人狼議事


84 戀文村

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【墓】 さすらい人 ヤニク

[革命が終わり。
次は「エチュードop25-1"エオリアン・ハープ"」

左右のアルペジオは、流れる風で弦を震わす琴の音。
想いは風に乗り、風は遠くへ。

"遠くへ行きたい、どこか遠くへ"

その想いは、風よりも軽く速く。
どこまでも、どこまでも。]

(+0) 2012/03/29(Thu) 00時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

ー翌朝ー

[村を後に。ひとりで旅立つ。
行先は……楽譜を渡す相手のところへ。

彼女の名前はメアリー。

親友ドナルドの遺品にあった一葉の写真。
そこに映るお下げ髪の女性。ドナルドの恋人。]

(+1) 2012/03/29(Thu) 01時頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

ー夜:酒場ー

[>>1ダーラから振舞われた酒を飲んでしばらく後。
抗いがたい眠気に襲われた。]

(……あれ、俺ここまで弱くなってた?)

[そんな疑問は、次の瞬間過去の記憶に打ち消される。

そうだ。
これは故郷の村で駐留していた軍人である親友と。
その賛同者のしていたことと同じだろう。]

(+3) 2012/03/29(Thu) 08時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

[戦火に飲まれてすでにない村。

"赤い手紙"による招集に憤りを覚え。
戦争で帰らぬ者となるよりも、故郷で眠らす方がと。
村人を手にかけていった殺人者たち。

自分はどうにか生き延び。ここまで来たのだ。
親友を返り討ちにして。
彼の遺言で遺品をその恋人に届けるのは……贖罪。

しかし、終わりなのだろう。]

(+4) 2012/03/29(Thu) 08時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

(……ドナルド、メアリーには渡せなさそうだ。ごめん)

[そう心の中で詫びる。]

(ペラジー姉さん……メアリーに伝えたら、そっちに逝く)

[そのつぶやきは、声にならず。**]

(+5) 2012/03/29(Thu) 08時半頃

さすらい人 ヤニクは、メモを貼った。

2012/03/29(Thu) 09時頃


【墓】 さすらい人 ヤニク

ー見知らぬどこかー

[村を出て、どれ程経ったか。
気がつくと、見たことのない光景が。

明るい光に満ちた場所だった。
魂だけになってしまったこの身には分からないが。

多分、春のように暖かいのだろう。

咲き乱れる色とりどりの花が溢れていた。
香りが分からないのが、悲しかった。

その片隅に、ほっそりとした人影がひとつ。
うら若い女性のようだ。
彼女はこちらに気づいたようで。
ふたつに結った栗色のおさげを揺らして振り返る。

その顔はあの写真の……。]

(+11) 2012/03/29(Thu) 17時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

……メアリー?

[写真の姿から、幾分幼さが抜け。
どこか大人びた様ではあったが。
夢見る様な少女の瞳はそのままで。

"こちらをしっかり見つめている。"

もう自分はダーラの手により葬られ。
魂だけの状態のはずなのに。

そんな驚く様子まで見えているのか。
メアリーは真っ直ぐ近寄り、微笑んだ。]

(+15) 2012/03/29(Thu) 18時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

[立ち尽くす自分に向かってくる彼女は。

『ヤニクさん、ですわね?』

まるで生者に語るがごとく。
迷うことなく話しかけてくる。

『ドナルドから聞いてますの。
彼は最後にメアリーのところへ帰ってきて。
……そして、逝ってしまいましたわ。
「渡したいものは"親友のヤニク"に託した。」
そういい遺して。』

そして、うふふと笑う。]

(+16) 2012/03/29(Thu) 19時頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

あの……ここは?

[まるで天国のようだが。何かが違う。
あたりをよく見回すと、ガラス張りの小さな建物。

『この温室のチューリップは。
全部、彼……ドナルドが育ててましたわ。』

うっとりと語るその様子に。
一瞬たじろぐが、狂気のようなものはなく。
穏やかで理性的で、どこか包み込むように優しく。
自体を飲み込み切れない彼に。

『メアリーは死んだ方が見えてお話しできますの。
ちょっと……素敵でしょ?』

にっこりと名前に違わぬ聖母の微笑み。
多分、彼女の元に訪れる魂は。
悪しきものではないだろう。
その清らかさに浄化されるか触れられるものか。]

(+17) 2012/03/29(Thu) 19時頃

さすらい人 ヤニクは、メモを貼った。

2012/03/29(Thu) 19時頃


【墓】 さすらい人 ヤニク

[刹那驚くも。

『赤いフードの旅人さんが来たら。
それは"ヤニクさん"ってドナルドが。』

その名をつぶやく彼女の瞳はどこか儚げで。
……同じ、いや自分よりもさらに深い悲しみを。
持っているのだと思った。]

(+18) 2012/03/29(Thu) 20時頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

……すみません、俺こんなになって。

[本当ならば渡すはずの楽譜。
それは今頃、自分の抜け殻と共に。
あの村の何処かで眠っているに違いない。
せっかく、修繕してもらったのに。
唯一、それが残念なことか。

すると、しょげる彼にメアリーは首を横に振る。]

『いいんですのよ。こうして貴方がここに来てくださった。
……そこまで想ってくださるお友だちがいる。
ドナルドはとても幸せだったと思いますの。
メアリーはそんな彼と一緒にいられたことを誇りに思いますわ。
ありがとうございます、ヤニクさん。』

[もし、今生きてる状態であったなら。
多分、涙が出るほど満たされていただろう。
叶うことならば、そうしたかった。]

(+24) 2012/03/29(Thu) 22時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

すみません……俺がこの手で……ドナルドを。

[すでにあるはずのない胸の痛みを覚える。
否、そんなような気がしただけなのかもしれないが。
耐えきれずに口にする。

姉のペラジーの亡骸の上に。
一輪の花を無造作に投げるドナルドを見た時。
彼が手にしていたナイフを見て犯人と気づき。
とっさに飛びかかり、揉み合う形となり。
結果、彼を死に至らしめてしまったことを。

後に知ったのは……実際に手を下したのは彼の上官。
ドナルドは、その後始末をさせられていただけだった。]

(+25) 2012/03/29(Thu) 22時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

[もしかしたら、ドナルドは。
他の誰かは手にかけていたのかもしれない。

今は戦火で焼き尽くされたあの森には。
すでに真実を探すためのものなどあるはずもなく。
すべて、灰となり土に還ってしまった。

自分は戦争により、故郷も唯一の家族であった姉も。
それから……親友もすべて失ってしまったのだ。]

(+26) 2012/03/29(Thu) 23時頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

[要領を得ない、しかも長い自分語り。
それでも、メアリーは辛抱強くすべて聞き。

そして、ポロポロと涙を流した。

それはあの村で時折見たクラリッサを思い出し。
チクリとしたあるはずのない胸の痛みが再び。

傍らにいた金髪の軍人は。
いつもその涙を拭っていた。
それは悲しみを受け止めているということで。
そこから逃げる自分に彼女が心開くはずもなく。

その涙を拭いたかった。
悲しみを受け止めたかった。

しかし、すでに叶わぬこと。
拭う手すらもないこの身では何もできない。]

(+27) 2012/03/29(Thu) 23時頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

すみません、俺。

[なす術もなく謝罪するばかりだった。
だが、メアリーは首を再び横に振る。]

『いいえ、あなたのせいではないんですの。
ただ……あなたはとても孤独な方なのね。
帰る故郷を探していたんですのね。』

(+28) 2012/03/29(Thu) 23時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

[彼女はひと呼吸おいてから。]

『メアリーもドナルドに出会う前は。
帰る故郷はなかったんですの。ドナルドも多分同じ。
彼はメアリーの故郷で、メアリーは彼の故郷。
故郷のない孤独は……とても辛いですわ。
心に大きな穴を抱えているように。』

[メアリーは自分で涙を拭う。]

『メアリーはとっても泣き虫ですの。
よく泣いて……ドナルドは涙を拭ってくれましたわ。
ごめんなさい、ヤニクさん。
ドナルドは、あなたから故郷を奪うのに加担した。
彼が召集された軍人だったとしても。変わらない事実。
そして、あなたをこんなにしたのは彼との約束。』

[メアリーの言葉は子守唄の様に優しく響く。]

(+29) 2012/03/29(Thu) 23時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

『メアリーにできることといえば。
こうして泣くことと、祈ることだけ。
いつか、あなたが新しい故郷に巡り逢えますように。』

[それは正しく聖母の祈り。

ドナルドは幸せだったのだとようやく思えた。
彼が最期に気にしていたのは、彼女のことで。

彼女はすでに彼の死を受け入れ寄り添いながら。
愛し続けるという形で故郷を得ている。

ひとりであるが孤独ではない。]

(+30) 2012/03/29(Thu) 23時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

『そういえば……ドナルドは何をあなたに?』

[そもそもの目的はそれだった。
身体がない以上、渡すのはすでに不可能だが。
楽譜に記されたものならば。
自分は取り出す術を持っているのだと。
ようやく気づいた。]

(+31) 2012/03/29(Thu) 23時半頃

【墓】 さすらい人 ヤニク

……歌です。彼はこの歌を貴女に。

[今はピアノも身体もない。
身体がないのだから、歌えるはずもない。
しかし、その想いを伝えなくては。
その願いだけが彼を突き動かす。
頼りない歌声だが……。

歌うのはベートーヴェン
「優しき愛(君を愛する)WoO 123」
Zärtliche Liebe(Ich liebe dich)

ドナルドがメアリーの幸せを願うのと同じように。
自分も彼女、そしてクラリッサの幸せを願いたい。
そんな想いで歌いあげる。
メアリーは全てを聴き終わり。微笑みながら。]

『ありがとう、ヤニクさん』

[そうつぶやいた。**]

(+32) 2012/03/30(Fri) 00時頃

さすらい人 ヤニクは、メモを貼った。

2012/03/30(Fri) 00時頃


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