43 朱隠し
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 20時頃
[ ――寂しい、 と 。
意識 をすれば するほどに
孤独は 深く なっていく]
その穴を埋めたいから
人の子を攫うんだ。
何故それがいけないのだ。
―― 穴 を 、 埋める ――
[藤乃助の言葉に、赤褐色の眸が、揺れる]
[男は、人の子を攫う事を、肯定も否定もしていなかった。
"神隠し"は、自分以外のアヤカシにとって必要な事のようだと薄ら感じていたし、
そも、"神隠し"事態に、男には興味を惹かれなかったのだ]
[人の子を連れ去る事に興味を持てなかったのは、男のアヤカシらしくない部分で、
興味が無い事には一切無頓着、それはアヤカシらしい男の一面だったのかもしれない]
[けれど]
懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 20時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/15(Tue) 21時頃
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─井戸─
───くそっ!
[苛立ちのまま、桶の水を乱暴に撒き捨てる。 がらんと、桶の転げる音が、やけに大きく耳に響いた]
あんな奴に、誰が好きになどなるものか! そうだ、ただの気の迷いだ! そうに決まっている……!
[井戸端に蹲り、何度も己に言い聞かせるが]
なのに……。 何故浮かぶのだ……あやつの顔が……。
(297) 2011/02/15(Tue) 21時半頃
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[風は言葉を運ぶ。
人の子らの言葉も。藤之助や華月斎の言葉も]
……会って話をしたら、触れたくなる。
俺たちが持ちえない温もりを持つそれらを、知りたくなる。
[鳥居の上。
面を外したアヤカシはくるくるまわる風車を、冷たく見降ろしながら]
触れたいと思えば、欲しくなる。
人の子を己が手で、花の様に咲かせたくなるものだ。
[くるりくるり。
回る風車へ、そっと口接けを落として。
まるで憐れむように、
その赫い眸を縁取る長い睫毛を震わせた]
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───!!
[驚き、振り返る]
きっ……貴様! いつからそこに!
[ぎりりと睨みつける。 その目元に朱が差しているのは、怒りの為だけではないのだが]
(309) 2011/02/15(Tue) 22時半頃
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触れたい…………相手に触れたい?
[今までそう思って人を攫っただろうか。
――否、ただ隙間が埋まればとそれだけで]
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何故私がそんなことをする必要がある!
[吐き捨て、向き直り]
どうせ貴様は、これまで、多くの人間を浚ってきたのだろう? その者達は、どうした。
(316) 2011/02/15(Tue) 23時頃
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……そうか、誰も居ないのか。
[誰も居ないと言われれば、安堵の溜息をひとつ落とし。 落としたあとで、頭を振る]
き、貴様のような身勝手な者の傍になど、誰も、好きこのんで居ようなどとは思わんだろうな……!
[当然だ……と、口角を吊り上げ鼻を鳴らすが]
……死んでいたら、出逢えなかったではないか。
(322) 2011/02/15(Tue) 23時半頃
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朧は、そう呟きを漏らしたあとに、はたと口を押さえた。
2011/02/15(Tue) 23時半頃
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う……っ。
[口を押さえたままで顔を背ける。 とんでもない失言だ]
そ、そういうことに、なる……な。
だ……だがっ! 私は、貴様を憎んでいるのだぞ!? 心を弄び、何人もの人間を拐かした貴様を……!
(324) 2011/02/16(Wed) 00時頃
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[寂しさは、いつしか消えていた]
[目の前の相手が友でいてくれると、
人のように扱ってくれると、
それだけを喜んでいた]
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よ、寄るな……! だから何度も言っているだろう! 私は、貴様のことを……!
[じわり、と後退るが、後ろは井戸。 忽ち距離を縮められてしまい、しまいには井戸を背にしてその場にずるりとしゃがみ込み。
最後に浚いたい人間が居ると聞かされれば、先程までよりも更に険しい眼光を向け]
何故……それを何故私に問う!
その様な戯言を、私が聞き入れると思ったか!?
(328) 2011/02/16(Wed) 00時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/16(Wed) 00時半頃
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───!!
[ぞくりと、肌が粟立つ。 それが嫌悪からくるものではないことは、己が一番よく分かっている]
な、何を戯けたことを……! そんな真似をして、いったい、どうなるというのだ! 嬲るだけ嬲って、捨てるか? それとも、触れもせずただ閉じこめるか……?
[声が震える。 藤之助から、目が離せない]
(334) 2011/02/16(Wed) 01時頃
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俺はああいう捨てられた子犬のようなものに弱いのだ。
……それに藤のしりぬぐいは俺の役目だろう?
俺は藤の親みたいなものだからな。
俺も、子犬のように拾われたのか?
[くすぐったそうに返事をする、あれから随分時は過ぎたかもしれないが今でもまだ子供のまま]
親、の……そうだな。俺もウトは親だと思っているよ。
そのウトへ、もう一つ頼みたい。
俺はどうしても朧を気に入ってしまったから
“一緒に里に行きたい”んだ。
[擽ったそうな声に、ふ…と笑う。
傍に居れば、その頭を撫でていただろうか]
……頼み?
[告げられた言葉に、訝しげに次の言葉を待って]
――それが藤の望みなら。
今宵の門は、お前と其の人の子のために開こう。
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だ、誰が喜びなど……!
[瞳を覗き込まれれば、心中を見透かされそうで。 しかし、かといって目を逸らすこともできず]
だから私は、貴様のそういうところが憎いのだ……! ……愛おしいから、こそ……!
(350) 2011/02/16(Wed) 01時半頃
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[拾われた子犬は懐いて喉を鳴らし、擦り寄るだろう]
ありがとう、ウト。
俺が人間を攫うために祭りに降りるのはこれで最後になるだろう。
[不思議と確信する、胸に手を当て誓うようにそう告げる]
――見つけたのだな。
永遠の小鳥。隙間を埋める存在を。
[面の下に浮かぶは、寂しげな笑み。
だけど、それは声には出さず、然も祝福するように呟いて]
大事にしてやれ。
/*
中発言失礼。
一応、▼藤▲朧で合わせているが構わぬか?
メモで伝えた方が良いだろうか。
/*
▼藤▲朧でお願いする。
一応、メモに転載も……自分で言うと恥ずか死しそうだ。
あ、でもじじから飴を受け取らないとな。
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……そんなもの……憎まずとも………。
[両手を伸ばす。 すり抜けてしまうと、分かっていても。
込み上げてくるものは、止められず]
私は、籠の鳥にはなれぬ……。 けれど………。
(357) 2011/02/16(Wed) 02時頃
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[これまで、深く刻まれていた眉間の皺が、ふっと取れた]
……言われずとも。
籠がなくとも、藤の蔓に自ら絡まりにゆく鳥の一羽くらい、居ても構わないだろう……?
なぁ、藤之助………。
[愛おしげに囁き、微笑んで───**]
(362) 2011/02/16(Wed) 02時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/16(Wed) 02時半頃
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