52 薔薇恋獄
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[扉ごしに、声をかけた。 幽霊の真実と、自分たちのこれからを話すために。 ……囚われたがっていた静谷を、説得するために]
[自分の背中に感じるひゅうがの視線を無視して。 無駄なことに過ぎないのかもしれない。 ――ただ、甘んじて死を待つ理由は、あまりなかった**]
(35) 2011/05/23(Mon) 06時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 06時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 07時頃
『さあ』
『それがあなたの本心ならば』
『彼とてそれを責めないはず』
『あなたに本心を偽られるほうが』
『彼にとっては、残酷だと思うわ』
楓馬……―――。
[同じように見え聴こえる人の名を、心の中で呼ぶ。
見ないように聞かないようにしていながら、見聞きする理由を彼の所為にしていたけれど。本当は違うことに気がつく。
抑えることはできるけど、なくならない資質。
楓馬がいなければ、父がいない外では1人だ。
でも、楓馬がいれば1人ではないから。
――……だから。]
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 21時頃
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―― 回想/台所 ――
………やってみなくちゃ、分からない。 ダメかも、しれない。でも、じゃあ、ただ待つの?
[まだ自分の気持ちの行き着く先は、変わらない。 変えられない。けれど、死ねない。 首を振って、浜さんの話を聞いた]
………浜さん。一緒。俺も、一人。 ずっとずっと、二番目。一番じゃない。
だから、慣れてる。二番目でも、補欠でも、何でもいい。 ………大丈夫、無茶、しない。嫌われる。
[ただでさえ、一番には見てもらえないのに。 あまり変なことをしたら見捨てられる。だから、だけど]
[断られて、分担振って、立ち去っていた]
(125) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 静谷の部屋の前 ――
[それは、静谷の部屋の扉を叩く直前。 近くの、耀の部屋から甲斐が出てきた]
……………。
[おそらく、帰れる見込みの高いだろう彼。 ふっと目を細めて、笑って、手を振った]
………んー。多分、大まかには、かな。 甲斐は、知ってる、ね。
[どこまで、といわれても全体像は分からない。 ちょっと考えて、そう答えて。彼は何か話があるらしい]
………30分後。俺の、部屋。
[静谷の部屋を示して、ごめんね、と目礼した。 そうして、立ち去る後輩の背を見る]
(126) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/05/23(Mon) 21時半頃
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―― 回想 静谷の部屋 ――
[中に気配があるのに、扉は開けてもらえなかった。 何か、ある。何か。 何か、酷く彼をそこまで追い込ませる何かが]
[ここに自分が来たのは、ただ単に相手を求めてって訳じゃない。 彼にもし好きな人がいて、でもそれに手を伸ばすのを諦めているなら。別に自分相手じゃなくても良くて。自分を利用されるんでも良くて。 ――だけど、上手くいえない。いえない自分に腹が立つ]
[このままだと、死んじゃうんだよ。 だから、汚れるとか、汚すとか、汚いとか。気にしないで行こうよ]
…………どこでも、いいよ。 ここ以外の、どこか。
だって、静谷。今、すごくどん底って顔、してる。 なら、そのまま死んだりしちゃ、だめだ。 そのまま閉じ込められたりしちゃ、だめだ。
(130) 2011/05/23(Mon) 21時半頃
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[扉が細く開けられて、中から垣間見える彼の顔。 それはとても細くって、触れられない。 だから、頑張って、必死で、言葉を探す]
……………分かってる。 俺は、静谷を、そうは見れない。 でも、俺は静谷が好きよ。
違う。 キスしてみようよ、って言ったけど、でも、そうじゃなくて。そんな風に、諦めたまま、傷ついたまま、静谷が見ているのが嫌。
………あぁ、もう。
[もどかしさに、扉を叩く。 ちなみに、セックスしようよとまでは言ってない]
違うよ、静谷。静谷は、きっと、ちゃんと人が好き。 ………憎しみばかり、って、思って終わるの、嫌だ。
[けれど、扉は閉められた]
(137) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[………ずるずると、扉を拳が下がる。 考えてみれば、残酷なことを要求していて、静谷の精神状態の方が幸せなのかもしれない]
[死を宣告された。 想いも寄らない形で。でも、どこかでそれを信じていない。 あがいて、あがいて、あがいて、あがいて。 みっともなくても何でもやって。 ―――そうしたら何とかなった、人を知ってる]
[諦めて、諦めて。 そういう人から、本当に行ってしまうって、知ってた]
…………ダメでも、何でも、足掻こう。静谷。 生きてる。まだ、生きてるんだ、よ。
キスが嫌なら、他でもいいよ。
(141) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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[背後でじっとこちらを見ているひゅうがの気配]
……………。
[振り返る]
………ねぇ。おかしく、ない? 幸せな人は、幸せなまま。辛い人から、祟っていくの。
(143) 2011/05/23(Mon) 22時頃
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………………。静谷。
[扉に手をかけ、もう一度名前を呼んだ]
……俺の、弟、ね。10歳までに死ぬって、言われてた。 でも、もう、15。生きてる。
小児病棟、たまに通った。弟の友達、死んだ子、たくさん。 …………こういうの、嫌、だよね。ありふれた説教。
でも、静谷、生きてるよ。 家に帰りたくない、どうして。何か、ある?
あるなら、手を伸ばしてよ。俺ら、まだ、子ども。 助けてくれる人、たくさんよ。
………でもね。静谷が手を伸ばさなきゃ、何も出来ない。
[ちらりと時計を見た。甲斐と約束した時間]
(147) 2011/05/23(Mon) 22時半頃
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―― 静谷の部屋 ⇒ 自室 ――
……また、来る。キスが嫌ならなんでもいいよ。考えよう。 考えておいて。
[朝になっても薄暗い部屋。 電気はつけない。座卓の隣で胡坐をかいて。 水晶球を転がしながら、次の手を考えていた]
[……静谷も、浜さんも。 俺とキスするくらいなら死んだほうがいいみたい。 さすがにしょげていた。 いや、まあ、そんなに良い案だとも思ってなかったけど。 他に、思いつかなかったから]
(149) 2011/05/23(Mon) 22時半頃
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……多分、あまり時間がないのだろう?
もし、俺が1人飛ばされるようなことがあったら、
皆が無理なら、栖津井先生とだけでも話できるようにはならいか?
――……できれば、俺を選んでくれないのがベストだが。
[元々対人で喋るのは苦手で。
ともすれば傲慢ともとれる言葉を紡ぐ。
いつもはもう少し、それでも言葉を選ぶのだけれど、それすらも惜しむように。]
『ぎゃっ』
[ 上がる悲鳴はとても短く、低く、重く ]
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―― 自室 ――
[携帯電話の電源入れる。 薄暗い部屋の中、ぼうっと浮かび上がる待ち受け画面。 小さな弟と、自分]
…………………。
[時刻は、とうに約束の時間を過ぎていた。 ―――かすかに口の端上げて、笑う。 甲斐は来ない]
[カチカチと操作して、最新のメールを呼び出した。 バスの中で読んだ、弟からの]
『もう帰って来なくていいよ 馬鹿』
[……こんなん貰ったら、帰らないといけないじゃないか。 絶対に死ねないじゃないか]
(173) 2011/05/23(Mon) 23時頃
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[最上の煙草、取り出して。未練がましく口に咥えた。 今頃、道さんと最上、何してるんだろ]
[かちりかちりと、何かメールを打つ。 届かないだろう、メール]
[それは、やがて。 ぱたんと閉じた携帯電話の電源が、再び切られるときまで]
(174) 2011/05/23(Mon) 23時頃
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『選ぶのはわたしじゃない』
『わたしが選べるのだったら、もっと早く楓馬と蛍紫を逃がしたわ』
[ こちらも言葉を迷う様子 ]
『……もし、あなたがいなくなったら』
『残っている人たちはわたシの声を聞くことができるようになるでシょうね』
『でもそれハ、ワたしと彼ラが近くナる証』
[ 女の顔に、無かったはずの痣がうっすらと浮かび始める ]
[ 今話しているのは、どちらの"日向"なのか ]
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―― 自室 ――
[掌の上で、ころころとガラス玉転がし、考えた]
………ひゅうが、ひゅうが。
[しばらく考えて、戯れにおんなの名前を呼ぶ。 殴られきった顔は恐ろしい。にたにた笑うのも恐ろしい。 けれど、彼女を見れば、思い出す]
……殺されたんだ、ね。きっと、家の人に。違う?
[おんなはあらわれるか、あらわれないか。 別に、あらわれないだっていいのだ。一人、呟く]
(179) 2011/05/23(Mon) 23時半頃
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どうにか、彼らと喋れるようにはならないか?
[日向の言葉に、苦しそうに眉間に皺を寄せる。]
喋れないと、伝えれない。
なぁ、お前の望みは、唯、恋獄に魂を引きずり共に苦しむことなのか?
――……違うだろう。
[どちらの日向にしても、見方を変えれば救いに繋がりはするから。
それを信じてる。楓馬が信じていた彼女を。]
俺は口が上手くないから、お前の言葉を上手く伝えられない。
お前が誤解されたままであるのが、俺は哀しい。
『誤解だなんて』
『彼らの解釈はそう間違ってないわ』
『寧ろあなたたちが、わたしたちに好意的過ぎるだけよ』
『死んだ他人より、生きている大事な人を優先させて』
『皆救おうだなんて欲張ると』
『あなたが死ぬことニなるわ』
『わたしの目的』
『………………』
『なんだったかしら』
『モウ、思い出セないわ』
『たブン、たぶんね』
『一緒に泣いテくれる仲間がほシかったの』
『そうイう意味では』
『共に苦しむとイうのも間違いじゃナい』
『だッテ、苦しむ時でスらひとりぼっちなノは、さみしいモノ』
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―― 自室 ――
………違うかな。まあ、いいや。
[座卓に座る。 部屋に備え付けられていた急須と湯のみ。 こぽこぽと茶を注いだ]
[自分と、向かいに陰膳]
………………。
[結局のところ。 演技して見せようぜキャンペーンはあっさり拒絶されて終わったし。 約束は、何となく待ってしまう。 守られることの方が少ないのだけれど]
……………。 ……あぁ、そうか。失恋したほうが、死んだのか。
(186) 2011/05/23(Mon) 23時半頃
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[にたにたあらわれる日向。 とりあえず、笑って見せた。触れようとはしない]
[どうせ消えてしまうから]
[彼女の前、座卓の上、コインとダイスを一つずつ並べた]
………元彼も、殺した? なんとなく、元彼だけは、死ななかったかな、とか。
………コイン、はい。 サイコロ、いいえ。 触らないで、いいよ。指、させば
[こっくりさんもどき。答えてくれなくても気にしない。]
(189) 2011/05/23(Mon) 23時半頃
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―― 自室 ――
[指差されたコイン]
………そっか。
[頷いた。扉越しの伝言。聞こえたけれど、黙ってた。 彼女に消えて欲しくなかったから]
…………つらかったでしょう。
[撫でたくなったけど、ぐっと我慢]
気持ち、分かる、なんていわない。 ………でも、多分。そうだったんじゃないかな、って
(197) 2011/05/24(Tue) 00時頃
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[部屋の中から、ぼそぼそと聞こえる。 耳を澄ませば、人の気配と会話は聞こえるかもしれない]
(198) 2011/05/24(Tue) 00時頃
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…………そう、かな。
[モノを触っていた手を止めて、腕組みして、考えた]
……見てた? よね。 うん。確か、君は、悲しみに共鳴するんだっけ。
……………つらかった、なぁ。 自分で決めて、自分でやって、でも、最後の瞬間まで、思ってた。 最上、今、やっぱり、俺の手にぎって。って。
………また、さぁ。 俺の目の前で、2人、仲良し。
あれ、道さんが相手じゃなければ、刺してたね。ナイフ。
[頑張る。舌を動かす]
………難しい、ね。たった一人。たった一人、好きな人が、ずっと自分を選んでくれたなら。それだけなのに。なかなか適わない。
(202) 2011/05/24(Tue) 00時頃
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『つらかったのね』
『あなたはよく耐えたわ』
『あなたは、もう、休んでもいいのよ』
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[扉の外の気配に、心の中で手を合わせて謝罪した]
………はは、なるほど。同じだねぇ。 来たばかりの時、分かってない、阿呆で、ごめん。
[目の前のおんなに頷いた。小さく笑う]
(212) 2011/05/24(Tue) 00時半頃
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……君に言うのが正しいか、分からない。 違ってたら、ごめんね。
[見た]
………道さんと、最上。助けてくれて、ありがとう。 辛かったら、もう、無理、しないで。
(213) 2011/05/24(Tue) 00時半頃
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………違ったかな。 でも、いい。君が、ただ祟る方でも。 きっと、見逃してくれてるんじゃあないかなって、思うから。
……………阿呆だよねえ
俺、すごく、手ひどく振られたと思うよ。 あれはかなり、ひどい。
けど、好き。多分、ナイフで2人、殺してても、好き。 …………八つ当たりで他の人殺しまくっても、多分、好き。
でもきっと、それが辛い。
もったいない、ね。新しい恋を、探せたら。先に進めたらいいのに。
[呟いた頃、その邂逅は終わった。 うん、やっぱり言葉は苦手だ。合ってるのか合ってないのかも分からない]
(218) 2011/05/24(Tue) 00時半頃
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―― 自室 ――
[背後にぱたんと倒れ伏した。 ごろりとガラス玉、後ろに転がる]
………あー…………
[低い声で唸る。 えげつない行為に走ってて、しかも空回ってる感半端ない]
[………指先でごまかせたらいいのに]
[言葉は嫌いだ、ほんともう]
(219) 2011/05/24(Tue) 01時頃
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