167 あの、春の日
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[長い、長い夢を見ていた。
後悔していた。
過去を変えたかった。
背中を押してくれる友人がいた。
けれど、やはり夢は夢だった。
……それでも]
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-居酒屋-
――――…来なければ、良かった…
[涙を零すような呟きと共にエルゴットは目を覚ます。 "夢"を見るまでは未だ、僅かに残っていた心の温もり。 それが、すーっと血の気が引くように冷めていく。]
[無理をしてまで仕事を調整し、半ば強引に参加したこの飲み会。 その理由が、彼に逢いたかっただけだというなら。
夢の記憶に馬鹿馬鹿しいとゆるく首を振り、そのまま視線を彼らに映せば、お互いに見つめ合っている姿>>0>>5が映り。]
(7) springkraut 2014/03/10(Mon) 19時頃
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―――――…
[はっと、心底うんざりしたように息を吐いた。 過去のエルゴットなら絶対にしないであろう溜息。
完全に冷え切った心。 夢のような痛みもないのは幸い。 ただただ、呆れている。 それくらいに。]
カシスオレンジ、頂けますか…?
[通りすがりの店員に注文する。]
(8) springkraut 2014/03/10(Mon) 19時頃
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[携帯がなる。 秘書からだ。
そっと立ち上がり、部屋の外に移動する。]
――今度はなんですか?
…だから、それくらいの反動は想定の範囲内だと言った筈。
根拠?
"私"がそう言っているのです。 それ以上の理由が何か必要ですか?
[冷たく言い捨て、通話を切る。 少しだけ、目を伏せて。
そうして、何事もなかったかのように部屋に戻った。*]
(9) springkraut 2014/03/10(Mon) 19時頃
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-居酒屋-
[いつのまにか置かれていたデザートを食べながら。 ルーカスの会社の他愛のない話を聞きながら、エルゴットは思う。
あの頃は、何もかもにおいて歯車が噛み合わなかった。 愛されたいと願うあまりに他者に怯え、失うことを恐れ。
結局何一つ、残らなかった。
夢の中の自分が、あれ程までに傷ついたのは、気付いた気持ちがそれだけ強かったから、ではない。 ただ、それを切欠に我慢していた全ての感情が溢れ出したに過ぎない。 事実、現実の自分は、後輩に対してそのような想いを宿していたなどとは考えもせず退寮し、今に至っている。 冷静に考えれば、恋にすら至っていなかったくらいの淡い想いであったのだろう。]
寮に…
[誰が提案したのか、思い出話に花を咲かせていた皆はあの時の寮に行くと言う。]
(114) springkraut 2014/03/13(Thu) 11時頃
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――――…
[あの夢の、自分の姿が生々しく蘇る。
愚かで醜くて、誰にも理解されない自分。 あの時、あの子が求めていたのは慰めの言葉でも励ましでも、正論でもなく、ただ。]
私は、ここで。 行ってみたい気はしますが、実はずっと、秘書を待たせているんです。
[最後にそう断りを告げたのは誰だっただろうか。 ルーカスから名刺を受取り、ゴロウに連絡先を聞かれれば、秘書のそれを教える。 秘書には後でまた、わあわあ言われるだろうが、そんなことは日常茶飯事だった。]
――――…いつか、また、皆で会えたらいいですね。
[眉ひとつ動かさず、にこやかに嘘を言う。 今のエルゴットには造作もないことだった。
鞄とコートを持って席を立つ。]
(115) springkraut 2014/03/13(Thu) 11時頃
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…
[過去の自分と、夢の自分。 あの春の日に。]
(――――さよなら。)
[別れを告げて、皆とは違う道を歩き出した。**]
(116) springkraut 2014/03/13(Thu) 11時頃
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-通り-
[携帯が鳴る。 今度はメールだ。
『エルさん、空。見てみて下さい。 月が、綺麗ですよ。』
エルゴットはその内容に溜息を吐く。 秘書とは今や居酒屋の皆以上に長い付き合いにはなるが、返信などしないことくらい理解してそうなものなのに時折、こういった仕事とは無関係のメールを送ってくるのだ。]
月・・・
[小さく呟く。 見上げれば、確かにそこにはまあるい月がエルゴットの進む道を優しく照らしている。]
(117) springkraut 2014/03/13(Thu) 11時頃
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――
[何故か涙が出そうになった。 あの鍋の日も、自分は。 こうやって皆とは離れて独り、歩いて―――。
暫くすると、車の前。 そわそわとこちらを覗きこむようにして待っていた秘書がエルゴットに気付く。]
・・待っておいて、その顔は何?
[意外そうな表情の秘書に言う。 彼が、あの頃のエルゴットを知ったら、おそらく卒倒するだろう。]
――――・・綺麗ね、月。
[ふっと夜空に視線を向けて、拡がる宇宙を眺める。 道を違えたあの頃の皆の頭上にも同じように拡がるそれを。*]
(118) springkraut 2014/03/13(Thu) 11時頃
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[微睡みの中見た夢が、私の胸をざわめかせる。
それは花が散る前。
かの人の卒業を見守る時期のものだったけれど、まるで桜の花が散るような美しさと儚さ、胸が締め付けられるような想いはそのままに。
あの春の日に残したままの後悔は
ざわめきの中に溶けて、消えた**]
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