22 共犯者
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――ヴァンルナール家 応接間――
[会話は次第に、異様な内容に踏み込んで行った。]
しかし……しかし、十二人もの生贄、どうやって準備します? 今では「咎の牒」(とがのふだ)を戸口に掛ける習慣もございません。
ずっと、無視できない犯罪者は、国の裁判に任せているではありませんか。 もう……時代が違います。
『生贄は志願することもできる。 それも古い伝えだよ。 今の生贄だって、そうやって募っているではないか』
……殺されると解っていて、志願する者がいるとおっしゃいますの?
『それで足りなければ……仕方ない。 よそ者を集めるなり、考えよう』
(2) 2010/07/31(Sat) 00時頃
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話はどれだけ進んだんだ。
首はもう見付かったのか。
[ 語り掛ける時、彼は名を呼ばなかった。
呼ばずともこの地に同胞は互いしかおらぬ故、混乱することはない。
彼はこれまでの数年間、幾度もなされた名乗りと名付けの要請を何故か拒み続けてきた。]
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よそ者をですって? もし、もしも本当に、これが御徴だとすれば、それこそ! 村の者以外を、巻き込むべきではないでしょうに!
生贄が真実、「契約」に基づいたものならば、参加する責任があるのは「契約」した血を引く者、せめて「契約」に守られる者であるべきです。
『そうだねえ。 私も、何も知らないよそ者をというのは、承服できないよ。 どうだろう? 志願者で不足した分は、村で生まれた者の中からくじを引くのでは?』
(10) 2010/07/31(Sat) 00時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 00時半頃
[…哀れなソフィア。まだ見つけてもらえないなんて。
…哀れな人の子ら。まだ見つけられないなんて。]
体が聖地の樹にあったのだから、対になる頭があの泉にある事くらい、誰かがすぐ気付くと思ったんだがな。
そんな事も忘れちまうなんてよ!
…まあいいさ、これからじわじわと思い知る事になるだろうよ。
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 00時半頃
[ 吐き捨てるような同胞の声に耳を傾けた後。]
人間たちに違約の罪を思い知らせる。
罰を与えるのが、お前が儀式に参加する目的か?
[ 静かな声でおもむろに問うた。]
[生贄と聞いて、湧きあがってきた好戦的な感情を
抑えきるのがやっとだった。]
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――ヴァンルナール家 応接間――
[その場の勢いは、もう止めようがないものになっていた。]
『夜になる前に、村の者全員を広場に来させないとな]
『どう説明して集める?』
『今夜からの祭りは特別なものになると、そう触れて回ればいいだろうよ。 何をするのか詳しく教えるのは、生贄に決まった者だけでいい』
『……それがいいのかねえ』
『満月までは外へ出ないように、村中に徹底させるのも忘れてはいけないな』
『リンドクヴィストも、もうこれ以上異存ないな?』
(35) 2010/07/31(Sat) 01時頃
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報復か。いや…それも大義ではあるが。
人間と戦えるのも…楽しみなんだよな。
今からゾクゾクしてしょうがねえよ。
[銀髪の同胞が氷のように冷静沈着で在るのに対し、褐色の毛並みを持った彼は炎のような闘争心と激情を持っていた。]
アンタは前の儀式のときはどうだった?
参加したんだろ?
…俺はひどく人に混じり過ぎたみてえでよ。
「キツネ」に人の子の事は色々教わったが、
アンタの事、意外と知らないんだよな。
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(こうなったら……仕方ない。 この人たちを説得するよりも、若い人たちのほうが、きっと……)
わかりました。 では、私も志願いたします。
[ある、最後の希望を胸に、彼女は頷いた。]
(36) 2010/07/31(Sat) 01時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 01時頃
前の儀式のとき、か。
[ それが「この前の正式な儀式の時」を指すのであれば、60年は優に経っている。]
どうということはなかった。その時は。
[ その「彼が参加した以前の儀式」が何時の時代であるのか、語らぬままに答えた。]
儀式の本義は神々に生贄を捧げること。
常しなえに我が一族に繁栄が続くようにと。
だからこそ、儀式を成し遂げたものに栄光が与えられる。
それは忘れるな。
[ 同胞の熱過ぎる血に釘を指す如く。]
……「キツネ」たちは何も言わなかったのか。
[ それは人間たちから儀式の詳細が忘れられたように、時を経てその伝承も喪われたのか。
それとも、外の同族たちが「伝えぬ方が良いこと」として教えなかったのか。いずれにせよ。]
知らぬのならそれは大した情報ではない。
俺は今お前の前にいる。
これから知る機会はあろうさ。
[ はぐらかすように嘯いた。]
…悪い。アンタの言う通りだ。
我らの使命は儀式の完遂。
どうも最近特に血が疼いちまってよ…。
[彼がどのように獲物を仕留めるか。
まだ見ぬ力に軽い憬れもあるのだろう。]
へへっ、確かにな。
ああ、早くやりてえなあ!
[これから始まるであろう儀式を思い浮かべ、まるで遊技場へ行くのが待ちきれぬ幼子の如く、楽しげに囁く。
儀式への期待、高揚、己が命を賭けるスリル、興奮、まだ見ぬ生贄。]
二人づつ…だよな。
あの忌々しい結界さえ無ければ。
……。
さあて、生贄を選んでいくのも、随分久しぶりになるな。
誰にするかねェ…。
ああそうだ、それともう一つ。
アンタを俺は護らねえといけねえな。
[参加する狼全員が生き残った状態で儀式を終えるのが、最も名誉な事であると教わっていた。]
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――リンドクヴィスト家――
[帰り着くとすぐに、奥の間に向かう。 普段はほとんど近づくこともない飾り棚の最上段から、古い木箱を下ろした。 蓋を開け、幾つかの包みの間から、長方形をした物を取り、包みを開ける。 現れたのは、彼女の手よりも一回り大きい木の札だった。一面に樹木の枝と葉が複雑に絡み合った意匠が細密に掘り込まれ、端に小さな穴があいている。
その札を持って表へ戻り、戸口の上を見上げた。 古びた釘が打ち込まれたままあるのを確認して、札を持った手を伸ばす。 しかし、彼女の背丈では届かなかった。]
『奥様、何なさってるんですか?』
ちょっと、踏み台を持ってきて。
(65) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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[運ばれてきた脚立に上る間、札を預かった少女が、彫刻を見て感嘆の声を上げる。]
『これ、何ですか?』
「咎の牒」と言って。 昔は、次の祭りで巡礼を出すことになった家に、その祭りまで掛けておく慣わしだったの。
『トガノフダ? 難しい言葉ですね』
罪を犯した印、という意味ね。 さあ、それを渡して。
(66) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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『昨日の夜話してらした、昔の巡礼ですか?』
そうよ。 どう? これで真っ直ぐに見えるかしら?
『はい。だいじょぶです。 うちではこんなもの、見たことありません』
もう廃れてしまった習慣だから、ここ何十年かの間に家を構えたところでは、作っていないのでしょうね。 古い家系では、家ごとにそれぞれ決まった意匠だったのだそうだけど。
(67) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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『でも、悪い名前なのに、何でこんなに綺麗なんですか?』
……さあ。 どうしてでしょうね? 私にもわからないわ。
『奥様にもわからないことなんて、あるんですね』
それはもちろん、あるわよ。 いいえ。わからないことだらけ。
『旦那様なら、おわかりになったんでしょうか?』
どうでしょう。 ……わからなかったのじゃないかしら。
(68) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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『……奥様、生贄に行かれるんですか?』
巡礼に参加することになったの。
『……特別な生贄だって』
ああ……。もう告知が回っているのね。
『昨日のお話の、森へ行く巡礼なんですか?』
そうよ。
『じゃあ、帰っていらっしゃるんですね?』
……ええ。 もちろん、帰ってくるわ。 皆、帰ってくるわよ。
(69) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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―アルフレッド・リンドクヴィストの手稿から―
『この数え歌は、周辺の村では知られていない。また、数が減っていく数え歌というのも珍しい。 子供の遊び歌ではあるが、これはやはり、祭りの古式を反映したものだろうか。とはいえ、歌われた場所はあいまいで、実際の地形に比定することは困難だ。』
(70) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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森を歩くのは十二人 祠へ行くのは十一人 帰ってくるのは十人 次の夜には十人 柱を廻って九人 帰ってくる八人 又の夜に八人 泉を汲む七人 帰るのは六人 寂しい夜は六人で出かけ 門をくぐる五人の中から 帰っていく四人を選んだ 最後の夜は四人 満月近づく三人 終しまいは二人 二人はお別れを言い 一人は長い永い旅に 夜明けは誰もいない
(71) 2010/07/31(Sat) 07時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 07時頃
[ ほんの一瞬のあいだ、ほんの僅か。
戸惑いとも感嘆ともつかぬ沈黙。]
――……
ほんとうにお前は、儀式を待ち侘びていたのか。
[ 改めて気付いたように、しみじみと呟いた。
その時だけは、彼は思わず本音に近いものを零していた。]
[ だが、亀裂は瞬時に閉じられた。
首肯した彼は、同胞の知るいつもの冷冽に戻っていた。]
ああ。
逃れの地に入ることの出来た者がいなければ。
我らが供物として捧げる生贄は一夜にひとり。
朝(あした)には、生贄たちが死すべき者一人を選び出して殺すだろう。
[ 静かな笑いが零れる。]
次の生贄はお前に任せよう。
それほど焦がれるならば、存分に愉しめ。
俺ばかりが愉しんでは詰まらないだろう?
お前が獲物を仕留めるところが見たい……
お前がその腕で、生贄を引き裂く様が。
[ 命令ではなく強請るように。
淫靡な誘いのように囁いた。]
俺を守るより先に、自分を守れよ。
俺はそう簡単には死なない。
これでもお前よりは長く生きているのだから。
[ その声は、少しだけ真剣だった。]
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――リンドクヴィスト家――
>>76
[案内されてきたホリーに、少し意外そうな表情。]
あら。アレクサンデルのお嬢さん。 こんにちわ。 お母様はご一緒じゃなくて?
[だが、ホリーは一人で来た様子。 少し考える様子だったが、一つ頷いて。]
貴女も知っての通り、アルフレッドと私には跡を継ぐ子どもがいません。 この東屋敷と村役は、アレクサンデルに引き継いでもらわなければいけないわ。
こんな話はいずれその内、と思っていましたが、私は今年巡礼に参加することになりました。だから、もし私が戻ってこなかったら、後のことはどうかお願いね。 屋敷はまあ、どうとでもなるでしょうけれど、今はお客様がいらっしゃるから。
[そう話しはじめた。]
(83) 2010/07/31(Sat) 12時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 12時半頃
[ 彼――「ヴェスパタイン」と名乗る男が現れて、偏屈な職人の弟子になったのは今から5年近く前に遡る。
だが、彼が同属として「ヘクター」に接触してきたのは、それより数ヶ月の後、前回の祭が終わった後の満月の夜だった。
彼は村と、村を囲む広大な森林――それは周囲に住む人間の伸張のために、近代に入って益々縮小していく一方であったが――に轟き渡る、声無き咆哮を放った。
『私はここにいる』と。]
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>>97
届けを出しおいたって……。 貴女、それでいいの?
[今まで気づかなかった不思議なものを見るように、ホリーを見つめる。 ホリーはまだ若いが、育ちを考えれば「特別な祭り」の意味は薄々察せられるはずだ。]
(99) 2010/07/31(Sat) 14時頃
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寡婦 パピヨンは、双生児 ホリーに話の続きを促した。
2010/07/31(Sat) 14時頃
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>>105
そ……そう。
[死を意味する言葉を、ホリーは平然と口にした。 沸き上がる恐怖を押し隠して、相槌を打つ。]
(こんな、何も解っていない子どもまで、私たち……いいえ私は巻き込んでしまったんだ。 いいえ……。この娘はこの間十八を過ぎたはずだけど。 どうしてかしら。とても幼く見える。 こんなこと……こんなことが、許されていいはずがないわ。)
(108) 2010/07/31(Sat) 15時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 15時半頃
[ホリーの背中の血痕にいち早く気付く。
濃い血の臭いに包まれている為、接近している時から容易にそれは感じ取れていた。]
…この少女…、まさかな。
[自分たちと近い匂いを嗅ぎ取ったのであろうか。かつては同じ流れの源流にあった者らの。]
[月と太陽に照らされ、清められたその肉体は、また人の子らによって土に還るだろう。]
[歓喜の笑みを浮かべる。]
さあて、誰にしようか…。
儀式をないがしろにした者、余所者をこの村に招いた者、
我らの存在を忘却した者…。
我らの力を察知できるラトルの「視る者」は邪魔だが、彼らの力で我が眷属も覚醒する。
…まだ襲うのは時期尚早かねえ。
[ラトルは俺を視ようとするだろうか?杞憂だと良いのだが。]
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/07/31(Sat) 23時半頃
[イアンがヴェスパタインから別れた直後、ミッシェルに会う前、その一瞬の合間にヘクターの姿があった。ちょうど木の陰になって、村人からは見えなかっただろう。
彼に近づくや否や、彼に向かって突進する。襟首を掴み、訊く。]
…アンタ、どういうつもりだよ?
あの余所者の人間飼ってどうすんだ?
前回は儀式の始まりだから大目に見たがよ、今回は見逃せねえな…!
なにか利用価値でもあんのかよ?
生かしておくだけなら兎も角、余所者と親しくなってどうする?
アンタの正体でも勘付かれたら…!
[ 宵月の瞳がすっと細まり、柔和なランタン職人の顔が一変して冷ややな獣の顔に変わる。
煩わしそうに、ヘクターの手首を押し退ける。]
考えあってのことだ。
お前は口を出すな。
あいつには何も出来はしないさ。
[ そう嘯き、同胞を睥睨する双眸には、一片の迷いもない。]
同属に魅入られ、己が種族を裏切った人間は過去に幾人(いくたり)も出た。
あれの扱い方など、お前に言われなくとも充分に心得ている。
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――リンドクヴィスト家 書斎――
[ホリーを返した後。 家中の細々とした物を片付ける。 それほど時間もかけず、最後にその部屋にたどり着いた。
「もし私が帰らなかったら、お客様が無事に村を出られるように、力添えしていただきたいと……お父様お母様に伝えてもらえないかしら」
目的だったはずのその言葉は、結局言えなかった。 村の教えに確信しきったような、それでいて不安定にも見える娘に、よそ者を頼むと言って、どれだけの意味があるだろう。そういう客観的な判断以上に、何かが怖かった。]
(ナタリア様かどなたか、他の頼りになる方にお願いしておくほうが……)
[生きて帰る、強くそう思っているというのに、彼女がしているのはまるで死の準備だ。]
(237) 2010/08/01(Sun) 00時頃
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ちっ、そうかよ…。
アンタの強さは認めるが、あんまり無茶はしないでくれよな。
[彼の発する雰囲気に圧倒されたのか、不満そうながら手を引く。]
誰を襲うか見てくるわ。
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――リンドクヴィスト家 書斎――
机の上の手稿の束を取り上げる。
(そしてこの原稿……。 私が失敗したら……これだけが、あの人の希望の証になってしまうかもしれない。 これを、このままにしてはおけない。)
(244) 2010/08/01(Sun) 00時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 00時頃
[ 退く手を追いかけるように、逆にヘクターに身を寄せる。
もう少しで触れるほど近くに顔を近付け、]
今夜の生贄選びは、お前に任せてある。
俺は一切手出ししない。
[ 半眼に目を閉じ、同胞の瞳の奥を覗き込む。]
もし、手伝いが必要なら。
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――リンドクヴィスト家 書斎――
あら、マコーミックさん。 早いお帰りですね。 もう取材はよろしいの?
[机の前、振り返ってそう挨拶した。]
(252) 2010/08/01(Sun) 00時半頃
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[>>258 イアンの言葉に頷き、珍しくその唇に少し皮肉めいた笑みを浮かべる。]
夜、外に出なければ、可能ではないかと思いますよ。 特に目立つことをしなければ。
むしろ貴方が今、村を出ようとしても、そのほうが無理でしょう。 今頃は、村の者が道路を封鎖しているはずです。 村と森外をつなぐまともな道路は、とても限られていますから、封鎖はごく簡単なのですよ。 貴方が今村から出ようとしても村内に追い返されるでしょうし、無理に出ようとすれば、最低でも拘束されるでしょう。 ……申し訳ないことですが、祭りが終わるまで、この家に滞在していただければ、貴方の身の安全は確保いたします。それしかお約束できないのです。
(262) 2010/08/01(Sun) 00時半頃
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[じっと同胞の眼を真っ直ぐ不敵に見つめ返す。]
…そりゃ、心強いねェ。
またアンタの話を聞かせてくれ。
「視る者」だけでなく、「結界主」や、他にも我らに対する力を持った人の子の血統はまだ続いているだろうからな。
[ゴッ、と自らの額を相手に軽くぶつけ答える。
自らの眷属はできれば屠りたくないとも思っているようだ。]**
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 00時半頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 00時半頃
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>>270 そうです。
[ちょうど手にしていた手稿の束を、イアンに差し出す。]
貴方のお知りになりたいことについては、私が話すよりも、これを読んでいただくほうがいいでしょう。 アルフレッドがまとめた、今の私たちにわかる限りの、この村の物語です。
これは、この村の中にあっても、ほとんど何の価値もないもの。 でも、アルフレッドが望んだように、村の外にもたらせば、村にとっても、村の外の世界にとっても、意味のある存在になるかもしれません。
マコーミックさん、これは貴方に差し上げます。 祭りが終わったら、これを村の外へ持ち出して、できれば公開していただけませんか?
(271) 2010/08/01(Sun) 01時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時頃
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[>>276 イアンの言葉に頷いて、その後ろから部屋に入ってきたオスカーに、意識を向けた。]
あら、こんにちわ。 アレクサンデルさん、お姉さんは今さっき帰られたけど。 それとも……別のお話があるかしら?
[続いて入ってきた人々の組み合わせを一瞥し、そう訊ねた。]
(278) 2010/08/01(Sun) 01時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時半頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 01時半頃
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>>280 表に掛けてあるのは、簡単に言えば、巡礼がその家から出るという標識です。 それ以上のことはどうか、それをお読みになって。 私にも、正しく説明できるかわかりませんから。
「生贄」についての質問には、私はいいえと答えますけれど、たぶん貴方の眼から見たらその答えは「はい」となるのでしょうね……。 そこが……森外の方に村のことを説明することの難しさ、というのでしょうか。
説明したって、その違いはわかっていただけないだろうと、私はずっと思っていました。 でも……そう。 その違いを話しますから、どうか理解してくださいと、そう言ったほうがよかったのかもしれませんね。
[考えをまとめながら、舌先で軽く唇を湿した。]
(284) 2010/08/01(Sun) 01時半頃
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巡礼……貴方が好む言い方でなら生贄の行列は、古くは村の中だけではなく、森へ分け入って夜明け近くに村に戻るもので、祭りの中核を成す行事でした。
森の中では、巡礼は一定の規則の下になら、お互いに殺しあうことを許されていました。 村内の犯罪者は巡礼への参加を強制されましたし、逆にそういった参加者に遺恨を持つ者が、巡礼に参加して報復を試みることもありました。 昔は、巡礼がそうして森の中で死んでも、遺骸は発見されないものとされておりました。巡礼は「帰らない」のであって、通常の意味で「死んだ」とは見なされず、村の墓には葬られません。巡礼として死ぬことを「森へ還る」とも言いました。 そのようにして、殺害者を社会的に犯罪者としない特別な環境が作られたのです。
アルフレッドの推測では、古代ドルイドの自己犠牲の儀式と同じように、絞殺した後樹木に吊るしたまま風化させたり、沼に沈めるなどして、遺骸を隠蔽したようです。
巡礼は、参加者が死ぬ限り、つまり村に帰ってくる人数が減る間は終わらずに、毎晩続けて行われました。
そして……。 そういった「帰らない巡礼」とは異なる死者が出る年があった、と言われています。
(292) 2010/08/01(Sun) 02時頃
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その特別な死者があった場合も、巡礼は毎夜続けられました。 死者が出なくなるまで、ほとんどの場合は、巡礼が全員帰らなくなるまで。 具体的な儀礼手順の伝えでは、正式な巡礼の人数は「その年の月の数」であったと言いますが、村人の間ではそれは容易に「十二使徒」になぞらえて記憶されました。
村の古い家系に伝えられた口承では、その死者は神、あるいは神の御使いによって殺されたもの、だとされています。 私たちの先祖は、その神と契約し、庇護される代償として、死者となる者を差し出すことになったのだ、とそこでは言われます。 巡礼の儀式自体が、そのために作られたのだと。
[くすりと笑う。]
珍しい伝承でしょう? 普通、そういう契約を結ぶ相手は「悪魔」とか「妖精」、「小人」ですし、人間の側が機転を利かせて契約を無効にしてしまうものなのに。 私たちの先祖はその相手を、神、と呼んで伝承してきたのです。
(294) 2010/08/01(Sun) 02時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 02時半頃
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特別な死者……。 つまり、マコーミックさん、貴方もご覧になったという、ソフィアのような遺骸のことです。
(295) 2010/08/01(Sun) 02時半頃
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形容する言葉は少なく、それらはあまりにも、そう、私たちの言葉では……キリスト教的です。それが彼らの言葉だったのですから仕方ありませんが。 そして今日では、残された言葉から本来の意味を探そうとすれば……あんまりにありきたりな、ロマンチックな「異教的なもの」になってしまいます。
そもそも、私たちはそれを「信仰」したのでしょうか?
……わかりません。
[ぽつりと答えた。]
(297) 2010/08/01(Sun) 03時頃
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だって、私たちはまだいくつかの祈りの言葉を憶えていて、祭りのときには唱え、その意味も伝えていますけれど、その言葉が何で、本当に私たちが思い込んでいる意味なのかどうか……知らないのですよ。 例えれば、ラテン語を知らない人が何代にも渡ってミサを語り伝えるようなものです。しかも、私たちはそれがラテン語という言葉だという知識もないのですから。
少し話が逸れましたね。 巡礼のことに戻りましょう。 「御使い」は、巡礼と共にその夜を歩まれるのだといいます。 しかし、「御使い」はまた「顔を見ることのできぬ方」とも呼ばれ、私たちはその姿を見ることができません。 そしてもし、その御顔を拝することができれば、御使いの祝福を得て儀式は終わる、と伝えられているのです。
とてもあいまいな表現ですが、実際には、そのための手段として巡礼はお互いを殺しあったのです。つまり、巡礼の中に御使いが顕現しておられる、御顔を拝するとはその中から御使いを暴くこと、と解釈したのでしょうか。
もしこれが、正しい解釈の下に行われた儀式だとすれば、私たちの先祖は神を殺そうとしていた、あるいは神と殺しあっていた、ということになります。
(298) 2010/08/01(Sun) 06時半頃
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王殺し、司祭殺し、自ら犠牲となる神。 そういった概念はありふれたものだと、民俗学は考えさせるように仕向けます。 けれども私には、私たちのこの祭りが、それらと同じものとは思えないのです。それが、アルフレッドと私の意見がどうしても合わないところでしたわ。
さあ。 私は貴方の言われた「生贄」について、私たちが行おうとしている蛮行のあいまいな根拠について、説明しました。 これで何がおわかりになるでしょう? 私たちの言う「生贄」と、貴方の、森の外の世界の「生贄」という言葉の「額面」はどのくらい同じでしょう?
(299) 2010/08/01(Sun) 06時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 07時頃
寡婦 パピヨンは、記者 イアンに話の続きを促した。
2010/08/01(Sun) 07時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 07時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 09時頃
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[>>304 かすかに苦笑して。]
貴方には判断する権利がないと、本当にそう思われます? 貴方はずっと、「生贄」という言葉を村の外の意味で言われて、私たちを裁いておられたのに。
……いいえ。口先だけにせよそう言っていただけるのを、喜ぶべきなのでしょうね。 私ももう少し、貴方たちの言葉を信じてみることにしましょう。
(306) 2010/08/01(Sun) 10時頃
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[>>309 イアンとの会話を聞きながら、小声で呟いていたノックスに、憂慮の視線を送る。 ぐっと優しい声を作って。]
ここにいる人たちはどうかわからないけれど、今は、あまりそういうことは人前で言わないほうがいいですよ。 冗談や例えのつもりでも、ソフィアを殺したなんてほのめかせば、貴方が犯人だとか、もっと酷ければ、御使いの顕現ではないかと疑って、貴方を殺そうとする人が出てこないとも限らないから。
(313) 2010/08/01(Sun) 10時半頃
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「人の手」で屠る対象としてはピッパ・・・。
狩りの獲物としては・・・テッドかノックスか。
儀式を軽んじた奴らに、知らしめる為にはこの辺りがいいかもな。
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>>315 え? どういうことかしら?
貴方が、生贄に志願したのね? でもそれで、貴方の家族の間にどういう関係が? ブラウンさんの息子さんよね。
(316) 2010/08/01(Sun) 11時頃
|
なるほど?
良い選択だ。異存はない。
そのどちらかならば、出来れば、この、
[ とちらりと脇でパピヨンに話しかけている青年を見遣る。]
ノックスが先の方が、効果的ではあるように思うが。
[ 暗に、伝え聞くノックスの伝統への軽視を示唆しているのだろう。
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時頃
アンタは・・・もしかしてずっと独り、だったのか?
俺が以前居た森では(同じような儀式があったのだが)
「狩り」は一人の獲物を、三人の牙で襲ったりしてたから、よ。
[かつての古き同胞を思い出したのか、一瞬の重い沈黙。
仲間の屍と引き換えに手に入れた独りの栄光も悪くは無かったが・・・。]
今度は・・・俺は、仲間を護りたい。
だから、アンタと一緒に、儀式を完遂してえ。
[今は、再び出会えた同胞がいる。
美しく気高き白銀の狼。
初めて出会った時のあの喜びは忘れられない。]
|
>>319
[ノックスの言葉だけでは、事態を理解しきることはできなかったが、想像できることもあった。]
(この子、誰かに脅されて志願されられたのかしら。 それともまさか……くじ引きに不正が? アレクサンデル家といい、志願なんていう言葉ももう、全く違う意味になってしまっているのね。 でも今はとりあえず後に回すしかない。 この子が殺されず、誰も殺さずに帰ってくればいいことだわ。)
オスカーも? まあ。志願者だらけじゃない。 これなら、十二人なんて簡単に集まってしまうかもしれないわね。
[少し呆れたように、そう言った。]
(322) 2010/08/01(Sun) 11時半頃
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[>>320 ヴェスパタインには、一緒に訪れた二人よりさらに馴染みがない。 その容貌と、村の外からやってきたという事情から、村人たちの密かな注目を集めている、という程度の知識しか持っていなかった。 面と向かって話しかけられるのは、初めてではないだろうか。]
そうですか。 それで、今の話を聞いてどう思って?
(323) 2010/08/01(Sun) 11時半頃
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ほう…?
[ 同胞の過去に好奇心を掻き立てられたようで、静かな興味の気配が声に生じる。]
別の場所でもまだ儀式が残っていたのか……
森を捨てる同族が増えてからは、もう随分と廃れてしまった場所も多いと聞いていたが。
お前は、違う森の出だったのか。
──お前が人間に強い敵意を持っているのはその所為か?
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 11時半頃
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>>324
いいえ。
私たちは……この村に、生贄となり、生贄によって生かされていると信じてきた血脈に生まれ育った私たちには、いやおうなく、他の人たちとは違う有り様になってしまっています。 そうであることは、仕方ないことなのでしょう。
でも、村の有り様もまた時に応じて変わっていくものだと、私は思います。
(327) 2010/08/01(Sun) 12時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 12時頃
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ああ……。 貴方、ソフィアの友達だったのね?
[そう聞いて、やっとヴェスパタインの悩みに少し*納得できたような気がした。*]
(333) 2010/08/01(Sun) 12時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 12時半頃
そういやまだ話してなかったっけか。
俺が居た「森」はもう少し南の方でな。
この村よりも随分人は少ない所だったよ。
ドナルドとタバサと言う名で、俺と同じ赤毛の狼だった。
とある年の儀式で、ドナルドが「視る者」に告発されてな。
タバサは奴を庇って一緒に行っちまった。
[その後、独りで儀式を完遂したものの、村にはほとんど人が残されていなかった。
折も悪く、その翌年村は凶作と大規模な戦乱に巻き込まれ、ヘクターは護るべき場所を無くしてしまったのである。
近代兵器の前には、人狼であれど独りでは対抗しきれなかった。瀕死の状態で森を後にするのがやっとだったのである。]
[ 同胞の過去を聞いた後は、考え込むような沈黙が支配した。
少しの間の後、彼はおもむろに口を開く。]
俺はお前がずっとこの森に住んでいるのだと思っていた。
「キツネ」の家に入り込んでいるなら、てっきり幼少の頃に同族たちによってここに遣わされたのだ、と。
──この森は、特別な森なのだ、「ヘクター」。
[ 彼は、同族を敢えて人間として名乗っている名前で呼んだ。]
もう何百年も前から、人は森を切り払い、我らを吊るし、撃ち殺すようになった。
もう人間は我ら種族に敬意など払っていない。
多くの場所で、我らはただ狩られる存在となった。──狩るべき存在の我らが。
彼らは儀式に則って抵抗するのではない。
我らが邪魔だから殺すのだ。
そのことは、同胞を殺され、故郷の森を喪ったお前が一番良く知っているのではないか?
[ 距離を隔てて交わされる声に視線はない──だが、同胞は確かに、間近で彼に凝視されているのと同じ圧力を感じた筈だ。]
[大怪我を負った彼がこの村にやってきたのはもう何十年も昔の事になる。
当時は、現在のヴェスパタインとヘクターと同じく人の形でひっそりと暮らす先代の老狼が村を見守っていた。
ヘクターは彼に助けられ、彼の屋敷でひっそりと傷を癒していた。その老いた同胞はヴァンルナールの分家の当主でもあった。おそらく「キツネ」との契約にも関係していたのだろう。
やがて、老狼が天寿に近づき、緩やかに死に向かっていた頃、ヴァンルナールの本家には病弱な嫡子がいた。丁度赤毛の狼の傷も癒えてきた頃だった。
年恰好も丁度良いだろう。幸いその子供はひどく虚弱だった為、村の他の住人の目にもほとんど触れていなかった。
――そして、本来の「ヘクター」を密かに生贄に捧げ、赤狼が彼に成り替わったのである。
[そのような過程を経て、ヘクターは人と交わり、老狼が森に還った後、ヴェスパタインが現れるまで、たった独りでこの村を人の身と狼の身で守護していた。
積極的に人と交わったのは、好奇心旺盛な彼本来の気質も大きかったのであるが、彼らを知り、相互理解、もしくは対抗せねばと言う思いもあったのかもしれない。
彼は自らを尊ぶ者を愛し大事にした。「キツネ」との関係はその最たるものである。
ただその反面、「忘却」の罪を犯し、増長する人の子への愚かさには苛立ちもしていた。怒りは日増しに大きくなって行った。]
[同胞からの圧力を感じた。彼の静かで蒼い焔のような怒りが伝わってくる。]
もう…そんな所まで堕ちてしまったんだな…。
[嘗て、この村でも「正常」に人と狼の関係が築けていた事を彼はかろうじて知っていた。
現在のこの緩やかな堕落はどこから?
手元の銃器を見ながら、そうか。とぽつり呟く。
神聖な儀式では無い、一方的な殺戮。神の不在の中行われる蛮行。嘗ての森や無残な姿になった同胞らを思い出したのか、顔を歪める。]
我らが狩られる者…か。
それでも。
[やがて、少しの沈黙の後]
――ドナルドとタバサの仇で人の子が憎い訳じゃねえ。
儀式のしきたりの中であいつらは還ったんだからな。
ただ、最近の思い上がった人の子らには我慢ならねえな。
なんとか村の連中の目を覚まさせてやりてえとは思うが。
[まだ根底に人の子を愛する感情があるのだろうか。それは愛憎入り混じった感情か。
そして最後の呟きは、とても小さいものだっただろう。]
それと、もう繰り返したくねえ。
あんな情けねえ思いは。
[そして、広場の方を見ながら祈りを捧げる。
我らと再び共に…人の子がまだ聡明でありますよう。]
[ 繰り返したくない──すなわち、同族を死なせる苦痛を自分は再び味わいたくない。
言葉を換えて何度も繰り返し思いをぶつけてくる若い同胞を、彼はだが、一度も安心させる言葉を吐こうとはしなかった。
唐突に、」
赤毛の若い同胞よ。
ひとつ、宿題をやろう。
[ はぐらかすように全く関係のないことを言い出した。」
この森は、はじまりの地だ。
ここはいくつかある聖地の一つに過ぎないが、今も残る「生贄の儀式」はかつてここのような聖地で行われていたのが原型となっている。
それなのに、この森には我らの他には同属たちは誰も住んでいない。
今この地に同属たちが住んでいないのは何故だ?
何故、監視を兼ねた守り人だけをこの森に残して、皆いなくなった?
それを良く考えろ。
お前がそれを知っても良い時が、答えを教えよう。
宿題…?
[紡ぎだされるヴェスパタインからの問いの意味を、何度も反芻し、じっくりと思案する。]**
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 16時半頃
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――村内の小途――
[来訪者が全員去っていった頃には、もう残された時間は少なかった。 道を急ぎながら、ふと見上げると空には、白く楕円の月がかかっていた。]
(長老方は……何もかも知っているみたいに、こうすれば何もかも間違いなく行くという振りをしている。いいえ。本当にそう信じているのかもしれない。私も含めて。 でも私たちは……あまりにも知らない。
どこへ行くべきなのか。 生贄は本当に、十二人なのか。
(383) 2010/08/01(Sun) 20時半頃
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「生贄の人数はその年の月の数」 アルフレッドの書いたことが正しければ、それは十二の年もあれば十三の年もあったはず。 太陰太陽暦には、閏月というものがあるはずだから。そう、どの年も必ず十二ヶ月なら、いくら婉曲な雅語でも、こんな表現をするかしら。年によって違うから、そう伝えたと考えるほうがずっとわかりやすい。 でも古い森の中だけの暦があったとしても、私たちはもうそれを知らない。今年が十二ヶ月なのか、十三ヶ月なのかもわからない。
それなのに、私たちは秘密にしている何もかもを知っているみたいに……。 月……。 確かに、十二人が今から毎晩二人ずつ死ねば、満月が近い頃、誰もいなくなる。まるで計算されてこの月相が祭りの日に決められたみたいに……。 本当に、それが真実だったのかしら……。)
[月は何も語らず、空の青に白く漂っている。]
(384) 2010/08/01(Sun) 20時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 21時半頃
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――広場――
[生贄だけが広場に残された頃、皆の前に現れた。 携えているのは、ランタンだけのようだ。]
皆も聞いていることでしょう。 これが特別な巡礼だと。 そして巡礼を、全員が森へ還る前に終わらせる方法があることを。 いえ。そう伝えられ、信じられていることを。
御使いの、御顔を拝すること。 さもなければ、御使いが満足されるよう巡礼の手で生贄の中から罪ある者を取り除き、浄められた者を残すこと。と、そう考えている人もいるのかもしれません。 けれど、私はそれとは違う提案をします。
[全員に通るように、しっかりとした声で話し始めた。]
(424) 2010/08/01(Sun) 21時半頃
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そして御使い、顔を見ることのできぬ方。私は貴方がおられるのかどうかを知りません。けれどももし、ここにおられ、今夜私たちと共に歩まれるのならば、お聞きください。
長く御徴を見ない間に、私どもは変わり、私どもの住む世界もまた変わりました。 貴方の力は強大であり、森の外から来る多くの敵や困難から私どもをお守りくださったと、私どもも記憶しております。 けれども、森の外、世界の残り全ては、今では古い時代と較べられないほど強力です。世界は私たちの行いを「契約の巡礼」ではなく「野蛮な狂信者の殺人」と呼ぶでしょう。森の外の世界が次にこの森に押し寄せるとき、それは機関銃と大砲、イペリット・ガスと戦車の形を取るかもしれません。貴方はそれに対抗し、森をこの森のまま守ることがおできになるでしょうか? 国境線の端から端までどんな森も一つの法と倫理の下に裁こうとする強大な国家から、若者を森から連れ去る都市の誘惑から、強制徴兵から、私たちを守ることがおできになるでしょうか?
私たちの契約は、貴方の不在の間に終わりました。 たとえそうでないように見えたとしても、かつてと同じように存続することが不可能なのです。
(425) 2010/08/01(Sun) 21時半頃
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今となっては、巡礼が森へ還れば、森の外の言葉だけでなく、私たちにとってもはやりそれは、「殺人」なのです。 私たちはたとえ村のためであっても、そのような蛮行をすべきではありません。
ですから、私たちは森へ行き、誰も殺さず、誰も殺されずに戻ってきましょう。 それは儀式の破壊だと、思う人もいるかもしれません。 しかしこれもまた、正しい巡礼の形として残る伝承として、間違ったことではありません。何の御徴も現れず、誰も死なずに全員が森から戻れば、巡礼は終わるのですから。 私たちには、村の伝統に逆らわない形で、この儀式を終わらせることができるのです。
これが、私の提案です。
[軽く一礼して。]
では、森に行きましょう。
(426) 2010/08/01(Sun) 22時頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 22時頃
パピヨンのあの戯言…アンタどう思うよ?
…契約は、終わった、だと?
贄すら捧げねえ気か?
[パピヨンの言葉に反応したのか、ヘクターのその声には明らかな苛立ちが見て取れた。
彼女の言葉には確かに真実が含まれている。
だが…。それは…。]
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[>>460 森へ向かおうとしていたが、ヘクターの声を聞いて振り返る。]
村を滅ぼさないために、こうしているのです。 本当の儀式を忘れたというのなら、どうして貴方が私より正しいと言えるのですか?
[ヘクターを、毅然と見つめる。 そして、彼の手に握られたものに気づいた。]
……貴方、私を撃とうというの?
[かすかに、声が震えた。]
(468) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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…………。
[ 彼は沈黙したまま答えようとはしなかった。
何の感情も伝わってこない。]
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(巡礼は不可侵の存在。 その間は長老といえど、介入することはできない。 だから、皆を説得さえできれば安全だと……そう思って今まで待つことにしたのに……。 彼みたいな人が参加する可能性を、見落としていたんだわ。
どうしたらいい……?)
(475) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>474
だから、儀式は進めようと言っています。 儀式を行うのは、私たち。 おられるのかおられないのかわかりもしない、御使いではありません。
ここに集められた人たちのどれだけが、自分で死にたいと、村のために殺したいと望んでいるというのですか? 私たちの望みを、御使いに申し上げることさえもが許されないと、貴方はそう言うのですか?
(480) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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>>479
確かに伝えられています。 でもその証拠があって? これだけの間何もなかった後でソフィアが死んだのが、本当に「御使い」の「御徴」だと盲信できるというの?
今の村から変わっては困る誰かが、アルフレッドを突き落としたみたいに、ソフィアの御徴を捏造したと考えるほうが、よっぽど合理的ではないの!?
(486) 2010/08/01(Sun) 23時半頃
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寡婦 パピヨンは、メモを貼った。
2010/08/01(Sun) 23時半頃
[少年の言葉に血が沸騰するような激情が湧きあがった。]
―――!!
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森を歩くのは十二人 祠へ行くのは十一人 帰ってくるのは十人 次の夜には十人 柱を廻って九人 帰ってくる八人 又の夜に八人 泉を汲む七人 帰るのは六人 寂しい夜は六人で出かけ 門をくぐる五人の中から 帰っていく四人を選んだ 最後の夜は四人 満月近づく三人 終しまいは二人 二人はお別れを言い 一人は長い永い旅に 夜明けは誰もいない
(493) 2010/08/02(Mon) 00時頃
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