95 File.2:Do you Love me?
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だって、きらいなものは、きらい。
[感情のない声で返してアイスピックを両手で握る。 体の重さをかければ刺せるだろうと思ったとき、 オスカーの方から飛び込んできて、ガラス玉をくるりとさせた。]
いそがなくて、も、いいのに。
[かくんと首をかしげ、飛び込むオスカーに向けてアイスピックを突き出した。]
(105) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[にぃぃぃとわらう口許は緋く 目は糸のように細く。
素早く伸ばした手はメスでなく、ポーチュの足首に着けた銀の輪の先。 転がりこみながら掴むと、逆の輪を引っ張って 自身の手首に装着しようと力籠めたのと
彼女が突き出したアイスピックが肉に埋まり筋を斬り裂いて、 自身の体の中から太い血管の切れる、 ブチリという、無情な音が聞こえたのは 丁度同時だったから
銀の輪が上手く着けられたかが 確認出来なかった]
(106) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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…せめて、 ――…、が …勝てないと、 気が、 済ま、 …な…――っ
[憎まれ口の最後は ごぶり口から溢れる血の音に消される。 そして、不意に、動きを止めた]
(107) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[フライパンには確かな手ごたえがあった。 が、そのまま走り去っていくワンダの姿(>>88)が見える。 ならばと思い、周りを見回すと、ちょうどこちらに向かうラルフの姿(>>104)が]
……一緒に逃げりゃあいいものを。 かえって、好都合、なんだよ!
[先程振り抜いた力も利用し、大きく腕を回して、 こちらも渾身の力を込めてフライパンを頭部に振り抜いていった。 向こうの回し蹴りとこちらのフライパン、当たったのはちょうど同時位か。]
(108) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[目を見開いたまま 一度 身を捻ると。 そのまま倒れる身が、ゴンと一度地面に跳ねた]
[ひくひくと痙攣する体]
[もう自身の力では動かない]
(109) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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が……ッ…、
[カウンター>>108 蹴りに手応えはあった。と思うと同時に、世界が揺れる。
よろりと床によろめきかけて、 思わず吸い込んでしまった空気に顔を歪めた。 吐き気がするような薬品臭────]
(110) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[ぐら。と、ふらつく足を鼓舞して踏み出す。 ここは危険だ。 目の前に銀色の光がある。フォークだ。 それを拾って、とにかく適当にパティの方へと投げつけた。 けれど足取りは危うく、相手のダメージを見る余裕すらない。]
(111) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[駆け出したまま扉に体当たりをするように開けば は 、と止めていた息を吐いて外の空気を肺に取り込む。
視線はすぐ隣、ラルフを求めるがそこに姿はなく 背で>>104声がすれば思わず振り返り >>108フライパンがラルフに向かうが見えた。
一瞬のうちに14くらいの暴言が脳裏を過るが それと同時に息を再度吸えば、そこで止めて
――― 再び室内に駆け込めば、 パティのフライパンのない背、肺の辺りを目掛け 手錠を握った拳を真っ直ぐ突く。]
(112) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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握ったアイスピックがオスカーの体にめり込むと同時、 足元を掬われて床に派手に倒れこんだ。
べちゃりと金の髪を自らの血に染め、ひとつ、ふたつ喘ぐように息をして。 打ち付けられた衝撃で、意識がふわりと遠のいてゆく。]
…ちゃ、んと、で……きた、か、な…。
[ガラス玉に、僅かに感情が戻る。 むせる様に咳き込めば、吸い込んでしまった硫酸が体の中を傷つけて、 けほ、と血を吐いた。]
(113) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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[アイスピックを突き出したポーチュ>>105 そして、倒れるオスカーの姿>>109
そして、交わろうとしている二人の姿(>>104 >>108)]
パティ!! まにあえー!!
[何が出来るわけでもないけど、 とにかく何かをしようと近づいた]
(114) 2012/07/03(Tue) 23時頃
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―――――――…キュウウウウウウウン
[静かに佇んでいたモナリザの瞳が、赤と緑に点滅する。]
(115) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[回し蹴りは見事に軸足をとらえ、足元がふらつく。 何とかこらえようかという時に、背中から衝撃(>>112)が。 衝撃で大きく息を吐き出し、そのまま床に仰向けに転がり倒れこむ。 立っていた時に胸が位置していた辺りを銀のフォークが飛んで行った(>>111)。
苦し紛れのフライパンの二撃は、どちらも手ごたえがあった。 しかし、こちらも最後の力を振り絞ったせいか。 天井を仰ぎ見る形になっても、既に視界には白い天井すら霞んで見えた。]
……ハッ、さんざ躱し逃げて生き残るって言ったのに。 こんな……ザマかい……
息……苦しく、なって、きたな。 フィリ……ップ、私の分まで、 退屈な日常から……卒業して、生きてくれよな。
[出血と塩化水素で呼吸が苦しくなり、 どうしても脳裏によみがえるのはトニーの顔で]
あいつに、すまないこと、したよなァ、……
(116) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[きょろり眸が、ラルフとワンダを見て]
[ぱちり 一度瞬いて]
……Birds of Paradise、 出たら……――
[言葉は小さく小さく ぷつり 途切れ]
[見開かれたままの眸は闇影に在れば緋色に光り 倒れた本棚の向こう チョコレート色を映したままに濁ってゆく]
(117) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[被験者NO,Osc_30285 ID:オスカー
生命活動、停止――――**]
(118) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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パティーーーーーーーーーーー!!!!!!
(119) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[被験者NO,Pa-t;E_21643 ID:パティ
生命活動、停止――――**]
(120) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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そんな、そんな事いうなよ!! お前がいなかったら、俺は今ここにはいない!!
約束しただろ!! 退屈から抜け出すのは一緒にじゃないのか!!
[全部自分の責任だった。 ポーチュではなく、パティを優先していれば、 パティは死ななかったのかもしれない]
ごめん、ごめん、ごめん!!
[毀れる言葉は謝罪しかなかった]
(121) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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子守り パティは、メモを貼った。
2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[>>116 ゴッ、と確かな手ごたえと痛みが右手に広がる。 彼女が天を仰げばラルフへと視線を投げ、 今度こそ扉へ行くぞと睨み付ける、が
――― >>117 聞こえてきた、音、英語に一瞬視線が動く。
この部屋で眠るアイリスのビー玉を思い出す。 背中にあるシャボン玉の手紙を思い出す。
そして、また、ひとつ、背に重みが増す感覚。 止めていた呼吸、口を開いてひと言だけオスカーへ投げる。]
―――…、わーったよ。
[そう言えば、迷わず 今度こそラルフと扉へ向かおうと]
(122) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[足を踏み出す。外へ行かなくてはいけない。 今度はオスカーを振り返る余裕もなかった。 ただ、上げた目の先に見慣れた姿があって、>>112]
…、
[内心の悪態は聞こえなかったけれど、舌打ちするかの表情。 案外元気そうだと軽口叩く余裕はなくて、ワンダの腕に手を伸ばす。 その背後、ごく小さな声>>117は、 すぐには言葉としてラルフに届かなかったのだけれども、]
(123) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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…────、…
[ごく微かな音。数少ない耳慣れた声。 それを、永遠に失ったことを知る。]
(124) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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ワンダは、ラルフが腕を伸ばすのが見えれば迷わずその手を引いて走る。
2012/07/03(Tue) 23時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2012/07/03(Tue) 23時半頃
魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[ぐ。と、引かれる感覚。 その腕に掴まったまま、転がるようにどうにか部屋の外へと足を運ぶ。
身体に塩素ガスの匂いがまとわりついている。 げほと、軽く咳き込んだ。 少しの間、口を利けずに荒く息を繰り返す。]
(125) 2012/07/03(Tue) 23時半頃
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[>>125部屋の外にラルフと共に出れたのなら すぐに部屋の扉を足で蹴って閉めれば、 室内は再び有毒な空気が漂う空間となる。]
…ぉい
[すぐに誰か出てこないように扉に背をあてて 封じ込めようと左右の扉にわかれるよう視線を向ければ 荒く息をするラルフが見えて、眉を顰めた。]
(126) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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っっっ――
[急に体が鈍くなる、興奮で気づいていなかった変調。 塩素ガスは知らぬ間に体を蝕み続けていたのだった]
こんな、時にっ ど、うすれば……。
[思わず膝を地面についた]
(127) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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「……あんた誰?」
[オスカーにこの言葉を向けたのは、2度目だった。 最初は部屋の穴に気がついてから、少し後のこと。
ただの穴だと思っていた向こうに住人の姿を見出して、 随分と仰天したことを覚えている。 最初はただ、黙って向こうを見ていた。 気づかれていないと思っていた。
ある時、丁度同時に穴を覗き込んであまりに驚いて顔を離した。 そろっと覗き込みなおして、発したのが最初の問いかけ。]
(128) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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[穴は小さすぎて、コミュニケーションは容易ではない。 生活の場の大半は、互いに随分ズレていたから、 次第にそんな頻繁に覗き込むものでもなくなっていた。
けれども時折隣を覗いてみる。 壁を叩いてみるという思いつきは、いつからだったか。 それから時折、ごくたまに壁を叩いた。 けれどやっぱり穴は小さすぎて、覗いた世界はほんの小さなものだったけど。]
(129) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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あーー?
[ワンダの呼びかけ>>126に、うっそりと顔を上げる。 頭を動かすと、ずきりと鈍い痛みが走った。 思わず顔を顰めて額に手を当てる。 新しい血が、滴り落ちてきていた。]
ち……っ
[低く舌打ちひとつ。 封鎖というよりは、もたれかかるように背後の扉に身体を預ける。]
(130) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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[シャツの腹をめくり、乱雑に額の血を拭う。 目に入れば視界が悪くなる。 フライパンにガスの効果は大したもので、 その動作はいちいち常よりも鈍い。]
さっきさ……、
[ぽつ。と、呟く。]
(131) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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…あいつ、なんだって?
[聞き損ねた隣人の言葉を傍らに問う。]
(132) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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だっせ。
[>>130舌打ちが聞こえれば、ようやく口を開く。 室内では殆ど、息を止める事に専念していたから。
それでも、頭はかなりガンガン痛い。 怪我のせいか、空気のせいか、多分両方。]
酸素、たりてねーなら あげてやってもいーケド?
[くっ、と笑い、いつものにやっとした笑みを向けたが]
(133) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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[>>132 続く言葉に、すこしだけ、何か刺さった気分になる。]
…、―――。
[長めの間をあけてから、視線を合わさず低い声を返す。]
極楽鳥がどーのって言ってたぜ。
(134) 2012/07/04(Wed) 00時頃
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