112 燐火硝子に人狼の影.
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[男を踏み台に、闇の奥へと。
人の足で追い縋るなど無謀というかの如く、 迅く、迅く、夜を駆ける。
月明かりを浴びて本来の姿のまま、自由に。 鳴る銃声は徐々に遠く。
――― オォォ、ン
遠吠えを、ひとつ。 それは弔いか、別れか。
そして、獣の姿は闇に溶けた。]
(76) 緋灯 2013/02/09(Sat) 23時頃
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さようなら。
死ぬまでどうぞお元気で。
[同胞達への別れの言葉。
それは遠く、やがて消えゆく。]
オスカーは、ルーカスのかぶっている帽子をこっそり奪った(シリアスなムードを壊すやつw
s_kisaragi 2013/02/09(Sat) 23時頃
ケイトは、メアリーをなでなでした。
緋灯 2013/02/09(Sat) 23時頃
メアリーは、ケイトの事をもふもふぎゅうううぅっ
mizutama 2013/02/09(Sat) 23時頃
オスカーは、ルーカスの帽子を被ってみた・・・しかし似合わなかった(ww
s_kisaragi 2013/02/09(Sat) 23時頃
[兄を人狼と知らぬ妹であるならば。
その言葉もまた、兄を護りたい意思から来ているのだろう。]
そ、っか。
…………退治されちゃ、敵わねェ、もんな。
[そして、妹がそうすると思うからこそ隠す兄ならば。
こえに出してはこのように言ったが――。
敢えて報せぬは優しい兄だと。取り留めなく、淡く思う。が――。]
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[――あぁやっぱり。実に意地悪だ。清々しい程の悪趣味だ。 そのこえ>>*34を聞いた時には、そう呟きかけた。 呟きかけて――その時、距離が詰まる。見上げていた翡翠が、おなじ高さになる。 続けられた声>>66に、見詰め合わす目を瞬かせた。]
…………綺麗なこと、言いやがって。
[どちらの言葉も冗談には思えなかった。 小さく掠れた声には、震えもまた混じる。]
(77) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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[じっと翡翠を見詰めていたから、その揺れ>>67に気づいた。 けれど直ぐに其処に、余裕めいた笑みが戻ってきたから。 何も言わず、ただ判り易く目を逸らしてみせた。
ただ小さく頷いた程度の人狼が、どの程度己の言葉を信じたかは判らない。けれど、その心を此処で二度は言わなかった。 言わぬまま、目を離す。]
(78) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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[心向かわす先は、姿の見えない、声も聞こえない、触れられない、けれど傍に居る筈のひと。 呼び掛ける声は人間のそれ。 だから、それはかの男にも、聞こえていた。]
いいや。 あの子と別れた心算なんざ、無ェ …――っ、
[近づく顔に、ほんの僅かに面を逸らして傾けて。 言葉の末尾を言い切る前に、首筋に熱いものが触れる。 小さく息を呑み――ただ其処に痛みと痕を残されただけ。 鏡台で映し見てみればきっと、まるで所有印でも付けられたように見えてしまうのだろう。 けれどそれも今は見ることなく。耳元の囁きに、また瞬き――。]
大丈夫。この身一つで十分さね。
(79) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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[だから、この両腕は彼の荷を抱えられる。 そしてその分、彼の腕を自由にできる。
実際に、幾許かしてから彼の荷を預かった。 脱出の準備をと、動かぬようにと告げるリヒトに、小さく頷いたところで、ふいに掌に乗せられたもの。 それは、とてもよく見覚えのある品。]
………これ、
[あの子の髪に咲いていた飾りを、手渡された。 瞠目しつつそれを見下ろし、それからリヒトの顔を見上げた。 暫し見詰めた後――髪飾りを持つ掌を、固く握りしめる。]
(80) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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――――…ありがと。
じゃあ、行ってら。リヒト。気ィつけて、な。 ……此処でちゃんと待ってる、から。
[準備に向かうという彼を見送りながら。 漸く、微かに笑うことができた。]
(81) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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[先に出て行った筈のミドルのことを、去り際の声>>*35を思いながら、思う。 叶う縁かは判らないが、それでも確かに希望を含ませたこえ。]
―――…扉、が、
[破れたような。けたたましい音が響く>>72。 やがて怒声が、銃声が、遠く微かに夜の空気を震わす。 ――遠く、遠く。けれど確かに、吼える声が伝い届く。]
(82) sakanoka 2013/02/10(Sun) 00時半頃
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――――…あァ。
[もうその少女にも届かぬ程、遠い距離からの声ながら。
一度、その別れの言葉に、頷いていた。**]
[退治される未来は願わない。
その未来こそが特別な者の為と知りながら
獣は生きることを選ぶ。
“さいごまで、居てやる、よ。”
人間の言葉など信じる気になどなれぬが
今だけはサリスの言葉を信じたいと心の片隅で思う]
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[意地悪い聲は建前。 サリスにのみ囁くひとの声は本音。 冗談の混ざらぬ本気の言葉]
――…綺麗なこと、か。 甘い言葉に騙されて 赤い頭巾の少女のように喰われてしまわぬようにな。
[お伽噺を持ちだすはポーカーフェイスを保つため、だが 其れもままらぬようでいつしか滅多に人に見せる事のない やわらかな笑みがそのかんばせに浮かぶ]
(83) helmut 2013/02/10(Sun) 01時頃
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オスカーは、ルーカスを慰める振りをした。
s_kisaragi 2013/02/10(Sun) 01時頃
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[広間に火をつけ小火を起こし 自警団の注意をそらそうと思っていたが 男が動くより先に、俄に騒がしくなる、外。 ある程度火に包まれてしまえば人狼の存在も有耶無耶に。 そんな事を思ってはいたが同胞が動いたであればそれにのるまで]
――…これなら準備も必要ないか。
[微かな苦笑を零して。 男は己の外套をサリスの肩に掛けた]
(84) helmut 2013/02/10(Sun) 01時頃
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風避けに。 無いよりはマシだろう。
[袖を通すようサリスに促す。 荷の少ない彼に黒檀の杖とホレーショ―の本を預けて 男は寝台にあったシーツの両端をきつく結び大きな輪を作る]
折角見送りの言葉を貰ったが――… 待たせる必要はなくなった。 お前をひとり、不安にさせる心配もない。 その言葉と心遣いは有り難くうけとっておこう。
[髪飾りに対しての感謝にはふ、と似た笑みを返し 居室の窓をあける。 未だ冷たい風が屋内に吹き込んで傍らのカーテンが揺れた]
(85) helmut 2013/02/10(Sun) 01時頃
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[響く銃声。
ミドルからの別れの言葉が聞こえる]
キミからの餞別は頂いておくよ。
母君の分まで末永く――…
[かつて旅先でまみえた同胞たちと同じように
慣れ合うでもなくあっさりとした別れ。
さよならの言葉のかわり、獣の咆哮が月夜に響く]
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[月明かりに照らされる男のシルエット。 ピンと立つ両耳にすっと伸びた鼻先、 風にそよぐ金糸の毛並みが光を弾く。 人狼と呼ばれる姿を経て、変じる先は四足の大きな獣。 山奥に住まうだろう狼と似た形ではあるが 一対一では人間は一溜りもないであろう、巨躯で違うと知れる]
背に乗るが良い。 人の足では追手を振り切るは難しいだろう?
[金色の獣は微かに頸を傾げサリスを促す。 先ほど作った布製の輪を咥え、頸に掛けてるは手綱代わり。 彼が背に跨れば其れを握らせ]
振り落とされぬよう確り捕まっておけ。
(86) helmut 2013/02/10(Sun) 03時頃
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[獣の姿で人の言葉を操る化け物は 人間であるサリスを背に負い窓枠を飛び越える。 しなやかな金の尾が余裕と言わんばかりにゆらり揺れた]
それにしても正面突破とは――… 歳のわりに豪胆な娘だ。
[揶揄るかの如き声漏らし、喉を鳴らす]
この町の景色も――… 暫くは拝めぬかもしれぬ。
[感傷的にも取れる言葉に感情の色は薄い]
(87) helmut 2013/02/10(Sun) 03時頃
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[人狼が逃げた、と。 その知らせは朝になれば町中に知れ渡るだろう。 集会所に集められた者の名も 処刑された者の名も人狼の牙に掛かった者の名も。
行方知れずとして処理された者は三名。 人狼容疑ははれぬまま容疑者としてその町には名が残る]
(88) helmut 2013/02/10(Sun) 03時頃
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[小さな山の上にぽつりと建つ集会所。 色とりどりの硝子細工が朝陽を受けきらめく頃には 金色の獣と人の子の姿は森を抜け 町とは反対の山の麓へと落ち延びる]
――…怪我は無いか?
[障害を跳躍し、道ならぬ道を駆け抜けた獣の息は微かにあがる。 それでも背に向けた案じる声は常のような余裕を滲ませ ゆらり、ゆらりと金の尾を何処か愉しげに、揺らし尋ねる**]
(89) helmut 2013/02/10(Sun) 03時頃
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[人狼が集会所の包囲を突破した数刻後。 集会所には検分する自衛団員たちと野次馬の姿がある。 その中には集められた者の関係者の姿も見られた。 テッドの名を呼ぶのは彼が遊びに行く約束をしていた者だろうか。 仔細を知る為に、集められた者の無実を訴える為に。 柔らかな金糸を編み込んだ身なりの良い日傘の女性もそのひとり。 ルーカスと言う貿易商と同じ色の眸持つ女は 自警団から事件の一端を聞けば目眩に足元をふらつかせる。 地面に落ちるは純白の日傘。
兄が人狼だなんて。 そんなはずはない。
慌てて支える使用人が彼女をグロリアさまと呼んだ。 グロリアは自警団の言葉を拒絶するように頸を横に振る。 其れは何かの間違いだと強く強く訴えた]
(90) helmut 2013/02/10(Sun) 17時頃
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[其処に集まる面々に事の真相は知れない。 闇に包まれた真相を知るは生き残った三名と 其処で事の全てを見続けた罪なき魂のみ――**]
(91) helmut 2013/02/10(Sun) 17時頃
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シーシャは、それではふたたび、りせき!**
sakanoka 2013/02/10(Sun) 21時頃
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[世に広く知られるお伽話を持ち出して語るリヒト。 感情の滲んで見えないその顔が、ふとそのいろに変わる。 それは今まで知る限り、おそらく、初めて見るいろだった。]
オレ、馬鹿だから、喰われちまうかも。
[小さく声を震わせたまま。 この時はただ、そう返しただけだった。]
(92) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[やがてミドルが事を起こし、此方にもそれが伝わった頃。 肩に外套を掛けられ一度瞬くも、直ぐに袖を通していく。 やがて預けられたのは、彼が常に持っていた黒檀の杖と、掌程の大きさのぼろぼろの本。]
ん、………ちゃんと、預ったさ。
[逃亡の折の荷というには、余分と言う人も居るのかもしれない。 それでも此処で持っていくということ。そして、己にそれが手渡された意味。 ――外套の前ごと掻き抱くように、右腕で確りと抱えた。]
その、ちと。 不安っつか、……… 心細かった、っつか。
[向けられた笑みに、掻き消えそうな程の声で吐きながら。]
(93) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[硝子窓は開け放たれ、その夜風に金糸が揺れるのが見えた。 そう、目の前にあらわれるのは、お伽話が語る人狼のかたち。 そして――大きな躰の、月明かりにも似た毛並みの狼。]
あァ、 ―――…綺麗、だな。
[あの時の記憶は、死を迫られた恐怖に満ちていた筈なのに。 今見るそのすがたは、何処か、懐かしく見えるものだった。 ともすれば見惚れてしまうその獣に、促され、はっとして]
って……えェと、それでそのシーツの訳、ってことか。 じゃあ、背中、有難く借りるわ。
[圧倒する程の力で組み敷いてきた獣の躰。 今度はその背に跨るというのも、少し不思議な心地がしたもので――。 手の内の髪飾りと銀のクロスは振り落とされぬように、黒衣の内ポケットの中に。 それから促された通りに背に乗り、「手綱」を左腕に絡ませ、握り締めた。]
(94) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[人の子を乗せた獣が、跳躍する。 上着の上から羽織る外套が、闇夜の冷たさを遮ってくれる。 頬や髪を掠める夜風は何処か心地良く。 暗さの中でも輝きを持って見える金色が、まるで踊る月そのもののように感じられた。]
(95) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[やがて夜明けが訪れたその森の中で。 狼の背に身を預けたかつての少年は、少しだけ眠たげに口を開いた。]
あの海も。綺麗な硝子も。屋台のお客さんたちも。 もう見れねェって思うとあれだけどよ。
ま、遠く離れりゃどこでも、商売はやってける、さ。 ――…ミドルとも、何時か、何処かで。
[巡り合い、約を果たせれば好いな、と。 豪胆な手段に出た彼女のこと。きっと、強く生き抜いてくれていると信じて。]
(96) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[怪我のことを問われたサリスは、背に乗ったままぱちりと瞬く。]
特には、あァ、いや。 …………ちと、首、痛む、わ。
あんたにキスされた所為、で。
[大分間を開けて、付け加える。 口を窄めながら低くごちて、それから、小さく楽しげに笑って見せた。]
(97) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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[朝日に照る金糸の、リヒトの首筋を緩く撫ぜる。 余裕も愉しげな様子も感じてはいたけれど、此処まで駆けぬいた獣の息遣いは、間近に感じていたから。 どこか夢でも見るように、ふと、言葉を紡ぐ。]
あとさ。あン時、あァ言ったけどよ。 やっぱ……喰われるンは勘弁。
だってさ。猟師が撃ち殺しにやって来ても。 赤い頭巾のガキは、腹ン中からじゃ、狼を護れねェだろ。
[あの時の彼の言に合わせて語るお伽話の続き。]
(98) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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ニンゲンが人狼を護るなんざ言ったら、笑われるかも知れねェけど。
[かのうつくしい獣のことを「人狼サマ」とは呼ばなかった。 もう、畏怖や怯えから彼の傍に居る訳ではなかったから。]
オレの、サリスの命尽きるその日まで。 あんたのこと、傍で護らせて…――なァ、リヒト。
[そのためならば、何処でだって生き抜いてみせる。 どんな海の向こうでも。どんな地の最果てでも。 見えずとも見守っててくれる人と。今目に見える、この獣と。共に。**]
(99) sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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シーシャは、メアリーとリヒトををぎゅううううう
sakanoka 2013/02/11(Mon) 00時頃
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