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ヒュー、…
……大丈夫か?
[聖術をまともに受けた背後の男。
その安否を気遣うように声を送ってみる]
ああ、良くやった。
上出来だぞ、おまえたち。
[褒め言葉を紡ぐ声音は、裏のない、
ごく素直で嬉しげなもの。]
…どうやら。
[まだ目が眩んでよく見えないが、存在は消滅していないようだった。]
おまえも?
[クラリッサの死んだ後、愉悦を感じることなど終生ないと思っていた。
だが、今──]
……。
[彼らの声に、静かに微笑む。]
……ああ。
なんとかな。
[修道士の首筋に接吻ける直前、
苦笑と共に言葉を送る]
………アンタも、…飲んだほうがいい。
今でなくても。
[その言葉は酷く平坦な、感情を伺わせぬもの]
………。
[主の気配をうかがうように、
中空に目線を向ける]
………食事、したぜ。
たぶんちょっと残ってる。
な、……どうする?
[彼がムパムピスを眷属に変えたがっていたのは知っている。
此の侭彼を食い尽くしてよいものなのかと、
迷うように首を傾け]
……。
[上出来だ、という言葉に、
痛みを感じたように唇を噛む。]
(……そんな風に褒められんのは、慣れてんだよ。)
[人殺しで褒章をもぎ取る。
或いは、魔物の討伐で。
……寧ろそれが日常だった筈なのに。
じくじくとした胸の痛みは何故なのだろう、と
ぼんやりと、思う。
ヒトとして残る記憶の所為か。
……男の言葉に、
力の抜けるような安堵を感じた所為なのか ]
[どうする、と問われて考えたのは僅かな間。
良いことを思いついた、とばかりに頷く。]
そうだな。
おまえがやってみろ。
[修道士を眷属に変えろ、とごく簡単な調子で言う。]
子供というのも、可愛いもんだぞ?
[喉の奥に零れる笑いは、ドナルド自身のことも揶揄している。
だがなにより、元の仲間に闇の眷属へ変えられた聖職者、
それを、見てみたくもあった。]
【人】 負傷兵 ヒュー── 南の城塔 屋上 ── (19) enju 2012/05/04(Fri) 22時半頃 |
変える、……って。
[戸惑い、揺らいだ声。]
どうやってだよ……?
俺、そんな遣り方知らねえぞ。
[己の拙い知識では、
レオナルドを蘇らせる事もできなかった。
続く言葉に含まれた揶揄には、険を露にした答え]
……っ、要らねえよ、おれは。
ガキなんざ、作りたくもねえ…!
【人】 負傷兵 ヒュー[クラリッサが戻れば、休んでなどおれぬ。 (20) enju 2012/05/04(Fri) 22時半頃 |
おまえの血を、そいつの傷に注げ。
気前よくな。
傷がなけりゃ、作っちまえ。
[自身はそうしてきた。
他の眷属の中には違うことをしている者もいるが、
眷属にするという意識を持って血を与えるのは、同じだ。
いずれにせよ、相応しいやり方はいずれ本能が教えてくれる。]
しばらくオレは忙しい。
いいから適当にやっておけよ。
[噛みついてくる口調を笑いでいなしながら
ひらりと手を振る気配を送った。]
傷口から……。
[レオナルドの唇に塗りつけた時には、何も齎さなかった。
遣り方が間違っていたのか、と瞬きし]
……また適当に、かよ。
何に忙しいんだかな。
[続く言葉にはため息をつき、声を打ち切る。
――酷く苛立っている自分に気づき、舌打ちした]
【人】 負傷兵 ヒュー[「大丈夫か…?」と気遣う声がかけられる。 (28) enju 2012/05/04(Fri) 23時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[ドナルドが掌の近くに置いたそれに触れる。 (36) enju 2012/05/04(Fri) 23時半頃 |
辛くなったら、いつでも帰ってきていいぜ?
――― 魔物狩人に殺されんなよ。
[低い笑い声は、互いの姿が見えなくなっても響いていた。]
【人】 負傷兵 ヒュー先代は、姫を甦らせると言っていた。 (44) enju 2012/05/04(Fri) 23時半頃 |
(――復讐じゃ、なかったのかよ)
(なら、なんで)
(なんで俺を)
[無意識に叩きつける。
それは聞こえない声であったかもしれないが。
……男は、己の血を
クレアに直接注いだわけではない。
獲物の血が必要なことなどは知らなかった。]
(俺を――殺さなかったんだ)
【人】 負傷兵 ヒュー[ドナルドの反応に、この男は知らなかったのだと察する。] (54) enju 2012/05/05(Sat) 00時半頃 |
[復讐だった。
儀式で、単なる食餌でもあった。
娘を殺した相手を生かしてはおけない。
殺すだけでは飽き足らない。
最初は、それだけだったのだ。]
[胸の軋むような叫びの気配(
薄い、笑みのようなものを浮かべる。
言葉としては、なにも口にしなかった。]
[男の気配に、吸い寄せられる様に意識が向く。
伝わる薄い笑いの波動。
……頭の中を掻き混ぜられるような惑乱。
――自分への嫌悪感に、
くらりと眩暈のように視界が回った。]
(領主様はとてもお優しい方よ)
[鈴の鳴るように涼やかな、彼女の声。
微笑いかけてくれた。
薔薇の花を摘んでくれた。
綴られる幸福な思い出。
今頃、クレアは、あの男に笑いかけているのか。
――あの男はクレアを見て、微笑っているのだろうか]
(―――愛してなど、いない。)
【人】 負傷兵 ヒュー[自ら望んで血を捧げたのでもなく、 (131) enju 2012/05/05(Sat) 19時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー (135) enju 2012/05/05(Sat) 19時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー (137) enju 2012/05/05(Sat) 19時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[生きると決めた以上、いつまでも倒れてはいられないだろうと身体を起こす。 (177) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[浄化の光に晒された身体は、外観は崩れ落ちていないまでも燻り宿る痛みに苛まれ、ヒューの動きは関節の錆びた人形のようにぎこちない。 (178) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー── 中庭 ── (179) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[血と汚泥を拭い去った後で、しばし思案し──闇の血で象ったフランベルジュを手にとると、その形を解いて編み直す。 (180) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[仕上げのように首もとのホックをかけて、左右へと振った視線が、ふと、北の塔の基部に留まる。 (181) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー── 北の塔 1階 ── (182) enju 2012/05/06(Sun) 11時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[玻璃の鈴より柔かに透き通る声で名を呼ばれる。 (184) enju 2012/05/06(Sun) 12時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー (185) enju 2012/05/06(Sun) 12時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[艶やかな唇に乗せられる謝罪、その優しさは変わることなく。 (188) enju 2012/05/06(Sun) 14時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー (189) enju 2012/05/06(Sun) 14時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[膝を交える距離。 (190) enju 2012/05/06(Sun) 14時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー姫――…、 (191) enju 2012/05/06(Sun) 14時頃 |
(最初に与えられる血は 力と渇望 を生み)
(二度目に与えられる血は 忘却と服従 を強い)
(三度目に与えられる血は ―――)
――― 与えるのはな、
いつだって、親なんだよ。
【人】 負傷兵 ヒュー[会いたかったと、ありがとうと、心に言葉の重なる歓び。 (201) enju 2012/05/06(Sun) 15時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[そのまま白い手首をとらえたのは、騎士としては礼を失する行いである。 (202) enju 2012/05/06(Sun) 15時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー
(203) enju 2012/05/06(Sun) 15時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[クラリッサの眉をひそめさせた心の動きを、誓いの言葉のままにあろうとする実直な年若い騎士は察していない。 (221) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[自分の掌におさめた白い指がわずかに強ばった瞬間には罪悪感を覚え、続く言葉に愁眉がひらく。 (222) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[不慣れな騎士を導くように、クラリッサが自ら亜麻色を流して細い首筋を晒してくれる。 (223) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[ぷつりと、牙が柔らかい抵抗を穿つ。 (224) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[不意に身体中に力と幸福感が駆け巡る。 (225) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[そっと触れていた指先を離し、上体をたてる。] (227) enju 2012/05/06(Sun) 18時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[血を介した交歓が呼び覚ましたクラリッサの揺らめき。 (270) enju 2012/05/06(Sun) 22時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[送られた優しい言葉と約束に、もう一度、クラリッサ前に膝をついて頭を垂れる。] (271) enju 2012/05/06(Sun) 22時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[ポケットの中で何か鳴った気がして、指を差し入れる。 (272) enju 2012/05/06(Sun) 22時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー先代から、お聞き及びでしょうか。 (273) enju 2012/05/06(Sun) 22時頃 |
【人】 負傷兵 ヒューどうか、彼にもお言葉を賜らんことを。 (274) enju 2012/05/06(Sun) 22時頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー[クラリッサの唇をこぼれる礼の言葉、眼差しに触れる度に灯火のともる気がする。] (291) enju 2012/05/06(Sun) 23時半頃 |
【人】 負傷兵 ヒュー (293) enju 2012/05/06(Sun) 23時半頃 |
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