186 夏なんです【Sheeps' monologue project】
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[夜空の星は、大人の時にも子供の時にも等しく特別だった。 ただ、大人になって眺めた空の隣にはあの日の特別はいない。
得意満面に笑って、 お姉さんぶって、 星の名前や色々なものを教えてくれた、あの子はいない]
(5) 2014/07/23(Wed) 16時半頃
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[僕の母は伯父伯母の中でも末っ子で、僕はいわば末っ子の末っ子だった。 親戚内で歳の近い子は一人だけ。あの町では、あの子と二人で遊ぶ以外に退屈をしのぐ方法がなかった。 一つしか違わないのに子供扱いしてくることが少し悔しくはあったけれど、あの子にしてみれば唯一の年下である僕のお姉さん面をするのが楽しかったのだろう]
(6) 2014/07/23(Wed) 17時頃
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[何となく親戚と疎遠になってしまってからは、あの子とも会っていない。 一度だけ入籍を知らせる葉書が届いたけれど、写真の中の女性があの子だという実感が湧かなかった。 子供の時の姿ばかり、声ばかりが印象強く、僕の中のあの子の時は止まったままだ。 あの町で僕は、もう何処にもいない「あの子」を探していたのかもしれない]
(7) 2014/07/23(Wed) 17時頃
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[あの子が特に好きだったわけでも、嫌いだったわけでもないけれど、特別だった。 夏の特別だった]
(8) 2014/07/23(Wed) 17時頃
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「宇宙船に乗って、あの星の向こうまで行けたらいいのにね」
夜の彼方を眺めて 君は言う
「きっと面白いものがいっぱいあるよ」
此方を振り返らずに 君は言う
「こんな退屈な町なんて……」
その声は 聞こえない
ただ子供っぽい夢と 見合わない憂いだけ ちらりと見えた横顔が 一つ 大人に見えた
(9) 2014/07/23(Wed) 17時頃
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「アニメみたいに? 宇宙船で星を探しに行くの?」
聞こえなかった言葉を 問い返すこともなく
「楽しそうだね」
聞こえた言葉の字面だけ 応える 何も見ていないふり 星だけを見ているふり
気づかないふりに 君は気づかない あるいは 気づかないふり
(19) 2014/07/23(Wed) 22時頃
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「君の気持ちが少しだけ、分かったよ」
今はもうどこにもいない あの日の君に 呟きを小さなビンに封じて 心の何処かに流した
(20) 2014/07/23(Wed) 22時半頃
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<あなたを見ていた>
『なんで、こんな時期に』
<あなたは焦ったような表情でそう言う>
<わたしは答えない>
<答えるけれど、何も、ほんとうを告げることはない>
さよなら。
<それで充分だった>
<扉の向こう、あなたが呆然とした表情で、>
<まだ、よく分かってないって顔で、>
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