69 La Bataille Royale.
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己の命が惜しい 所詮、諸君らはそういった人間であるのだ。
『La Bataille Royale.』の目的は“この国のリセット”。
自分ばかりに甘く他人を顧みない者を、
自分の命だけが惜しく他人を殺す者を、
リセットする為の、いわば序曲にしか過ぎない。
(#8) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
“全員が毒で死ぬ覚悟”さえあれば。
一人も投票のスイッチを押さなければ。
諸君らは、誰一人死なず助かっていたのだ。
毒を受けた者の解毒もすぐに施され
誰一人命を失うことなく。
しかし、諸君らは 投票を した。
(#9) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
今現在、
腕輪の毒、投票装置は今や何の意味もなさない。
しかし頑丈に取り付けられた腕輪は、腕をそぎ落とす事でしか外せはせず
その中にはGPS機能が取り付けられている。
そして諸君らの居場所は
都内大型モニタ各所、パソコンや携帯
あらゆるネットサービスを介して誰の元へも届けられる仕組みになっている。
(#10) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
諸君が手にかけた者たちの血縁者は
親類は
親しいものは
諸君をどう扱うだろうか。
殺人という罪を犯した者たちの血縁者は
親類は
親しいものは
諸君をどう扱うだろうか。
(#11) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
命が惜しいのであれば さあ 逃 げ 回 れ 。
(#12) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
諸君らはすでに、処刑の対象としての指名手配を国から受けている事になっている。
これは実行委員、及び国の揺るがぬルールである。
命が惜しければ逃げ回り、殺し合え。
これが諸君の第二の授業であり、義務(ゲーム)である。
(#13) 2011/11/03(Thu) 02時半頃
只今より、諸君を解放する。
諸君らへの伝達、及び通告は以上だ。
実行委員会会長 あん―――…ザ、ザー………**
(#14) 2011/11/03(Thu) 03時頃
…―――――季節は廻り。
(#15) 2011/11/06(Sun) 06時頃
都内某所。
大型のスクリーンに現れる“L:BR”の文字。
観客席は隙間なく埋め尽くされ、静かに、けれど確実にざわめいていた。
【L:BR公開記念 舞台挨拶】。
今まさにその幕が切って落とされようとしている。
スクリーンの裏に並ぶ出演メンバー。
緊張に顔をこわばらせる者、平気な顔をしている者。
見渡せばそれぞれの表情が窺える。
(#16) 2011/11/06(Sun) 06時頃
白いスモークが焚かれ、徐々にスクリーンが上がる。
制服に身を包んだ出演メンバー。
腕には、あの腕輪が光っている。
趣向を凝らし、観客全員にも入場者証明として同じものが装着されていた。
その腕輪を掲げる、メンバー。
それを合図のように、同じく腕を掲げる観客。
聞き覚えのある放送が館内に流れ出す。
(#17) 2011/11/06(Sun) 06時半頃
キ―――――ン… コ―――――ン…
カ―――――ン… コ―――――ン…
(#18) 2011/11/06(Sun) 06時半頃
…――――ザザッ
(#19) 2011/11/06(Sun) 06時半頃
【放送】
舞台挨拶参加者諸君、我々は実行委員会である。
ただいまをもって、『La Bataille Royale.』の公開開始を宣告する。
諸君にはこれから出演者のトークを存分に楽しんでもらう。
このゲームの説明は、3-A国語教諭の樹麻凛。
君に任せる事にしよう。
(#20) 2011/11/06(Sun) 06時半頃
大きな歓声の中、舞台挨拶は幕を閉じ
それを合図にしたように、あの白いスクリーンが降りてくる。
映し出されるものは どんな物語だっただろう。
凄惨で
惨たらしく
赤に塗りつけられた
殺人という
けれど
涙を落とし
嗚咽を堪え
拳を握り
息をつく
そんな瞬間が 沢山ちりばめられている。
(#21) 2011/11/07(Mon) 03時頃
この映画は
簡単には言い表せぬ それらを
パンドラの匣に閉じ込められた それらを
凶暴にも
幽かにも
強烈にも
鮮明にも
落としていっただろう。
(#22) 2011/11/07(Mon) 03時頃
日常と
非現実と
生と
死と
愛と
友と
様々な、未来への選択と 共に。
(#23) 2011/11/07(Mon) 03時頃
■STAFF ROLL■
*キャスト(出席番号順)*
樹麻 凛 - 折笠 りん
あんび
越智 優花 - 由良
hana
織部 萌花 - 設楽 笑
lalan
烏丸 晃 - フィリップ 鳥飼
y_hyuga
(#24) 2011/11/07(Mon) 03時頃
軽部 尚 - 宗谷 光
はまたん
絹衣 白夜 - curan
anbito
真田 総司 - 東海林 巧
slap1101ysk
苑原 智夜 - 染谷 茜
doubt
(#25) 2011/11/07(Mon) 03時頃
堀井 理沙 - 西村 涼子
migya
南野 詩絵流 - 風里 みを
karyo
薬丸 彩 - 薬師寺 臨也
kasuga_2jp
若林 禎人 - 寺戸 優
trial
(#26) 2011/11/07(Mon) 03時頃
*スタッフ*
黒田 愛子 - メイク
しふぉん
夏目 ありあ - 衣装
natuka
北堀 将 - 特殊効果
meiji
折笠 らん - AD
あんび
(#27) 2011/11/07(Mon) 03時頃
*ED曲*
『僕たちの未来(せんたく)』
歌:White knight's
作詞作曲:白夜
(#28) 2011/11/07(Mon) 03時頃
*製作*
【L:BR 実行委員会】
Anbito Films
(#29) 2011/11/07(Mon) 03時頃
スタッフロールが消え、スクリーンには【L:BR】の紋章が映し出されている。
「おもしろかったねーっ!」
「感動して、ないちゃった…。」
「俺、あいつの考え方好きじゃないな。」
「あそこでああするとは…普通なら出来ないよね。」
観客たちの感想が囁かれ、劇場の中はある種の熱気に包まれていた。
暫く。
嗚呼、それはどのくらいの長さだっただろう。
長いようで、短いようで。
賑やかで、楽しい、そんなひととき。
HRが始まるまでの時間と 酷似していたような気もする。
(#30) 2011/11/07(Mon) 03時頃
証明が点されるのを、じっと待っていた。
けれどいつまでたっても、それはやってこない。
おかしい事に気付き出した誰かが、皆が、ざわめきだす。
その時、だった。
(#31) 2011/11/07(Mon) 03時頃
キ―――――ン… コ―――――ン…
カ―――――ン… コ―――――ン…
(#32) 2011/11/07(Mon) 03時頃
HR開始を知らせるチャイムが鳴り響く。
それはあの、劇中で使われたチャイム。
僕達は。 私達は。
変わらない毎日に退屈していた。
ずっとこんなふうに日常が続いていくんだと思っていた。
いつものように一日が訪れ、いつものように一日が始まる。
(#33) 2011/11/07(Mon) 03時頃
…―――はず、だった。
(#34) 2011/11/07(Mon) 03時頃
そのチャイムは “つまらない日常” を “二度と戻らない日常” へと変える音だった。
劇中では音を立ててドアが開かれる。
けれどその役者はもう此処にはいない。
劇場にただ、チャイムの音が響いている。
そして不愉快なノイズの後 あの声が、こう、云ったんだ――…
(#35) 2011/11/07(Mon) 03時頃
【放送】
諸君、我々は実行委員会である。
ただいまをもって、『La Bataille Royale.』の開始を宣告する。
諸君には今から 殺し合いを してもらう―――……
(#36) 2011/11/07(Mon) 03時頃
…――――ザザッ **
(#37) 2011/11/07(Mon) 03時頃
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