62 あの、夏の日
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[窓の傍には植木鉢が飾られていた。
男は、その鉢に目を落とす]
…結局、俺ばかり話を聞いて貰って。
メアリーの事は、何も聞いてやれなかったな…
[今更なのかもしれない、と、小さく自嘲する]
…本当に、今更だ。
[彼女が現実で目覚めてから、何度も呟いて。
その度に、彼女の声が聴こえてこない事に…淋しいと思うなんて]
[メアリーは、この寮の女子メンバーの中でも、特に明るい子だった。
そんな彼女が、何処か寂しそうに呟き、苦しそうな瞳をして――優しい声で、こんなどうしようもない男を理解しようとしてくれて]
……惹かれてたんだな、俺は。
[10年経って、新たに知った彼女の一面へと。
男は、自分でも知らず知らずの内に惹かれていたのだ。
だから彼女を可愛いと、本心を言ってしまっていたのだが――]
――遅い、か。
[彼女は、男の醜い本心を知っている。
故に好かれる要素など無いと、男は自分に言い聞かせる。
…だが、出せない手紙の様に、諦めきれずに]
[誰の返事も来ない呟きは、何処に消えて行くのだろう]
…………
[鉢の中に咲いていた花は――サザンクロスだった。
それはさながら、地上に咲く*白い星*]
…………
[物凄く遠い目をしながら、10年前の「開かずの間」での失態を思い出していた。
あの時は男が率先して部屋に入り、そして――]
……あの叫び声は、俺の一生の失態だ…
[猫が踏まれた時の様な、声を出してしまった事]
[男は頭を思いっきり振って、とりあえずは悪夢を忘れようと努めた。真顔で]
…現実は、どうだ?
[先に目覚めたであろう、メアリーに問う]
[その声は、彼女に届いているか分からないけれど]
……そちらも、楽しいか?
[10年前とはまた違う楽しさを、彼女は感じられているのだろうか?]
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