52 薔薇恋獄
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織部君、最上君。 2人とも無事だったんですね。
[こちらへ向かってくる2人に呼びかける。 野久もほっとしているようだ。
庭のことを言われると、頷いて]
そうですね、暗くてよくは分かりませんでしたが……。
[明るい髪色が見えたのは、確か。 他はよく分からなかったが、3人……いや、4人?]
確かめた方が良さそうですね。 けど、あなた達はここにいてください。
行くなら……私が。
[若干、手が震えている。 けれどそれを押し殺すように、強く握る]
(24) 2011/05/21(Sat) 00時半頃
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[手が繋がっていないのを見て、安堵した。 ……そして安堵する自分が醜いと思った]
え、あー……。その、実は。
……幽霊、を、見てさ。女の。 それに首絞められそうになって、びっくりして卒倒したってだけ。
……信じてくれる?
[二人が亡霊に出会ったことを知らないから、信じてもらえるかちょっと不安げに尋ねてみる]
ここには、ふみやんがいるよ。
[悠里もまだいたなら、ゆりしーも、と付け足して]
さっきの雷の後、誰かに会った? ……それか、誰かが消えるところ、見た?
(25) 2011/05/21(Sat) 00時半頃
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[扉を開けると、目の前に人が居て。胸元が見えて。ばっと顔を上げた]
ど…ばし……
へ、いき…俺は [手を伸ばして、その襟を引っ張ろうとする。ぎゅうと額を押し付ける為に。酷い顔をしているだろうから。 隠したくて]
[土橋からは室内が見えるだろう。バルコニーへの窓は開かれたまま。カーテンがびゅうと舞っている。部屋に吹き込んでくる、雨と風と、薔薇の香り……]
(26) 2011/05/21(Sat) 00時半頃
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や、なんか……。
[つい先ほどまでの恍惚も抜けた顔。 最初はどこかきょとりとした様子でもあったが、いつも通りの哲人の声を聞いて、少ししゃんとし始めてもいた。]
ばんごはんー、とか呼ばれてたような。 確か、いつか、えっと……。
[その記憶の中の声の声色を思い出せない。 思い出せないが故に、ある一つの考えに至った。 居なくなっていた誰かが来たのでは、と。]
……皆、居る。 行こ、テツ。
(+2) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[閃光と闇が混じる中、紫の眼が捉えるのは、楓馬を連れ去る女の後姿。
蛍紫が知らず、楓馬だけが知っていることがある。 その事実を知らなくとも、知らないからこそ、その後姿に願う。]
楓馬を……頼む。大事なんだ。 俺だけではなくて、きっと……―――。
[その女がどちらの日向だとしても。 ほかならぬ楓馬が信じていたから、殺すなではなく、頼むと言った。
気がつけば、雷はあけて、数秒の停電も終わったあと。 ぼぅっと紫の眼に光なく立ちつくす。 ゆるっと持ち上げる手は唇に触れる。]
莫迦野郎っ……―――。
[大丈夫と信じているけれど、だからこそ零れる言の葉。 ゆるっと頭を持ち上げるのは、雨音の中、問いかけの音が耳に届いた時。]
(27) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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お前、動き回って平気なのか?
つーか、消えた人って。なに。
[未だ、蓮端と石神井が消えた事も知らないままで、わけがわからんと更に首を傾げる。 栖津井先生の姿が見えるなら、枕をブンブン振って挨拶]
(28) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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や。それはだめ。 ふみやん一人にしてふみやんがいなくなったら、皆困るから。
[きっぱり、と、文に言う]
一人にならないように、って。 さっきふみやんが言ったばっかりでしょ。
[一緒に行くよ、と。 笑って]
……よしやん、ねいくん。 寝るなら先に寝てていいよ。
(29) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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おんなの、ゆうれい……
[へらへらしていた顔が、またきゅっと眉を顰めて首を反対側へ傾ける]
さっき。ほんと電気が消える直前に、おれらも、顔の怖いおんなに追いかけられた。 エントランスにいて、こう、ぐわーってこっちきて
あー!
[思い出し恐怖で頭がパーンした、がその後に続いた言葉に叫ぶのは止めて]
消えたって、何だよ。見てない、ぞ。 あ、おんなの奴は消えたけど。
(30) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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俺も平気だった。
[出てきた百瀬の表情にはあえて触れず、されるがままに。 けれど、そっと背中に腕を回して優しく安心させるように背を叩く。
そして、部屋の中を見て少し目を細めた。]
(31) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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呼ばれてた?
[まるきり記憶になくて、こちらもきょとんと疑問符をつけて繰り返す。 けれど、それが本当なら、ありがたいとも思えた。腹は減っていたし、何より誰かいる確証。 艶めいた時間よりもそれを優先しまうのは、色気のないことではあったが重要なことにも思えて。]
行ってみっか。
(+3) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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………にわ?
[縁側があるのは知ってるが、そこから外に出た人がいるのは知らない]
誰か、雨の中、外出たんですか?
[文先生の言葉に、首を傾げる]
[道さんが倒れた原因。聞くと目を丸くした。 そうして、つい、と隣の最上を見る。以前よりちょっと気を許している雰囲気隠さずに]
信じる。
俺と最上も、追いかけられた。怖かった。 顔、ぼこぼこで、傷だらけ。おんな。
[道さんの質問にはそう即答。 けれど、誰か消えたかには首を左右に振った]
……俺は、ずっと最上といたから。分からない。
(32) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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へーき。 睡眠とったようなもんだし、今は元気。
[――だし、それに。 ちょっと今は、顔を合わせるのが辛い。
何故だろう。あんなに行かないでと願った相手なのに。 ……顔を見ると、それ以上近くにいたくなくて。 矛盾した思い]
……さっき、ふみやんに教えてもらったんだけど。 かっきー以外にも、……ゆっきーとてっつんが消えた、……って。
だから、……もしかしたら今の雷でまた……。……って。
(33) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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楓馬なら、大丈夫だ。 彼女が楓馬を殺すなんてことは、ない。 楓馬だから、大丈夫。大丈夫だ。
[まるで自分に言い聞かすように、座り込んだまま動かない耀に言い聞かすように。]
俺は答えを出してない。 だから……―――。
[大丈夫な筈なのだと何度も。]
……ひとまず、戻りましょう。
[その後、戻ろうと言うけれど、耀に手を差し伸べることが出来ない。途方に暮れた顔で、幼馴染の後頭部を見詰めた。 強い強い薔薇の香りが、まるで胸に棘を指すように、痛いと思いながら。]
(34) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[探しに行く人立候補する文先生と道さんを見る]
………文先生は、回復役。 前線に出るのは、どうでしょう。
道さんも、今、平気でも卒倒って、怖いよ。
……この状況で、寝られない。ないーぶだから。
(35) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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―― おそらくは、元の自室に近い部屋 ――
……ん、……?
[やわらかな布が、首筋を擽っていく感触。 優しくてこそばゆいそれに、ふ、と目を開ける]
『おめざめに なられましたか』
[表情の無い顔。清潔感のある、質素に整えられた髪と服装。 問う間も、丁寧な手つきは止まらず。
ぼろぼろになって、赤い染みの散らばる自分のシャツが、丁寧に畳まれているのを見つければ、彼女が傷口を清めてくれているのだと、気づく]
(+4) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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……傷、だらけ?
俺が見たのは、傷なんてなかった。無表情ですっごく怖かった、けど。
[なんだろ、バージョンが違うのかな、とか。やや突拍子もないことを言い出して]
…………。そっか。
[ずっと最上といた] [……そうなるとわかっていて部屋を出たのは自分なのに。なんでこんな、些細な一言が苦しいのだろう]
(36) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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……もしかして、日向の同僚?
[喉が掠れて、うまく声が出せない。 当たり前か。雨の中、2度も力尽きるまで外でうろうろしていたのだから。 普段の自己管理はしっかりしているとはいえ、風邪のひとつやふたつ、ひいても仕方が無い]
『ここでの すべての おせわを。 どうか ごゆるりと おまちください』
[お待ち下さい? 妙な言葉だと思ったけれど、問い返すために喉を振り絞る気力が、眠気と共に消えていき]
…… 日向。 まってる、から。
[呟いたのは、どちらの名か。 拭われる優しさに誘われるまま、また目蓋を閉じた*]
(+5) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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消えた人っていうのは、ですね……。
[最上に、同じ説明を繰り返す。 雷、停電、そして薔薇の香……]
そういうわけで、けして、単独行動はしないように。 できれば今夜は、3人一緒に……。
……野久君? 何言ってるんですか、あなたはついさっきまで気を失っていたんですよ? ダメですよ、まだ寝ていなくては。
[笑う野久に、言い返す]
大丈夫、私は消えたりなんかしません。 ……それに、私にもしものことがあっても……。
[自分がいなくなっても、鳴瀬がいる。 そう言いかけて、首を振って止めた。 これ以上彼に負担をかけてどうするのだ、と]
(37) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[ゆっきーとてっつんが]
消えた、のか。
[さっきの前に停電があったのは、たしかそう。部屋で野久と居た時で。直後に織部が来たからそれどころじゃなかった時]
あのおんな。確かめるような、探してるような感じでこっち来なかったか。
[追いかけて、手を伸ばされたことをそう解釈して]
顔、めっちゃ怖かったぞ。DVされた系?フルボッコされてたもんよ。
(38) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[額を押し当てた場所は胸部。鼓動が聞えるようで、更に顔を埋めるように引き寄せた。 背を叩かれ、少しずつ握る手が緩んでいく]
…ん、行く 中庭に
…おう、手伝え
[身を離すと、パーカーの袖口で顔を拭った]
あ、でもその前にバスタオル、な 俺も濡れてる…
(39) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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うん、ともかく、戻るぞ。
[甲斐の珀への叫び、耀の放心した様子に、苦々しく眉を寄せながらも、 強くなる雨に、言葉を吐き出した。]
耀を運ばないと…。
[ちらと甲斐をそこで見るが、甲斐の手は耀には伸びない。それが、また、眉を寄せる原因となったけど…。]
耀、立とうか?
[そして、耀に声をかける。 反応がなくても、立ち上がらせようと試みる。]
(40) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[うん、と哲人に頷いて、ゆっくりとベッドから下りた。 それから、彼の手にそっと片手を差し出して。
そして、廊下への扉を開けると――知らない人がいた。]
えっ
[待ち伏せのようにも見えて、ぎょっとした。 もしかしたら、一度呼んでからずっとここで待っていたのかもしれない。]
あ……えっと、すみま、せん。 おどろいて、しまって。
[召使然とした人――といっても召使さんは雇ったことなかったから、実際どうなのかは良く解らないけれど――はただ、大広間で夕食の用意ができている旨を述べて、案内するように歩き始めた。 まるで自分たちを客人のように扱っているような感じを受けた。]
(+6) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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オバケ?なのにバージョン違いって、なんだろ。
別のが、二人いるってことか? でもそうしたら話と違うんだよな?
[バスの中で聞いた話、少し前にすり合わせを行っていた話。 確認するように織部へ視線を流して]
(41) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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―― 自室前 ――
……石神井君。蓮端君。
[消えた人の名を聞いた。眉をひそめる。 結局仲直りはしきれたんだろうかと、ふと思った]
………じゃあ、俺と、先生。 先生、自分で行かなきゃ気がすまないんじゃないかと。
道さんはだめ。無理しないで欲しい。 単独行動禁止なら、俺が先生と。
[そう提案して、ふっと周囲の話に何かを思い出した。 違和感の正体]
……最上。それだ。DV。
変。めしつかいさん。森に消えたっていってた。 なのに、あの幽霊、ぼこぼこだった。
(42) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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……テツ。 今の人、見た覚え、ある?
[彼にだけ聞こえるように、囁いた。 自分でもいつだったか、屋敷のお手伝いさんの姿は見かけた覚えがあったのだが、その人物とは別人に見えたのだった。]
(+7) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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……。
[むう、と唇を尖らせる]
俺だってこの状況で寝てらんないんだけどなあ。 だから行くよ。行く。やばそうだったら部屋戻って寝るから。大丈夫。
…………。
……どう、だったっけ。
風呂場で、らんらんが叫んで。なんだって思って振り返ったらもう首もとに手があって……。
[だから、どういう感じ、というのはわからない、と]
……でも、顔は普通だった。フルボッコなんてされてなかった。 …………あれ、実は幽霊一人じゃなくて二人いますよ系?
[とても嫌そうな顔をした]
(43) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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…………。
[動かない。 なにを言われても反応すらなく。 立ち上がらせようと腕でも引かれれば>>40、体から完全に力が失われているのが分かるだろう。 それでもなお、何も反応を示さない。 開かれたままの瞳は、何も映さない。 無理矢理運ぶ事でしか、その場を動く事はないだろう]
(44) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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――最上、最高。好きよ。
[とりあえず違和感の正体分かってすっきりした。 誰が行くか論には、行動した方が早いんだろう。 自分の部屋にすっと入って、荷物からがさごそタオルをいくつか引っ張り出した]
[縁側に向かっていって、外を覗く]
(45) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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……蘭香、俺は、お前に手を差し伸べる資格、あるか?
[薔薇の香りが、一気に色々を残酷に悟らせる。 苦しそうに、喘ぐように尋ねるけれど、きっと答えはない。
流石に、足を怪我している鳴瀬に1人運ばせる訳にはいかず。 のろのろと手を差し伸べる。 もし、払われたとしても、眉尻を下げてそれでも、耀を運ぼうとするだろう*]
(46) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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[最上に確認される。バージョン違いの話。 縁側に向かっていた足を止め、振り返る]
……そうだね、それも、違う。
こう、あれだ。歌舞伎のお化け、みたいに。 普通の顔と、夜叉の面、チェンジしてるんじゃない。
[バージョン違いについては、あんまり気にしてないようだった]
(47) 2011/05/21(Sat) 01時頃
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