1 とある結社の手記:6
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ああ。
[ お願いしても良いかと言われれば、ピッパに頷いて。 肩を落とすラルフを見つめた。
勢い良く開かれた扉。振り向けば、そこにはカルヴィンの姿。 ラルフとカルヴィン。 二人に交互に目をやって。
何も言わず、言葉を待った。]
(436) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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あとを?
──…ああ。
[ピッパの言葉に瞬き、一瞬ドナルドと視線を交わす。>>434 ちらと苦い表情を口元に刷いて、カルヴィンとラルフの様子を見遣った。
共に暮らした、少年たちだ。 共に語らったこともある、少年たちだ。 ──けれど今や、妹達を庇うように間に立つ。]
(437) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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[兄の顔を見上げれば視線が合い、大丈夫の言葉にゆるく頷く。 ラルフの様子を見れば、頭上から聞こえる兄の声。
再び兄の顔を見上げ不思議そうに]
やっぱり…?
[首を傾ぐ。 役者には向かないと呟くラルフに更に傾ぐ首。 大きな音を立てて開く扉にびくりと肩を震わせて少し兄の後に隠れるようにすれば、見えたのはあの少年の姿。]
(438) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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花売り メアリーは、本屋 ベネットの顔を何があったのかわからないまま不安げに見上げた。
2010/02/27(Sat) 01時半頃
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[バァン!勢い良く開かれた扉の音に驚きそちらに視線を向ける]
カルヴィン…
[広間へ入って来た少年を見ると、嘘をついたことの罪悪感からか、一瞬困ったような顔をして]
どうしたんだ?そんなに急いで…
[ゆっくりとカルヴィンに近づく]
(439) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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なにをしているのですか。
[少年の瞳はラルフの姿を見つけた。 そして、その手に握られた―――黒い封筒を、見つけた。 周囲の視線が向くことも気にせず、 ふらふらと、ただ真っ直ぐに、彼へと詰め寄る]
なにを………
[その目の前までやってくると、 両手で彼の服の裾を握り締めて]
なにを、して、いるんですか!!!
[声の限り、怒鳴りつけた]
[裾を握る手は震えていた。 それは怒りか。悲しみか。もう、分らない―――]
(440) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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花売り メアリーは、小悪党 ドナルドがカルヴィンとラルフの前に立つのに気づいてそちらに視線をやる。
2010/02/27(Sat) 01時半頃
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[少し、考えすぎた。辛い事が多すぎた。
カルヴィンが入ってきても、目は向けず。 一度、無心になりたい一心で、女は紙を折る。
少年に習った、紙飛行機を折り続ける。]
(441) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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―キャサリンの部屋―
[何をする訳でもなく、ベッドの脇に立つ。視界には眠る少女の顔があった。]
…たく、何でお前ばっかり…なあ?
[嘆息する。人狼であったサイラスも、カルヴィンも…彼女が信頼を寄せたものだったに違いない――遠くからでもそのくらいは見抜けた。]
なあ、キャサリン…。
[頬に残る涙の後。この指では消せない事くらい知っていたが、それでもなぞった。]
どうすれば…お前は苦しまなくて済むんだろうな?
[そんな道はないのかもしれない。だが、少しでも苦しみを和らげる道があるなら――。]
俺は…その道を進みたかったな…。
[殺された事への恨みはとうに忘れた。今は只、彼女が目覚めるのを待つだけ。]
(+43) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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───…。
[妹の、不思議そうな問いかけ。>>438 それにすぐに答えることをせず、二人の少年の様子を見守るように視線を向けた。
カルヴィンの問い掛けに答えるべき人間は、ただひとりだ。 口を挟むことはせず、ちらりと見下ろせば妹の瞳と視線が交わったろう。]
(442) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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―回想・広間―
[眠りに落ちる寸前聞こえてきた優しい声>>245に、この集会所に来てから初めて、安心して眠る。
どれくらい、そうしていただろうか。 はっと気付けば、常よりも近いところにある、ベネットの顔に、急に恥ずかしくなり、慌てて離れた。>>270]
ごめんなさい。重くなかった? ……ありがとう。
(443) 2010/02/27(Sat) 01時半頃
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長老の孫 マーゴは、本屋 ベネットにからかわれ更に顔を赤くするが、「また後で」と言われれば、素直に頷いた。>>271
2010/02/27(Sat) 02時頃
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[ ベネットの視線を受けて、小さく頷いて。 歩み寄る二人を、激情を溢れさせる少年を見つめる。
やり切れなかった。 今、掛けるべき言葉は無かった。 ただ、全てを見届けようと。 せめて、それだけは。]
(444) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[一人になり、ぼんやりとソファに座ったまま考える。]
ヤニクと…サイラスが、人狼だった…。
[それならば、誰がフィリップを…あんな姿にしたのだろうか。 フィリップの無残な姿を見てしまった親友は、憔悴しきった様子だった。 あんな彼女の姿を見た事は、一度だってない。]
キャサリン…。
[親友がフィリップの事を想っていたことは知らない。 それでも、あの様子を見れば、大切な存在だったと知ることが出来よう。]
(445) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[だが、―――…思っていたよりは、 良い状況だったかもしれないと、心のどこかで呟く。
広間に集まる、他の人たちは。 ラルフを狼だと信じ、糾弾しているような雰囲気ではない。 これは、むしろ、そう、………。
………あぁ、ばれている。 だからきっと、ラルフが誤って処刑されることは無い。 だからきっと、今日は「最後の人狼」が死ぬ。
――――…死んでしまう]
(446) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[カルヴィンの怒鳴り声に、一瞬驚いた表情を見せるがすぐに俯いてしまう。今まで、こんな大声で怒鳴る姿は見たことが無かった]
…………ごめん。
[長い沈黙を経てようやく絞りだされたのは謝罪の言葉]
ごめんな…俺、嘘吐こうとしてた…… 約束、破ろうとしてた…
ちゃんと傍にいるって、約束…したのに……
[ごめん。と俯いたまま謝罪の言葉を繰り返す]
(447) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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長老の孫 マーゴは、郵便屋 ウェーズリーが誰を占ったのか気になったが、自らそれを聞きに行くのが怖くて、その場から動けなかった。
2010/02/27(Sat) 02時頃
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[沈黙を挟んで、静かに響くのは謝罪の声>>447
彼の顔を見上げながらまた何か言おうとして、 少年は激しく咳き込んだ。 無理に廊下を駆けて来た為か。慣れない大声を出したためか。 ぎゅうと彼の服の裾を握り締めたまま、 その場にずるりとしゃがみ込む]
なんで、……ッ、なぜ、ぼくは、げほっ、言ったじゃ、な……
[途切れ途切れになりつつも、途中で何度も咳き込みつつも、 視線だけは彼を真っ直ぐ見上げて逸らさないまま]
ごほごほっ、ぼく、は、……ッ、 あなた、っ、だけ、は……。
…………、だけは、……ッッッ。
[最後は声に、ならなくて。 ずるりと服を掴んでいた手が離れ、床へ落ちる]
(448) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[かさりかさりと女の手は紙をおりたたむ。丁寧に。 だが、何故か。何だか、手が震えて、うまくたためない。
最愛の男がそうしているように、見守るべきなのかもしれない。しかし…何もかも、全てを受け止めきれる程、本当は女は強くない。
折角コツを教えてもらったのに、綺麗な紙飛行機が出来ない。]
(449) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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本屋 ベネットは、小僧 カルヴィンの様子にただ──黙って、一度手を握りしめる。
2010/02/27(Sat) 02時頃
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カルヴィン!?
[激しく咳き込むカルヴィンの手が裾から離れる。]
カルヴィン!大丈夫か!カルヴィン! ごめ、ごめん!ごめん!カルヴィン!カルヴィン!!
[倒れそうになるカルヴィンを慌てて支えて、ただ泣きながら謝り続ける事しか出来ず、カルヴィンを支えたまま、名前を呼ぶ]
(450) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[兄が2人を見守るように視線を向けるから。 自分も同じように視線を向ける。
2人が交わす会話の意味に気づきたくない…そう思う。 それ以上、兄に尋ねる事もせず2人を見るだけ。
時が来れば、今までのように震える手で白い紙へと名を書き込むだろう。**]
(451) 2010/02/27(Sat) 02時頃
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[ひゅうひゅうと喉が鳴って。息が出来なくて苦しい。 あぁ、でもきっと。サイモンさんは。フィリップさんは。 もっともっと、苦しかった]
………………っ!
[何とか歯を食いしばり、ぐっと手に力を入れ、 支えるラルフの手を振り払―――――]
………………っ!!
[手を振り払おうと、した。したんだ、けれど]
っ、うぅ……っく、うっ、うぅぅ…
[どうしても、出来なくて。 ラルフの胸に頭を埋めるようにして、小さく嗚咽を零す]
(452) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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―自室―
[真っ暗闇の中、ゆっくりと目を覚ます。 身体を起こしかければ、鳩尾に重く、鈍い痛み。]
…………、
[顔をしかめて、手で押さえる。 何かが込み上げてきそうになるのをどうにか抑えて、咳き込みながら車椅子に移る。]
(453) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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………いいんです。分って、いました。 ラルフさんは、優しい、人だから。
ふふ。身代わりになろうと、したんですか?
それでも、失敗しちゃうなんて、……。 ………貴方に嘘なんて、最初から、つけっこないんです。
[くすくすと、嗚咽に混じらせて、笑う]
でも、……大好きでした。
[兄のように慕った存在に、小さく囁いて。 ラルフの手に握られている黒い手紙を自分の手に]
(454) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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[そして少年はラルフから、そっと体を離す。 数歩後ずさり、彼から完全に距離を置いて]
もう、皆さん、お気づきのようですね……。
仕方がありません。
(455) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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[表情を失った顔で、比較的綺麗な形になった紙飛行機の一つに手を伸ばし。すい、と飛ばして、空気に乗せようと試みる。
――けれど、それは、全然、飛ばなくて。
すぐに床に落ちた。]
…………。
やっぱり、だめだね、私は。
[控えめな呟きは、酷く悲しい響きを持ち。 溜息を一つ吐いた。そこでようやく、少年達の方を見る。]
(456) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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僕が人狼ですよ。
[黒い手紙を右手に持ちつつ、少年はきっぱりと告げた]
(457) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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───…そうか。
[僅かで、永く感じられた少しの間。 時にしたら、随分と短いものであったのだろう。
はっと息を吸い込む音が聞こえたのは、どこからだったか。 少年の告白に、ぎゅっと妹が袖を握りこむのを感じた。 背後に庇う、マーゴの存在も痛いほどに意識する。]
(458) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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[ 確かめねばならない。 そう思っていた。
けれど、その事実を告げられて。 これで終わると。 けれど。
湧き上がるのは喜びではなく。 悲しみと憤りだった。]
(459) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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―広間前―
[カルヴィンが勢いよく開けた扉。 壁との間に隙間を作っている。
そこで隠れるように、広間のやりとりを眺める車椅子が―――動くことはなかった。 揺れない黒檀から、光が一つ落ちた。*]
(460) 2010/02/27(Sat) 02時半頃
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[ふ、と息を吐き出し。ソファから立ち上がる。
後には、散らかされた紙飛行機の群れ。
薄茶の瞳は、自分の正体を告げた少年を見つめた。 自分から、かける言葉はなく。]
(461) 2010/02/27(Sat) 03時頃
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本屋 ベネットは、小悪党 ドナルドとちらりと視線を送って──
2010/02/27(Sat) 03時頃
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…それで、カルヴィン。 お前は、どうしていたい?
───…結社が来るまでの間、 ……しておきたいことが、あるんじゃないのか。
[口をついて出たのは、非難でもなく。 ただ、"最後"の望みを問う言葉。]
(462) 2010/02/27(Sat) 03時頃
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[目の前でのやりとり。 何を話しているのか、頭が理解出来なくて…呆然と見つけているだけだったが。]
カルヴィンが……。
[カルヴィンから聞こえてきた、単語…。 信じられない…否、信じたくないと頭を振る。]
(463) 2010/02/27(Sat) 03時頃
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安心してください。……といっても、無理でしょうが。 今の僕には、爪も牙もありませんから。
[ベネット>>458へ緩やかに顔を向ける。 背に二人の少女を庇いう青年へ語り掛ける口調は、 常の少年と何らかわりのないもの。
ただ、その顔は、何処か表情に乏しい]
……………。
[ドナルドの顔>>459に映る複雑な感情の色。 少年が全て理解しきることは、きっと出来はしない。 ――――彼の左目を奪ったのも子供の人狼だったのか]
(464) 2010/02/27(Sat) 03時頃
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