233 逢魔時の喫茶店
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[どうやら水は不要だったらしい。>>0:320 咳込まれた理由がまさか何でも無い愛の言葉であるとは思いもせず、顔を隠した青年に不思議そうな顔をする。 なんじゃらほい。 と言う感じに。
節操なしと言われる事には慣れて居て、それがそこに座るアヤカシからの物>>0:323であっても、同じように気にしなかっただろう。 気にせずへらりと笑った男に対して、さて、彼はどういった顔をしたんだっけか。
昔こそ、それは確かに大きな意味を持った言葉であった。 …が、今はすっかり擦り切れて、心が動く事も無ければ、ロマンスのきっかけにすらなれやしない。]
(9) 2015/08/03(Mon) 02時半頃
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[ジュースを飲み尽くし何時の間にかシフォンケーキを食べビスケットも齧った小さな金髪が、玩具のゴム銃片手に駆けて行く。 ああやっと休憩終了で遊びに行ったかよかったよかった。
…はて、プリン>>0とな。そんなものあったっけ。 ひょっこり冷蔵庫を覗いてみても黄色いぷるぷるプリンは入っておらず、代わりにあったのは、]
――あー、コレね。
[ガラスの瓶に入った、黄色いなにか。 其れは色も含めプリンに大変よく似ていて、しかしヒトの食べ物では無い。 円柱型の瓶の側面に側面に書かれた『ゾーイの!』と言う下手糞な黒い文字に苦笑いを零して。 と言うかコレ擦ってもぜんぜん落ちないな。油性か。やられた。
一体いつの間に仕込んだのやら。 これは確か、ケイ店員に頼んだお使いの一部だった筈だぞ。 視界から外れがちの小さい身長、こりゃあ、知らぬ間に漁られたかな。 幸い他に何かいじられた様子は無く、どうやら真っ先に目に付いたコレをプリンと勘違いして満足したらしい。]
(22) 2015/08/03(Mon) 04時頃
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プリン、よりはゼリーっぽいけどな。
[プリンによく似た、不透明の淡いクリーム色。 その正体はアラゴナイト石に特殊な加工を施したものである為、まあ、ヒトが食べれば腹を壊す。 瓶を揺らせば中身がプルリと揺れて、なる程これはプリンに間違えても仕方ない。 プリンにしては、重量があるが。
特殊な魔的封を施された瓶は人間の子供に開けられる筈無いのだが、どの道これは奥の保管庫の中へ。 珍しく忙しい店に慌てて、悪戯っ子から目を離した自分も悪い。 それなりに冷えた瓶から察するに、ケイが帰って来てすぐに漁られたんだろう。
代わりに本物のプリンを用意してやってもいいが、買いに行くのも作るのもやや面倒だ。 まあ、間違えて自分が食ってしまったと言えばいいか。 妙な所で酷い店主は、再びだらりと椅子にかけた。**]
(23) 2015/08/03(Mon) 04時頃
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[っていうかゾーイから代金頂いて無いんだけど。
とフと思い出しもしたが、それは、店主のまあいっかの思考に埋もれた。 商売をする気はまるで無い。**]
(24) 2015/08/03(Mon) 04時頃
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そう? 彼とは何時も通りだと思うけど、 まあ常連だし。
常連さん達には、いつもこんな感じかな。
[常連達には。いつも。 その言葉が更なる混乱を産むかどうかは、青年の思考の余地具合にお任せしたい。
空のグラス>>26を差し出されれば水を注ぎ、 殆ど反射で行ったのは、これでも店員歴が長い為。 汗をかくピッチャーを傾ければ、冷えた水がグラスを満たした。
混乱しつくす心情も戸惑いも、彼が思う通り全く気にして居ない。 と言うか異変に全く気付いていない。 なんせ彼の様なピュアピュア反応をする者との接触は酷く久しぶりで、 言葉少なで大人しい青年を可愛いななんて、思ってみたりしちゃったりして。
そんな時だったか。 本日、何度目かのベルの音を聞いたのは。]
(33) 2015/08/03(Mon) 17時頃
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いらっしゃー… あれ?ブローリンさん、また忘れ物?
[来客に顔を上げたものの、客>>27はさっきも見た顔で。 手帳の事もあるしもしかしてまた何か落として行ったのだろうか案外うっかりしているんだな。なんて、少し失礼な事を考えたのは秘密ヒミツ。 しかし近寄る彼>>29から忘れ物の問い合わせは無く、では何の用件だろうと思考を巡らせて居れば、 はあ、なるほど。 用事があったのはエフィーさんにか。 注文が無くとも水は出して、もし、彼の分身たる猿がこちらに来るのなら菓子でも出してやろうかと、ゾーイ襲撃後のビスケット在庫を確認しはじめた。]
(34) 2015/08/03(Mon) 17時頃
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[キャニスターの中身はそこそこ減って居た物の、枯渇寸前と言う訳ではない。 もののついでに自分もビスケットを一枚拝借し、カウンターの内側で何度目かのおやつタイムを満喫。 していたのだが、呼ばれれば意識はそちらへ。 カウンターの客に断りほんの少し席を外せば、ケイ店員からの話>>32を聞いただろう。
目を見開き、瞬きを数度。 それから目を伏せて、]
…そっか。 結構、お歳だったしね。
[通りで最近ぱったり来なくなった訳だ。 幾らこの店が不思議な空間であっても、肉体が無ければ来店は難しい。 彼の面影を残す孫に視線を滑らせ、減った常連の姿を重ねた。
ケイ店員の提案には大賛成で、 じゃあ何をしようか何ができる?と言う行事内容はお任せの姿勢であったものの、言われれば全面的に協力はするつもり。 裏にある酒瓶の種類を思い浮かべて、御所望であればそっちも開放していいだろう。 同業者であるゴドウィンが居る手前、あまりバーテンダーらしくすると副業がバレてしまうのだが。 正確には夜のバーテンが本業で、昼の喫茶店が副業である。]
(35) 2015/08/03(Mon) 17時頃
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うん。 いつも、 こんな感じ。
[そして、追い打ちのようなにっこりフェイス。]
(42) 2015/08/03(Mon) 18時頃
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ここ?一応普通の喫茶店。 ――まあ、そうじゃない時も、あるけど。
[そうじゃない時とはつまり夜の営業時間の事なのだが、返答はどうという方面にでも取れるだろう。 もしかして夜の営業に気付いている人だったかなと、うろたえる青年>>36をじっと見つめて、]
…紹介状無きゃ、ウチは駄目だけどね。
[別に紙にしたためる必要も特殊なサインも必要無いが、ヒトにとって一番イメージしやすい契約は書面であるが故。 だが口頭だけの招待でもきちんと有効なので、もし彼が既に招かれているヒトであるのなら、好きな夜に来ればいいだけの事。 来れば誰であろうと出迎えるのがこの店だ。実際、今までもヒトが招待された事は何度かあった。]
気になるなら、持ってそうな人に交渉してみなよ。 俺からは残念ながらあげられないから、
まあ、頑張って。
[パチン。ウィンクを飛ばせば、お店の秘密はこれでおしまい。 更なる詮索があっても適当に濁して、やらしい店に勘違いされそうな言動をしまくるだけ。 勿論それは無意識のうちであるが。**]
(43) 2015/08/03(Mon) 18時頃
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[そう言えば、何処となく、似てる。 感じた親近間をたどるよう、一つずつDNAを感じる個所を目で追いかけて。 そうして居れば目があったか。>>75 しまった。じろじろ見すぎたかな。 薄く笑って、会釈をひとつ。
この店が自分の店になったのは、ほんの10年と少し前。 以前の店主は別の男で、更に言えば人では無かった。 老人と初めて会った頃の自分はまだバーテン見習い>>0:324。ついでに昼間の店員としても不出来だった覚えもある。 可愛がってもらって、居たな。 ここが今のトワイライトになってからも、ずっと。 不味い珈琲を出しても笑ってくれたっけ。
トレイル店員が囁く提案>>85には大賛成で、しかしあっちの店主であるゴドウィンの都合にもよる。 勿論貸し切り代金は出すつもりだし、あっちの営業に支障が出る程騒ぐつもりもない。 邪魔になる前には撤収するさ。こっちも、内緒の夜の営業がある。]
(104) 2015/08/03(Mon) 23時頃
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あれ? エフィさんまた寝――、
…っていうか、ブローリンさんまで?
[店員同士の話し合いの後、ヒョッコリ戻ってきたカウンター。 見れば常連二人が寄り添い居眠りをしているではないか。 まあ片方は分厚い前髪の奥、眠っているかどうかはいまいちわかり辛い物であったのだが。
しょうがないなあと笑って、さっき片づけたばかりの白いバスタオルを広げるとブローリンの肩へ。 エフィさんにはって? だって、ソッチは今起きたっぽいし。]
(105) 2015/08/03(Mon) 23時頃
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[…と思ったらこっちも起きたかな。>>103 それでも被せた白はそのまま。 邪魔に思ったのなら、意識が綺麗に覚醒してから返してもらえばいい。]
(107) 2015/08/03(Mon) 23時頃
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[なんだなんだ。なんだその目は。>>112]
アンタには、さっき被せてやったろ?
[と、眼鏡の男に向けて笑って、 生憎優しさは急に在庫切れになったのだ。 あと、バスタオルは今は一枚しかない。二階の、自分の居住スペースまで取りに行くのはちょっと面倒くさかった。]
(117) 2015/08/03(Mon) 23時頃
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― いつかの、むかしの、 …男にとってはどうでもいいこと ―
[>>115>>116言った本人が後悔していたとも知らず、言われた店主はその時も、その後も、そして今も変わらずケロリとした顔。 言われた時こそキョトリとしたものの、返した言葉は、]
そうか。 アンタと仲良くなれなくて、残念だ。
[そう言いながら、残念そうに肩をすくめて笑っただけ。 それと、それと確かもうひとつ。]
でも一個訂正させて貰っていいかな。
俺は誰も、 愛しちゃいないよ。
[どうでもいいことだった。 胸をぐちりとえぐった事に対しての反論は、余分な言葉に違いなかった。 その後の仕事ぶりも客に対しての態度も不気味なぐらい普段通りだった。のだが、結局その日は、早めに店を閉めた。気がする。]
(125) 2015/08/03(Mon) 23時半頃
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[思い出すのはセピア色の記憶。 見る夢は壊れたレコードのように当時を繰り返し、もう一度、もう一度再生、もういちど。 もういちど。もういちど。 記憶には続きがあった。だが、夢には続きは無い。 自分と口論する相手の顔は靄が掛かって、まるで見たくもない写真を塗りつぶしたかのように。
残念ながら愛なんて言葉はこの世界で一番薄っぺらい言葉で、意味なんて、あった試しはないんだ。 少なくとも、自分の短い人生の中では。
だから、誰も愛してなんていないのだ。
写真を塗りつぶしたのも、レコードを傷つけたのも無意識の自分の仕業。 だってその続きは見たくない。
ああ、確かにセピアのあの夢は、悪夢の部類であった。]
(126) 2015/08/03(Mon) 23時半頃
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[胸をえぐった感情は、多分、羨ましさだ。 誰かとの繋がりを純粋に、素直に欲すると言える、彼への、嫉妬か何か。*]
(127) 2015/08/03(Mon) 23時半頃
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はは、 残念だけど、無いなあ。
欲しかったらまた今度かけてあげるよ。
[優しさの在庫切れは今日の分だけ。明日になればまた補充がされる。 もっと言えば、彼みたいに差し入れや貢物をくれたのなら>>131、あっという間に回復するものなのだ。 店主の優しさとは、それぐらいのゆるい物。 首を捻る様子>>119にまた笑みと肩を揺らす。]
…くれるんだ?ありがとね。 愛してるよ。
[もしブローリンが本日転寝をしても再びタオルをかけてやろうかなと思うものの、そこの眠そうな獏じゃあるまいし。さて彼の世話をする機会はどれだけ先か。 水のグラスごと白い花を受け取って、礼の言葉に意味はこめても、続く次の単語には意味はない。]
(140) 2015/08/04(Tue) 00時頃
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[さて肝心の追悼式であるが、
つまみはケイ店員が。 店の準備はデニスとブローリンが。
じゃあ、じぶんは、どーしよう? ケイ店員の手伝いをしようにも料理は自分の本業では無いし邪魔になったら申し訳ないし、あっちの店の準備と言っても二人いれば十分そうだし。っていうかそもそもファミリアはデニスの店だし。 出した答えは、]
デニス、 領収書、全部俺の名前で。
[そう言って、サムズアップを贈った。 今日の自分は、財布になる。
…実際は店の売り上げから出るのだが。]
(142) 2015/08/04(Tue) 00時頃
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ホレーショーは、買いだしを命じられればそっちにも走るつもり**
2015/08/04(Tue) 00時頃
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[帰ってきた愛の言葉>>153にそれ以上の返事は無く、やっぱり、薄く笑うだけ。 だが、 愛していると、その言葉を発することに慣れていても、言われる事には少し違和感が伴う。 かつて誰かに捧げられ、自分も愛したその言葉に、今は何の意味もない。のだ。 だというのに、微かな何かが、ぎちりと痛む。 うん。と言った彼の、軽い返事>>48に対しても。
そう簡単に自分を殺して、ヒト以外の何かに近づける訳じゃない。 自分はあちら側には、行けないのだから。]
(178) 2015/08/04(Tue) 03時頃
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[追悼式にと会場を変えるのなら、自分は店の片付けに入ろうか。 する事は、まあそれなりに。 主に食器を洗って、明日の営業や夜の営業の為在庫のチェックと、金銭管理と、その他色々エトセトラ。
テンションを上げて居る面々を横目、手元はテキパキと片付けの体制に突入済み。 店を早めに閉める事に抵抗は無く、そんなだから心配>>151もされるのだが、別時間できっちり儲けている為問題ない。
>>160行くか行かないか、どうする?とその視線には、好きにするといい。と。 強制は無い。 彼の、トレイル店員のヒト嫌いは知っていたから、 気乗りしないのであれば強くは誘わず、店に残ると言うのなら彼に留守もレジも預けよう。
ただ自分は、今日は仕事をサボらせて貰う事にする。 亡き老人に対する様々なプラスの感情もありはしたが、それは全て個人的な事。 今日は、彼の愛した喫茶店の店長として、出席させていただこうか。
真昼間から他人の作った酒が飲めるようだし。**]
(179) 2015/08/04(Tue) 03時頃
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[さて、新顔の青年から代金>>183を受け取り、去るフードを見送ったものの、]
――代金、違うな。
[気付いた時にはもう彼はどこにも見当たらず、だってまさか、走って行ってしまった>>184なんて知らないから、店主は出入り口から顔を出して、前の通りをキョロキョロ探す。 それでもやっぱり居ないので、しかし彼はきっとまた来るんじゃないかと、そういう気はしたのだ。 なんとなく。 次に来た時に返金するか、サービスつけるか、すればいいよな。
彼の名前は聞き忘れたので『フードの子、次回来店時、サービス』なんてメモを書いてレジの横に貼り付けておいた。]
(270) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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あのねー、 昼は兎も角、夜が一応の本業なんだけど?
[店員同士の間で盛り上がる、休みにする?という会話>>218>>232に口をはさんでも、特に却下したりはしない。 確かに今日は忙しかったし、ついでに疲れてとっても眠い。 珍しすぎる来客量に昼間の転寝はお預けで、ファミリアで酒飲んで一人で帰ってこれるかなと言う心配までする始末。 まあ帰ってこれなかったら誰かに引率してもらえばいいか。 復帰出来なさそうな酔い具合なら店を閉めるだけだし。
つまりは、あっちで酒を飲みながら決めよう。という適当思考。]
閉めてもいーけど、一日分給料減るからね。
[ノートに店員の勤務時間記録を書き込みながら、今日の売り上げと、その横にはトレイルからの領収書。 …さて、ファミリアの貸し切り代金はいくらになるのか。 足らなかったら支払いはまた後日。 ツケにして、昼間遊びに来たアッチの店主に払っておこうか。]
(271) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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…ん、いーよ。鍵しといて。
[>>237店の鍵は人間用。 寝起きの顔で店に顔を出せば、知らないうちに常連が入り込んでいた。なんて事もあったような無かったような。 それでも表面上はきちんと鍵を閉めて、看板はCLOSEに。
目線はノートに落ちたまま、 カウンターの上に幾つかメモや紙幣を広げて、硬貨を数えて、いち、にぃ、さん。 数字が少しずれてる気もするが、昼間の営業ではよくある事だし気にしない。
早めの閉店にあの悪戯娘はきっと悔しがるだろうな。なんて想像すれば、笑みは自然と。]
(274) 2015/08/04(Tue) 23時半頃
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― 閉店前、着物の男との会話 ―
うん? 行くよ。 俺、店主だし。
[ずっと前の、口論の様なそうでないような、何か。>>116>>125 彼が自分と距離を置くのは、恐らくそれを原因として。しかし自分は相変わらずの笑顔で接し続ける。
仲良くはなれなかったけれど、是でも一応、仲良くはしたいのだ。 今でも。
他の客にするよう笑顔で応対しても、彼>>197はこっちを見てくれなかったけれど。]
(312) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[仲良くしたい。故に今でも態度は変わらず。 それに、嫌われたって、傷つく心は何処にもないつもりだ。
だから、常に胸をえぐる痛みは、きっと、気のせい。 過去、もし自分がもう少し違った存在だったのなら、あの時突き放されやしなかったのではと、 考え込むのはセピアの夢の、その続き。 もしもあの時に戻れるのなら、何処をどうすれば、やり直せるのだろう。 もう少し素直であったのなら? 人間でなかったら? 人間らしい、生き物らしい箇所を徐々に捨てて>>178しまえば、自分もそちら側に行けるのかと。
だからヒトで無く澄んだ彼に、酷い嫉妬>>127を覚えたのだ。]
(313) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[今でもアレを愛しているのか居ないのか、それとも憎んでいるのやら。
だから自分は、美味い珈琲は絶対淹れてやらないんだ。 アレが好きだといった珈琲なんて二度と作るもんか。 置いて行かれたと、彼と同じ言葉>>272に嘆いても、その後の収束は全く別で。 何かを紛らわせるよう頻りに愛を捧いでも、言葉は何処にも響かない。 空っぽなのだととうの昔に割り切った胸の奥、 どろりどろりと、何かがしきりに揺れるだけ。
別れを吐いたアンタの口から、 『愛してる』なんて、 聞きたくなかったんだ。
それきりアレは来なくなって、笑わない少年は笑うようになった。 笑うようにはなりはしたが、大切な何かが抜け落ちたように、何処かが徐々に擦り切れて。
セピア色の夢の中、相手の顔は塗りつぶされて。 次に続く『愛してる』を聞かないように、夢のレコード>>126は、同じ箇所しか紡がない。*]
(316) 2015/08/05(Wed) 01時頃
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[表の扉の施錠。 …OK 看板はクローズ。…OK 火の元の確認。 …OK 明かり、オフ。 …OK 裏口の施錠。 …OK 一つ一つ確認して、店から出たのは店員+αの少し後。 荷物持ちは若い連中に任せて、まあコテツが居るし重い物も大丈夫でしょという適当さ。 自分は分厚い財布をきっちり持って、…ファミリアってカード使えたっけ? うろ覚えの記憶で店への道を辿り、ああそう、確か、こっちの方、だったきがする。 生憎夜は此方も忙しく、彼の店に行く機会はなかなか無いまま。しかし同業者でこっちの常連でもありはするため、店の所在地だけは何となく。 …あと、客層とか?
店にたどりついた頃にはもうメンバーは全員店の中だったらしく、扉の向こうからは聞き覚えのある声がいくつか聞こえたか。 開き、遅刻してごめんと笑って登場しようとしたその時。]
[かさり]
[透明なフィルム>>317に包まれた、薔薇の花が一本。>>324 さて、一体誰からか。 自分には到底見当もつかないが、それはどうにもこの、追悼に捧ぐ色に違いなさそうだと、拾い上げて店内へ。]
(335) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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やー、ごめんごめん。 待った? まだ始まって無い?
[くたびれたズボンのポケットに財布と店の鍵と携帯と。それだけを放り込んで、後は全くの手ぶらな喫茶店経営。 今日は自分は財布なのだ。 後、自分の店じゃないし、働かなくて良さそうだし、各種つまみはウチの優秀な店員達と買いだし組みが用意済み。
エプロン無しの男の姿は、大変珍しい物であっただろうか。 そんな珍しい男の手には一輪の薔薇の花。>>335 問われる前にファミリアの店主へ「誰かから、故人への贈り物だ」と、そう手渡しただろう。 更に追求されれば店の前に置いてあったとその辺りも話しただろうが、それ以上は何にも出てこない。 だって実際知らないし。 大抵ここに居ない誰かからだろう。きっとあの、眠そうな男とか。
へらりと笑って片手を上げて、自分の店でも他人の店でも、基本的には変わらない。]
(338) 2015/08/05(Wed) 01時半頃
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デニスちゃーん。 これ、とりあえず、活けといて。
[花と交換で領収書>>331を受け取れば、想像より控えめなその金額に紙とデニスの顔を交互に見、…多分二度見ぐらいした。 自分だったらもうちょっとふっかけるからだ。 絶対関係無い物も買うし。
彼の優しさと自分のアレ具合に自分でショックを受けつつ、しかしそれはまあいいやと横に思考を置き去りにして、サケのグラスを受け取っただろうか。]
(341) 2015/08/05(Wed) 02時頃
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