207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[名を呟きながら、味を想う姿に釣られる様に喉を鳴らす。]
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[キーチの問いかけ>>285に、首を傾げた。 どうするか、それを応えるよりも先にキーチが続けるのを聴いた。]
………どうするってそりゃあ、 見つけ出して、殺すのよぉ。
もし、……もしも人狼ってヤツの仕業だったとしたなら、
この船にぁ、 ずーっと海の上で生活を共にしてきたやつらしか乗ってねぇ。
今までずっと、紛れ込んでたんだろう? 見分ける手掛かりが必要だ。
食われるのを待ってるのぁ、嫌だねぇ。 親しいヤツでも、食っちまうんだろう?
[そう言って、またパンを食いちぎった。]
(296) 2014/12/12(Fri) 23時頃
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[道化が、その仮面の奥で何を想っているのかは、まだ分からない。
まさか、己の境遇を思われ、憐れまれていようなど。
ただ、彼の推察通り、家族というものの記憶はない。
しかしそれに孤独を感じたこともない。]
理屈ではない、か。
[つまり、己の認めたものを”仲間”と呼ぶという意味か。
成程それなら一理ある。納得もいく。]
───群れ?
いや知っている。
たとえばこの群れの長は、おまえだろう。
[ただ群れの解釈に、若干の差異が合ったかもしれないが。]
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[問いかけに応えながら、男は考えた。
本当に人狼という化け物がこの船に乗っていて、 何らかの理由で人を食い始めたとして。
その牙が道化を屠ってしまったなら……。]
殺んのぁ、俺だぁ。
[ぼそり、言葉が零れた。]
(299) 2014/12/12(Fri) 23時頃
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[思わず突っ込んだのは、色々噂が立つ様な内容だったと言うよりも。]
何故嘘を吐いた?
ばれたら、あんたも巻き込まれる。
[船長が人狼だと知れば、恐怖に怯えている連中も、
それこそ死に物狂いで命を奪いに来るだろう。
そんな危険な真似を、何故、と視線は咎めるものに。]
そういう意味ではない。
[ヴェラの答えに苦笑する。
知識としてではなく経験として知っているかと問いたかったのだが。
いや、そもそも群れの概念が違うのだろう。]
君は私のことは仲間とは認めてないだろうに。
[彼がどんな生を歩んできたのかはまるで想像もつかない。
孤独などものともしないその姿は同族でありながらまた別の違った生き物のように見えた。]
ギリ―、後でその傷見せろよ。
[泣いていないと言ったギリ―と、彼の怪我に聲を上げた船長。
ヴェラとの会話も耳に入れながら、この聲が繋ぐ者達だけは
助けたいと言葉にしないまま、ギリ―の傷を気遣った。]
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[ホレーショーが語る人狼>>288、 それは「狼」が「人」に化けているということ。]
船長殿をも恐れねぇ化け物か。 そいつぁ、おっかねぇ。
狼が化けてるってこたぁ、狼に戻る瞬間もあるのかねぇ? それを誘えねぇかなぁー。
それか正体を見抜ける優秀な目ん玉ぁ持ったやつぁいねぇのかい。
[自身のこめかみ辺りを指差し冗談でそんなことを言ったのは、 思考に落ちる>>299少し前のこと。
副船長の話>>306にも「へぇ」と声を上げて。]
夜な夜な、ねぇ。 夜しか人を食わねぇんで?
(313) 2014/12/12(Fri) 23時半頃
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巻き込まれたかったからだよ。
[ミナカの問いへの返しに、聲の調子に愉しむような色が乗る。]
La faim chasse le loup hors du bois.
飢えは狼を森から追い出す。
[私は歌うように唱える。]
覚悟を決めるためだ。
仔を護る為に…船員たちを裏切る覚悟を。
[「仲間たちを裏切る覚悟を」と言いかけたが、そもそも最初から仲間ではなかったなと言い換えた。]
……あんた、何でそんな優しいのに、無理するんだろうな。
[唄う様な返答に、また泣きそうになる。
泣きたいのは赤子なのか、自分なのか、もう判らないほど
彼を仲間と慕う想いは強く。]
俺はあんたを尊敬するよ、ヴェラ。
[2人の会話を聞きながら、その孤高の強さを羨んだ。]
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信じるもなにも知らねぇから訊いてるんじゃねぇか。 どうやって殺す、だぁ??
獣だろ?首でも飛ばしゃ死ぬんじゃねぇかい?
それとも何かい? 首を飛ばしても、頭をかち割っても、 心の臓を突いても死なねぇのかい??
毒も効かねぇ?? そう言いてぇのかい、お前さんは。
人狼は不死身ってぇヤツかい……。
[キーチにそう応えてから>>309、 もしも不死身なのだとしたらお手上げだな、と。
随分と弱気な言い分に、「何か知っているのだろうか」と 勘繰る気持ちも湧いてくる。]
(326) 2014/12/12(Fri) 23時半頃
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[甲板に一つだけ残っていた死体を抱えるとその死体を海に落とした。
もちろん、一口二口味見をしてからだ。
唇と指についた血をぺろりと舐めとる。
それからはあと吐息を吐き一言。]
嗚呼……美味。
ミナカ、
[グレッグが動く刹那、ガリリと左耳を掻いて叫んだ。
現実的な声は間に合わなかったが、
咄嗟に彼を呼ぼうとした思考は、伝う。]
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人狼が船長だったら、ねぇ……。
[そうだったならやることはシンプル。 何も考えなくていい。]
ハハッ、 そいつぁおもしれぇ。
(330) 2014/12/12(Fri) 23時半頃
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優しくなんかないし無理もしてない。
[ぴしゃりと言った。
デジャヴを感じると思ったら昨日グレッグにも同じ事を言われたのだったか。
そんなつもりは、断じてない。決して。]
俺は大丈夫だけど、大丈夫じゃないな。
[ギリ―の呼び掛けに反応はしたが、不可解な言葉の説明をする
理由は今は無かった。]
ミナカ 死ぬ困ル
あの仔 生きル
[それが優先すべき何よりの“命令”であり、
男の中に芽生えた細やかな望みだった。]
俺はいい。彼を黙らせないと船長が死ぬぞ。
[ギリ―の想いを嬉しいと思う余裕もなく、
口にしたのは船長に疑惑が向くと言う不安。]
待った…一体何が起きている。
何処にいるんだ。
[囁き交わされるギリーとミナカの聲を聞き、
何かが起こったのだと気づく。
私は第三甲板へと降りる足を急がせた。]
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[航海士のオルガンはまだ響いていただろうか。 人狼の話を乞うていた男の耳には、それを拾う余裕がなかった。
代わりにキーチが言うのを逃さず>>341、 視界の中心にその姿を据える。]
……知ってる?? おい、キーチお前さん
[知っているなら、何故語らない?
釣りをしに行くと言うキーチを一旦は見送った。 道化の登場があったからだ>>345。
男の目には白黒の化粧で映る分、 他の者よりもそれの笑みに抱く不気味さは薄い。
道化がその場から姿を消すと、男もその場を離れた。*]
(356) 2014/12/13(Sat) 00時半頃
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仲間?
おまえは、おれを仲間だと思っていたのか。
[少しだけ驚いたように問う。
この船に乗る事になった時から、ずっと変わっていない。]
───俺としては、極端な話、おまえが人狼であろうがなかろうが、どうでもいい。
おまえが、他者を畏怖させる存在であるのなら、それに従う。
そうでないなら、おれはおまえに牙を剥く。
それだけだ。
[もし、公に、人狼であることが知れたとしても、それを曲げるつもりはない。
だから、やがて食事の席でニコラスに問われた時も、そのままに答えたのだった。*]
革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 00時半頃
[あの時。
あやしてくれたその手が落ちるのは。
その命が、落ちるのは。
この聲を交わせる者が死ぬのは。
嫌だった。]
───あの煩い声、止めても構わないか。
[静かな男にしては珍しく、幽かに、感情の乗った聲を、どこかへと響かせる。]
なんでもいい。好きにしろ。
[煩い声とはどれのことかは分からないが、今はそんな場合ではない。]
革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/13(Sat) 00時半頃
おれ、狼なれナイ
カシラ 本当の仲間 なれナイ、おれじゃ
あの仔、大事
[漏れ聞こえていた聲の遣り取りを聞き、
男は漠然とそう思っていた。
所詮、聞こえる“人間”でしかない自分では
彼が求める存在には成れないのだろうと。]
[どれだけ血を絞っても、手当もしても助からないのかもしれない。
焦る自分が何を理解しているのか、理解したくなくて。]
セシルを守る前に、自分を守れ。
[初めて、祈った気がした。]
ギリー…お前は唯一、私が最初から仲間だと思ってた者だ。
孤独な船の旅の中で。
[刃を振り下ろしながらグレッグを睨みつける瞳に力が入る。
――けれども、グレッグは自分に恐怖を抱かない貴重な存在だ。
些かの躊躇いも私の中に存在して。*]
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― 第一甲板 ―
[陽の下へと戻ってみれば、 甲板の床のあちこちに黒い染みができていた。 そのうち乾いて、他の部分とも見分けがつかなくなるだろう。 もともと清潔に保たれている訳でもなし。
人の減った船の上、改めてぐるりと見渡す。 ようく見て見れば、船大工の修繕の跡も見ることができた。
キーチが釣りをしている姿は何度か目にしていた。 だから、探しまわることなく真っ直ぐ船首楼へと足を向ける。]
なぁ、お前さん ……さっきの、 「知ってる」てのぁどういうことか、聞かせちゃくれないかい?
[刀の手入れをするその背中に、声を掛けた。]
(380) 2014/12/13(Sat) 01時頃
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違う。違う。違う。同じじゃなくても。
[ギリ―の言葉を必死で否定する。
泣いているのは誰なのか。
震えそうな聲を必死で抑えた。]
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