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…… ?
[気配が 減った。]
――、ぁ
な、 に
[――不意に、静寂のような おとが ]
見ててあげるね。君の事…
ジェレミー=ジスカールくん
[ やみ を 一滴の光のように銀色の糸が降りていく。
影が持つ眼も 銀色 目玉は まだ3つだけ
するり 糸を伝って くろの うみへ とぷん]
声 きえちゃったね
せっかく 鬼が 増えたのに いなくなっちゃった
居なく
居なく?
さきに いっちゃったのかな
はやく いきたいな
『あ アハ あははハ』
『減っちゃった ね』
ああ、視えた 視えたの
盗み聞きの子
[彼の影に潜んだ黒壇の蜘蛛は、
闇の中、青い燐光をはねのように震わせて、妖しく誘う。
振り返る彼の目に映る3つの銀色。
ただ、それだけ。影が甘やかな死を与える前に、
彼は聞いてはいけないものを聞いてしまった。
それだけ]
ねえ 盗み聞きの子のビー玉の色かわいいの
『ちがうか』
『偶然増えた 鬼が』
『最初に戻った だけ。』
『何? ……見えたんだ。』
[かわいい 色。]
『教えてよ。』
ね、 ざんねん だ ね…
さ み し い ね
『そうだね さみしいね。』
『だから』
『寂しくないように、皆を送ろう』
『送ろう』
さくらの花みたいな いろ
と もうひとつ
『さくら の 花……』
『もう一つ?』
『何で、もう一つ あるのかな。』
『もう一つの色は?』
[いってしまった]
[いって、 しまった]
[痺れた意識に、つたわるこえ]
[――誰が、] [――だれ が]
ばら色も みえたかな
いっしょに おちて いっちゃった …
だれのビー玉だったんだろう
『ふふ、両方花の色なんだ。』
『一緒に、落ちて?』
[それが誰か 思い至らない。]
『あ ああ、そうか……』ジェレミー君、 聞いちゃったんだね。
[それを理解して 少しだけ、嘆息。]
『ま、いいか。』
『あんなに苦しいそうだったんだから、聞かなきゃいいのに。』
いち に さん し… ご
5個も眼が 増えちゃった
せんせいと 鬼の子2人 盗み聞きの子
あとひとり、だれだろう…
『さあ、 ね。』
[誰のビー玉も、見ていないから。]
うん いいか
そのうち わかるし
『ふふっ』
[実に 愉しそうな 声。]
『ねぇ、覗き見する子が 解ったよ。』
ああ、蒼 の
いけない子 わかったんだ ね
わるいこだあれ?
『そうそう』
『キャロライナ あの子の瞳片方 蒼 だった。』
『ただ、ね。』
『バーナバスが危ないって言うんだ。ケイトの手先だって。』
『手先なんかじゃ、ないのに、ね。』
……あの子の手先?
[ ゆれる なみ 一度 ひいて また みちて ]
うそつくなんて ほんとに 悪い子
『ね ひどいね 。色々、聞いてみようか。』
『ねぇ』
『薔薇色 誰か 解っちゃったかも、知れない。』
わかったの? ばら色 だあれ?
ばらいろとさくらいろ
おなじいろのふたりも
一緒にいけるのうらやましいなあ……
『そうだね、一緒に行けたら 行けたから。』
『ひとりじゃない よね。』
[さみしくないよね と、闇は優しげに言う。]
『ジェレミーと一緒にいっちゃったのは』
『いっちゃったのは』
『いなくなっちゃった のは』
『ピッパだ』
[もう 居ない。]
ああ、あの子
サイモンくんに 希望の色を教えて
そして 絶望させた あの子
きみの も その子の せい ?
[尋ねられて、闇 が冷える。]
『なに が?』
……いたいのでしょう?
『い た い?』
[問われて これは いたいの か わからない。
未練 も 後悔 も あったけれど。
わからない。]
『そうなのかな。』
『わからないや、ただ。』
『送りたい子 居なくなっちゃった。』
[もう 最後の 望みも ―― 。]
――そう、それは さみしい ね……
[ 背後の影より白い腕が ]
[ 闇色の少年の肩をそっと抱いて ]
(いない)
(いない) (もう、いない)
――…、 いない?
[届く声に、ぽつりと呟く。
ジェレミーは、ピッパと一緒に行ってしまったという。
分かる。
分かってしまう。
賑やかな声がいない。
気難しげな声がいない。
――が、 いない。]
…、―― ……何処へ。
[少しだけ遠い声で*呟く*]
『…… ん。』
あり がと。
[それは 小さな もう微かに残った 自身の*声*]
[ 囁きは あえかに ] [ 腕と共に とけ消えた]
バーナバスさん。
このビー玉、あなたが持っていてください。
もし誰かにビー玉を見せろ、といわれたら。
代わりにこれを――…
[手をとって、握らせる。
その毛深さには少し驚いたかもしれない。]
――忘れないで、下さいね。
大事なこと、ですから。
うう
[しばらくぼんやりしていた。
急に頭がやっぱり鉛のようになってた。
手にもらったビー玉はポケットにいれる。
元あったのとかちん、とそれはぶつかった。**]
――どう、 なって る。
晴れてる……。
――、… ああ。
ケイトが
いる。
いきてる。
[それは、適切な表現ではないかもしれないが]
ケイトが?
って生きてる?
[うまく飲み込めない。]
……――此処は… 多分、
ケイトが 居た「過去」 だ
[受け入れられる、受け入れようとするのは。
侵食されて、在った筈の常識が蝕まれているせいか。]
…外、でたら 分かる。
制服が…違う。
過去 だと?
[窓から外の風景を見る。制服が
違う。]
『あれ、空。』
『ああ、 そうなの。』
[過去。納得する。
戻れたわけじゃない、この身体が 闇 に変わって居るのは変わらない。]
『北棟 二階建てだったんだ。』
[図書室に居た筈なのに いつの間にか 外 の 畑。]
[体の変化は 浸食は そのまま]
――… 3-Cの教室も、ない。
へ
二階なのか……。
[いろいろ見回るべきか。]
…、二階建て…
…全然、違うな…
…俺、…ケイトとクラスメイト、みたいだ。
…「せんせ」見つかる、だろうか。
『何でキミ、居るの。』
『ああ、C組が無いって そう言う事。』
おう
[知り合いがいることに安堵した。]
…そういうこと。だ。
[困ったような顔。]
……、用務員は
用務員のままなのか…?
[同じようなことを考えていたとは知る由もない。]
[多分 他の人よりも違和感が薄いのは。
大分闇に溶け始めて、順応しているからか。]
『バーナバスは、ばかのままだよ ね。』
[憎まれ口の後。]
『せんせ ?』
『用具室じゃ、無くて。そっちも、見つけるの。』
…
ばかだな
[同意した。
せんせ。「せんせ」――ケイトが呼んだ、]
――……どんなやつか
……すこし。気になっただけだ。
それに、用具室何処か
聞けるかも、しれない。
ばかっていうなぁ
[でもいそいそ……]
[そして、ふと考える。
さっき誰かに忘れないでっていわれた。]
[誰か、と思ってその姿を見れば思い出す。
先生だ、先生に、ビー玉はこちらを出すこと…。
そういわれたのを思い出した。]
『そうだね、用具室の場所――』
[用務員を見た。]
『ねえ、鍵。取り替えちゃえば。』
『って、無理かな、これ。』
『過去に戻った、って言うより……記憶、っぽい気もする。』
――…。生徒も知っているものなのかな。
[用具室、と呟く。聞いてみる価値はありそうか。]
…記憶。 だろう、かな。
ケイトに 気をつけろ、と謂ったが
……一笑に付された。
あたりまえだな。
知らないん、だから。
[何か確かめるようなバーナバスを見遣る。
そういえば少し、手の甲に体毛が多いような]
… …――どうした?
ああ、それはいい手だ。頭いいな。
やってみようか。
[鍵の場所など一緒だろうか。]
どうしたって窓直してる。
[ボケていた。]
…みればわかる。
そうじゃなくて。
[視線で示す、手とか。]
『知らないのかな。“この”ケイトに聞いてみれば早い気もするけど。』
[彼女の記憶なら。]
『確信は無いよ、ただ、実際タイムスリップしたなら。』
『僕を見て平気な人たちが居るとは思い難いね。』
[くすり、と自嘲う。]
『あ、あ、そうか。』
[一笑に付された、知らない。
なら用具室もわかるか、どうか。
バーナバスの体毛は、気に留まら ない。]
『それとも今なら、見取り図とか、残ってるのかな。』
ああ、手……
[見た。
人間の手…にしては、もう、かなりふさふさだった。]
……増えたな。
[ぼんやり]
見取り図、というよりも見に行ったほうがよかろう。
…――
そう、知らない可能性が、高くて。
…一応、聞いてみるか。
[緩やかに1つ瞬く。]
――…、…タイムスリップよりは
記憶の幻影、と謂ったほうが…
幾らか合点がいきそうだ。
[自嘲を見、少し眼を伏せて]
見取り図か。…学校案内とかに乗ってないのかな…
……――
……それが、異変か。お前の
[ふさふさと、けもののような手。
大丈夫かなど 聞けるはずもなく。]
…――
[小さくため息をついた]
…そうだな。学校散策、か?
[答えながら]
[気配が少ない]
[それに 気づいて]
[ディーンは メアリーは ]
[居ない]
[もう居ない]
[甘さに飲まれた虚ろな記憶の中で、交わされていた赤色会話がぼんやりと浮かんでは消える。]
なんか、お前が好きそうなのがいるな。
[蛇みて思い出すのが触手というのは、何かおおいに間違ってた。]
『まあ、知らないなら、知らないで。』
『当たる相手を変えれば いいって、ことで。』
[例えば その“せんせ”とか。]
『……だよね。まあ、本当に彼女の記憶化は 保証出来ないけど。』
[学校の記憶かも痴れに、闇の記憶かもしれない。
その辺は今答えが出ようもないので、横に置いた。]
『そだね。』
[
…どういう意味だ
[ろくでもない連想をされた気がして
声がとてもとげとげしい。
[異変 言われて、バーナバスを見て。]
『ハゲそうにないね、よかったね。』
[軽口。
戻れたら、元に、なんて希望はもう――抱きたくない。
彼が去ってから。]
『何が居たの。』
[答えが聞ければ笑いを噛み殺すか。
仲間も ―― も 居なくなっても笑える 狂気。]
…、「せんせ」、を見つけたいが
先生 は いっぱいいる か。
……――、
[さてどうしたものか。]
…探るしかないな。
…体調不良で抜け出すか?
[ふと、言葉途切れ。
記憶を辿る。――5個も目が増えちゃった]
…、――
……――
[減っちゃったね]
……―― 、ぁ
…、
……、
……、
[―――― いない。]
…ああ、…そうか
いなく、
なった、 のか
おに、…ふたり
『うん。』
『でも、向こうには皆居るし。』
[少なくとも彼は、自分が殺した。
もう 戻れなかった から、と。
闇 が覆う。]
『よかったのかも ね。』
『クラスの人に、ケイトがそう呼んでる先生を訊く、とか。』
[どうかな、と。
何となく直接本人に、聞き辛いと思うのは。]
『ン、そうだね。』
[体調不良で、と言う声に同意の気配。]
いないのか?
ディーンに、あの、子。
[蛇を見つつ……]
もう君たち…
仮病の相談は先生に聞こえないところでしなさい。
[携帯を閉じると 立ち上がる。]
『と言うわけで、行って来る。』
『何か、北棟の一階に会議室があるんだってさ。』
『結構改装入ってるみたいだね、階も増えてるし。』
『仮病も病気だよ、センセ。』
[教室を出た所、これから逢う人物を思い出して。]
『そうそう、これからキャロライナに逢って来る。』
『彼女、おっさんのビー玉が赤いって、言ってたよ。』
『良く、知ってるね。』
[正しくは黒の印なのだが、彼女が覗き見る範囲までは知らない。少なくとも、バーナバスのビー玉は、赤で合っている。]
皆、 いる……
[みんな。ふたり。ピッパ。ジェレミー。
きこえた、それから、――だれ]
(鬼を連れて)
…――…、 わから、ない。
……そう、なんだろうか。
ビー玉が赤い……
キャロライナ……
…。……?
先生?
[――様子がおかしい、と不思議そうに]
あ
嗚呼、北棟――あそこ、古いんだな。
……二階建てだったなんて。
[立ち去る姿を、見送る。
矢張り体調不良といっておくべきだったか]
――キャロライナに?
――、…
赤、……
[――“覗き見する、悪い子が居るよ”]
[制止する担任。成り切っているのか。
ともあれ。]
『セシル、フォロー頼む。』
『って、何、……センセ?』
[低い 短い 声。]
『?』
あれ
…、――
……、――
[鬼は、 鬼 を、 見つけて]
バーニィを《覗き見た》…の、か
[あの子の心《あお》を砕いた、
その欠片が自分だとは知らない
しらない、まだしらない。]
…嗚呼、わかった。
[フォローと謂れ頷くが。]
……?バーニィ?
噛まれたんだけどなぁ。
『そうみたい、だね。』
『おっさんを覗くなんて、いい趣味してる。』
[見た理由は知らない。
一瞬だけ、あの放浪画家のクラスメイトが過ぎったが
闇に塗りつぶされていく。
そして あお が壊れたことも、知らない。]
…噛まれた?
っ、なに
してる …!
[この世界にもやはり異変があったのか、と]
『? 何に。』
いや、蛇
大丈夫なんだけど。
それより、
俺、鏡見たほうがいいかもなぁ。
[手もふさふさだった。]
蛇にかまれた?
それこそ保健室に、じゃなくて病院に、
[割と間の抜けた声に緊張感は感じられなかった。]
『大丈夫なら、いいけど。』
[この世界で 噛まれたりしたら、どうなるのだろう。思いながら。]
『そだね、その無精ひげ、剃った方がいいよイロオトコ。』
[鏡を見たほうがと言う言葉に、軽口。
身体の変質を気に留める様子はない。]
無精ひげ……
ああ、無精したから、こんなになったんかな。
[思考が……]
… 大丈夫
なのか?…それ
……、
[病院に?出られるのか、出られるはずなく。]
ああ、噛まれたけど、噛まれてないから……。
[それがどういう意味なのかと]
『 …… ああ。』
[いつだか見た彼の剛毛。
噛まれたのに、噛まれていない その言葉の意味を。]
――……
『怪我がなくて、よかったね……?』
[闇 は、一瞬だけ揺らめいて、けれど。そう言った。]
ああ、確かに痛くないなぁ。
[声もなお低く、響くような……]
――、…
…バーニィ…?
[おかしい。おかしい――なにか、おかしいのだけれども]
…… …いたくない…
[ 低い声 ひびく ふるえる ]
『どうしたの。』
『…… いたいの?』
だいじょう ぶ
まだ、心配してくれるの…?
[ やさしい子 ]
[ 気配は かすかに 微笑む ]
――、
せんせい。
『センセは、いつだって、心配だよ。』
『あぶなっかしー、じゃない。』
もう。
――…もう、先生にまたそんなこと、言って。
[少しだけ 冷たい 声音。]
『覗き見の子 鬼 が解るって言うよりも。』
『赤 いのが わかるん だって。』
『それで、その人たちを説得して ケイトに協力しないようにしてもらって』
『遊びを止めさせるんだって、さ。』
『…… 心配 だよ。』
[このまま 闇 に飲まれて消えてしまったら。
貸す手も今は 闇 の向こうで。]
おっさん、しっかり、してよね。
[セシルはまだ、大丈夫そうだと。]
――、…
…、
――気にかけるのは 多分
…立場、…関係、ない。
だから、 …、先生。
気にかけたら
…気にかけられておいて ください
[嗚呼。らしく、ないと 思う。
言葉が、聞こえる。覗き見の子。キャロライナ。
紅いのが、わかる。 どういうことなのか。]
…遊びを
とめる
[その意味は。]
……――
――死、
[――しねってことですか、
と、叩きつけた言葉 が、]
セシル君にまで言われちゃった。
君、変わったね。
―――…ね、お願い、2人とも。
こわれないでね**
――…、
[変わった、 という 言葉に]
[――― 沈黙が、]
…… わかりません
いえ
…、きっと、
(お節介が伝染ったんだ。)
[――声にならない。]
―――
……、…
[こわれないでね]
[こわれないで。――嗚呼]
[わからない。]
[わからない。わからない。]
[担任の声には ただ、微笑む、空気だけ。]
[死ね、と 言わずとも。
思っているのか、と。]
『そうだね、仕方ない、仕方ないよね……。』
『でも、見つけるのは 鬼 だから。』
『皆 みつけて 送ってあげよう。』
[ 皆 を そうすれば さびしく ない から ]
[闇から声が
聞こえた。 聞こえ、]
…――嗚呼、
…… さみしくは
[おにさん、 こちら。 手の、]
[おに、 はんぱものの、 おに ]
[力のない、 鬼は どうして ]
[かえるばしょなんか、 ない のに]
……、 ――
[――ないのに。]
『皆』
*『送ってあげよう』*
…、
……用具室は
北棟にある、みたいだ。
……、チャールズ「せんせ」…
……彼女の夢の住人に、
なっていてあげたかったけれど。
そう、そうね。
探さなくちゃ、早く…
……用具室は北棟、ね
そしてあの せんせ……
…
だって。
この夢は
2月25日《今日》
終わる夢なんだ。
…――
そう
あれが
「せんせ」 か
[せんせ は きらい]
[「せんせ」 は ――きらい。]
……――。
――…あの人と話、できるかしら。追ってみます。
――…、はい。
お願いします。
誰だ?
[自分が誰だろう。]
……誰が、誰なの?
ああ、
俺が誰だろう?
…――?
…バーニィ?
バーナバスさん、しっかり。
あ、はい、
[その声にちゃっかり反応する。]
大丈夫です。覚えてます。
[姿勢を正した。]
……、もう。
口だけだったら許しませんよ。
いえ、大丈夫です。
[そこんところの回答は早かった。
が、声は低く響くものになっている。]
――……、こえ が 少し、
ほんとうに、だいじょうぶ、ですか?
…、――
[なにか、おかしいと 思うのだけれども。
形にならない。]
――いやらしい感じの人。
絶対腹黒いわよ、タヌキだわ。
[不機嫌そうな声がぶつぶつ]
……、
……?
件の「せんせ」 …ですか?
お、俺は、いやらしいですが、
嫌わないでください。
[盛大に勘違いしてます。]
……きたわ。
お手伝いしてほしい、ですって。
[――ぴくり と反応するが、今はそれだけ]
放課後、北棟の東階段下。
そこで待ち合わせだって。
隠れて待ち伏せでもする?
――って、そうそう。
セシル君とキャロライナさんが喧嘩したって、
あの子飛び込んできたわよ?どうしたの?**
――って、何言ってるんですか。
あなたの話じゃありませんってば、もう。
……ほんとうに、だいじょうぶ です か?
[ こえ には 不安の色が 滲んだ ]
――………
[大丈夫じゃ、なさそうだった。]
がうがう
…狼って、もしかして…
いま、うなり声、みたいなの
――…バーナバスさん、だいじょうぶですか?
ぐるるるる がるるるる
………!
な、ん
…バーニィ…!?
うううううう
うううううう
んがぁ……
バーニィ!!!
バーナバスさん! 聞こえてますか!
み、みんなついてきちゃった……
セシルくん……
[ おろおろしてます ]
る……がる……
[グロリアの姿を見れば、ぴたりと動きは止まるけど。]
―ぇ、
あ
[死を、しってから、 間が]
……、こ、まりました。
なんとか、正気には戻さない と。
そ、そうよね。
正気に返ってもらわないと。
……まだ、まだ こわれてないよ ね……?
うう
うう
うう
[ぼんやりと、 そら を眺めていた。
たかい たかい あおい そら。
光 が 闇 を作って。]
何やってんだよ ばか。
[聴こえてきていた 唸り 声 に。]
わ、
わりぃ こ
だ れ だ?
バーニィ、
[動揺のこる、声で]
…… しっかり、 しろ。
お に
みつけて るの
だ れだ?
[だって、この連中を護らなきゃだから]
[首を振るう、今まで 聞こえて来た情報を整理する。]
『チャールズ せんせ か。』
[自分が 担任を呼ぶ 呼び方に似ている。
日誌で見た内容。椅子の準備など遅くまでかかるはずもない。
闇 は さらに 濃く 。]
『送るかい? あの子。』
『でも、ねえ。送るなら。』
僕がやるよ。
がる………
わりぃ こ
わりぃ こ
悪い子、…――
[わるいこ。おにを、見つける悪い子。
そう、なのか。どうだろう。
勝手にしろ、と言葉を投げつけたあの、]
…、お前が?
[送る、と謂われれば。そんな風に、問うて]
『そうだね、―― 悪くないとでも?』
『僕らだって……好きで鬼になったんじゃないのに、
彼女たちは自分たちだけが被害者とでも言いたげで。』
[まるで悪者のように。
冗談じゃない。]
『ゲームに乗りたくなきゃ死ねばいいじゃないか、
ラルフみたいに。』
『なのに鬼を探して 協力するなと言いながら』
『心の中では死ねって思ってるんだ。』
おちついて、見つけたのは、
蒼、よ……
あ
お
あお
あおが わりぃ こかぁ
『…… お互い様 さ。』
[だけど、でも。]
『俺はもうディーンを殺した。』
『簡単さ。』
[鬼が勝って。鬼が勝とう。
戻れた時の為に。その時の為に。
汚すことなんて、無い。]
……ッ いいよ!!
お前は、ばかに戻ること考えろよ!
[たのむから。]
嗚呼、……
…――「ケイトの手先」呼ばわりだったか
…、――
…、――ケイト も 違うのに
……、酷い言い草だ な
[――でも自分は何も。半端に。力なく。]
……バーニィ、 …やめろ
…、 …戻ること、…考えろ…!
『ケイト…… 似てるな、セシル。お前にさ。』
『お前になら、きっと……解るんだろうなあ。』
[似てる、と思った。
自分にも、でも、きっと違う。
過去に来て、彼女は人の中で笑っていた。
だから――。]
… …センセ。
[この男の鍵は恐らく彼女だから。]
『頼んだ。』
『俺は、あのコ送りに行って来る。』
『異論、あるなら、聞くよ?』
『あ、セシル? セシルにはケイトを頼む。』
――似てる
…――、…
[似てる。何処か、似ているのだと思う。
鬼、は
多かれ少なかれ、“彼女”に似たところがあるものと
“彼女”が強く、想うた欠片を持ったものが
選ばれたのでは、ないかと――]
…、さっき、先生の声で、
少し、おとなしくなった。
――、あの、キャロライナのところに、は
……ドナルド、が
[いるのでは、ないかと。そう。]
…、―― ケイト。
[走り去ってしまったままの彼女。
時間は迫るか。]
『ああ、 どうしようか。もうパメラは居ないしなあ。』
[彼らの事は知らないし、彼女の言ったあいつ、も彼のことだとは知らない。]
『…… それ なら』
[絶望の色濃い彼女は自ら消えるのでは。
それなら、その男を と 思って 闇 が止まる。]
[一瞬 弱まった 闇 は 反動のように、色濃さを増して戻る。]
『どうしようかな、呼び出せば来るかな。』
『力の事を話すなんて、信用されてるみたいだし?』
[くすり、くつり、歪んだ わらい。
どうせ 傷つけるしか出来ない自分だ。
その信頼は 必要ないよと 教えてあげようか、と。]
…… 、 っ、…
[闇の声が聞こえた気がして、
背が冷える。ドナルドは、
駄目、だめだ、]
[形《こえ》にならなければ 口にすることは、ないけれど]
『…… どうしようか、誰にしよう。』
『別に僕は誰でも構わないよ。』
[鬼が勝てばいい。
もう ケイトを見つけて、出来るだけ皆で、なんて浅はかな望みは 抱いてない。]
『…… ね。』
『バーナバス』、あんたの声が聴こえないよ。
[どうしたの。
少し、少年のような声音は、困惑と不安の、色。]
あお を キャロライナさん を……
[ ふるえる こえ ]
あのこが きえれば もどってくれ る … ?
[覗かれたから?]
――バーニィ…
[蒼が、 覗いたから?]
[震える声が、沁みるよう]
(あお は わりぃ こ)
『…… そうだね、あの子は。』
『バーナバスを』
『ケイトの手先だなんて 言ってた。』
『悪者みたいに。』
[違うのに、違うのに。
こんなに 闇 に囚われても 尚 優しいのに。
護る って ばかな こと 言うくらい。]
ばかやろう、
もどって、 こい…!!
だめ いや
や め て
どうして
どうして
どうして
あの子達は 行ってくれな い の ?
鬼
だから?
[担任の、泣きそうな、声。]
『あのこ たち?』
『センセを困らせてるのは、だぁれ?』
『だぁれ。』
[低く 冷たく 闇 が 訊いた。]
[その人の言葉には少し、理性なのか、
何かが戻る。]
がぁあああああ
向こうに いけええええええ
鬼 なんて
なりたくてなったわけじゃねぇえ
先生は
だれよりも
やさしいひとなんだぁあああああ
…… ッ 。
むこ うに
いけええええ
……――!!!!
鬼じゃない子 た ち … みんな
わ た し ?
ち が う わた し だいじょう ぶ
だ か ら い い の
あ な た も ここ か ら に げ て
[鬼じゃない みんなが。]
『そう …… そう。』
[鬼 だから 鬼 だから。 鬼、だからなのか。
バーナバスの 慟哭(こえ) が 頭の中残響している。]
おれはばかだけど、
まもるんだぁぁあああああ
[それは先生を、フィリップを、セシルを]
…ぁ
………ゃ、ぁ ……
[驚きに 満ちた 声。]
[何が、 問うことも、できない。]
ああ ああ ああ
いでえええ
いでええ
いでええ
いでええ
ああ ああ はは
いでえ はは はは
はは はは
ぅ
あ
あ
ア゛
や
さみぃ
つめてぇ
くれぇ
ああ
ケイトもこうだったのかなァ
あと、ばかで ごめん なァ
ぁ
いや
だ
いくな
いやだ
かえれると いいなァ
おめぇらが 好きなんだ
で、せんせいが 大好きなんだ
… … ば か や
なんで
『ああ ああ どうして』
『お前は誰も 送ってないのに 殺してないのに』
[ただ、 鬼 と言うだけの理由。]
―― ッ…!!
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sol・la
ななころび
下記の場所以外では、人狼議事内キャラチップ
の利用を許諾しておりません。ご了承ください。
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人狼議事lobby
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人狼議事cafe
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