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朧! 今日がお前の命日だ!
【人】 楽士 ウト― 供物台 ― (1) 2011/02/16(Wed) 11時頃 |
【人】 楽士 ウト[力を使ったせいなのか、 (2) 2011/02/16(Wed) 11時頃 |
【人】 楽士 ウト[りん、と鳴る鈴の音も。 (3) 2011/02/16(Wed) 11時頃 |
【人】 楽士 ウト[項垂れるように地を見詰めていると、その先に杖が見えた。 (10) 2011/02/16(Wed) 12時頃 |
【人】 楽士 ウト こんなにでーんと座ってるのに気付かなかったのか。 (13) 2011/02/16(Wed) 12時半頃 |
【人】 楽士 ウト いや、いい。 (16) 2011/02/16(Wed) 13時頃 |
【人】 楽士 ウト そう言えば昨日会った人の子も、同じような事を謂っていたな。 (21) 2011/02/16(Wed) 13時頃 |
【人】 楽士 ウト[何者かが供物台へと近づく気配を感じ、 (26) 2011/02/16(Wed) 13時頃 |
【人】 楽士 ウト ベ、別に買って来いと言う意味ではないぞ。 (27) 2011/02/16(Wed) 13時頃 |
[ 永い永い、時の刹那 ]
[人の子であれば、同じように時を重ねる事も出来た]
[無いもの強請り]
[俺は、いつの日にか、俺の欲しいものを持ったお前を羨み妬むのか]
[難儀なものだ]
[人の子らしき心の在り処]
[平行線のままの線]
[一瞬だけ交わる線]
【人】 楽士 ウト[飛び上がる人の子に、こちらこそ赫い眸を瞬かせた。 (30) 2011/02/16(Wed) 13時半頃 |
――… 寂しい 。
【人】 楽士 ウト 本当か…? (32) 2011/02/16(Wed) 13時半頃 |
【人】 楽士 ウト[取り返そうとする春松の手を避けて、 (35) 2011/02/16(Wed) 13時半頃 |
【人】 楽士 ウト うむ。其の心がけ、誠に殊勝である。 (37) 2011/02/16(Wed) 13時半頃 |
【人】 楽士 ウト やっぱり俺への供え物か。 (39) 2011/02/16(Wed) 14時頃 |
【人】 楽士 ウト[指についた米粒まで綺麗に舐め取り、 (42) 2011/02/16(Wed) 14時頃 |
【人】 楽士 ウト[明之進が風車を帯に差せば、満足げに其れを見詰めて。 (44) 2011/02/16(Wed) 14時半頃 |
【人】 楽士 ウト[くぅと小さな音が少年の腹から聞こえて、ぱちぱちと目を瞬かせた。 (46) 2011/02/16(Wed) 14時半頃 |
【人】 楽士 ウト そうか。 (52) 2011/02/16(Wed) 14時半頃 |
【人】 楽士 ウト[顔を輝かせて振り返る少年に、アヤカシは無言で頷く] (54) 2011/02/16(Wed) 14時半頃 |
【人】 楽士 ウト 寂しさや孤独とは、何時になれば癒えるのであろうな。 (57) 2011/02/16(Wed) 15時頃 |
【人】 楽士 ウト[緩く笑むその顔を見るアヤカシの眸に、 (59) 2011/02/16(Wed) 15時頃 |
【人】 楽士 ウト[触れあえぬと識っていて、 (60) 2011/02/16(Wed) 15時頃 |
【人】 楽士 ウト 握り飯も食べたし、俺は一度寝どこに戻る。 (61) 2011/02/16(Wed) 15時半頃 |
[すり抜ける手が、寂しい]
――… 寂しい。
そうだ。
藤乃助は……
[あちらに帰った気配を思い出す。
男に、穴を埋める、と謂った、藤乃助]
帰ったら作ろうと思っていた藤色の鳥は、
もう 必要無くなったのだろうか。
―夢の中―
[――りん。りん]
[どこかで鈴の音がする]
[思い出す、と誓ったのだろう?]
[師匠に習った飴細工の腕はだいぶあがったし]
[家族の心配もしなくていいし]
[もう思い出してもいい頃だろう?]
……思い出す、て何を?
俺、何を忘れてるんや?
[友達を忘れるなんて、薄情だなあ]
[りん]
[鈴音はそんな声に聞こえる]
[本当は、覚えてる。思い出せないだけで、忘れてはいないんだ]
友達、かあ…そら思い出さな、あかんよなあ……
[………りん]
なあ、皆。
俺も"神隠し"を、したいんだ。
[同士にのみ聞こえる囁きが揺れる。
アヤカシらしからぬ男が発したその言葉に、驚くものも居るだろうか]
[一平太を連れて行きたいと、
時期はいつでも良いとも告げただろうけれど]
[その時は、きっと "すぐ"]
華月斎が其れを望むのであれば、
俺はお前の望みを叶えてやりたい。
じいたちが構わぬなら、力を貸すぞ**
[凛とした響きに、]
ありがとう、ウト。
[感謝する。
声音は、柔らかに微笑むのと、似ていた]
――そう、か。
[華月斎の言葉に、暫しの沈黙。
その後。]
好きにするがええ。
儂ぁ、止めん。
[ふ、と微笑むような声色は、
やはりどこか少しだけ淋しそうではあったやもしれぬけれど。
否とは謂わぬだろう。]
ああ、好きにさせて貰うよ。
ありがとう、慶三郎殿。
[微笑むようで淋しそうな声色に、やはり感謝の言葉を返した]
――… そう謂えば、飴は。
[頼んでいたものを思い出し、尋ねたのは聞こえたか]
――ああ。
[結局、忘れていた。
己から言い出して、これである。]
いま、持って行く。
[――――否、忘れようとしていただけだったのか。]
知らん。
――ヒトの子のことなぞ、知らん。
[ヒトはヒトで居ればよいのだ。
アヤカシはアヤカシで居ればよいのだ。]
[交差など、せずとも。]
[そのままで居れば、よいのだ。]
[ああ。
――たとえ、触れたとて――――]
【人】 楽士 ウト[誰もいなくなった供物台に現れる白い手。 (124) 2011/02/17(Thu) 03時半頃 |
あいつ……本当に良い奴すぎる。
アヤカシの戯言を真に受けて、こんな……こんな。
[白い綿を口に含めば、ほんのりと甘い]
あいつも喰らえば、こんな風に甘いのだろうか。
[もう一口、齧る。
口中に広がる上品な甘さはまるであの人の子のようで、
酷く、胸が、痛い]
嗚呼…。
あの白い肌も、その裡に秘めた寂しさも。
全て全て愛して喰らってしまえたなら――……。
[りん――…]
[鈴が鳴る。
その裡の痛みを音色に響かせて]
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