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[寂しいとは思わなかった。
後悔はなかった。
変わっていく関係性。
閉ざされた一幕。
そう、次の幕が上がったに
過ぎないのだから。]
愛してるわ。
貴方が役に立つ内は。
[もう、昔のようには戻れない。
黒く歪んだこの身は天上
悲観し、泣きじゃくったのは随分と昔の事。
今はその感情すら擦り減って、本当に求めて居た筈の物も忘れてしまった。
それでも、道の管理者たる彼の手に触れた瞬間確かに灯ったのは、遥か昔に忘れ去った感情の一欠けら。
知らぬうちに溶けだした悲しみは、今まさに最後の幕引きを行わんと。]
[――愛して]
[音の無い声は、かすんで、消えた。**]
【人】 紅客連盟 イスルギ後始末は請け負ってやる……!!! (21) 2015/06/04(Thu) 13時頃 |
[――青に触れる。青を見ていた。
求めるのは、愛を請うのは、いつだって青《アオ》の1色。]
[けれど、翅の青は何処までも高貴で何処までも誇り高く、何処までも]
……美しい。
【人】 紅客連盟 イスルギ私の《真眼(ラ・ガン)》は、私の弱点でもある。 (43) 2015/06/04(Thu) 23時頃 |
【人】 紅客連盟 イスルギつまりだ。 (45) 2015/06/04(Thu) 23時頃 |
【人】 紅客連盟 イスルギ久方ぶりに我が舞踏を見せてやろう、パーピィ……! (48) 2015/06/04(Thu) 23時頃 |
愛して、ください。
僕が役に立つ内は。
愛しています。
貴女が僕を忘れたとしても――…。
貴女が悲しみ《レイニーブルー》を
忘れたとしても――…
貴女が愛《インビジブルブルー》を
忘れたとしても――…
[ただ、『誰か』
……僕は、貴女の目にどう映っているのでしょう。
ねぇ。どんな色、ですか?
[いつもいつも、空に問うていた。
空の彼方の――天上へ。]
……あぁ、
役に立たない僕《ディベースドトロフィー》は―――
[黒蝶の力を得し、亡博士の執念。
流れていくのは、赤。血の赤。
青は何処にもなかった。]
…… ぱ ぴよ
[唇が紡ぐには高貴過ぎる名。]
[青《アイ》を求め続けた想いが綴る。]
……どうか、僕《ナベ》を 使ってくださ い。
[せめて。せめて――…。
最期《ドウグノオワリ》まで、愛して欲しい から。
愛していると、青翅に誓うから。]
[愛してるわ]
[愛してほしいの]
[向かう言葉は同じように。
しかしどこか崩れたままで、辿り着く事は無かっただろう。]
[愛してるわ]
[貴方が役に立たなくとも
[愛してほしいの]
[ずっと覚えて居るから
[昔の自分なら、きっとそう言った。
眩しいくらいの貴方の色を見つめて。
ああ、貴方の色は、天の光に似て居た。]
[きっと――]
ご苦労様、シルク。
愛してるわ。
最後≪計画が終わる時≫まで。
[やはりそれは、道具たる彼に向けて。]
[そんな悲しい事をせずとも、求める物
フィナーレのピアノが、空っぽの女の舞台に静かに響く。]
[本当は私、ずっとあなたの事を知っていたのよ。
ねえ、シルク。
愛してるわ。
愛してたの。**]
……それで、充分です。今は。
[黒腕から嗄れた声が混ざる。]
肉欲《オニクタベタイ》の宴《カーニバル》は間も無く!
[最後はすぐ近くに。
[天上を見詰めし管理者の、天の光に似た色は消えない。
眩しく在り続ける。
それはピアノを照らすスポットライトの色。
自由な空《スカイ》の色。
空《ゼロ》を埋める色。]
[見つめほほ笑む、かつての澄んだ青の、]
どうして―――
[ある筈のかつての青はなかった。
伝承が上書きされたせいかもしれない。
或いは、眼鏡が割れたせい《バタフライコウカ》なのかもしれない。]
[『愛していた』
過去形にしたくはないから。]
[伸ばした手
しかしその一瞬に振り向いた瞳は――、
いつかの、澄んだ青だっただろう。]
[青い、何処までも青い空の色。
そして、澄み切った翅の愛生《アオ》。
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