218 The wonderful world
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……ン、いや、ちょっと、安心してな。 来なかったら、どうしようかと、少し、考えてた。
[始めて声をかけた日と同じだ、と笑う。]
晴れの日に相応しい部屋じゃないからなァ、悪い。 少しは片付けておくんだった。
[言い訳をするように目を反らし、苦笑を浮かべて、頬を掻く。 そうしてから、背筋を伸ばし、小柄なこどもをまっすぐに見て、そして、微笑んだ。]
(145) nabe 2015/03/24(Tue) 01時頃
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――竜宮。卒業、おめでとう。
[恐らく、既に何度となくかけられた言葉だろう。 ありふれた祝辞ではあるが、許して欲しい。 ――言葉が、出てこないのだ。こうして、この言葉を贈る日が来るなんて。
年を取れど、口下手なのは変わらないなあと、自らに呆れを含みながら、 それでも少しの間、何も言えずに黙っていた。
実感と、記憶。確かにその間にある差は大きく、確かに感じた死と、それから、記憶として存在する数日間の乖離。 結果オーライだろ、と笑う自分と同時に、よくまぁ、無謀な真似を、と悲鳴を上げそうになるのも事実で。 随分と彼には謝ったり、情けのない台詞を吐いたモノだけれど、まあ、それについては今更言っても仕方がない。
どうにも落ち着かない気持ちを押さえつけようと、数秒、息を止めてみて、 ふ、と笑った。これがセンチメンタルか。]
(146) nabe 2015/03/24(Tue) 01時頃
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ダメだ。畏まった挨拶、って柄でもないしな。
[表情を隠すように天井を仰ぎ見て、アー、と無意味な呟きを。
改めて、真っ直ぐに顔を向け、ほんのすこし困り顔で、笑む。]
また、いつでも遊びに来いよ。 お前、ウチの高校のスーパー・ヒーローだしな。
[他の先生方も喜ぶ、とは、別にそういう事が言いたいわけではないのだけれど。 どうにも、素直でなくていけない。このこみ上げる、得体の知れぬ感情も。
ツン、と通り抜ける何かを誤魔化すように、立ち上がる。 至近距離で、その頭をわしゃわしゃと乱暴に撫で回して。]
(147) nabe 2015/03/24(Tue) 01時頃
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……よく頑張ったよ、お前、
[本当に。と続けた最後、語尾が掠れたのは、誤魔化せただろうか。
本当は、もっと、言いたい事もあったのだけれど。 自分の道を歩めよ、とか、ちゃんと幸せか、とか、いつだって待ってる、とか。 どうしようもなく震える喉は、それらを音にする事もなく。
視界が滲むのを誤魔化すように、その肩を抱いた。力強く。 幼いこどもにするように、頭を撫でながら、どうしようもなく、手が震えるので。 堪え切れず零れた涙が枯れるまでは、そうしているしかなかったのだ。]
(148) nabe 2015/03/24(Tue) 01時頃
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["センセイ"は、泣き顔を見せたりしない。絶対に。**]
(149) nabe 2015/03/24(Tue) 01時頃
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[グランドカメラ付近を歩いている時に、ぽつり、ぽつりと雨を感じた。 空を見上げれば、鈍い色。雨はどんどん強くなるが、私は傘を持っていない。 グランドカメラの店内へと避難することにした。
ちょっぴり濡れてしまった髪と服をさすりながら、窓の外の雨模様を見て思い出す。 ゲームの5日目に、同じ場所で感じた“雨”。 こうして、シトシトと雨の降りしきる音を聞いていると。 センチメンタルな気持ちになってくるのは、不思議なものだ。
つらい思い出を想起させるのは、いつも雨が切っ掛けだ。 私の微かな初恋の記憶――雨の日に、失恋した思い出がある。 切り出したのは相手のほうで。「君は、僕といるよりも絵を描いている時のほうが楽しそうだから」と。
あの時は何も言えなかったけれどね。 恋愛って、なんだろう。本当に、相手のことが一番大切じゃなきゃいけないのかな。 人は、大切なものがたくさんあって……折り合いをつけないと、生きられないのに。 好きなら。それでいいじゃないか。 ……そんなことを思うから私は駄目なのかもしれないな。なんて。
雨はすぐに止む。晴れ間が覗いたのを見ると、店内から出た。]
(150) myu-la 2015/03/24(Tue) 01時頃
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[いいにおいが漂ってくると思ったら、ケンタッチーの店舗が近くにあった。 店の前で鎮座する、不敵な笑みを浮かべて刃物を構えるケン太くん像。 あれ、子供の頃はかわいいと思ってたけど、今見るとサイコパスにしか見えないよね。
ケン太くんの像と睨み合いながら、店から漂ってくる香りと格闘。 おなかが減って仕方が無い。サイ食べたいなあ。 今食べたら夕食が入らなくなりそうなので諦めざるを得ないが。
それにしても、ケン太くんの像が動き出したら……なんて妄想が迸ってしまう。それもこれも死神のゲームのせい。 生き返った直後は、どこからノイズが襲ってくるかを警戒してしまって挙動不審になったものだ。 今はもう、私の手には影を操る絵筆は無い。 だから、ケン太くんに近寄って、襲わないでね、なんて心の中で祈りつつ。
……。
よく見たら、ケン太くんの右腕に亀裂が入って、取れかかっている気がする。 触ったら壊してしまいそうだし、そっとしておこう、とそのまま立ち去ることにした。
それにしても店から漂ってくる食欲をそそる香りは、なんともしがたい。 ガスマスクでも被ってやり過ごしたい衝動に駆られた。]
(151) myu-la 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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[雑踏の中にちらほらと見える、高校生の制服を着た若者たち。 見ていると学生時代が懐かしくなる。
そういえば。 あの竜宮くんは学生っぽい佇まいだったような気がする。 彼は無事に生き返っただろうし、元気に学校に通ってたりするんだろうか……詳しい事情は知らないけれど。
と、よく見たら。 高校生の格好をしながらも、煙草を吸って歩いている子もいる。 非行少年か。悪いものに憧れる時期があるんだろうな。
漂ってくる煙草の香り。 それで真っ先に思い出すのは、鼓膜を劈く銃声。 きっと南方さんのせいだ。
死神になったほうはともかく……そういえば今の南方さんって何をしている人なんだろう。 それを聞くのを忘れていた。まあ、機会があれば出会えるだろう。
竜宮くんは「先生」って呼んでいたけど。まさか学校の先生じゃないよね。似合わなさ過ぎるもの。 ……そんな失礼なことを考えて、ふふっと笑った。]
(152) myu-la 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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―未来の一幕―
[大学を卒業して後……みんなが、それぞれの場所へ旅立っていこうという時より、少しだけ前。 仲の良い卒業生で、伊佐貫トンネルへ来ていた。]
「おい、ここ空いてんぞー。」
[仲間の一人がみんなを呼ぶ。そこには、普通の塗装のまま薄汚れていた壁があった。]
よっしゃ、やるか。
「おし、30分以内だからな!」
[そう言うと、各々画材を持ちだして、壁に落書きを始める。
ここでやるのは、最後の落書き。]
(153) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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[元々ここのトンネルは落書きが多く、咎められることも少なくなっていた。 だから学生の間では、よくここを利用してお互いの力量を比べ合う落書き合戦が少なからず横行していた。 大人たちも別段それを咎めることなく、間近で見て、評価していたこともあった。
卒業を機に、街から離れる連中も、目指してた夢を諦めて普通の会社員になる連中もいる。 そんな連中が、自分の存在を残したいと願う、悪あがき。 オレを含む夢を追う連中の、未来への門出。
決別と決意、子供から大人へなるための儀式。 学生としての、最後の絵描き。]
(154) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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「お前こんなトコでも風景画かよ。 もっと場に合うの描けって。」
「うるせぇよ!お前だって人物画じゃねぇか!」
「あれ、しかもこの子、あいつじゃね?一年下の。」
「横から口はさむなってんだよ!なに描こうが自由だろ!」
「微妙に上手いのがなんともなー。」
[みんな罵り合いつつも、笑顔で、楽しそうに、描く。 最後のやつもいる。自分だって最後なんだろう。 こんな風に、何も考えずに思いのまま描けるのは。]
(155) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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「テルは何描いてんだー?」
「ゴンベエのチビは親父さん目指すんだろ? 応援してるからよー。」
チビ言うな!ってかそのあだ名まじでやめろっての!
「いいじゃん、率直でさー。 で、これ何?人っぽいけど……羽生えたニンジャ?」
[オレがこの街に落書きしたのは。 あの一週間であった、得体のしれない死神たち。 そして、その中には黒幕のクレープ屋のアルバイトと……何度か肩を並べた、乱射魔の姿もある。]
(156) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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……この街に残しておきたいものだ。
「なにそれ?お前こんな知り合いいんの?」
「いつの間に知り合ってたんだよ。 っていうか、可愛い子は紹介しろよなー!」
やかましい!絵ぇ描いてろ学生だろうが!
[そんなふうな軽口を叩くが、ちゃんと描いた理由はある。 きっと、オレはこのままこの街だけにとどまりたくない。 いろんな世界を、生き物を、人々を、見てみたい。 そして、生きるものを描きたい。
何より、リンネを守っていたい。]
(157) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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[だから、この記憶は、このままにここに。 学生という肩書を脱ぎ捨てるように、置いていく。 あの死神たちにまた会う機会もあるのだろうけど。 その時は、別個の人間として。 オレ自身も、子供みたいなままじゃない、生を見据えられる大人になって、話したいと思うから。]
(158) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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「お、全員、おわったかー?」
オッケィ、写真にでも残して、退散しようぜ!
[その声を皮切りに、一斉にフラッシュが光る。 中々撮れずに手間取っているやつもいるようだが。
落書きした一角。 そこに置き去りにした思い出を、忘れることはないだろう。 だけど、留まることもしない。 新しい生活に、両手で拓いていく。 それぞれの未来を、描いていくから。*]
(159) pepaki 2015/03/24(Tue) 01時半頃
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[1○1○の付近まで来れば、服装のことに意識が行く。 今身に纏っているのも「ハロウ・バニィ」のロリータ服ではあるけれど。 気分を一新するためにも、いろんなデザインを研究するためにも、他のブランドにも手を出してみようかなとは思っている。
そういえば、と思い出すのは。 ゲーム開始直後、テルと契約した時に出会った、時代錯誤の服装をした死神の子。
あの時のカエルがいろいろときっかけだったな、としみじみ思う。 死神といえば、こっちの世界ではどこかで活動しているのだろうか?
……もし出くわしたら、どんな顔をすればいいのやら。
そう思いながらファッションの店舗を覗くように歩いていけば……窓の向こうに、いた気がした。 服装は死神の時と違うけど、背格好は間違いない。あの子だ。
もし目が合えば、気まずそうに口角を上げて。そのまま立ち去った。]
(160) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時頃
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[ケンタッチーでは空腹に耐え忍んだものの、やはりおなかがすく。 近くにあったカフェにふらりと吸い込まれるように立ち入って、ひとつだけチョコレートのケーキを頂いた。
甘すぎないチョコレートは昔からの好物で。 疲れで頭が働かない時も、それを食べて努力したものだ。
テーブル席でケーキを頬張りながら、何やら聞こえた声のやりとり。 そちらを見やると>>@40>>@41。 確か、ノイズを食べていた死神の女の子――だった気がする。
彼女が、誰かと話している様子を、そっと見守る。 私には事情も何も分からないけれど、何やら雰囲気は悪くないらしく。 彼女たちの会話に挟まれた形で、チョコドーナツが見える。
うん。チョコレートはやっぱり美味しいよね。 ケーキを食べ終わったらそっと会計を済ませて、外へ出た。]
(161) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時半頃
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[ウニクロを通り過ぎたあたりで、またポスターを発見する。 これもモルコで開催されるマブスラについてのものだ。 今度は『切り裂く閃光』の顔写真が映っている。
……あれ? この仮面、イクリプス666で私たちを襲ってきた子だ。 彼の妨害によってゲームマスター戦まで辿り着けなかったのだから、絶妙な仕事人だった。
彼もまた死神として参加者狩りをしているのだろう。 応援もせず、呪いもせず、その事実を見届ける。 マブスラの大会に行けば、彼の元気な姿も見れるのかもしれないな。 そう思いながらポスターから視線を外す。
>>@39その時、クレープ屋の方面から駆け出してきた、“仕事”を始めようとする彼の姿は、私には見えなかったけれど。]
(162) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時半頃
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[ラウンドツーに行こうぜー!と、そんな号令が聞こえてきたのは、すれ違った男子学生の一群から。 あそこのゲームセンターは人気が高い遊び場所だ。私には縁が無いけれど。
男子学生が何かを口に咥えているのを見れば、また非行少年か、と眉を顰める。 しかし、それは煙草ではなく棒付きキャンディだった。 おやまあ。煙草と比較して可愛らしい。
なんだか今日はあのゲームのことを思い出してばかりだ。 キャンディを咥えながら、氷の壁で私たちを妨害してきた死神を思い出す。
覚悟、か。 あの時のミッションの出題意図は、結局なんだったんだろう。
やっぱり、死神は参加者を消すだけじゃなくて、何かを測っている気がするんだ。 生きるのに必要な価値、みたいな。そんな感じ。
それは勝手な推測。当たってても間違っててもどうでもいい。 また死んだ時にでも考えよう。
クレープ・ヘグリに辿り着き、その扉に手を伸ばした。]
(163) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時半頃
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― クレープ・ヘグリ ―
[様々な回顧を経て、辿り着くのがこの場所だ。 クレープの甘い香りが鼻腔をくすぐる。
ゲーム中は分からなかったけど、ここの店内は思ったよりも独特な色彩をしているみたいだった。 マリアちゃんの趣味なのだろうか。
今日ここに来た理由だが、クレープを食べに来たわけではない。 さっきチョコレートケーキ食べたし。これ以上は太る。
マリアが出迎えてくれたのならば、挨拶の後に話を切り出すだろう。]
中葦原公園で新しいグラフィティアートを描くことになったんだ。 もし良かったら見に来てね。 面白いの、見せてあげるから。
[>>@36一度、空白となったその場所に。 新たな絵を描く許可を貰えたのは、ついさっきの話で。 ヒラサカ区の中央に近いあの場所を使って、とうとう私の新しい絵を描けることになった。]
(164) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時半頃
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[それを伝えて、土産のようにカウンターに「深夜の紅茶・アバンチュールミルク」を置く。 女の子ならこの紅茶シリーズは好きだろう。たぶん。
今度来た時にはフルーツ増し増しのスペシャルなやつを頼むと予約もして。 店内から立ち去り、最後に向かうのは中葦原公園。]
(165) myu-la 2015/03/24(Tue) 02時半頃
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― 中葦原公園 ―
[公園に辿り着けば、最初に目に入ったのは広場で忍者ごっこをしている小学生たち。 全身黒尽くめの衣装を纏い、忍ばずに手裏剣やクナイのようなものを投げ合って騒いでいる。
忍者、流行ってるのかな。 確か、あの鼠央というゲームマスターもシノビっぽい格好をしていた気がする。
彼とは最後、戦うことはできなかった。 しかしゲームがクリアされたということは――彼は、倒されて消滅してしまったのだろう。]
あなたが消えて、私たち皆が生き返った。 ……変な話だね。
[そう考えると、哀れで仕方がないと思う。 彼は何を背負ってこのゲームを仕掛けたのか、は、ゲーム終了後にマリアが言っていたっけ。
ヒラサカの消滅を賭けてゲームをしていたと。 つまり、ヒラサカを守るために、参加者を消そうとしていたと。]
(166) myu-la 2015/03/24(Tue) 03時頃
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……あなたは。 ヒラサカのために戦ったんだね?
[同情するつもりはないけれど。 彼の意志は汲むつもりだ。
ヒラサカに生きる住民として。……なんて、格好つけた精神ではないけれど。
この街を消滅させるにはまだ惜しいと、その意識は一致していたから。]
(167) myu-la 2015/03/24(Tue) 03時頃
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[公園の一角、少し開けた場所の高台に、真っ白な壁があった。 そこは数々のアーティストが、期間限定でいろんなアートを施していく場所。
無名から再開した私が、いよいよここに辿り着いた。
「深夜の紅茶・ムーディーアップル」を飲み干して、空になったボトルを置く。 そして壁に向き合い、描く内容と構図を決める。
様々な想いが私の中に渦巻く。 今までの数々の出会い。 死神のゲームを経ての生き返り。 そして、傍にいてくれるテルのこと。]
(168) myu-la 2015/03/24(Tue) 03時頃
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[“死”を、描いてみたかった。
雲を掴むようなその好奇心は、死んで生き返った今は塗り変わり。
“生”も“死”もひっくるめた、今の私にしか描けないものを描こう。]
(169) myu-la 2015/03/24(Tue) 03時頃
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[黒一色ではない絵筆を取り、豊かな色彩でこの街を彩ろう。
私がこれから生きる証を、一人の足で立つ証を、ここに。
それは決して孤独ではなく。
信頼できる人がいるからこそ、私はその答えに辿り着く。
私の目に映る世界からは、もう、色は失われない。**]
(170) myu-la 2015/03/24(Tue) 03時頃
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―???:英語準備室―
……ありがとうございます。
[>>147この人に頭をわしゃわしゃと撫でられるのは、まぁ、嫌いじゃないなぁ、なんて思う。 子供みたいだとか言われそうだが、素直に心地いい。背丈やらを揶揄っているわけでなく、これがこの人なりの褒め方なのだろう。褒められるのは、嫌いじゃないし。
そうして、いつかとは全く逆の状況。斜め後ろから聞こえた、鼻を啜る音には苦笑を零した。手を伸ばして、あやすように広い背を軽く撫でる。全く、どちらが大人なんだか]
……シュガーとフレッシュ、置いといてくださいね。
[言外に、また会いに来ますと告げて。未だ肩口に埋められた頭に、少しだけもたれ掛かったか。僅かに目元を潤ませつつも、はにかんだ顔は、未来を見据えた晴れやかなものだった**]
(171) ふゆのひと 2015/03/24(Tue) 05時半頃
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―― ‟終わり” の ‟始まり”は
未だ、始まったばかり。
そう これからも続いていく。
(#3) 2015/03/24(Tue) 06時頃
ああ なんて。
くだらなく。 ふざけた。
『すばらしき この せかい』。
(#4) 2015/03/24(Tue) 06時頃
―― The wonderful world ――
≪End ⇒≫
(#5) 2015/03/24(Tue) 06時頃
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