26 Fairy Tales Ep.4
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ポルクス。 てめェは天涯孤独の身気分なのかもしれねェ。
だけどよォ…そうじゃねェ。 ちゃんと ここに てめェのことこんなに 思ってくれてる奴らいるだろうが。
ロミ爺だって、ソフィだってそうだ。 お前の身体だけじゃなくって、お前自身の事心配してくれてただろうが。
[妹がごそごそと首輪を外すのを見守りながらも]
負けンじゃねェ。
俺らがついてる。 お前にも 未来がちゃんとあるンだよ。
(96) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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[少女の小さな手が『証』たる首輪に触れた時。 一瞬の強い熱と煌きがその手の中で起こる。
ぴしり――。 それが少女の手に渡った時。 様々な『欲望』の色にきらめくブラックオパールが、水分を失ったかのように色褪せ、罅割れる。]
(97) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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―――わぉおぉぉぉぉんっ!!
[『証』を無くした狼は渾身の力でルーカスの手を振り払い。 逃げるように、駆け出す。]
(98) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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あれ?こっちでいいのかなー? おにーちゃーんっ!!これちょっとかたいよー!
[一生懸命ごそごそと外す。 触ったとき、一瞬熱かったけど、お兄さん大丈夫かな。 お兄ちゃんの口からソフィアお姉さんの名前が出て。 いろんな人のこと思い出してたら涙が出てきました。]
………わたし、お兄さんと…もっといろんなお話したいんだよ…。
[そう言ったところおで首輪が取れました。]
あ、取れた、取れた!! お、怒らないでね!お兄ちゃんが謝るから!
[オパールのチョーカーを握り締めました。]
(99) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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――――っ!!!
[オパールのチョーカーはわたしの手の中でひびが入って。 そのまま割れてしまいました。 怒られる、って思ってお兄さんのほうを見て。
ちょっと様子がおかしい気がして追いかけます。]
お、お兄さん待って、待ってってば!!!
[走ったところでもちろん追いつきはしないんだけれど。 それでも、ソフィアお姉さんの杖も頼りに追いかけていきます。]
(100) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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[割れる音は見えずとも聞こえ、そして感じる。 しかし同時に手を払われればさすがに耐えきれず半歩引く。]
――――― ポルクッ…
っそー、逃げられた。
[逃げてから、腕を肩にずくりと痛みを感じたけれど ポルクスを追う事はせずに、テッドを見遣る。
ひゅ、と弓を放ち衣服を地面に射止めて動きを封じようとする。]
―――― テッド、お前は逃がさねェぞ。
お前は自分の犯した罪の重さを 解ってねェ**」
(101) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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―森の中の墓標―
……しょう……ちくしょう……。
[地面に倒れ伏すのは『欲望』に囚われた人狼ではなく人。 肩を抱き、身体を丸め。 顔をぐしゃぐしゃにして泣いていた。]
(102) 2010/08/14(Sat) 23時半頃
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―森― [お兄さんを追いかけてきたけど。 やっぱり見失いました、狼って足早いです。 どうしようかと思ってきょろきょろして足元を見ました。 さっき、自分で杖でつけた痕が残っています。]
……もしかして、お墓の方かなぁ…。
[なんとなくだけど、うん、そんな感じがします。 ここまで来たらとことん追いかけるんです。 足とかちょっと痛いし、首も痛いし。 痛いところいっぱいだけど。
やっぱり、わたしなんかよりも一杯痛い、って人いるはずだから。 こんなところで弱音なんてはけません。]
よしっ、頑張るっ!
[一生懸命走って、お墓を目指します。]
(103) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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―森のお墓― [やっと見えてきました。 ここには、ソフィアお姉さん…身体的にはオスカーさんのだけれど遺体もあるから、ちゃんと後で埋葬してあげないといけません。 けど、今はもう少し待ってほしい。 ソフィアお姉さんの想いもちゃんと届けるから。]
あ、いたっー!! お兄さーんっ!!やっと見つけたー。
[そのまま警戒もなしに近寄ります。 手にあるチョーカーが杖にかちって当たってよく考えたら怒られそうだけど。 それでも、お兄さんの隣に行ってそのまま腰を降ろしました。]
(104) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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……大丈夫…?
[じゃないんだろうけど。 そうとしか聞けなくって、首を傾げました。]
(105) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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[しろい花弁が 近く 揺れた気がして 霞む老医者であった魂は目を細める。
ひとのかたちを留める自身の魂。 ひとの形が正しいのかどうかは、判らない――識らない。]
…五感が無い今。 「感じる」のは――脳に信号が行くわけもなし。 ああ―― 無力だね。 本当に…――
「いっしょ」だ。
[その姿は更に 霞む**]
(+20) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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[掛けられた声に、泣き震える肩がぴくんと止まり。]
……あっち行け……。
[うずくまったまま、顔は見せずに片手で少女を追い払おうとする。 その力はとても弱い。]
(106) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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何の話をしているのやら。 ポルクスとは等価交換の契約を持ちかけただけの話。 契約に他の要素が必要でしょうか。
まったく、俺にはそちらの言い分が全く理解出来ませんねぇ。
[面倒臭そうにためいき一つ。]
(107) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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〔 飛び交う怒声 混じり合う肉体〕
〔兄とポルクスの叫びを、妹を案じながら、魂はフワフワと辺りを漂っていた。〕
……気づいて。 心の扉は、もう開いているから。
〔魂は、ポルクスを抱きしめようと手を伸ばした。〕
気づいて。 お願い。 愛されていることに。
〔その言葉は、ポルクスに、オスカーに、フランシスカに向けられていて*〕
(+21) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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え、ヤダ。
[あっち行け、って言われてちょっと拗ねます。 なんだか弱々しい感じがすごく心配になりました。 こんな時、なんて声かけたらいいんだろう。
お兄ちゃんならなんて言うのかな。 お姉ちゃんならなんて言うのかな。
考えたけど、やっぱり分からないから。 わたしなりに言うしかないな、って思いました。]
…………あ、あの…ごめんなさい…、チョーカー…。
[まずは、チョーカーのこと謝ります。]
(108) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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〔>>+20が聞こえれば。〕
……そう。
形は違っても、みんな、魂は、心は「いっしょ」*。
(+22) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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あくまでただの語り手ですからねえ、俺は。 何をもって満足とするかは意向を聞く必要がありまして。
[やはりこの答えも面倒臭そうに。]
ま、好きにすればいいんじゃないですか? 仮に俺が死んでも記述は止まりませんので。
(109) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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…………。 本当に、今度こそ本当に殺しますよ。
[少女が去らぬ様子に、降った手は再び肩を抱き。 より一層身を縮める。]
………人間なんて嫌いだ。 自分勝手で独善的で。
俺から、憎しみまで奪うのか。
(110) 2010/08/15(Sun) 00時頃
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…俺を殺したところで何の解決にもなりませんが? それどころか、ポルクス率いる群が村人全員を食い殺して終わり、でしょうねえ。
馬鹿じゃないですか?
[衣服が地面に縫い取られようとも、さして問題はないのだ。 ポルクスが誰か殺せば、それで問題は何もなくなるのだから。]
(111) 2010/08/15(Sun) 00時半頃
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……お兄さんが殺したいなら仕方ないよね…。 わたし殺すのはゾーイちゃんだ、って約束してたんだけど。
[ゾーイちゃんのこと思い出して苦笑い。 死んだらお兄ちゃん悲しんでくれるかな。 家族ってそういうものなんだ、って分かった気がする。]
…………うん、ごめんなさい。
[憎しみまで―――。 その言葉になんて返事したらいいのか分からなくって。 謝ることしかできませんでした。]
(112) 2010/08/15(Sun) 00時半頃
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……カストルは、殺される直前『助けて』と叫びました。
[ぼそりと、人を拒絶しながら人に紛れて居た頃のような陰気な声で]
カストルは生きたかったんです。 でも君は仕方ないと受け入れるんですね。
……証、返してください。
[顔は地面に伏せたまま、片手を差し出す。]
(113) 2010/08/15(Sun) 00時半頃
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………お兄さんの願いがそれなら。 わたしだけ、ヤダ、なんて言えない。 でも、ヤダは、ヤダだよ。 わたしが頑張ってお兄さんが殺さないって思うようには頑張るよ。
[証を差し出してお兄さんの片手へと乗せました。 ひび割れた証に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。]
大事なものだったんだよね…。 ごめんね…。 カストルさんとの思い出なの?
[首をまた傾げます。]
(114) 2010/08/15(Sun) 01時頃
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頑張る……ね。 殺したいと、思わせたくなかったら、俺を捕らえた時に殺すべきだったんですよ。 綺麗事なんて捨てて怒りのままに。
[ひび割れた『証』を受け取ると、きらりと僅かな色彩を手の平の上で取り戻す。]
……言いませんでしたか? レグルス様……いえ、ルシエドに貰ったものだと。
殺せと、欲望のままに生きろと囁きかけて来るんですよ。
[顔を上げ、少女を見据える。 その瞳には暗い陰が*戻っていた。*]
(115) 2010/08/15(Sun) 01時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/15(Sun) 01時頃
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それでも、わたしはお兄さん殺したくないもん。 時々、お兄さんすごく優しい目してるから。
[お兄さんが何を望んでいるのかなんて分からない。 だって、言ってくれないんだもん。 でも、生きたい、ってただそれだけは分かる。]
あ、そっか!ルシエドさんからもらったものだっけ! そういえばわたしのコレはどうしたんだろ…。 おじいちゃまにもらったような気がするけど、いつから持ってたっけ…?
[首を傾げて胸飾りを握ったあと、お兄さんのほうを見ました。]
(116) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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わたしはお兄さん殺したらきっと後悔する。
分かったことがあるの。 ゾーイちゃんと友達だって言ってたのに人狼が怖かった。 怖くないって必死で言い聞かせてたの。 怖いって思ったら、ゾーイちゃんと友達じゃなくなる、って。
[赤いリボンを外して手に取りました。 その手をよく見たら血だらけで泥だらです。]
人狼が怖くないなんて嘘。 でもね、ゾーイちゃんは不思議と怖くないんだ。 それは友達だ、ってわたし信じられるから。 だから、今お兄さんがそんな怖い顔しても怖くない。
[赤いリボンを握り締めます。]
(117) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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わたしは諦めない。
違うからこそ、わたしたちは友達になれる。 違ったからこそ、痛みに気付けたんだって。
わたしは貴方を助けたい、って思った全ての優しさを裏切りたくない。
[村の人たちのいろんな顔を思い出す。 涙が出そうになったけど、今は泣くときじゃない。]
わたしにとっての『希望』は優しさで。 大好きだって気持ちで。 笑顔で笑っていよう、っていう未来。 だから、諦めたくない、全部。
[お兄さんの目から視線は逸らさず見据えます。 胸元の証が仄かに光を灯していたことに、わたしは気付いてませんでした。**]
(118) 2010/08/15(Sun) 01時半頃
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…いいんですかね? 妹さんを追わなかったら今度こそ殺されますよ。 俺に構ってる暇、ないと思いますけどね。
[のんびりと本のページをめくりつつ、静観。 さて、どうなることやら。**]
(119) 2010/08/15(Sun) 02時頃
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