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[彼女は何か言ったろうか。何を言われようと、微笑んで。
少女の華奢な喉に、少女然とした己の指が絡む。
そのまま強く、食い込んで。
指先が白くなるほどに。強く、強く。
安宿のベッドに引き倒す。軋む音。馬乗りになって。
せめて人として死ねばいい。恐れ戦き、己を化け物と罵れば。
言わぬと決めた謝罪の代わりに、絞り出すような声で]
ねえ、――――……死ぬのは、怖い?
[祈るように、その喉を、**]
/*
あっごめん時間軸おかしくなった(しろめ
え…?
[確かに聞こえた、男の声。戸惑うような声音に、相手もまた、この状況が飲み込めていないのかもしれない]
誰、なんだ…?
【人】 小悪党 ドナルド―回想:昨日 集会所― (38) 2013/08/31(Sat) 14時頃 |
【人】 小悪党 ドナルド[集会所から一人宿に戻り床に着く。が、なかなか寝付けない。 (40) 2013/08/31(Sat) 14時半頃 |
【人】 小悪党 ドナルド―大通り― (43) 2013/08/31(Sat) 15時頃 |
【人】 小悪党 ドナルド―限月の宿― (46) 2013/08/31(Sat) 15時半頃 |
【人】 小悪党 ドナルド[走り出した少年の背を見送った後。宿屋の主人、そして行き会ったクラリッサからキャロライナのことを聞く。 (53) 2013/08/31(Sat) 16時頃 |
[どうしてこんなに必死なのだろう。
こんなに必死になって、死のうとするのだろう。
どう見ても彼女の身体は丈夫ではない。
放っておけば死んでしまうだろう、弱々しい姿。
責めの言葉を繰り返す女性に覚えたのは、
疑問と憐憫の情ばかりで]
自分は生きるのがつらいのに、死にたがるのに。
君は全くの善意で、他人に生きろと言うんだね。
それは、「罪」にはならないの?
自分を殺して逃げておいて、
他人に生きて苦しめと言うことは、
食べるために殺すことより罪深いのではないの?
ごめんね。僕には分からないんだ。
……ごめんね。もう、何も分からないんだ。
[違う、僕は人殺しなんかじゃないと、
誰かに泣いて縋れるならどんなに良かったろう。
寄りかかる場所なんてなかった。
救われ方など、とうに忘れた。
路傍に這いつくばって、泥水を啜って生きた。
あらぬ疑いをかけられて、泥棒めと殴られて生きた。
ただ、真っ赤に色づいた林檎が、美しかっただけなのに。
そんなことを、言えば良かったのだろうか。
「助けて」
そんな風に、――どうして、言えただろう、この"僕"が!]
ふ、――ふふ、はは……ははは!!!
[わらう。嗤う。叫ぶように。喚くように。
可哀想自慢なんてしてたまるか、最後に残った己の意地が棘のように刺さって、痛くて、痛くて、痛くて痛くて痛くて!]
――何が悪だ! 何が善だ! 全部、全部!!
[生まれたことが間違いだったと言うのなら、
天に向かって罵声を浴びせ、地獄の果てで悪魔を食らおう!
ああ、殺した少女の最期の笑みが責め立てる、お前が食らうのはお前と同じ生き物だ、人間だ、お前とて人なのだ、どこまでも追ってくるそれが怖くて、怖くて、怖くて!!]
っ、ぅ、ぁあ、全部!! 決めるのは僕だ!!!
望みもしないのに産んでおいて、その上!!
――――その上、死に方まで決められてたまるか!!!
[ふつり――……ささやかに守ってきた何かが、*「死んだ」*]
.
誰?誰って…僕はセシル。
あ。
[頭に響く声の問いかけに、素直に答えてしまった自分に戸惑い辺りを見回した。しかし、自分の近くには誰もいない。]
そっちこそ…誰?
[おそるおそる聞き返す]
わわっ…!
[まさか本当に答えが返ってくると思っておらず、驚いて]
セ、シル…?
ぼ、僕はルーカス。
ルーカス・ポドルスキ…だ。
[なんだこれ?と首を傾げながらもそう答えれば]
ぶつけておいで。
僕に、全て。
.
本当の"ナイト"は、君なんだから。
.
――ちょっと前:キャロの部屋――
[見えるはずもない、信じてもない、そう思っていたけれど。
ふと聞こえたのは明るく元気な――死者の声>>+8]
……やだなあ、僕も死期が近いってことかな。
[言葉の割に気にした様子もなく、そんなことを呟いて。
捻くれ者は、少年に気付かれない程度に、そっと視線を上げると]
殺されといて、よく殺人犯に声かけようと思ったよね。
どうしたの? まさか死んでもお腹空いてるとか?
それはさすがに僕の手には負えないから自分で何とかしてよ。
……ああ、それから。
心配しなくても、僕は君ほど腹ペコじゃない。
[鼻で笑って囁き返し、ちら、とジョージを目で示す。
取って食いやしないよと、いつか言ったなと思い出しながら**]
[返事
泣きじゃくる姿に>>+9、どこか安堵を覚えつつ。
心底自分はどうかしていると、不意に笑いが込み上げて]
そうだね。君は弱かった。弱すぎた。
ちょっと驚くほど弱かったから、僕も反応に困った。
[少女の嘆きにとどめを刺すようなことを言いながら、
はは、と笑って]
だけどこの子はきっと強くなるよ。
君の屍を乗り越えて。
僕に辿り着くかまでは……分からないけれど。
――この芽は君が育てたんだ。誇っていい。
[いっそ清々しいまでに、静かに、呟く**]
(……まあ、今を乗り越えられればの話だけどね)
[――そんな本音は、胸に仕舞って**]
ルーカス・ポド……まあいいか。
[姓をうまく言えず、言葉を濁した。]
これ、いったい何?
君も旅で疲れてて、旅疲れ同士が頭の中で会話できるっていう・・・つまり、お互いの体を労わるための期間限定能力ってこと?
[自分の問いかけに対し反応があったので、続けて質問することにした。]
(あぁ、もう自分でも何を言っているのか分からない…)
[傍に誰もいないことを確認し、頭を抱えた。]
さあ、僕も良くわかってない。
君がどういう人なのかも、どこにいるのかも。
もちろん、この能力が何なのかも。
期間限定…そうなんだろうか。
僕がこういう違和感を感じたのは丁度…
3日前、くらいだったかな。
―― ??? ――
[目を瞑れば緩やかに、目蓋の裏で歯車が廻る。
ごとり、ごとり――大時計の針が、重い音を立てて動いて。
捨てられた布や藁をかき集めて、寝床を作ったっけ。
意外に隙間風が吹くものだから、冬は寒くて仕方なくて。
清掃用の出窓があるのは、数字の12のすぐ下で。
明け方の空、蒼に染まった星屑の棺桶。
沈黙に満たされた、深海の街を見下ろすのが、好きだった。
規則正しく鐘が鳴るよう、手入れをしたのが化け物だとは、
おそらく夢にも思うまい。
――思われたくも、ないのだけれど]
[目を開く。暗闇の中で、拳を握る。
きつく眉根を寄せて、――強く、叩きつけた]
[――理屈にもならない思い込みなんかで]
……処刑なんか、されてたまるか……
[――義理だの情だの、そんな訳の分からない理由なんかで]
命拾いなんて、してたまるか
[――群れるしか脳のない、弱い人間共になど]
――殺されて、……たまるか!! っふざけるな!!
僕はッ! 僕は認めない、認めたくない!!
そんな終わり方、絶対に!!
僕は望むように! 望む場所で! 死ぬんだ!!
[悲鳴のように。渇望の、声]
[叶うのならば、化け物でもなく。人間でもなく。
それから、「クラリッサ」でも、「俺」でもなく――]
僕として、……死ぬんだ。
[ぽつり、弱々しく。顔を覆って、]
[――行く先は、既に決めてある**]
【人】 小悪党 ドナルド[ジョージの後を追ったクラリッサの背を見送る。慰め役は自分のような男よりも、彼女の方が適任だろう。 (100) 2013/09/01(Sun) 00時半頃 |
【人】 小悪党 ドナルド[彼女は先ほどの言葉に何と返しただろうか。 (108) 2013/09/01(Sun) 01時頃 |
【人】 小悪党 ドナルドよく聞け、クラリッサ (110) 2013/09/01(Sun) 01時頃 |
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