189 とある結社の手記:8
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[ラルフを殺すことができないのなら。 目の前にいる子どもは、 狼ではないのじゃあないかと、
──そう、信じることはできないかと、思っていたからだ。]
(+37) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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……
[リーの忠告を思い出す。 イアンが挑発めいて、自分で狼を見つけられるのか、と そう言った言葉がついでよぎっていった。
自分は結局、情のようなものや、 村で生きる自分の常識や、 ごく狭いものの見方でしか、 きっと、判断ができていないのだろう。]
(+38) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[これまでは、その狭い視野で、 生きることに不都合もなかった。
好きな相手を殺す感覚なんてものはわからない。 魚屋の女にとっての好きな相手は、 一緒に、時間を重ねていきたい人間だ。]
……………
[ただ漁師、と。少年が口にするのに、 ぴくりと瞼が引きつった。]
(+39) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[少年が、オスカーが、一歩一歩を歩みくる。]
……そりゃ、何年前の話だい
[── 違うかもしれない。
サイモンの部屋に、 最初に行ったときと同じに、 声が震えかける。
けれど。]
(+40) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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…そいつは、
[漁師だった、その男は。
ときおり、湖の近くを歩くのが好きな男だった。 口数は多くはないが、優しい男だった。 もとより、暗く人の輪から外れがちの女の傍に 随分根気強くいてくれた、根っこがどこか、心配性の奴だった。]
(+41) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[微かに震えそうな声で、女の声が尋ねる。 ──2年も前の話だ。そのときのオスカーは、 まだ年齢も一桁の子どもだ。]
──ダンって 名のりゃしなかったかい。
[だから、──違うかもしれないと思いながら、 確かめずにはいられなかった。]
(+42) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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……
[一歩、また一歩と距離が詰まる。 足は、その場から動かなかった。]
……
[ラルフの名前に、眉を寄せて、 女は、大きく口を曲げた。
胸の内が苦い。]
(+43) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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…… ずっとね、
[問うた言葉に返事はあったかどうか。
女は子どもの顔を見たままに、 顔を顰めたままに、 低い声を漏らした。]
あんたが泣く気持ちがあたしにゃあ よく、わからなかったよ。 [ダンがいなくなったときには、実感がわかなくて。 結局、今にいたるまで女は、夫のために泣いたことがない。]
(+44) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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悩んだって解らない…かぁ
[ハナの言葉に、う〜んと後頭部をかいた。 彼女が何を思っているのか、言葉にしてくれないのでやはり解らないままだ。そしてそれは、淡々と、冷静に見える。]
――… 解らないから、考えてないってことなら
人狼が誰かを考えるつもりがないのは、 死んでもいいと思っている人間かぁ、 人狼自身かな〜 とは、思うけどね…
(76) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[目の前にいる子供の手にかかったのか。そうだとするなら、と考えるだけで胃が焼けつくようだった。]
……、ガキだからって甘えてんじゃあないよ。
[その感情を押さえ込みながら、 詰まる距離から逃げずに子どもに真向かう。]
(+45) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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男の子なんだろ。 守りたいんだろ。
……生きていきたいんじゃあないのかい。
[きっと楽しい。と子どもが言った、 夢の話をうちこわしてもだ。
少しは。後悔を──しているのか、それともそこまで演技なのか。 女にはわからない。]
(+46) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[ただ、リーは、話のわかる人狼がいると言っていて、 ラルフにとっては、この少年は、 ──大事な人間だったのではないかと、
そう、ワンダは思っていて、 だから]
泣くぐらいなんなら、
──我慢のひとつでもしてみせな。
[要求を、ひとつ子どもに*投げつけた*。]
(+47) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[遠く、遠く]
[ ── 狼の とおぼえが聞こえる*。 ]
(+48) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[いつもは、違った。 生きているのが当たり前で、ただ惰性でも毎日を過ごせた。
今目の前にあるのは、死だ。 サイモンやラルフ、ワンダ、 そして見えないところで、────…… ]
………… は。
[紙を投票用紙と一緒に尻ポケットに押し込む。 皺になったって知るものか。 おれみたいなやつに、こんなもの渡すほうが悪い。]
(77) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2014/08/19(Tue) 21時半頃
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[>>76リーの指摘に、喉が引き攣るような気がした。
ハナが、 そうなのかもしれない。
可能性だ。 あくまで、示唆された可能性でしかないが。
リーが狙って惑わせに来ているわけでもないだろう。 確固たる足場がないのが、苦しい。]
…… またなんて余裕があると、なんで思えるんだ……?
[>>75『また考える』が、悠長過ぎて。]
(78) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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―集会所 外―
……………っ
[集会所の中に入る、という頭は働いておらず。 窓の外から集会所の中を背伸びして覗きこむ。 人参頭が広間の窓の外からちょこちょこしているが。 鉄格子が邪魔して――――――。
いや、そもそも見えないだろう。]
(+49) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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やっぱり…。 ヴェスパタインさんは人狼を見つけない。
みんなが僕を人狼だと思うなら、僕を占えばよかったのに。 おもいつきでいきてるのは、ヴェスパタインさんのほう。
…やくたたずだ。
[大きなため息をついて少年席を立つ。]
ヴェスパタインさんがホリィなら、僕も信じたかもしれない。 でも、人狼と同じことを言うひとを信じる理由なんて、ない。
リーさんはヴェスパタインさんを信じてるんですね。
[少し皮肉な響きを含ませて、そうして少年は歩き出した。]
お茶、淹れてきます。**
(79) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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死んでもいい、とはちがうけれど。 疑われても、疑いを晴らすすべはないもの。
[人だと言ったところで信じてもらえるかどうか。 またひとつ、ため息をついた]
私は、私が人間だと知っているから。
[それしかしらないから、とまたもため息をこぼす]
処刑されるかもしれない、襲われるかもしれない…… それなら、されないほうを信じているだけ。
実際、そうなるかなんてわからない。
[悠長だと言われても、今日で終わるかもしれないとかは考えていない]
(80) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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……………。
[ああ、まだ、出られないんだ。 そう思ったまま、暫く広間の中を覗き込んでいた。 背伸びをしたまま無言で首を傾げる。
魚屋のあの人の姿が見えない気がした。]
……………。
[もしかして、が頭を過ぎる。 名前を書いてもらったメモを思い出して。 そして眉を下げた。]
(+50) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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ー広間ー
[聞こえた声について、女は口を開かない。 リーの視線を感じたが、口を開かなかった]
───一票入れたのは、あたし。
[キャロライナは人間だと、再三繰り返す声に落とす。 薄く目元を隈で染めながら、息を吐く。 耳を引っ掻きながら騒ぎ立てるオスカーを見る]
馬鹿ね。 狼を見つけないから狼だなんて決まってるの、それは。
狼が好きで、わざと狼を見つけない人だったら? 狼を見つけたくても占いの力がない人間だったら? 別におじさんの擁護をするわけでもないけど、正直あんたに共感できるわけでもなさそうだわ。
(81) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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…もう、面倒だからどっちでもいい。 ハナでもリーでも、誰でもいいから、死んでよ。
[ガリガリと、耳を引っ掻く。 引っ掻きながら、ため息とともに吐き出す]
(82) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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…………………… はぁ。
[特大のため息を、一つ。 疲れる。無理だ。 こんなやつが、5分の1も決定権を持ってるとか、笑えない冗談だろう。]
要するに、おまえの中でおれが狼で、決定なんだな。 聞く気も考える気もないやつと、どうしろっつーんだよ……
[いっそ投票用紙を奪い取ってしまいたい。 暴れでもすれば、非力かどうかで人狼か判断つかないだろうか。 昼間の人狼の力ってどうなんだったか。わからない。覚えてない。 どれだけ時間がたったと思ってるんだ。馬鹿か。
こいつが狼で、適当こいてるだけならいい。 10かそこらの子どもを責め立てている現実から目をそらすのに、 それはちょうどいい夢想で、可能性。]
(83) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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[スージー>>82の言葉にちらりと視線を向ける]
しんだら、わかるんだっけ。
[死んでくれ、という彼女の言葉に。 死んだら聞こえる、といっていたことを思い返す]
(84) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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……………うー……?
[なんだか、想像以上にもめている。]
わたしが……バケモノだったら…… よかったなぁ………。
[そうしたら、今日で全てが終わっていたはずで。 みんなが、こんなに苦しまなくていいのかな、って。
背伸びが疲れたのか、一度降りて。 もう1度、背伸びを繰り返した。]
(+51) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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―村長宅―
[また日が落ちて、街の影が深く深くなっていく] [部屋の中も同じ。まだ灯りのともされていない部屋は暗く、 夕闇に暮れる部屋の中にホリーの息遣いだけが続く]
[ホリーとその見張り結社員が二人程。そして見えもしない幽霊が一人。そんな部屋の中に部屋に数人の結社員が入ってきた。 手には薬を持っていた。どうやら薬の時間らしい。 静かな部屋に人気が増えると、幽霊は黙ったまま、 そこから立ち上がって霧のように、姿を消した。]
(+52) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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―集会所 外―
[ふらふらと、霧のような幽霊が集会所へ向けて歩いている]
[歩く途中の茂みの中から、一匹の兎が顔を出した。 鼻を引くつかせてこっちを見ているようにも思えた。 その姿を、幽霊が見る事は無い。視線はずっと地へと向いている]
[僅かに頭を上げると、見覚えのある人参頭が、 背伸びをして窓から中を伺ってるのが見えた]
……。 何してるの。
[声をかけた後で気付く。この子に声は聞こえるんだろうか。 …そういえば、朝。集会場の中に この子の姿は無かった気もした]
(+53) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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…… 晴らそうと、してるように、見えない。
[>>80ハナの言葉は、間違いではないのだろう。 けれど。]
質問とか、説得とか…… もしおれを信じてるっていうなら、おれに自分を見るように言うとか。 手は、考えれば、あるはずだろ。
…………その割り切り方が、 …………
[どうしても、理解できない。]
(85) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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いっそ頼めばよかったと思ってるところ〜
[占えばよかったのに、という言葉にははと笑った。…。 同じことを言う人を信じられない、という気持ちは正直解らないでもない。ホリーが占い師だったら信じてたというのも、解る話ではある。]
なるほどなぁ
[ヴェスパタインを信じているかと訊かれると、頷いて「さっきも言ったとおりにね〜」と軽く答えた。 オスカーが出て行った先をしばらく見つめる。]
ん〜…
(86) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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―集会所 外―
…………!
[何か聞こえた気がして、背伸びしたまま振り返った。 暫しの瞬き、そして口を開いた。]
…………おばけ………?
[首を傾げた。 目の前にいる人は、あの日――――――。]
………………。
[背伸びはやめないまま、相手を見た。]
(+54) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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はは、そうだな〜 いっそほんとに殺して確かめてみるぅ?
[スージーの声に軽く返す。 ハナの声が聞こえる。声が聞こえるんだっけ。
もしおれが死んだとして。 彼女に伝わる声はどのようなものになるんだろう。 想像はできなかったけど、おそらく、とても、気持ちの良いものではないだろうな、と思って。少しだけ死にたくないなぁと思った。]
でも、そんな確かめ方ばっかしてたら お前の耳、ちぎれるんじゃない〜?
[また引っかかれている耳元へと視線を送る。]
(87) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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