162 絶望と後悔と懺悔と
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――……だども、 おでは、お前に会いたい……。
(130) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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……ねぇ、周。 まだ答えを貰ってない。
『自由』にだなんて言うけれど それって結局は……俺達を殺すのと、何か違うのかな。
[しゅと刃を滑らせては、また新しい血を零させる。]
(131) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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……そうかい。そう、くるか、よ。
[呟き、眸を伏せる。
ぞわり――金色の鬼に植え付けられた、憎悪という名の呪いが全身を満たす。
何を憎む、零瑠を――? 違う――。
憎むべきは、零瑠にこんな仕打ちをさせる歪んだ運命]
(132) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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[とはいえやることは四日前とさほど変わんない。 僕は鞘から抜いた脇差を構えて、合図があるまで待機する。
鞘には赤い花が描かれている。 死人の花とも天上の花とも呼ばれるその花は秋に花開かせる。秋生まれの僕にはけっこう似合う……と思う]
………。
[僕は闇に紛れてしまった後でも周にーさんの姿を探してた。 今なら貼りついたまんまの意味ありげな笑い顔じゃなくて、あの頃みたいな笑い顔を見せられるって思ったから。 そうして静かに「安心して」って言ってあげるつもりだった]
(133) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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[ジャニスの言い方>>126に、思わず笑う。]
ジャニスさんって、なんか安吾と違って大人ーって感じだったですけど、印象変わりました。 でも俺、こっちの方が話しやすくて好きです。
[悪戯めいた笑みで言う。]
そうですよね。 死んだら、意味ないです。
ぎりぎりでも、生きてたら、なんとかなりますよね。
[湯飲みに残っていた白湯と共に迷いを一度飲み込み。 迷う背を押すような言葉に、精一杯頷いた。]
(134) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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[ 足掻いてその先に何も見えなくて、
ただ大切なものが手の中からすり抜けていく、そんな後悔を、
彼はずっと前から抱いていたのだろうと思う。
――わからない、と口にする理衣の裡に初めて触れた]
わたしも、……わからないわ。
どうしていいのか、わからないでいる、でも……、
いいよ、
[何が“いい”のかは言わない、
ただ、手当てを終えたばかりのその手を伸ばす。
家族としての抱擁を、冷たい温もりでも]
……理衣くんは、弱くないよ。
今でも、こんなふうに友達の幸せを祈れるんだから。
[今だけ昔の呼び名で呼んで、それから――その言葉の意味に目蓋を閉ざす]
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[抑えて居ても、周が抜け出すことが出来るように力の方向は一方に寄っていた。
無論、逃げだそうとすれば深く刃を刺せば良いし、 匕首を奪われても零瑠には爪も刃もある。]
(135) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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[心は複雑だ、
割れた色硝子のよう。
幸せを祈る、心配で死に切れない、
それと同時にサミュエルが理衣をその手で殺すという、
彼が一番辛いだろうことをも、願っているようで]
……気持ちをそのまま伝えたら、どうかしら。
サミュエルくんは、あなたに守って貰わなきゃならない弟じゃない。
友達でしょう?
[能面でない微笑みは、うまく笑えたかわからない]
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じゃあ、聞くが、――零瑠。
お前は、好きでこんな真似、……してんのか? 違う、だろ。
[新たな傷を受け、小さく呻く。>>131 ぐらり身体が揺れたとき、身体を押さえる力が 不自然に一方に偏っていることに、気付く>>135]
あの金色を、斃せば、 だから、可能性を……捨て、るな。
それでも、どうしようも……無いときは ――お前達と一緒に、死んでやるから。
[押さえ込まれた右手の指先が、無意識に『夜刀』に触れた]
(136) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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>>87
[補給基地での戦況。 入ってくる報告によると、思ったよりも善戦しているらしい。 だが、それも金色が来る前の話だったと。
金色が来れば、また、旗色は悪い。
その補給基地にて人間が施した罠はその役割をどう果たすのだろう。 それはジャニスや安吾の知るところであろう。 ともかく、サミュエルは仕事として、やはり場の諜報活動を行うが、 今回は、それだけではない。
吸血鬼の討伐を積極的に行うよう命令されている]
(137) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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何がいいの。
[問いかけた先、抱擁を得る。
背中に手は回せないけれど、軟い感触と
それでも感じる温度に目を閉じる]
祈るだけなら、いつでもどこでもできるよ。
あぁ、真弓、服が汚れる。
[そっと彼女を押し戻すと、服の上から脇腹の傷を示す。
血がにじんでいた。
サラシを手に、その血をぬぐい]
止まらないんだよね、これ。
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[>>128 視線が交わって一つ頷いた]
……呼ばれたら、教えてね。
[告げた一言はそれだけ、 その意図は理衣にもわからぬものかもしれないが、 その言葉のさす意味は一つと知れるだろう]
少し、先に行くわ。
[果たすべき主命もあった、それを先に片付けてしまおうと]
(138) 2014/02/15(Sat) 01時半頃
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[罠により四散した吸血鬼の屍を踏み行く、 ――守備部隊の首、けれど父が言いたいのは、 つまり“家族”の首を取って来い、ということだ]
――……、
[茂みの中に見える照準のわずかな反射、 夜目は正確にそれを捉えて、地を蹴り――貫く。 断末魔をあげさせぬまま、返り血だけが鮮やかに。
血の匂いはきっと魔を探す者に届くだろう>>137]
(139) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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[『夜刀』とは即ち、まつろわぬ蛇。 決して曲げることのない周の心を具現化したかたち。
そんな、もう一つの自分を掴み、零瑠が意図的に作った隙へと体重を掛け、その腕から逃れようとする]
(140) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
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[その戦力は、 そう、聖水銀を施された者の戦力は、高い。
陽動も兼ねて、山吹色の髪を現しては、その九節鞭は雑魚の吸血鬼を着実に凪いでいく。
もし、吸血鬼側にも伝達係がいるのであれば、 その報告はいくだろう。
双鞭使いが現れていると。 そう、これまでは一本だった九節鞭が二本となっている。 だが、驚くべきことではない。
そもそもそれが、正しい姿なのだから]
(141) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
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[零瑠に掴まれている周>>125の姿を見て一度息を飲む。 周には結局会うことができなかった。 どうしているかと気にしていたのだが]
…もう、歯車は壊れてるんだな。 治るとか、そういう次元でもなさそうだ。
ねぇ、真弓。サミィに会ってきたら。 多分あいつも真弓に会いたがってるよ。
[ちらりと彼女に声をかけ、そのまま白玉環を両手に切り込んでいった 補給基地の様子は偵察に訪れた時からそう変わっていないようだ。 なら、大体の罠や構図は頭に入っている]
(142) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
サミィに?伝える?……必要ないよ。
[故意に散々サミィを傷つけることをしてきた。
彼が殺してくれるなら、同時にサミィの中の「理依]も死んでくれることをただ祈る。
改めて脇腹の包帯を替えてくれないかと彼女に頼んだ*]
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>>139 [姿を見せれば、少数を殲滅し、また闇に紛れる。 夜は、サミュエルにとっては、動きやすい時間だ。 吸血鬼は闇など関係ないかもしれないが、それでも、下っ端の吸血鬼ほど、視力はそんなによくないこと、わかっている。
そして、繰り返しの中、 闇先で、火花が散り、人が呻く音が聞こえた。 それが、叫び声ではないのは、血の匂いとそういう風に仕留められていることがわかる。
だから、警戒を強め、建物の影……そう、ここは、貯水場の近くだ。速度を緩め、 おそらくは上級の吸血鬼が訪れるだろう場所佇んだ]
(143) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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[>>142 言葉にはゆるく目を伏せた。 答えは出ない、会ってどうするというのだろう。 ――ただ、その存在を知った、それだけで良かった]
……会って、どうしたらいいのかわからない。
[零した言葉には、 感情らしきものが滲んでしまった]
(144) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/02/15(Sat) 02時頃
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[『夜刀』が主に応え、その手に戻るのならば、 振り上げた刃は、零瑠の追撃の爪をはじくだろう。
もし刃が手に戻らなくても、――それでも、活路を求め、身体を投げ出し追撃を逃れようとする]
(145) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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質問に質問を重ねるのは、ずるいよ。周。
正直、こうして周を傷付けることが得策かは分からない。でも、流れる血を綺麗だと思うし……
[目を細め、緩くかぶりを振ると押し黙り。>>136 逃れるその身に何度目かの爪を突き立てた。]
………ありがと。周。
(146) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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……お父様。
俺の決断は、――…謁見の間での彼を見て、変わりました。
是非、新たな『家族』に。
サミュエルは、目を凝らせば、細い存在を段々とその目に見止める。
2014/02/15(Sat) 02時頃
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― 補給基地 ― [そして白い軍服を身に纏い、其処に立っている。 闇に紛れない白は、此処にいると言っているようなもの。
腰に大小の苦無を差して、じっと前を見据えていた。 闇の向こうに、何かが見えているように。]
は、
[息を短く吐き、走る。 人参色の髪が闇の中揺れる。]
(147) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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…………なんだ、その。 私はそんなに、怖いのか?
[>>134距離を置かれている理由は、薄々感じていたけれど 改めて言われると、肩をがっくりと落とす]
お前もそんな顔するんだな。
[歳相応の表情に笑い返す]
ああ、だから生きよう。
[皆で、とは言わなかったがこの思いは届いたはずだ。 願わくば彼も、無事であるように]
(148) 2014/02/15(Sat) 02時頃
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[「安心して」の先は、到底言えそうにないけど。
だって、周にーさん、まだ到底諦めそうにないんだもん]
――っ!
[僕は零にーさんの声が聞こえたところで足を止める。もう“始祖様”の合図があって戦場を駆け抜けてるところだった。
これは……紛れもなく、零にーさんが周にーさんを人質にしてる図。>>125]
…って言ってるけど、どうする?
[僕は脇差を構えたまま近くの守護隊員に声をかける。 返事はない……、さっき武器ごと叩っ斬ってただ葬り去った覚えはないから、単に返答に窮してるだけだろうね。 まあ、どうしようとこっちから向かってくのには変わりないんだけど**]
(149) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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[その影を見たとき、 動揺があきらかに走る。
いや、吸血鬼が細身なのはよくある話で、 ホリーだってそんな体格だ。
しかし、闇に進んでくるその気配は、なぜか、感じてしまう。 その気配。残っているはずもないのに、存在が放つ香り]
――……
[言葉は出ない。 ただ、給水場の近くまでその、存在がやってくるのを待つ。 気配を隠し・・・といってもしれは無理だろう。 もう、自分でも感じる、心臓の音。]
(150) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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― 隊舎・3日目 回想 ―
[>>377羨ましかった。そうつぶやいて少し遠くをみている上官にふと湧いた親しみ。湯気の湧くカップを両手でつかむとゆっくりと味う。 >>380多分繰り返されたのだろう台詞のように語られる注意に頷き、机の上の小瓶に手を手を伸ばす。席を立ち部屋を出るところでジャニスを扉を振り返った。]
ジャニスさん、もしかしたら…兄がキャロライナが同じようにここに来たら この瓶を渡さないでくれますか?あの兄は私が人間でいる楔なんです。
[妹の意図は知らなかっただろうけど結ばれた兄との約束、ジャニスに暗に匂わす]
おねがいします
[敬礼すると部屋を辞した]
(151) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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い…
[突き立てたはずの爪は弾かれ、零瑠は手首を抑える。>>145]
………俺は、周があの方に刃を向けるのを、止めなければならない。
だからね。決めたんだ。
[主に任されていた周の処遇を。]
(152) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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─ 夢 ─
[鏡──。 鏡を見ている。
鏡には女の顔が写っている。
長い黒髪は鏡の枠を遥かに越えて長く 山なりの眉は筆で細く描かれ すっと通った鼻梁の下に 血のように紅い唇が笑む。
濃い睫に縁取られた眸は──あおみの強い紫。
──違う。 これは──これは母の貌だ。
暗転。]
(153) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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─ 夢 ─
[毛足の長い絨毯が足音を食む。 目的の部屋は間近。
窓から見下ろす路には 帝都にはない異国の街路樹が並ぶ。
左手に紅を抱え直し 扉を叩く。
孤児院を出て其々の道を歩み始めた兄の一人、 零瑠に久しぶりの贈り物を届けるために。
すぐに扉は開き、 白髪の入り混じった胡桃色の髪の 壮年の男が微笑んで出迎えてくれる。
──けれど。 これは──この貌は。]
(154) 2014/02/15(Sat) 02時半頃
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