49 海の見える坂道
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/04/15(Fri) 01時頃
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へーへ。初めてですよ。 ってか、一体全体どういう目で俺を見てんだ……。 いつもそんなこと言ってるみたいじゃねーか。
[深い溜息とともに、群青色の瞳を伏せる。 浅瀬の海を連想させる、澄んだ蒼。 白波を孕んで練り込まれた、外海の藍。 どちらも持って生まれてはこなかった。まあ、仕方ない。 いつもの笑みでやり過ごそうとすれば、 岩場に打ち寄せる波が音を立てて、微かな苛立ちを生んだ]
財布は平気じゃないけど、まあ、無理しましょう。 それぐらいうめーんだ。 んー、つーか信じてくれないんだな。
[海は目の前に広がっているのに、 どこか渇いた笑みを浮かべることしか出来なかった]
(9) 2011/04/15(Fri) 01時頃
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[あ〜、と髪をかき混ぜて、よし、と呟くと]
そんな俺、見たら気持ち悪くないか? さっと手を差し伸べて引っ張り上げる、って。
[苦笑を浮かべ、岩場でおもむろに屈みこんで ほらよ、と二人に手を差し伸べる。 そこから見える景色は 何頭かのクジラが、夕日を背景に踊っていた]
次からは、気をつけるわ。 とりあえず、クジラも綺麗だぞ。肌はスベスベで。
[少しだけ寂しそうな声音を洩らした後、 これ見たら、いつものとこ行くか、と告げて]
(10) 2011/04/15(Fri) 01時頃
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ああ、やっぱり駄目だな。
[首を左右に振ると、 引っ張り上げる際に一息、呼吸を溜める]
よし、聞き間違えるなよ。 俺、ミッシェルのこと好きなんだ。信じろ。
あとは、もうどうでもいいから。 何人に声掛けてることになっててもいいから。
天使のような性格なんだろ? 名前もちょうど天使じゃねーか。
[ああ、それは言い過ぎだな、と 最後には、至極真っ当な表情で付け加えた**]
(11) 2011/04/15(Fri) 01時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/04/15(Fri) 01時半頃
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[茜色の光が背後から追い抜いて、目の前が一色に染まって。 岩場の上で手を伸ばしたまま、彼女の表情はよく見えなかった]
親父さん、朴念仁だったのか。 小さい頃から、ここは手を差し出すところ、とか そんなこと言われたら……、まぁ、同情するし。 聞いた話だけでも共感するから。一杯飲みたかったな。
[きっと意気投合しちまう、と、穏やかな声音で洩らし 躊躇いを見せる手を無意識に指が追いかけて、 潮風の生暖かな気配を暫くうろついた後、ぴたりと止まった]
(36) 2011/04/15(Fri) 20時頃
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誰がやっても素敵なのか? ゾーイもそう思う?
[ミッシェルやゾーイが岩場に上がるのを手伝いながら 紳士的云々の話に心底不思議そうに首を捻り]
あ、本当はゴツゴツしてるんだな。クジラの肌。 なんか水に湿ってて、いつもスベスベに見えたぞ。 俺の勝手なイメージ。うん。
って、クジラの意匠って売れるのかー? なんかイルカとかの方が人気ありそうだよな。 俺は、クジラの方が好きだけど。でっかいし。
[真剣な表情で考え込むミッシェルを眺めて、笑う]
(37) 2011/04/15(Fri) 20時頃
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[やがて乾いた笑い声を上げるミッシェルを確かめると 唇を微笑の形に歪めて、視線を大海原の彼方に落とした]
わりい。柄にも無く、なんか焦ってた。 んな事いきなり言われても困るよな。
ただ、誤解されたままなのは、イヤだったんだ。
[らしくねぇ、と呟いて。 波間から顔を出して呼吸をするように、酸素をすっと一口。 本当に馴れてないのか? とからかう表情は元通りだった]
(38) 2011/04/15(Fri) 20時頃
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ああ、保留で。でも、期待はすげえしてる。 ゾーイも、ごめんな。吃驚しただろ。 ちょっと俺がやりたいようにやりす……あー。 人間って我慢とか必要な生き物なんだって、割と初めて思った。
親父さんの天使の意匠は、そうじゃねぇの? こう……三角の尻尾と、三叉の槍をもったやつだろ。 って、そんなわけは無いだろうけどな。
[ゾーイに目線を合わせると、真剣な表情で頭を下げて。 自分でも驚くほどさっぱりした表情で、膝を伸ばした]
(39) 2011/04/15(Fri) 20時頃
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そろそろ、行くか。 そういやベネットにちょっとした用事頼まれてるし。 ヴェスのランタンを集めないと。
[昼に聞いたランタンを集める計画を二人にもして、 もしゾーイの『星の見える風景』の話を聞ければ、 それもいいな、と感心したように賛同するだろう**]
(40) 2011/04/15(Fri) 20時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/04/15(Fri) 20時頃
「紙飛行機の着陸地点まで」
[何通かの手紙の中、そう書かれた一通でウェーズリーには通じるだろう]
…誰なんだろうね。本当に。
[その手紙が戻ってくるまで、その人がもういないということはわからずに]
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[歯を向いて笑ったミッシェルと、 中々大人びた評価をくれたゾーイの二人と笑顔で別れ 結局昨日は自分もmer calmeへ飲みには行かなかった。 いつものように寝て いつものように悪夢を見て いつものように目を覚ました。 いつもと違ったのは、懐の煙草が随分と減っていたこと。 あとは、大粒の雨が降る空模様と、開けられた店ぐらいだった]
初めて見る粉薬だな。さて。
[相変わらず客は来ない。雨音の反響が耳に残る店内で カウンターに設えられた真鍮製の天秤を静かに睨んでから、 白い行商人から分けて貰った抹茶色の粉を 小匙でほんの一掬い分だけ舌先に載せて、微かに眉根を寄せ]
根性の曲がった味。が、効能としては期待出来そうだ。
[傍の流しにべっ、と吐き出す。脳裏に数種類の草木を浮かべ いつになく真面目に仕事をこなしながら、招待状を受け取った]
(155) 2011/04/16(Sat) 21時頃
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― 店内 ―
[複数の錠剤を区切られた箱へと仕分けていた手を止め 不思議そうな瞳のまま、がさがさと招待状を開く]
ふうん、セシルの歓迎会か。 確かに、ランタン集めも時間かかりそうだし そろって飲める内にやっちまおうってことかね。
[昨日聞いた挿絵の場面が目に浮かんで、表情を緩めた。 歓迎会に異存は無い。問題は手土産を何にするかだが……]
あ、サザエ。
[何かを思い出したらしく、 机に肘をつき考え込む姿勢のまま、盛大に硬直した]
(166) 2011/04/16(Sat) 21時半頃
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うぁー。取りに行くの忘れてた。 昨日はそれどころじゃなかったんだろうな、実際。 緊張って久し振りにしたし、あー、くそ。
やっべ。まだ生きてるか? ネルんちのばあちゃんなら、なんとかもたせて……。
[がしがしと頭を掻いて、砂色の髪を掻き混ぜる]
(168) 2011/04/16(Sat) 21時半頃
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あ、いや、なんでもないですよ。 ええと、熱さまし用の薬ならそっちの棚です。
いや……ちょっと待ってて下さいね、取って来ます。
[朝から二人目の客が来店すると ほんの少しだけ動揺した表情を引き締めて、 散らかった店内を指差し……もとい、ぎこちなく接客を行う]
お子さんには、こっちの頓服が良いと思います。 あんまり効き目も強くないし、えー、身体への負担も少ないです。 こんなこと言っちまうとあれなんですが、 出来る限りお子さんの元気になる力? を助ける感じのやつなんで。
[馴れない口上に苦笑しながら、 納得してくれた様子の客を送り出した。 営業時間が終わると盛大に溜息をついて。 やがて窓硝子に手をついて雨空を眺めた後、傘を手にした]
さて、手土産何にすっかな。
(170) 2011/04/16(Sat) 22時頃
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[傘を手にしたまま玄関で佇む姿は間抜けだろう。 残り少ない煙草に火をつけたまま、それでも動けなかった]
ランタンを並べて、か。
[口の中で転がすと、思ってもみなかった感情が顔を出した。 それは微かな羨望。 何かを作り、遺して、朽ちてなお人の心を動かす生きた証]
ヴェス、お前って凄かったんだな。
[群青色の瞳は、口元から流れていく白の呼気を眺めていた。 眼前に眩いランタンの光が並んだとき、彼を思い出すのだろうか。 哀惜を手向け、かつての幻聴を払うようにそっと目を閉じた]
(185) 2011/04/16(Sat) 23時頃
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― 宿屋「mer calme」 ―
[雨粒が傘からはみ出した肩を濡らしていた。 数人の気配がする扉に手を掛けて、いつものように開く]
セシルの歓迎会するんだって? 押しかけてきたぞ。
[よー、と笑いながら挨拶をして、店に足を踏み入れる]
あ、ちょっと早かったか?
[手に提げるのは雨に打たれたサザエのバケツ。 預かり元にこっぴどく叱られた後、 預かり賃も差っ引かれたことを告げられたが、まだ数は十分。 傘を振りながら水滴を飛ばし傘立てに放り込んでから笑った]
(186) 2011/04/16(Sat) 23時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/04/16(Sat) 23時頃
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お、ご機嫌だなオスカー。 何かいいことあったのかー?
[オスカーの笑顔を見て、自らも楽しそうに]
コレ? サザエ持ってきたんだ。 手土産って招待状に書いてあったからよ。 本当はヨーランダと昨日二人で獲ったもんだけど、まあ……。 後は俺の哀しい財布事情を察してくれ。
[サザエさんは長寿だろうし大丈夫だろ と心の中で呟いて、オスカーにバケツを差し出しながら]
んじゃあ、とりあえずビールくれ。
[数日振りの酒宴の気配に頬を緩めた]
(193) 2011/04/16(Sat) 23時頃
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[ミッシェルが手を振るのを認めると 群青色の双眸に、微かな喜びの輝きが透けた]
いらっしゃったぞー。 これは昨日言ってたサザエ。 セシルへの手土産だけど、多分みんなが食えるぐらいはあるから。
ほら、壷焼きだぜ、ミッシェル。
[くるくると身を取り出す手つきをして、穏やかに笑った。 足を進めて、空いていれば傍に腰掛けるだろう]
(196) 2011/04/16(Sat) 23時半頃
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セシルは今日の主役だから。 そわそわなんてせずに、どーんと構えてるといい。
[彼女から挨拶を受けると、 そんなことを言いながら笑顔で手を挙げるだろう]
(197) 2011/04/16(Sat) 23時半頃
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もー言わんぞ。 酷い二日酔いするまでは飲むなよ? 頭痛薬のオトモダチ価格は2ダースまで、だったか。
[記憶云々の話を耳で捉え、ミッシェルにわざとらしく苦笑。 冷静を装いながらもセシルの話を聞いていたらしい]
その言い方は俺が普段から……。 まあ間違っちゃいないが。サザエもなし崩し的だからな。
[唸るミッシェルに半眼を向けながら なんとなく苦情らしきものを申し立てる様子]
(205) 2011/04/16(Sat) 23時半頃
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だろ? これで一杯やろうぜ。 そうか、セシルの街じゃあんまり口に入らなかったんだなぁ。
[住む場所が違えば、それぞれの特産品も違って当然だ。 それでも、馴染み深い海の幸が珍しい場所には少し興味が出た]
よー、ヨーランダも。 そうだぜー! 昨日のサザエ。 一緒に獲ったやつだけど、貧しい俺は手土産にしちまったと。 まあ、そういうわけだから許してくれ。
[入ってきたヨーランダには、すまん、と軽く目尻を下げて苦笑]
(210) 2011/04/17(Sun) 00時頃
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セシルは酒が入るとどーんとなるのか? オスカーどんどん注いでやれよー。
[へえ、と意外そうに瞳を丸めて、 忙しそうなオスカーに冗談交じりに声を掛けた]
お、ゾーイもお帰り! 誰だ、90度でカウンターに沈んだやつは。
[ジョッキのビールをぐいっと傾けて その話聞かせろよ、と可笑しそうに周りに聞いた]
(216) 2011/04/17(Sun) 00時頃
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お、ピザさんきゅ。 あーくそ、もういいか。
[笑いながら背中を叩かれれば、けらけらと笑い返して ピザを摘んで口に放り込んだ。2ピース纏めて]
んー、オスカー気をつけろよ! ミッシェルの介抱なんかしてると脱がされるぞ。
[いつもよりペースが速いのを自覚しつつ、ビールを呷る]
(219) 2011/04/17(Sun) 00時頃
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そうだぞー、サザエさんちょっと放置されてて 結構ピンチだったんだけどな。 ネルんちが適切に預かっててくれたのと、 謎の長寿性を発揮して何とか新鮮なままだったんだ。
[ゾーイの声を耳に挟めば、そんな反応をして]
あ、キンキンに冷やした苺とか美味いかも。 俺にも後で一粒ぐらい食わしてくれー。
[咀嚼中に頬をつねられ慌ててピザを飲み込むと ミッシェルのほうへと振り向いて]
ほら、ヤニクに脱げーって言ってたじゃ…… あー、記憶無いのか。 んー……。わり、冗談だよ、冗談。んなことすんなよ?
[大丈夫、と穏やかな声音で、ジョッキを手の中で回した]
(227) 2011/04/17(Sun) 00時半頃
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あ、肉か。そっちもよさそうだけど。 美味くなくても……? そりゃあまた、店選ぶのに手間取りそうな場所だな。
[微かに瞳を揺らめかせて、ぽつりと洩らすと]
何でもあるけど、ありすぎて。
[なるほど、とどこか納得した様子で頷いて、 セシルの街の話を興味深そうに聞いていた]
ふうん、ベネットがウィスキーを二杯もねぇ……。 カウンターに90度、撃沈。あー見たかったなぁあ。 セシルのヒントも……くくっ。
[想像したのか、笑みをこらえきれない様子で肩を震わせる]
(234) 2011/04/17(Sun) 00時半頃
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サイラスは、魔神王ミッシェルとの言葉に、ジョッキを取り落としそうになった。
2011/04/17(Sun) 00時半頃
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