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【人】 許婚 ニコラス[リーになるべく近付かないようにして、厨房へ転がり込む。 (199) 2014/12/10(Wed) 20時頃 |
【人】 許婚 ニコラス[鍋へ野菜くずと魚のアラ、ニンニクとハーブを入れてワインを注ぐ。 (204) 2014/12/10(Wed) 20時半頃 |
[ギリ―以外の聲がずっと聴こえてくる。
幻聴の様な不確かさでは無い、はっきりと細部まで聞き取れる。]
絶望……絶望。
[届く聲
だが何故かすぐにはピンと来なかった。
恐らく絶望を齎した者が、その代名詞の人物ではなく、
人狼の存在を告げる叫び声の主だったからだろう。]
【人】 許婚 ニコラス[座ったまま手を伸ばして、だぱぱ、と大皿に盛りつけしていく。 (227) 2014/12/10(Wed) 22時頃 |
あの声は……絶望を告げる声。
俺達を殺そうとする先駆けの声だ。
[医務室への客が途絶えた空白に殆ど無意識に漏らした聲は
同じく何処からか聴こえたあの聲
船の仲間を心配した後で、汚れた血の布をぺろりと舐め取る。]
俺は……もう二度と殺されたく、ない。
[呟いた聲に乗る色は、ただ生まれただけで死を望まれた
赤子の紅い悲しみ。]
[男は、同時に、左の耳奥に篭もる聲を聞いていた。
赤子の泣き声はもう聞こえない。
泣き止んだのなら、良かった。
大人に殺される前に。
知った聲ふたつの明瞭な会話には、少し困惑した。
男が知っている獣の聲は、ただの獣の聲であったから、
人の知性が生きた会話がなされる事に驚きもした。
それが、件の“人狼”の聲だは、まだ思い及ばない。]
【人】 許婚 ニコラス 料理ってさあ、なん でもぉ、入れれそうで、たのしい…ねえ。ヒ、ヒ。 (232) 2014/12/10(Wed) 22時頃 |
生きロ
[と。
実際に零した唸りに乗せた、聲は、
「二度と殺されたく、ない」
と切な願いを漏らす“誰か”に向けて。]
[溢れる血の匂いにまた喉が鳴る。]
【人】 許婚 ニコラス[>>238足で突かれて、びく、と一回震えてから目を開けた。 (245) 2014/12/10(Wed) 22時半頃 |
[ライオン頭が奴隷を所望したと聞いた時には「別のネコを飼うことにしたのか?」と大真面目に言ったものだ。その次に、グレッグの背が自分より小さいのに気づいて何となく彼のことが憎めなくなった。
彼が部屋を辞したので私は匙を手に取り食事を始める。
スプーンをスープに沈めると、てらてらと光る液体が渦を巻いて匙を満たす。それをゆっくりと口に運ぶ。
私はほうっと満足の溜息をついた。
それからほかほかの温かいじゃがいもを口に含んで微笑む。
昔の人間はこの植物を船で運んでいる途中に芽が出たものを食してしまい、毒にあたったので「悪魔の植物」と呼んだらしい。]
こんなに美味なのに恐れられるなんて。
可哀想だな。
[ともかく、ニコラスの料理がまだ美味しく感じられて良かった。人狼になった途端人肉しか食せなくなるということはなさそうだ。]
人狼 居る カ ?
[その声は、聲にもなり。
独り言ちるような乾いた響きが放たれた。]
[食事をしていると聲がまた聞こえた。
やはり誰のモノかは分からない。]
あの声?二度と殺されたくない?
一体何を言ってるんだか…
[ただ確かなのは、聲の主がまるで仔のように感じられて落ち着かない気分になるということだ。
護らなければならないのではないか?という気がしてくる……。]
『あり……がとう』
[誰かの聲
何処か嬉しそうだった。
まだ身体の中に溶け切れずに残った魂が、初めて受けた
自分の生を肯定してくれる言葉の主に懐くように。
ここに聲の主がいて、赤子が形を持っていればその手を伸ばして
温もりを求めた所だろうか。]
生きる事は……殺す事だ。
[赤子の聲の後を追う様に、本来の片割れの聲が呟いた。
そうだ、殺されるつもりはない。
混じり合った記憶を抱えて決意の様に呟いた。
血染めの布。
血染めの医者。
今日誰が死んでも。
その姿を訝しむ者はいるだろうか。]
これは、ギリーの声だな。
[どうやら幻聴ではなかったらしい。
だがギリーからは同族の匂いがしなかった。
どういうことだろうか…分からないことだらけで混乱してくる。
私は頭を振った。]
【人】 許婚 ニコラス 旦那様、あちきにお恵みをくださんせぇ。 (265) 2014/12/10(Wed) 23時頃 |
[別れ際に見た道化の顔は、完全に道化に覆い隠されていた。
常に絶望を与える側────道化は言った。
絶望は、より強い絶望を求める。
同じ獣の力を得ていると知ったところで、同族意識を持つことはない。
喉笛に喰らい付く機会があれば、ヒトだろうと、獣だろうと、同様に喰らう。
喰らい、絶望を、畏れを深くする。
それだけが、存在意義であるかのように。]
【人】 許婚 ニコラス[>>259>>260すごい。すごい睨まれてる! (276) 2014/12/10(Wed) 23時半頃 |
[さすがに心象そのものが伝う事は無かったが、
脳内に響く赤子の聲と共に、切ない温もりを感じた。
……気がした。
聲は続く。次は、大人の男の聲。
思い出すのは、船医が髪に触れた際に見せた顔。
さらに別の誰かに呼ばれ
包帯下で耳元がヒクリと跳ねる。]
――…おれ、おれの名 だ
[耳に、頭に、よく馴染んだ響きの主が誰なのか、
名を呼ばれれば明白に理解できたから
躊躇なく「おれの こえ、だ カシラ」と呼び返した。]
そうか、ギリーは狼の聲が聞こえるのか。
[理屈は分からぬが、いつでもギリーと会話が交わせるとなれば私の機嫌は少し良くなった。]
私と、ヴェラと、後1人……か。
[迷える仔犬は一体誰を殺そうとしているのだろうか?]
[それに早く立ち去らないと。
食事も美味いのに、まだ足りないと空腹を訴える自分がいる。
溶けた赤子には肉や酒は合わないらしい。
赤子が求めるものは……紅い乳だと、本能と呼べるものが教えていた。]
[ミナカが現れたことで、ひとつ、気付いた。
ネイサンと聞こえぬ”聲”を交わす中、他からも、同じような聲が聞こえていた気がした。
少なくとも、ふたつ。
うちひとつが、この男の声と同じだと。]
[飯も酒も美味いが、物足りない。
スープをぴちゃり、と舌で掬うように飲んだ時。
不意に視線を感じて見上げた先に、ヴェラ
……。
[聲も掛けずにじっと彼を見つめる。
1年前、彼の包帯を変えた時と同じように、血が騒いだ気がした。]
【人】 許婚 ニコラス[>>299まさかの人物を怯えさせてた可能性が僅かでも発生した、などとは知らずに。 (322) 2014/12/11(Thu) 00時半頃 |
【人】 許婚 ニコラス うあああっ、この世は理不尽だあぁあぁっ!!! (333) 2014/12/11(Thu) 01時頃 |
仔犬よ…どこにいるんだい?
何をしようとしているんだい?
[そんなことを囁きかけてから。*]
お前の声は絶望を運ぶ。
俺達が生きる途をお前は奪う。
だから俺はお前の命を奪う。
[呪詛の様に吐き出された聲は男だけでなく、
同じく聲を共有する者達にも届いたか。]
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