151 雪に沈む村
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[それから後は、よく覚えていない。 気づいたときには、教会の裏の墓地で、随分長い間佇んでいた気がする。
ドワーフと人間の寿命の違い。 あれほど覚悟していたつもりだったのに、酷く苦しくて痛かった。]
(117) 2013/11/21(Thu) 22時頃
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-現在・工房にて-
[窓の外の雪は、しんしんと降り積もる。 ドロシーがいなくなってから、もう何度目の冬だろう。
あれほど痛かった心も、時が経つにつれ傷痕になり、しかしそれは消えない。 しかし工房の賑わいに、ほんの少し、古傷のように胸がちくりと痛んだ。]
(118) 2013/11/21(Thu) 22時頃
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……神様じゃ。
[神様の定義が、人智を超えた意見を授ける者ならば、 確かにバーナバスは神と崇められたこともある。 少年は信じられないだろう。 何せ、今のバーナバスにはなんの力もないのだから。]
なーんて、な…! …ふむ、坊やとは初対面かのぅ。 なにぶん隠居の身になってもう長いのでな。 私の正体はただの世間話好きのお爺ちゃんじゃ。 名をバーナバスという。
[もう食べられないなどと口にしていた割には、>>51 モリモリとパンを頬張る爺であった。]
(119) 2013/11/21(Thu) 22時頃
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で、ドナルドはどうしたんだ?
[龍族は寒さに弱い。 すでに雪が積もり始めている中工房に来たのには訳があるだろう。 恐らくは、先ほどジリヤと話していたことについてだと思うが。]
――紅茶でいいかい。
[曇り窓が外の冷え込みを表していた。 冷えた身体を温める飲み物を、カップを片手にドナルドにも勧める。]
座るところは…まあ探してくれ。
[探せばどこかに座る場所はあるだろう。]
(120) 2013/11/21(Thu) 22時半頃
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トニーが、旅に出るって言ってるんだ。 それを見送るまでは、頑張ろうと思ってさあ。
[>>112出歩くのをやめるよう諭すチャールズに、カルヴィンはため息をつく。 白くなった自分の息が、ふわりと宙に溶けてゆく。 つまらない意地だと彼は咎めるだろうか。 いつもの子供らしい元気さも、すっかり鳴りを潜めて]
ちょっと休めば、あと少しは保つと思うんだ。だから。
[誰かをねぐらの洞窟に招くなど、普段は考えられない。 同じ龍の血の流れるチャールズにだからこそ頼めた。 彼なりの、甘え]
(121) 2013/11/21(Thu) 22時半頃
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[なにやら真顔で考え込んでいたチャールズに、抱っこを提案されれば]
ば、馬鹿っ。なに言ってるんだよ! 抱っこなんて恥ずかしいだろ!
[顔を真っ赤にして、ぶーぶー抗議する。 言ってから、まだこんなに子供らしく振る舞える自分に驚いて。 くすり、と笑ってしまう。 いいじゃないか。子供らしく甘えたって。 なんたって自分は。“子供”なんだから]
――おんぶが良い。抱っこよりも。
[ちょっぴり恥ずかしそうに、チャールズにせがんだ]
(122) 2013/11/21(Thu) 22時半頃
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[少年は老人を知っていただろうか。 知っていたとするなら、同じ龍族であるものか、長寿の種族から聞いていたのかもしれない。 『古きもの』の存在を聞いたこともなければ、目の前の人物はただの老父にしか見えなかっただろう。]
坊やは…なんでこんな薄着で外を歩いていたんだね? 私はほれ、お腹に腹巻きを巻いているぞ。 帽子もかぶって防寒対策は完璧じゃ。 坊や、高い生命力を持つ龍族をも眠らす冬なんだ、 温かいコートを羽織って、おうちでじっとしていなさい。 おうちがないなら、教会かな。
[ずずず、と温かいポタージュを口にする。]
(123) 2013/11/21(Thu) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/11/21(Thu) 22時半頃
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あら、よくなんてないわ。 貴女がそんな沈んだ顔をしていたら――、
[私の事はいいんです、と告げたソフィアへ、少しだけ目を瞠って首を振った。 押し被せるように続けようとした言葉は、けれど続く後悔の声に途絶える>>82
ソフィアが胸の内を吐露している間、できた事といえば虚を突かれたような表情で目を瞬かせる事ばかり。 間をおいて、あらまぁこれは深刻ねと困惑げに眉尻を下げた。 どうやら、ソフィアは度重なる失敗ですっかり打ちひしがれてしまったようだ。 励ます言葉を考えあぐねて、結局ソフィアに習ってカップにそっと口を付けた]
……あら、美味しい。
[ほんのりとした甘さは蜂蜜だろうか。 ウォーレンの心遣いに、胸の内で密やかに感謝する]
(124) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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[しばしそのまま、クシャミとソフィアのやり取りを口を挟まずに見守った。 ジリヤが下手に口出しするより、クシャミに任せた方がソフィアも元気が出るかしら、と思ったのだ。 歳の近い友人同士っていいわねぇ、微笑ましいわと年寄りじみた事をしみじみ。
やがて、カップのお茶が三分の一ほど減った頃に、クシャミが真鍮製の丸いチャームを数個取り出す]
……魔除けと加護ね。 それなら大丈夫、そんなに時間を掛けずにできるわ。
[内心あら、と感心したのは、親しい友人にでも配るのかしらと思案したから。 ソフィアの父のように、有翼族は冬季には旅に出てしまう。 人の子たるトニーも、南へ花畑を見に行くと言っていた。 冬は眠りと別れの季節だ。そうした依頼も珍しくはない]
(125) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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えぇ、お代もそれで十分だわ。
[差し出された銅貨を見て、お代は結構よと断ろうかと束の間思った。 けれど、きっとこのためにクシャミが頑張って貯めたのであろう銅貨なのだ。 その気持ちと一緒に、有り難くいただく事にした。 ……そういった祈りのような気持ちが、ささやかな魔法を補強してくれる事も少なくない]
それじゃあ、チャームを貸していただけるかしら?
[銅貨を受け取り、皮袋に収めてから、再びクシャミへと手を差し出した。 掌に乗せて頂戴、と促すよう]
(126) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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[チャームを掌に受け取ると、何も言葉を紡がずにもう片方の手をゆっくりと重ねた。 どこか慈しむような仕草で、チャームを柔らかく包み込むように。
そのまま、静かに瞼を下ろす。
凪ぐような静寂に遅れて、ドリュアスの髪に絡むサンザシに仄かな燐光が灯った。 目を離せば消えてしまいそうに儚いそれは、やがて強さを増してドリュアスの全身を覆う。
――込めるのは、魔除けと加護の魔法。
美しく繊細なタペストリーを織り上げるように、魔力を紡いで祈りを絡める。 組んだ魔法は、掌の中に閉じ込めたチャームへと。 纏う燐光が溶けゆく雪のように密やかに静まり、最後まで残った掌のそれも、やがて微かな余韻を残して消え入った]
(127) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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[閉じていた瞳をゆるりと開いて、クシャミへ向けて微笑みかける]
はい、これでいいわ。
[チャームを覆っていた左手をよけて、今度は右手の下にそっと添えた。 クシャミへと、チャームを差し出す。
見た目にはなんの変わりもないが、敏感な者ならささやかな魔力の香に気付くだろう。 そう、それから、祈りを宿したような微かなぬくもりに。 やがてはそれも、チャームの中に完全に混ざり合い、溶け込んでゆくのだけれど]
(128) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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―― 数日前 工房 ―― [仲良くなった人間族の旅人が冬が来る前に、と、この村を去るのを見送って。 その足で、工房へと向かった。 まだ雪の降らない道。 木の葉を舞い上がらせながら、地を蹴る足は、途中から大きな猫のそれへと変化して。 店の前までくれば元通り、人の姿になってノックをしてから扉を開いた。]
ウォーレン、いるー!? あのさ、あのさ、 さっき教えてもらったんだけど、……―
[青年自身の用事でこの工房を尋ねることなんて、初めてだったかもしれない。 旅人が付けていた、さっき聞いたばかりのお守りの話をするも、これぐらいのーだとか、丸くて、真鍮でーといった青年の拙い説明は要領をえなかったのかもしれない。 初めはウォーレンも不思議そうな顔をしていた。>>113 不器用ながら絵を描いて見せたりして、ようやくわかってくれたウォーレンは、真鍮の端材を使わせてくれたのだ。合間に、世間話をしたりもして。数日間、そんな風にして過ごしていた。]
(129) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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―― 今日 工房 ―― [何となく、工房は用事がないと行ってはいけないような、神聖な場所のような気がして、今まであまり足が進まなかったのだけれど。 今ではすっかり、青年にとっては居心地の良い空間となっていた。 ウォーレンからカップを手渡される。>>113]
へへっ、ミルク入りだ。 ありがと、ウォーレン!
[ちゃんと、青年の好みに合うようにミルクを入れてくれていた。 口をつけると、ソフィアの店のものだろう茶葉のいい香りと、ミルクの優しさが混ざりあう。外で冷えていた手と、体が内から温まった。]
(130) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2013/11/21(Thu) 23時頃
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―教会―
…天使?天使なぁ…。
[アリスが自分のことを天使と形容すると>>90訝しげに容姿を観察する ふわふわと柔らかい印象の白い毛は、確かにそれと形容するのに相応しいのかもしれなかったが、一般的に天使として形容されるものに必要なものがアリスにはない]
だいたい天使と言やぁ、翼があるもんじゃねぇ? …あ。いや…今のは忘れてくれ
[言った後で、まるで翼を持つ自分のことを天使と形容したようになったようで何だか一人で恥ずかしくなり、柄じゃねーよ、と数回首を振って否定した。アリスには笑われたかもしれないが
(131) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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トニーが。…そうですか。あの子も大きくなりましたからね…、支度だけは不自由のないように、してあげないと。
[トニーが旅に出る。その話をカルヴィンから聞くと、驚いて目を丸くした。 山間のこの村からは、隣の村へ行くにも決して楽な道行きではない。成長しているとはいえまだ子供である少年を思い浮かべ。チャールズは思案顔で、しかしどこか嬉しそうにそうですか、とまた呟いた。
こちらの提案に顔を真っ赤にして抗議するカルヴィンに、ああ、すみません、と笑って応じる。 年頃の少年に抱っこは不味かったろうか。彼が自分よりも長い時を生きている事は承知しているが、チャールズの態度は一貫して子供に接するそれだ。
おんぶをせがまれると、はいはい、と彼の前に屈んで背負ってやる。──仕方の無い子ですねえ。親戚の子供を甘やかすような口調で言った言葉は、カルヴィンにどう響いたろうか。背中に居るその表情を見る事は出来ないけれど。
少しずつ傾く陽の中、少年の住処へと歩き出す。雪の道の上に二人の影が伸びて落ちていた。]
(132) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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そのアリスが、帰宅についての話になると急に表情を曇らせる 屋敷を苦労して抜け出たのだ。簡単に帰りたくないのであろうことは容易に想像できる それでも、甘えた顔で賄賂としてクッキーを握らせにかかって来たのには、戸惑いを覚えた いつそんな事覚えたという言葉が出かかったが、飲み込んで]
……暗くなるまで、だぞ。 その後はもう…知らんからな
[そう言ってクッキーを受け取り、一口齧った 有翼族の者は夜目がききにくい者が多い。それでも気流を読んで方角を把握することは可能だが、山に囲まれた狭い村内でアリスを連れて飛ぶのはリスクが大きい よって空中散歩で送れるのは陽が暮れるまで。それが過ぎても、節介焼きが多いこの村では誰か頼れる者はいるだろう。 暗に好きにしろよ、という意図ではあった]
(133) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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[時間をかけずにできることと、お代が足りることを聞いて、ほっとした。>>126]
よかったー! じゃあ、お願い。
[銅貨を、そして促されチャームとを順にジリヤの手のひらにのせる。 チャームの上から、ジリヤの手が重ねられる。魔力を込めるその様を、尻尾と耳とをピンとたて、緊張した面持ちで見つめる。
薄い氷のような色をしたジリヤの眼が閉じられると、ぽうっと、彼女の髪に絡んだ花に、灯がともった。最初は蛍のように果敢無いものだったその灯は、少しずジリヤの全身を覆ってゆき、眩しさに思わず目を細める。 やがて、ある点を境に光は徐々に弱まっていき、すっと消えてしまった。]
(134) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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─日暮れ・村中─
[カルヴィンを送り届けた後、通りに戻ったチャールズは足早にピエールの店へと向かっていた。 途中、行き交う村人達に挨拶をし、冬を無事に越えらるようにと互いを労い、望まれれば祈りの言葉を贈った。
途中、ウォーレンの工房にナイフの手入れを頼んでいたのを思い出したが、徐々に傾きつつある陽に、それは後回しにする事にした。
御茶屋のソフィアや針子のジリヤにも出会っただろうか。 ピエールの店に着くと、そこでは随分以前に見掛けた事のある老人──バーナバスだったか。彼と、薄着のトニーが食事を取っていた。 ピエールが頼んだ品物の持ち帰りを準備してくれている間に、彼等とも二、三、言葉を交わす。 特に、初めての冬であろうトニーの事は心配で。(しかも彼は旅に出ると言うのだから、なんと一人で!)手持ちの銀貨を包んでやり、路銀の足しにするように言う。少年なりの考えで拒むかもしれないが、普段から何かと彼の世話を焼いているチャールズはどこ吹く風だ。
クシャミが着れなくなった衣類などもあるから、遠慮せずに後で取りにくる様に言い含めて。ピエールに礼を言って、店を後にする。]
(135) 2013/11/21(Thu) 23時頃
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──では皆さん、良い冬を。
[扉を締める前、振り返って告げた言葉は、白く曇って空気に融けてゆく。 外はすっかり夕暮れで、降り積もった雪がきらきらと灯り始めた街灯の明かりを照り返していた。]
(136) 2013/11/21(Thu) 23時半頃
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[ジリヤがしゃべるまでは、声をだしてはいけないような気がして。ゆるりと瞼を押し上げた彼女に微笑まれ、チャームを差し出されるのが見えれば喜んで受け取った。]
わぁーできた! ありがと、ジリヤ!
[受け取ったチャームは、ほんのりと暖かく。 ふっと、花の香りがしたような気がしたけれど。 魔力も何もない青年の、ただの思い込みかもしれない。 渡したときよりも、ピカピカになっているように見えるのもきっと。]
(137) 2013/11/21(Thu) 23時半頃
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[そうして暫くすると、アリスはチャールズと二人で教会の裏庭へと赴くようだった 其処には墓地がある。アリスの用事は、だいたい察することができる]
…あぁ、裏の方行くのか。 じゃ、オレはそろそろ出るわ。紅茶、ありがとな。
[手近なテーブルの上にカップを置いて、チャールズに手を軽く振って、教会を出た 外へ出ると、風は先程より強みを増しているように思えた]
…風、か。
[凍りの粒をはらんだ風に抗って歩きながら、ぽつりと呟く ――"あの"時も、強い風が吹いていた]
(138) 2013/11/21(Thu) 23時半頃
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─夜・教会─
すっかり遅くなってしまいました…、あの子がお腹を空かせてないといいのですが。
[荷物を抱えて白銀の道を歩く。あたりはすっかり暗くなり、気を付けないと靴が埋まってしまう程度には積もった雪に足を取られそうになる。
角を曲がると古びた教会が視界に入る。と、その扉が開いて今まさに人影が入って行くのが見えた。 歩く速度を早めて、その後を追う。良かった、どうやら沢山待たせたわけではなさそうだ。
まだ仄かに温かい室内に入ると、先に中で猫を撫でていた彼に声をかける。クシャミ君。外套を脱ぎつつ、先に戻れなかった事を詫びた。 自分の方が遅かったのだが、常からの癖で。フードに付いた雪を払ってやりながら、柔らかく微笑み掛けた。]
おかえりなさい。
(139) 2013/11/22(Fri) 00時頃
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[>>132チャールズに身を委ねて、おんぶをされる。 義足の足取りはどこかアンバランスで、“ドナルド号”と比べて決して快適なものではなかったけれど。 温かくて大きな背中に安心感を覚えて、ついまどろみそうになる。 寒さで赤くなった頬を、ぼすんとチャールズの背中に摺り寄せた。 確かに身体は悲鳴を上げているというのに、それは酷く幸せなひとときで]
――端から見れば、親子に見えたりするのかな。
[何気ない呟きは、自分の吐息と一緒に冬の空気に溶けてゆく。 彼の数倍を生きる自分がこんなことを言うのは、おこがましいであろうか。 着きましたよとチャールズが言ったなら、カルヴィンは洞窟に静かに身体を横たえる。 いくら同族の心臓を持つ者と言えど、本来の姿を見せることは憚られた。 自分を“子供”として扱ってくれている、チャールズへの礼儀でもある]
ありがとう。しばらく、ここで休むよ。
[暗にひとりにして欲しい、とチャールズに告げる]
(140) 2013/11/22(Fri) 00時頃
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……。
[チャールズの気配が去ったのを確認すると、カルヴィンは全身に身に纏っていた魔力を解き放つ。 まばゆい光に包まれた洞窟が元の静けさを取り戻すと、そこには巨大な翼竜が鎮座していた。 “カルヴィン”の姿は、もうどこにもない]
魔力を。温存しなければ。
[硬い声で呟くと。すぅ、と静かに目を閉じる。 もしも洞窟を訪ねてくる者の気配を感じたならば、慌てて目を覚まして“カルヴィン”に戻ることだろう**]
(141) 2013/11/22(Fri) 00時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2013/11/22(Fri) 00時頃
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―― 夜 教会 ―― [昼間、たくさん人が訪ねてきていた教会も、今は猫しかいなかった。 猫を撫でていると、扉の向こうから聞き慣れた足音。 さくりさくりと、雪の上からでも左右微妙に音が違うのがわかる。 猫を撫でる体勢のまま、扉が開かれるのを見て笑顔を向けた。]
おかえりなさい! 遅かったんだね。
[こちらに詫びるチャールズ。謝る必要なんて、何もないけれど。足元にいた猫を抱きかかえ、チャールズのところへ向かうと、おかえりと言われる。 一瞬目を丸くした。]
……ただいま。
[さっき帰ってきたばかりなのを、見られていたのだろうか。フードにまだ残っていた雪を、軽く払ってくれた。]
夕食にする?俺も手伝う!
(142) 2013/11/22(Fri) 00時頃
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―― 翌朝 村のはずれ ―― [旅立つのだというサイラスを見送るため、村のはずれの小道まで共に来ていた。 サイラスと、青年の他にも誰かいたかもしれない。 相変わらず、しんしんと雪は振り続けている。 白んだ空。ランタン越し、というわけではないけれど面白いかも、と同意を示してくれていた>>1:68通りの景色に包まれながら。 彼が教会で話していた、便りをくれたという同胞だろう。>>0:128 合流したらしい、数人の有翼族がサイラスを迎えるように空を舞っていた。
サイラスの手を、よく空の散歩に連れて行ってもらった時のようにぎゅっと握る。]
サイラス。 また風に飛ばされたり、しにゃいようにね。
[悪戯っぽく笑い。 手を離せば、彼の手には羽をモチーフにしたチャームが残ったろう。チャームには、どこかに結びつけたり、首から下げたりもできるようにと紐を通してある。]
(143) 2013/11/22(Fri) 00時半頃
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―十数年前―
[サイラスが生まれた一族は、定住する場所を持たず季節毎に様々な土地へ渡っていた。
ある時節のことだ。とある夏の国で、その年は季節風が例年よりも酷く吹き荒れていた 一族の長――サイラスの父親は、今年は風の主の気が立っている。だが待っていれば必ず風は収まる。そう言って、一族を励ました]
『…――なぁ。こんな強い風が吹く日は滅多にないんだ、こっそり抜け出して飛んでみないか?』
[その時のサイラスはまだ一人前になる前の少年だった。そして、一族の古い仕来りに反発していた それは歳の近い弟も同じで、二人で掟を破っては一緒に叱られるようなことも度々だ その日の嵐のような天候は、そんな二人にはとても魅力的に思えて]
(144) 2013/11/22(Fri) 00時半頃
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えーと、お守り。 ちょっと……、その、曲がってるけど。
[それが何かわからないようだったら、そんな説明を添えた。 旅の無事と、彼の健康と、それからそれから、雷に当たらないようにだとか、迷子になったりせず、ちゃんと戻ってこれるようにだとか、たくさんいろんな気持ちを込めながら作ったのだ。 生憎、ドワーフやドリュアスと違って、青年の手先は不器用だったから、少し端が曲がってしまって不格好だけれど。 もしそれを茶化されたなら、いつもの調子で彼の背を軽く小突いたろう。]
ウォーレンが手伝ってくれたし、 ジリヤの魔法だってかかってるんだ。 きっとすごく効果あるよ!
[そう言いながら、一つ頷いて。 今度は絶対に、寂しさが滲んだりはしないように。]
(145) 2013/11/22(Fri) 00時半頃
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元気でね、サイラス。俺も元気でいるから。 春になったら、また会おう。 約束。
[握った拳を前に差し出して、にんまりと、いつものような笑みを浮かべた。 そうして、雲の切れ間。 朝日が照らす白と紺のグラデーション。その景色の中で。 銀灰色の翼をはためかせ、飛び立つ彼を、手を振って見送った。*]
(146) 2013/11/22(Fri) 00時半頃
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