64 色取月の神隠し
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ねえ、たまこちゃん。私もお願いしていたの。 “たまこちゃんが、沢山の人を幸せにするその笑顔のままで居てくれますように” “菊屋さんのお団子の美味しさが、青葉村の外にまで伝わりますように”
もうひとつ――“ずっと友達で居られますように”……って。 私は、こちらにに留まるつもり。それでも…… [一番の友達で居てくれるかな、と、 おんなじ泣き笑いの顔で真っ直ぐにたまこを見詰め、おずおずと片手を差し出した。]
(84) azure_blue 2011/09/24(Sat) 03時頃
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志乃は、ぱたんきゅうした(くーくー)**
polpo 2011/09/24(Sat) 03時頃
日向は、数字に弱すぎる絶望した!
azure_blue 2011/09/24(Sat) 03時半頃
辰次は、ゆりにむぎゅうした。
mikanseijin 2011/09/24(Sat) 03時半頃
一平太は、日向どんまい。
10347 2011/09/24(Sat) 03時半頃
日向は、一平太ちゃんありがとう…!
azure_blue 2011/09/24(Sat) 04時頃
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>>67たまこ姉さん…。 うん、僕は今は此処に残るよ。 ごめんね、たまこ姉ちゃん。 そう言ってくれて僕も嬉しい。
[傍らに明之進が居るだろう。 それを承知で、声を出す。]
でも、僕は世に遣り残したことがあるんだ…。 我侭なことだけど、皆にお願いして―いつか戻ってくるつもりだよ。 夢にまで見たアヤカシと友達になれて。 この嬉しさを、残しておきたいんだ。
(85) 10347 2011/09/24(Sat) 04時頃
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―日向藤之助隠世道行― ――――あぁ。佳い月だ。 [隠世への道行。空に煌々と浮かぶ月を仰いだ音無しの娘が漏らす感嘆の音を受けて、鵺も自然に言葉を零した] あやかしだって唄を紡ぐさ。 人の子のようにではなく、鳥のように獣のように、ではあるがな。
――ん? 日向、お前あれが見えるのか。 あれは提灯ではなく鬼火だが……まぁ、役目は似たようなものか。
(86) ひびの 2011/09/24(Sat) 04時頃
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[永いこと唄を忘れていた唇が紡ぐ初々しい旋律に耳を傾け 時折向けられる他愛のない問いに、いちいち答えてやるのは きっと、隠世の大きな月に魅せられてのこと]
[月に狂うのは人の子だけではないと かつて京の夜を恣に蹂躙したあやかしは知っている]
(――そうでもなければ)
[幾ら興味深い娘であり、芙蓉から託されたとは言え、己の正体を知る人の子と連れ立って歩く酔狂などあるものかと自らに言い聞かせ、狭間の路を二人歩いた]
(87) ひびの 2011/09/24(Sat) 04時頃
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―また、青葉村にきたら、そのときはよろしくね。
[居なくなる、帰るという言葉を言わないように言葉を並べて。たまこ姉さんの手をぎゅっと握った。ちくりと痛む心に、口元だけを笑みを浮かべても、中では歯軋りに近い噛みかたをしていた。
僕、戻ってくるから、それまで待ってて―。 本当に戻れるか自信が無く―それは、言えなかった。]
>>68明之進君、行こうよ。 今はたくさん遊ぼう―!
[一旦たまこからを離れて、連れ立ってあやかしの里を巡り始める。日向や藤之助と会い、再開を喜ぶのは、そう間もないことだろう。]
(88) 10347 2011/09/24(Sat) 04時頃
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― エピローグ ―
[あの後。あやかしの里に残るも、とある逢魔時より人里に戻った。
私の帰還はとても騒がれたものの、経緯が有耶無耶になったのは、恐らく顔を知る者が協力してくれたに違いなかったのだろう。
それから数十年の月日が流れていた。]
(89) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[私は幼顔と呼ばれた成人の頃を既に過ぎ既に老年となった、髪も大方白くなっていた。
あやかしの里の暮らしで理解したことは、恐らく私は里に馴染んでいる。そして、里に馴染むと大方はアヤカシになるそうだ。
しかし私が変化をしなかったのは、今は拒む意思の力だろうか、それとも里が待っていてくれたのだろうか、それはわからない。]
(90) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[それは明之進への、私と仲を良くなってくれたアヤカシたちへの、大きな我侭だった。
優柔不断なれど、まだ少し未練がある…それは、自分の夢のことや親しい人の事。
そして―私は人間としての生をある程度全うしたい―そう頼んだのだ。
永遠ではないにしろ人間により遥かに長い時を刻めるアヤカシが多く居る、故に言える言葉であると思う。
それでも、私は逢魔時にてあやかしの里への道が開く時は、事欠かさずに来訪していた。]
(91) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[その後、書き物として、アヤカシとの交流から彼らを紹介する本を作成した。数年に一度発行したそれは、概ね都会の商人や花魁などに人気が出たと聞く。
アヤカシを書き物として人間に紹介すること―本人達には許しを貰ってはいるが―これを是とするかどうかはアヤカシの中でも賛否が分かれるのではないか、と今でも私は思う。
そのことで何か恨まれても致し方ないかなと、今は苦笑している。現にそのお金で私は暮らしていたのだから。人間の暮らしを理解できるアヤカシであれば、なおのこと。]
(92) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[アヤカシの姿になったら、自分がどの様な姿見をしているかが想像がつかない。案外私の昔―そう、アヤカシを初めて認識できた頃の姿に戻るのか、それとも今の型なのか。それとも書物のアヤカシにでもなるのか。
長年触れ合っているとはいえ、矢張り想像の域を超えない。望むべくは彼らが、自分が望む姿がいいと思う。]
しかし、だ。 私の望むべく姿は―。
(93) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[次の逢魔時はもうそこまで来ている。今の作品こそ、私の絶筆になろう、これにて筆は置くのだ。 身支度は済ませてある。人の世に生きるも後僅か。もう未練は無い。
ああ、なんと私の我侭で卑しいことか。人間として幸のある生を送ったばかりか、そのまま輪廻の輪をはずれアヤカシとして次の世を生きようとは。 様々なアヤカシの、望む望まぬの様々な成立ちを聞いてから、なおいっそうのこと思える。私は恵まれすぎて地獄に落ちるべき存在なのかもしれないと、時折考えるのだ。]
それでも私は望む。自分のため、友のため。 隔世にて生きる、次の世に身を馳せているのだから。
[最後の句は、本のそれでもあり、自身のそれでもあっただろう。]
(94) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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[―後世には。 「変化に精通した男は、最期に自らが変化になった」と記された。 かもしれない。]**
(95) 10347 2011/09/24(Sat) 05時頃
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仁右衛門は、おはよ う。皆遅くまで、お疲れさん。
may-schnee 2011/09/24(Sat) 05時半頃
藤之助は、あ、旦那おはよう。随分久しぶりな感じがするねェ。
ひびの 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、ほうほう。田中君に可愛い幼妻が出来たようだなあ。
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、日向君もおはよう。一平太君が成長してて、何よりだ。
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、>>-518はっはっはっ。
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、|ω・`) ノ ミンナ オシアワセニ。
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、 |ノ
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
仁右衛門は、 |*
may-schnee 2011/09/24(Sat) 06時頃
日向は、先生をぐいぐい引っ張り出そうとしている。
azure_blue 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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―いつかのどこか―
ふーようさん! これ、でいいの? それともこっち?
[宴の日、帰りたいかと問う芙蓉には首を横に振り。>>78 そしてまた時は流れ、芙蓉に誘われたのは薬草の咲く場所。]
……表面がさらっとしている方? 分かった。書き留めておくね――頭の中に。 凄く不思議な香りで、初めて見る薬草だよ。薬の作り方も、私、知らなかったから。 [摘み取った薬草を簡素な木の籠に並べながら、 傍らの女性を見上げる。]
(96) azure_blue 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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―水面に映る影―
[ゆらゆらと、池に映る影が揺れる。 水面に落ちた葉が波紋となり、あやかしの姿をぶれさせた。]
俺、こんなに幸せになっていいのかなぁ。 ……お前を失った悲しみで発生し、お前の仇も取れずにおめおめと存在している俺が、さ。
[揺れる影。かつての主の姿へと話しかけるは龍笛の化身。]
(97) mikanseijin 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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ゆりは、俺には過ぎた女だよ、本当。
[だからと言って、手放す気は毛頭ないが。]
あやかしの事情を聞いて、理解しようとしてくれる人間なんざ、なかなかいねえ。
――なぁ、正次。 俺は、お前を失った悲しさをゆりにわかってもらえた時、嬉しかったんだ。 誰かに自分の気持ちをわかってもらえたら、嬉しいもんなんだな。
俺が誰かの気持ちを理解できたら、そいつは喜ぶのかな…
(98) mikanseijin 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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でも…やっぱり簡単にあやかしと人がわかりあえるとも俺には思えねえ… 明みたいに、人とわかりあおうとして代償を払うことになっちまった奴もいる。人と敵対するあやかしもいる。
ゆりみたいな人間は、特別な存在じゃねえのかな…
[あやかしと人が関わって、不幸になった場合もあれば、幸せになった場合もあり。だから、関わるのが良いとも悪いとも、一概には言えなくて]
……俺にゃわかんねえ。
(99) mikanseijin 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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ね、ここってとっても良い場所………風が抜けて、涼しくて。
[瞳を閉じて深呼吸すれば、様々な草の香りが身体を抜ける。]
また、連れてきて。それで、色々教えてくれる? 芙蓉さんがいつか人間に教わったように、今度は私に。
ちゃんと勉強して、それで… 藤之助さん、良くなるといいよね―――。
[一面の緑の中、華やかな色の着物がふたつ、風に戦ぐ。 穏やかな語らいは、隠世の空に響いて溶けた**]
(100) azure_blue 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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…こんな事でうだうだしている暇があったら、 ゆりの傍にいてやれよ、ってお前なら言うかなぁ…
[水面から見つめてくる主の顔は、困ったように笑っていた。**]
(101) mikanseijin 2011/09/24(Sat) 06時半頃
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