199 Halloween † rose
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ニコラスに1人が投票した。
明之進に9人が投票した。
明之進は村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、リー、ニコラス、クシャミ、ジェレミー、シーシャ、露蝶、ドナルド、ミケ、グレッグの9名。
そして、朝が来る。
* 31,October - Halloween - *
同じ匂い。
同じ景色。
変わらない10月31日。
記憶と感情を、一部に置き去りにしながらも。
(#0) 2014/10/24(Fri) 05時頃
眠らずに夜を明かし、
その瞬間に何が起こるのかと、目撃しようとする者もいるかもしれない。
けれどそれは、
蜃気楼の如き靄が、刹那に視界全てを覆うような光景を目撃させるだけで、
再び昨日に逆戻り。
(#1) 2014/10/24(Fri) 05時頃
困惑か、歓喜か。
誰がどのような感情を抱いていても、
魔女は愉しげに、魔女らしい仮装で街を歩く。
同時に、その姿を消し、次の瞬間には現し。
目撃した無邪気な子供が手品に拍手を送ったならば
にたりと邪悪な笑みを浮かべた。
(#2) 2014/10/24(Fri) 05時頃
『僕の悪戯を止めて、ねえ?
Trick or Treat?
お菓子を頂戴?』
(#3) 2014/10/24(Fri) 05時半頃
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[昨夜のリーの様子はどうだったか。 もし彼が踊り疲れて会場でダレていても、薄情な店主は送ってやる優しさなんて見せてはくれなかっただろう。 今日の分の厚情はダンスで売り切れだとばかりに、自分一人でさっさと帰って行った。]
(@0) 2014/10/24(Fri) 05時半頃
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―三度目のハロウィンの朝―
[疲れてはいないはず。 …だったのだが、ループの瞬間を捉えようと起きていた筈の店主は、いつの間にかまどろみの中。 寝起きの頭を抱えて、上った朝日と祭のざわめきに頭を抱えた。
それと――、]
(@1) 2014/10/24(Fri) 05時半頃
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…何で、まだある。
[ループならループらしく、こう言う物は手元に残るべきではない。 テーブルの上の真新しいスラックスと、椅子に掛ったジャケット。脱ぎ棄てられたシャツやらネクタイやら、なんかもう色々。]
どうするんだ。これ。
[無駄遣いしてしまった。 いや、別にケチ等ではないが、これを無駄遣いと言わずしてなんという。 100パーセント、今後着る機会はない。店中の薬を賭けてもいい。
困惑を一人ごちでも誰かが聞いていてくれる筈もなく、深い深いため息をついた。**]
(@2) 2014/10/24(Fri) 05時半頃
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――……
歪み、歪んだ悪戯の狭間に、転がり落ちる魂、一つ。
魔女が望んだためではなく、それは術式の一部が未熟だったために起こった偶然。
肉体ごと、心ごと、現実にありながら現実に干渉し得ない場所へと閉じ込める。
その偶然に気付いた魔女は、三日月よりも細い眸で嗤う。
(#4) 2014/10/24(Fri) 05時半頃
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― 翌朝 ―
[トマトジュースもビールも買い置きはない。 それにリビングと繋がる寝室は、干からびた遺体がある。
だから、昨晩ドナルドを誘いパーティーに顔を出した
ほんの僅かな時間の滞在だったけれども 再び作ってもらったレッド・アイ。 朝になってしまえばまた――味を忘れてる
それを無念に思うと同時、表から響く ハロウィンの挨拶を鼓膜が拾い上げて。
起床の支度をしながら、呆れの混じる声音で独り言]
(0) 2014/10/24(Fri) 08時半頃
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……また、か
[飴が詰まった南瓜の椀はそこになく。 カウンターの端に置いてあった 片足だけの硝子の靴もまた、そこにない
宿屋の婆さんが今日もまた傘立てを買いに来た 後でお届けします、と告げて、はた、と]
―――……トマトジュースと瓶ビール、 代金は、それでいいですよ。
[一日バーテンダーのせわしなさを思い出し。 使わずとも使っても明日が繰り返されれば 消えてしまうのだから、無駄になるまいと
そして気付く。 ――喉が渇いている、という事に。]
(1) 2014/10/24(Fri) 08時半頃
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[血色の悪い顔をカウンターの置き鏡で見詰めながら、 喉元を摩り、目を伏せる]
……食事を取らなくては…
[次に訪れた客の血を吸おう。 確か、次のタイミングで入店するのは ハンプティダンプティのように肥えた男だ。 ……ダイエットに協力できるかも知れない。
スーツのポケットに手を差し込む。 年代物の懐中時計は、やはりそこには無く**]
(2) 2014/10/24(Fri) 08時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/10/24(Fri) 08時半頃
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― 夜更け ―
[パーティには行かず、 繰り返しの訪れる瞬間、金色の狼は街を駆け、丘へ。 そこから、街の灯が終わりを告げ、またハロウィンの朝を迎えるのを見ていた。
赤い瞳がきつく狭められる。]
――……
[呪いの言葉のように、でも楽しげに響く空気の音>>#3 同時に、その魔女の力が完璧ではないことを知る。]
(3) 2014/10/24(Fri) 09時頃
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完全な繰り返しではないということか。
[欠落。 それを通常の人間は感じないだろう。術に完全に取り込まれていないものは。 だが、感じているもの。 同じ動きをしないもの、繰り返しの再生に反するもの。 いずれにしろ、この事態をわかるもの。
それらが、削ぎ落とされていく。]
いや、ある意味完璧なのか。
[削ぎ落とされることによって、その世が繰り返しなど知らぬものたちだけになれば、その時点で、この世界の存在意義は終わり、きっと次のページは白紙のまま、その本は閉じられる。
そんなイメージを送ってくるのもきっと魔女の仕業だ。]
自殺は一人でするものだ。 心中なんて、人間にでも戻りたいのか?
[金色の狼は朝が来るときに遠吠えをした。*]
(4) 2014/10/24(Fri) 09時頃
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ジェレミーは、魔物の声を響かせてから、やや、考え込み
2014/10/24(Fri) 09時頃
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――……やっぱ金が要るか。
[菓子を自分では作れないのだから、しょうがない。 ハロウィン中、一番価値をもつものは、菓子だ。]
金を作って露蝶に……。
[東洋の店を思い出した。 あの主人ならの菓子を悪魔は相当好んでいる。 ならば、今は、とりあえず、魔女の家のもの、叩き売りでもして金を作るか…と。
金色狼はその足で魔女の屋敷に戻り…。]
(5) 2014/10/24(Fri) 09時頃
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― 魔女の屋敷 ―
[幸い、街はハロウィンだ。 もちろん、それに伴い、露天商も数多く道に並んでいる。
狼男は、魔女の屋敷に戻ると、とりあえず、金目になりそうなものを袋に詰め込んで、 それは、きっと世の中の魔女を知るものが想像する何かから、想像しない何かまで。
いずれにしろ、ガラクタなことは変わりはないが、 ともかく、手に持てる分だけ、それらを担ぐと、
物売り市場のほうへ向かうことにした。*]
(6) 2014/10/24(Fri) 09時頃
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― ハロウィン物売り市場 ―
[さて、その一角は、どう考えても、怪しげな店が立ち並ぶ。 異常に安い宝石とか、異常に高いパンケーキとか。 その内容がどのようなものかは、訪れる人の選球眼次第。
そこに男も魔女のマントを広げ、ガラクタを散りばめていく。 鹿の角に、人型の人参、わけのわからないピンクの粉に、かちこちに固まったバラの花、石でできたテディベアに、天使の羽根のようなふくろうの羽根。ガラスの蝋燭に、蝋でできた鉛筆。錆だらけに見えて木でできた鳥かご。
その他さまざま、どうしようもないガラクタをならべはじめた。*]
(7) 2014/10/24(Fri) 09時頃
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紐 ジェレミーは、メモを貼った。
2014/10/24(Fri) 09時頃
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− 二回目のダンスパーティー −
[珍しい出来事に興奮しすぎていたらしい。 キリシマには煩すぎたか、癇に障ったのか、 いきなり大きくターンされ>>2:@74、お約束の様に舌を噛んだ。]
痛ってええ。回るなら回るって言えよ。
[ニコラエの紅茶で火傷した舌に再度ダメージ。 少し涙目になりながら睨んでみても、良い気味だ位にしか 思われていないだろう。 さすがに足を踏む様な意地悪はするつもりも、余裕も無く 黙って振り回されることにしたが]
(8) 2014/10/24(Fri) 10時半頃
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……ほんと? じゃあ機嫌良くなるようとびっきりの顔描いてやるよ。
[てっきりにべも無く来るわけ無いと言われると思っていた、 巻き戻った明日の可能性への返答>>@2:75>>@2:76に 一瞬目を丸くしたが、暗がりでも判るほどの笑顔が浮かんだ。]
任せとけよ。 薬のお礼。手伝うって約束したから南瓜の顔描きやるよ。
[繰り返さない、昨日の続きを約束する。 不気味だが、不覚にも明日も続けば良いと思ってしまった。]
(9) 2014/10/24(Fri) 11時頃
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[合わせてくれたペースのお陰で少しはステップも踏める様に なったとは思うが、使わない筋肉が悲鳴が上げた。 ダンスには慣れていそうなキリシマも疲れていそうだから、 俺なんて疲れるレベルでは無い。]
ありがとう、楽しかった。
[さっさと置いて行かれても、いつもの彼らしいと 手を振って見送り、師匠のシーシャと華月斎の姿を探す。 一言「どうだ、少しは踊れたぞ」と胸を張る為だが、 果たして叶ったかどうか。]
(10) 2014/10/24(Fri) 11時頃
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[二回目ともなれば、多少は疲労感も筋肉通もマシなのか、 何とか孤児院に辿り着くとニコラエから貰った飴を チビ達と分け合いすぐに寝てしまった。
巻き戻るのかどうかも気になったが、すぐに夢の中。 夢の中では何故か露蝶と下手なステップのダンスをして シーシャにびしびしとしごかれていた*]
(11) 2014/10/24(Fri) 11時頃
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− 三度目の朝 −
[覚醒を促すのは眩しい太陽の光と、チビ達の興奮した声。]
……ん、おはよう……あ、やっぱり……。
[ハロウィンとはしゃいで、シーツに細工してくれとせがむ チビ達の様子にまた巻き戻った事を知る。 それでも昨日程の衝撃は無かった。 ただ、確認するように枕元を見れば、シーツお化けの頭には 南瓜が、そして中身は無いがガラスの椀皿。 ニコラエの言葉は正しかった。 同時に彼もやはり人間では無いのかと改めて理解し]
ハッピーハロウィン♪ いっぱいお菓子貰ってこいよ。
[今日はちゃんと朝食を食べてから出かけることにした。 まずはガラス雑貨のニコラエの店。 椀皿の報告と、覚えていないけど舌が幸せな気分になった 飴の味をもう一度貰えないかと**]
(12) 2014/10/24(Fri) 11時頃
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―広場―
[結局昨晩のパーティーには異常は見られず、街は変わらず祭を続けている。 同じ屋台に同じ売り子。色とりどりのラインナップも、昨日と寸分も違わない。 一瞬の空気の揺らぎ>>#2に顔を上げても、残っていたのは子供の歓声だけで、ナニが居たかまでは捉えられずに。
昨日と同じ今日。 しかし、今日は何かが違う。
人波を眺めてもズレた個所までは解明できず、 祭の喧騒とはまた別。己にしか見えぬ影と囁きに、静かに目を伏せた。]
(@3) 2014/10/24(Fri) 14時半頃
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…――悪ィな。 俺だけ生き帰っちまってよ。
[悪そうな笑みと言葉を向けた先は、誰も居ない。 すれ違う住人は不思議そうな顔をしていたが、どうせ電話でもしているのだろうと、すぐにその興味は失せた。 しかし、男の手には煙草だけ。
店主の目には、吸血鬼の手にかかった女が映っていたか。 女の姿は直に霞み始め、ゆっくりと天に消えて行く。
良かったじゃないか。きっと天国行きだ。 先にバカンスを楽しんで来るといい。 …俺はもうちょっと此処に居る。
彼の吐く煙は、強い薬の香がする。 防腐剤代わりのそれは、少々変わった副作用を引き起こしていた。 彼の身体はきっと腐らない。 だが、頭の調子までは――はてさて。**]
(@4) 2014/10/24(Fri) 14時半頃
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―二度目のパーティ―
[壁際の陰で赤ワインのグラスを傾ける。 港町の男のほとんどがそうであるように、 グレッグもまたそれなりに酒が好きだった。
何かを祝っての乾杯があると尚、酒は美味い。
昼間の街で見た顔に会えば杯を傾ける。 音楽の中に落ちるグラスが触れる音に、 楽しげな笑みを浮かべながら。]
(13) 2014/10/24(Fri) 15時半頃
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[そんな中で見つけたシーツおばけと、 その頭上に掲げられた見覚えのあるカボチャ。
中を抜き蔦や花を彫って飾りに仕上げた、 確かにそれはグレッグが拵えたカボチャだ。 思い上がる人物は一人しか居ない。
咄嗟に伸ばした手で、 おばけのシーツを軽く掴んだ。]
お。…リー!
[リーとはその場で少し話をする。 もっぱらの話題は二巡目のハロウィン当日と、 消えたものと残ったものについて。
慣れない手で苦心して作ったカボチャが 今もリーの傍にある事が嬉しかった。]
(14) 2014/10/24(Fri) 15時半頃
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[その後は今日もクシャミと一緒に踊った。
流れる音楽が ロックでもテクノでもジャズでもワルツでも 長靴を履いた黒猫と踊るのは気紛れなタンゴ。
二度目のハロウィンの夜は、 そうして更けていった。
他にも、誰かに会い何かを話し。 様々な楽しい事があった気がするが――…]
(15) 2014/10/24(Fri) 15時半頃
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―31,October? 朝・ホテル応接室―
[…――目覚めたグレッグの頭からは、 昨夜の記憶がいくつか抜け落ちていた。
正確には、一昨日の記憶と昨日の記憶が 混じりあってひとまとまりの塊のような形で 頭の奥に横たわっている。
或るハロウィンの一夜の パーティの思い出として。]
また……?
[今日もまた、表通りは賑やかだ。 窓越しに祭りの喧騒を聞いているとき、 ポーンポーンと時計が9時を告げた。
古い柱時計は、正常に時を刻んでいる?*]
(16) 2014/10/24(Fri) 15時半頃
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