25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[またますますわからなくなったが、
殲滅、の話とは縁遠いのは、ありがたいのかどうなのか。]
そうか。
それをやる気があるんだな?
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― 本邸・廊下 ―
[双花の元を離れた風は、木々を揺らし、本邸の廊下に小さな円を描いて木の葉を舞わす。 虎鉄はその円の中心にふわりと舞い降りた。]
……あれは、…。
[舞い降りた廊下の先に見えた黒い獣。 虎鉄は琥珀を瞬かせた後、歩いていく狼の後を追った。 やがて渡り廊下に着けば、狼に袖を引かれる明之進の姿を見つける。 そのまま足を止める事はせずに近寄って。 相手が此方に気付けば、少しだけばつが悪そうな顔で片手を挙げるだろう。]
(@15) 2010/08/08(Sun) 21時半頃
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約束をしたから……約束は守る、為にある
[本郷は叶えてくれなかったけど
叶えてくれようとはしたから。
なら、自分もなすべきだと]
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― 渡り廊下 ―
……。
[二人と一匹の元まで来るも、交わされている会話に口は挟まない。 ただイアンの腕に抱かれている本郷を見て、足元の狼に視線を移すと。]
そういうことか。
[小さく言って、ふぅんと狼に鼻を鳴らした。]
(@19) 2010/08/08(Sun) 22時頃
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そう、約束なんだ。大事な。
だから、どうすれば良いかを知りたいんだ
代わりに一つだけ頼みごとがある。
高嶺はここにいる。
このあと、高嶺が誰に会うか教えてくれ。
ああ、ここにじゃわからんな。
高嶺は庭にいる。
今、お前が…
[とチラリとイアンの姿を確認し、
血に染まった本郷を連れているのにはぎょっとしたが]
見ている方向だ。
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[主、という言葉を耳にすれば少しだけ琥珀が揺らいだが。]
――――ッ!
[足をかぷと狼に噛まれると、びっくりして大きく琥珀が見開かれた。 尻尾があれば、びゃーっと逆立っただろう。]
…こんの、やろ……!
[イアンに聞こえぬよう小声で呟き、ふりふりと揺れる尻尾を一度ギュッと掴んでやった。]
(@22) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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……かまわないが…
花、二つないから、霞ぐらい、だとは思うが…
[きょとんと、手からのみ出血した
本郷を抱えたまま、その幻聴に頷いて
高嶺の場所にはコクリと頷いた]
若者 テッドは、イアンの言葉に琥珀を瞬かせるも、首を傾げられれば「でけえ虫が居て刺されたんだ」と、握った手を示しつつ。
2010/08/08(Sun) 22時半頃
霞ならば、どんなことを話しているのか。
わかればもっとよい。
頼むぞ。
[正気出ないことは知っている。
声の調子からも、まるで幻聴のように聴こえているのだろう。
なるべく、興奮させないように、それだけ言って、あとはなるべく通信機の音を小さく…。]
んー……
[あの二人の会話の間に入るのは
なんだかとってもお邪魔無私な空気になるので
とても、とても避けたいのだが]
まぁ、聞けたら、の範囲で……あまり期待するな
無理せずともよい。
親しき仲なら、そう教えてくれればよい。
[そして、庭から去っていく。]
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[明之進にたしなめられれば、コイツが先に手を出したと言わんばかりの納得いかなさそうな瞳を向け。]
……?
[仔細は虎鉄にはわからないが、明之進とイアンの噛み合わない話に首を傾いだ。 欠伸をする狼にはムッとした表情を向けるも、元気の無い様子に口を曲げる。 それから溜息を一つ零すと、ぺんぺんと軽く狼の背を撫でた。]
(@25) 2010/08/08(Sun) 22時半頃
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……血縁だしなぁ……
[色々複雑ではあれ親しいんじゃないか?
幻聴なのになんぞこれ?と
不思議そうに思いながら、わかったと頷いた]
血縁で、その片方が狼であったら、
どうするかのう?
[なるべく、話させるように、相槌を打つ。]
……庇う、といいたいのか?
そこが不安なら二人とも切るしかないではないか?
[きょとんと]
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何がどうなってんだ…?
[去るイアンの背を見送りながら、頭を掻く。 明之進がイアンの様子について零せば、んんと唸って。 狼の挙動にも、琥珀を細めた。]
……心が…か。
[主の下へという明之進には、おう、と返し。 あ、と頭を上げた明之進に苦笑しながら切り出す。]
そういや、こないだは取り乱して悪かったな。 …全部思い出したから、もう平気だ。
でもな、明之進。 俺とお前は、同じじゃねえよ。
[最後の一言は少しだけ寂しそうにそれだけ言って、主の元へ向かう姿を見送った。]
(@29) 2010/08/08(Sun) 23時半頃
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[明之進が去った後、虎鉄は溜息をひとつ。 それから屈んで、狼と目線を合わせた。]
……鳥頭の陰険暴力性悪大王が犬っころだったとはな。
[頬杖をついて、鉄色を見る。]
つか、そんな姿でいつまでも留まってんなよ。 …還れなくなるぞ。
―――…お前の未練は、あいつか?
[琥珀は、庭へと向かったイアンをちらりと見た。]
(@30) 2010/08/08(Sun) 23時半頃
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霞。
[時は大分遡る。
まだ、男がかろうじて息をしていたころの時間。
呼びかける声は、小さくもあり
けれどはっきりとした意思を以て]
やはり、力不足だったらしい。
後は、お前に任せることになるだろう。
……すまん。
…そなたがその命かけてでも取り戻したかったものが、いつか還る日が来ると良い。
[返す言葉はただ静かに。]
片割れが、未練を絶って来たそうです。
わたくしは、欲張りですから、
逝くなら色々連れて行ってしまいそう…。
…ああ、願っている。
[いつか。
其れを間近で見ることができないことだけが心残り]
片割れ?…高嶺のことか?
[そう言えばよく似ていると、そんな事を思う]
高嶺がそれを望むなら。
…お前がそれで良いと信じるなら、道を選ぶとよいと思う。
慾張り、か。
イビセラが聞いたら、何と言うだろう。
[ふと思い出して、笑った]
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…?
―――あべっ!
[此方を見詰める鉄色が何かを言うのかと思えば、飛んできたのは黒い尾。]
お〜ま〜え〜な〜…、んな姿になってもちっとも変わんねえな!
[横殴りにされた頬をさすりながら口を尖らせる。 尤も、本当は痛覚等はとうに無いのだが。 擬似的にずっと痛覚を感じていた身は未だ対応しきれずに、微かに頬をじんと痛ませた。 狼が坐りこめば、その傍らに虎鉄も腰を下ろす。]
(@34) 2010/08/09(Mon) 00時半頃
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……ごめん、やっぱり、わかんないや
[背が消えるまで見送りはしたが
尾行する気には何かなれなくて
青年は幻聴にそう呟いた]
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ん、何だ…? …夜光も…逝ったのか…、……。
[狭間より聞こえる声に、ぽつと漏らして。]
魂っつうのは、何で留まろうとするんだろうな。
[独り言のように呟いて。 己の頭を撫でた明之進の事を思い出す。]
明之進は何で現世に留まってんだろ。 …俺も何で留まってんのかもう、よくわかんねえけど…。
……現世にも、狭間にも、…主は居ないのに。
[片膝を立てて、顔を埋める。 そして、自嘲気味に笑った。]
(@36) 2010/08/09(Mon) 00時半頃
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なのに… ――――消える事も、叶わない。
[お前は俺みたいになるなよ、と傍らの狼に苦笑し。 狼が何処かへ行くなら、その後をついて*行くだろう。*]
(@37) 2010/08/09(Mon) 01時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 01時頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/09(Mon) 01時頃
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