人狼議事


223 豊葦原の花祭

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視点:


【人】 釣り師 沼太郎

[ 無音。
祭り囃子の振動が足裏に響いている事は解る。
水が跳ねるのも見えた。

けれど何も聞こえない。

ただ月が隠した容貌の半分を明らかにした瞬間、眼前の光景に目を奪われていた。]

(8) 2015/04/20(Mon) 02時半頃

【人】 釣り師 沼太郎

[光と呼ぶには優しい明かりが、一つ。
そこから二つへ、三つ、四………
下から見れば、まるで月に手を伸ばしているように。
上から見れば、それは丸い光の円が暗がりを許さないように。

 さざ波が押し寄せるのと同じ速さで灯った明かりが天まで届く。]

(9) 2015/04/20(Mon) 02時半頃

【人】 釣り師 沼太郎

[ああ、美しい。

それはどれ程の強さの光だろうか。
淡墨桜、模した提灯の桃色の、屋台から伸びる暖かな灯火。
それらが折り重なれば夢の景色にも思えてしまう。

その景色の一部にならんとばかりに重い腰を持ち上げて、進む一歩一歩は牛歩であっても。
うつつを抜かしている場合ではない。
刻一刻と時間は過ぎるのだから。
人を探し歩かねば。
ではければ、]

(10) 2015/04/20(Mon) 02時半頃

【人】 釣り師 沼太郎

[ 桜が本当に満開になる姿はほんの刹那であると云う。
 その刹那に人々が心躍るのも昔からまごう事なき事実。

見る者からすれば散る姿は悲しくも儚く美しいもので、崩れ行くからこそ映える瞬間もあろう。
散る者からすれば、"また今度"があるかという不安すらあるというのに。

それでも咲くのは、誰が為。
はたまた自分の為か。
預かり知れぬ所ではあるが、咲き、散る者には敬意を払いたい。
薄くモヤがかかった喧騒のさなかを掻き分け始めた。]**

(11) 2015/04/20(Mon) 02時半頃

釣り師 沼太郎は、メモを貼った。

2015/04/20(Mon) 02時半頃


【人】 釣り師 沼太郎

ー屋台の並ぶ道ー

[「んっほほほほにょほぉ〜〜〜!」

賑やかな景色雑踏の中から奇特な声>>49が何処からか聞こえた頃と、同刻。
桜の薫香に包まれた道の端にて、座り込んだままうつらうつらと夢を見ていた。
もう桜の盛りがいつ終わるか分からないという時に呑気なものだ、と–––––思えれば良いのだが。

すぅと身体の影が薄くなる。
折れ曲がった背を透かして池で跳ねる魚が見える程に。

夢を見ていた。
桜の木の上から、人と人が肩を寄せる夢を。]

(138) 2015/04/21(Tue) 23時頃

【人】 釣り師 沼太郎

 [生まれて初めて目覚めた時に見たものは、おさげの女学生が饅頭を二つお供えしている所であった。
「恋愛成就」。そんな言葉も添えて。
女学生がただほ桜に願いを込めたその時に、桜はひとの姿を持った。
まだぴかぴかの手を振り、振り。]

 おぅい。

[などと呼んでみたりもした。
聞こえる筈はないのに。

数日後には女学生が男を連れてきて、桜の下に住む池の魚のように真っ赤な顔で口をパクパクさせていたものだから。

 楽しくなってしまって。

枝を揺らして桜の花びらを落としたのだ。
なぜだか、向き合った二人は互いの髪を払いながらタコの顔で笑っている。
次の日からお供えが増えた。
人もまた増えた。
真っ赤な顔が来るたびに、桜は枝を揺らしていた。]

(139) 2015/04/21(Tue) 23時頃

【人】 釣り師 沼太郎

[何十年が過ぎた頃にはとっくに寿命を迎えていたのに、桜は未だ枯れる事なく咲き誇る。
木の根元には祠が建ち、桜は自身が人の願いを浴びて生きている事を知った。]

 おぅい、また今年も来てくれたのかね。

[若い男の姿を象った桜は、聞こえもしない声で眼下ではしゃぐ子供に呼びかける。
時折、何かを感じて振り返る人の子が嬉しくて。]

 おぅい、おぅい。

[ また来いよぉ。
何度も、何度も。

しかし人は減って行く。
ひとり、ふたり。
桜の近くに灰色の煙を吐き出す鉄が通るようになった頃には、遂に誰も来なくなった。
声も、もう出なくなってしまった。

 "いよいよ、今年で最後かなぁ"

(140) 2015/04/21(Tue) 23時頃

【人】 釣り師 沼太郎

[ただの通りがかりの人が放った言葉が何を意味するのか、気が付かない程愚かにはなれず。
ああ寂しいものだ、と。


 ただ、それだけ。]

(141) 2015/04/21(Tue) 23時頃

【人】 釣り師 沼太郎

 [桜色に照らされた足元。
目が覚めた。

ふと上を見れば、人で賑わう巨木の中心で咲きに咲き誇る白光の桜。
月は、もう天を越えてしまいそうで。]

 (これはいけない。)

[別れた女児が何処かで紙を探していたこと>>131など梅雨知らず、
されど立ち上がった老木は一本道を急ぎ出す。
ふと自身の身体が透けている事に気が付いた。
もはや意識をしなければ人の身になることもままならないのか。

 否、これは好都合。
ふっと消える身体。

その代わりに数枚の薄桃色の花弁がそよそよと薄桃色の方角へと舞い、運ばれる。*]

(142) 2015/04/21(Tue) 23時頃

釣り師 沼太郎は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 23時頃


釣り師 沼太郎は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 23時頃


【人】 釣り師 沼太郎

ー淡墨桜ー

[辿り着いた広場には、ひと、ひと、ひと。
そのさなかを三枚の花弁がゆらゆらと舞い落ちる。

皆の頭の上から"わかった"景色には今晩見かけた者も多いよう。

桜の樹の上で手毬をついていた稚児は、淡墨桜の色が移ったかのような白の着物を身に纏って>>136>>137
その近くにいるひとかあやかしか分からぬ者>>126は、コンコンと手遊びでもしているのだろうか。

 離れた場所で、桜の木に縋るように蹲るひとの姿>>80もわかってしまった。]

 (何処に。)

[おとな。こども。おとこ。おんな。
目立つのはただただ光を纏った淡墨桜。

と、白い光と重なる地面に周囲を見回す栗毛>>131
桜の花弁はひらひら舞い降りる。
人の姿になれずとも、約束を"叶える"ために。]

(153) 2015/04/22(Wed) 00時頃

【人】 釣り師 沼太郎

[年に一度、半月が昇る夜にだけ咲く桜の木。
皆に愛される白い光。
人の願いから生まれた桜が、全くおかしな話ではあるが。

 どうか、その力を今一度貸してはくれないだろうか。

花弁が白い光を掠めようとした、その時に、
誰か>>141が、桜の枝の隙間で眼下を見下ろしている姿が"見えて"。]

(154) 2015/04/22(Wed) 00時頃

【人】 釣り師 沼太郎

  –––––––お ぅ い。

(155) 2015/04/22(Wed) 00時頃

【人】 釣り師 沼太郎

[よく通る、低い声。
地面を伝うその響きは、果たして聞こえただろうか。]

(156) 2015/04/22(Wed) 00時頃

【人】 釣り師 沼太郎

[眼下の女児に、この声は。]

(157) 2015/04/22(Wed) 00時頃

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