25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[―――声。
それから、 常世ではない鈴の音。
白い鳥は独り堕ちる。 混乱と混沌の中 独り]
――――… …朧さま
……―――華月 かげつ、 …っ
[手を伸ばしても、隔たりは彼方だ。 りん、と鈴が啼いて 俯いた顔を髪が隠す。]
(+60) 2010/08/07(Sat) 17時半頃
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否 ひとつ、身に 二つこころは いれられぬ
駒鳥は落ち、花が咲いた 其れが私
[花が謂う]
ボクを殺したのは、噂だよ。 多芸は多才じゃない それなのに あの時は、未だ花は選ばれていなかった それなのに
[臥せっていたあの日 微かな期待打ち砕かれて、冬の蕾は行き場をなくしたと]
(+61) 2010/08/07(Sat) 17時半頃
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[ぽつり。 首を振って、傍らの主に身を寄せる]
……いまは、二人でひとり 寂しさは此処に 淋しさは此処に 埋めてくれるのは、主さま それから 新たな私が、現世に。
[冷たい色の瞳は、ゆっくりと閉じる。 応接の間に、 手を伸ばせば鍵盤が触れる それでも、生者に音は届かない]
(+62) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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[奏でる音は、哀愁綴る物語**]
(+63) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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説法師 法泉は、執事見習い ロビンを諫める様に頭を撫でる
2010/08/07(Sat) 18時頃
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[諌められれば、やがて洋琴の音はぷつり途切れる]
……主さま。
[困ったように見上げて**]
(+64) 2010/08/07(Sat) 18時頃
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[狭間に呼びかけるこえ 主の傍から、そちらへ 意識を向ければ気配は傍に]
……嗚呼、思い出した 昨年喰われた……明の
[そう聞いたのは霞の月に。 今時の幽霊はあれほど存在感あるものかと謂ったのを覚えている。 ふ、と自らの手に視線を落とした]
(+65) 2010/08/07(Sat) 19時半頃
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[呟きは揺らぐ。 狭間からうつしよへ 届くとも解らず。
まどろむように、意識はまた 温もり求め、主の傍**]
(+66) 2010/08/07(Sat) 19時半頃
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…―――
…華月…
[―――――紫苑色が揺れる、揺れる。]
(+67) 2010/08/07(Sat) 20時頃
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己は
何も、…
……っ、
[何も知らないで。 何も。何も。 ロビンの声が聞こえても答えられない。
射落とされた鳥は きつく眉を寄せ俯いた。 ――――りん、と
重なるように 鈴が *鳴った*]
(+68) 2010/08/07(Sat) 20時半頃
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私の声が……聴こえるのなら 其れは生者としてはおかしな事
[白い鳥の視線はあちらへ。 答えが無くとも冬も花も気に留めず 現世留まる亡者を見る。 己の投げかけた言の葉は、 思うよりも随分広がったようだった。 主の傍にありながら、彼らの様子が手にとるように見える ここは、狭間]
黄泉が手折りた 花ひとつ うつつの月に 迷い染まる
(+69) 2010/08/07(Sat) 21時頃
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あちらの虎鉄と謂う花も ……同じ?
[呟きはあやふや 彼については、人食いの花は聞いて居らず]
(+70) 2010/08/07(Sat) 21時頃
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[主に何もできなかった己は―――なんて、無様な生贄だと。 すまない、と幾度目か謂って。
ふいに、聞こえたのは蝶の声]
――――…飛ぶ
[俯いていた鵠が 少しだけ、顔を上げる。]
…飛びたい…な…
[鈴の音に、重なる。]
(+71) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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[漸く眸が常世と現世の狭間を映す。 ロビンの声が聞こえ]
…己たちの、こえが 聞こえる…?
[呟く。 そういえば、虎鉄は――最早あるはずのない場所で鵠の名を呼んだ]
どうして、…
(+72) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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簡単なことじゃないか。
[素っ気無い少年の硬質な声]
彼は…… 多分もう一人も 生者に非ず
……そう謂う事。
(+73) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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嗚呼、この声も届いてしまうかな。 ボクは少し喋りすぎだ。
(+74) 2010/08/07(Sat) 21時半頃
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[―――触れたときの冷たい手。 思い出す。生けるものではあり得ない。]
…――――死んでいる、…
[そっけない声に対する答えは、殆ど吐息混じりで]
(+75) 2010/08/07(Sat) 22時頃
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[吐息混じる声 答える硬質な音に艶混じり]
迷い迷うて ゆく先は 秋の心 のみぞ知る
愁い帯びて 誰ぞ元へ 迷い込み
降るは いくよの 涙あめ
[節つけて、囁きうたう]
(+76) 2010/08/07(Sat) 22時頃
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呉服問屋 藤之助は、―――今だその場を動けず在る*
2010/08/07(Sat) 22時頃
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――そう謂えば 主さまを、引き裂きはしたものの 喰らって居らぬ。 私も、彼らも どれ程、腹が減って居るやら…… 私はもう 感じぬけれど
(+77) 2010/08/07(Sat) 22時頃
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此処に居るよ。
[冬を呼ぶ声聞こえれば 冷たくも、何処か柔かな声はセシルの傍で囁く]
何時でも、キミの傍(なか)に。
(+78) 2010/08/07(Sat) 23時頃
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ボクは煙じゃないし馬鹿でもないけど 付き合うよ。
[セシルの傍で微かな苦笑い それから、仕方ないなと溜息。 触るなと釘刺す言葉は無く、 彼の内に宿るは、獣の血 彼の内に宿るは、冬の魂]
もし、出来るなら ……屋根をつたって、逃げられたら良いのに
孕んだなど、人間に知れたら どうなるか
(+79) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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[姿見えぬ少年は、変わらず応接の間に。 主の傍に寄り添っている。 ここは狭間
宿る種が囁く声は、彼の内に]
(+80) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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[登る煙が、浄土への道しるべのよう。 穏やかに、哀愁帯びて伸びていく]
……
[物言わぬ気配はただ、傍にあるだけ。 無邪気に話すはセシルに任せ、空を見ていた あの頃のように]
(+81) 2010/08/08(Sun) 00時半頃
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[花の傍に佇む。 生きていた頃より静かに。
けれど裡にくすぶるのは炎。
花が桜へと声をかけるのを、聞いている。 ここにいるはずの花の声が、桜がいるほうから響く]
(+82) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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主さま……?
[傍ら佇む花は、主を見上げ首を傾ぐ]
(+83) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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[この心は何故こうも花を求めるのか。 身などなくなったというのに]
未練が一つ――。
お前の温かさを、もっとこの腕に感じたかった。
[色狂いだといわれたことを思い出し、ふ、と笑った]
(+84) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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……それは、ボクの? 彼岸へたどり着いてしまったら、 叶わない望みかもしれませんね。
[冬色の瞳が瞬いて 傍らの主を見上げる。
其の向こう 櫻に植えた種は、冬の気配帯びて 変わらず彼の傍に有りもする]
(+85) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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お前以外に、誰がいるというのですか。
[寄り添う花に回した腕は、やはり生前と同じほどの熱を感じることはなく]
たどり着いたら、――…たどり着けるのでしょうか。 もう、数珠も、落ちてしまった。
[床に散らばった数珠はいつの間にか片付けられていた。ゆるりと歩く。 傍らの花の手を引いて]
(+86) 2010/08/08(Sun) 01時頃
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[熱はあるのかどうかわからない。 しなだれかかる身が 刳り貫き損ねた心の臓を胸の上から押さえる]
この身も、この身が覚えた芸も総て 主さまのもの。 如何様にも、好きに愛でて良いんですよ。 それが花の幸せ。 ボクも……多分。
ただ ……私は浄土へ行けぬ身 数珠落ちても 主さまは、ひとで 私は、獣
[冷たい雰囲気纏う幾らか幼い相貌に浮かぶ愁い。 手を引かれれば、少し驚きながらも後へ続く]
(+87) 2010/08/08(Sun) 01時半頃
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[多分、という言葉にも。 この身は震えている]
――何故、浄土にいけぬというのです。 病にかかったから? 人を食らったから?
人は、生れしとき既に業を背負っている。 それを返してゆくのが生者としての使命。
ですが。
浄土に行けぬのは私も同じ身。 業を返しきれず。お前に私を食らわせようとした。
[先を行く身で言葉をこぼす]
(+88) 2010/08/08(Sun) 01時半頃
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私の病は、受け継がれるもの この世のありさまを、壊す そのために……酷いことを山ほど。 業を返すどころか、増やし続けて ……主さまもおなじ?
[半歩後を手引かれながら ふわり、雲の上を歩くような心地 柔かで それで居て物足りないと思うのは 死しても欲が出るものなのか]
一緒に逝けるなら、どれほど良いか 今このように、手を繋いで 何処までも
(+89) 2010/08/08(Sun) 01時半頃
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