてもらったよ
もし、君の探し人がベネットなのだとしたら、見つけたら教えてくれるかい? ヤニクが会いたがっていたって 礼は…そうだな 君にもアップルパイをお裾分けしようかな ――――――――――――――
(305) 2014/10/08(Wed) 23時半頃
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―――――――――――――― 差出人:クロ 宛先:クラリス ―――――――――――――― 素敵な君へ 20xx年 10月3日 ―――――――――――――― やあやあ 約束を果たしに来たよ
君の後ろを見てごらん ――――――――――――――
[送り終えれば男はゆっくりと、そうっと背後から忍び寄る。 ばれないように獣足で気配を隠してみたが、彼女は気付いたか。]
(306) 2014/10/08(Wed) 23時半頃
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――やあ、お嬢さん。これから何処へ向かうんだい?
(307) 2014/10/08(Wed) 23時半頃
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[昼前、男が一方的に押し付けた再会の約束と共に戯れていた白猫は、今や何処かに姿を晦ましてしまった>>325
鳥と、猫。全く異なる存在であるというのに、ただ白いというだけで胸に過る焦燥感は何なのか。
男は心中で言い知れぬ圧迫感に唇を引き結ぶが、すぐに目元を和らげる。杞憂だろう、と。理由を付けて。]
お使いに?そういえば今日こそ花屋に迎えたのかい? ひとりじゃ大変そうなら送っていってあげようか。それこそお巡りさんのようにね。
[見下ろす瞳は相変わらず何処か険を帯びているような気がしつつも見ないふりを。
けれど彼女の唇が紡ぐお使いには、男は閉口して。]
――そう。濡れなかったのなら良かった。女の子は身体を冷やしてはいけないというから。
彼女に手紙を? …彼女は素敵な人だよ、言葉通り。 君が、彼女に何を綴るのか、楽しみだね!
[珍しく辿々しい口調には、何処か硬いものが見え隠れしていたかもしれない。感情を押し殺したようなそれ。その違和感に彼女が気付くかは分からない。]
(330) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
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[彼女の問いかけを無視して都合良く空けられたスペースに腰掛ける。 そうして隣に座る小さなお転婆娘に男は笑う。]
耳が欲しいのかい?
それとも、
――…ウソを吐く、言い訳が欲しいのかい?
(332) 2014/10/09(Thu) 00時半頃
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