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─ 知らぬが仏 ─
びゃっ?!
[
……なぁ、おまい…………
[汚れきった体毛にこびり付いているのは、血と泥だけではなかった。よく憶えのある……ついさっきまで、浸りきっていたあの特有の雄のにおい。
嫌な予感に顔を顰め、傷口に触れぬよう留意しながら、下肢に手を伸ばしてみれば、そこにはやはり、蹂躙の名残があったろうか。]
そ〜か……。
何で、こんなされることなったかは知んないけど……無理矢理はいくないよな。
こんなの、気持ちくなかったろ……。
[放っておけなどと言われても、放っておけるわけがない。
大丈夫だ、何もしないと、優しく囁きかけながら、白黒の体毛を汚している血と精を、少しずつ舐め取ってやる。]
仕方ないとかそんなん、言うな。
生きてればさぁ、きっと……
[その時、少し離れたところから、通りすがりの一般モブ猫達の会話が聞こえてきた。]
「おいおい、向こうの倉庫にライオンが出たらしいぞ」
「ひ〜〜〜くわばらくわばら!」
ぅぁ〜!
おい、おまい今の聞いたか?
なんかライオン出たんだって、このままこんなトコ転がってたら、喰われてホントに死んでしまうって。
[猛獣のエサはヤダヤダと首を振り、ドナルドに鼻先を押し付ける。]
なぁ、おまいもおいらんちに来ればいいんだ。
タバサちゃんなら、きっとおまいのこと助けてくれるからさ……
……っ、あ!
タバサちゃーーーーん!
[説得の最中、まさに「噂をすれば影」だった。
ゥニャーーーーと鳴いてタバサを呼べば、猫好きの彼女は、思ったとおり、ドナルドを大事に保護してくれた。]
良かったな。
おまい、まだ生きられるぞ。
生きてたら、楽しいことも気持ちいことも、きっと沢山あるからな。
大丈夫だ、おいらが保証してやる!
[語りかけた声は、はたして届いただろうか。
そんな、ほんの半年ほど前の、あったかもしれないしなかったかもしれない、おはなし。*]
─ ある飼い猫との邂逅 ─
[死にたいと思っていたはずなのに、伸ばされた腕に縋り付いてしまったのは、何故か。その時は、ほとんど無意識で理由がわからなかったが。
あっ……さ、わるな……!
やめて……
[通りすがりの猫とはいえ、知られたくなかった。
はらはらと、右目から堪えきれなくなった涙が落ちる。]
怖い……嫌だ……
[低く鳴いて泣きながら、結局抵抗も出来ず。
けれど、優しさに触れていれば、だんだんと落ち着いてきたのか、大人しく、じっとしていた。]
…………。
[慰めは、心にまでは届かなかったが。]
[ライオンだのタバサという誰かの名前だの、どこか遠い世界のようにぼんやりと聞いていたが。
にゃっ
[人間だ。人間がいる。
暴れようとしたが、逃げ出す事もできずに、タバサに抱きかかえられた。
生きて……
…………………。
[楽しいこと、気持ちいいこと?
そんな日は来るのだろうか。
来ないように思えたが……
くたりとタバサの腕の中、動かなくなる。
疲労で、眠ってしまったのだった。*]
―あの2つ名明らかに罰ゲームなんですがそれは
……っ
[ひくり、と耳と僅かに開いた眼だけが
辛うじて反応を示した。
――ナオエ の 声。
果てて曇った思考に、毒のように染む。
14日間。
責め苦と、快楽が交互に訪れる。
飴と鞭の見本のような地獄の図。
甘い飴は、矜持と誓いを、幻によって削り取っていった]
ぁ、…… ふ
[いたわりと、かのひとによく似た声は
幻薬によってより深く、こころを侵す。]
[責め苦はいい。痛みには耐えてきた。
けれど、――こんな、心の弱いところを毒で慰撫されては。
幻を見つめる、光の失せた目は甘く濡れる。]
だ いて……、
くだ、……さ、……
[そう、やがて。
地下牢での日々に、隠密が破滅に膝を追った。
柔和にさえ見えるかの男の顔も、今、薬に浸かる密使にはどう見えるのか。
返書を抱いて、震える。
裡に埋め込まれた薬が、僅かな振動も甘い責め苦に変えたのだ。
きっと、生きて帰る――願い叶えど、眸は虚ろの、まま**]
─ 怪我が治った頃に ─
[元野良の片目猫は、タバサの家で過ごしていた。
怪我も治り、元気に跳ね回れるようになっていた。
ただ、まだあの日の恐怖だけは完全には消え去らず。]
…………。
[ある日、意を決したように、片目猫はホレーショーの所へ。]
……なあ、ホレーショー。あの時お前、言ってたな。
楽しいことも気持ちいいことも沢山あるって。
俺は……あの日以来、怖くて仕方ねえ。
[暴力と、意識が朦朧としながら無理矢理施された快楽が。]
……お前となら。優しいお前と、なら。
怖く、なくなんのかな……
[ホレーショーの優しさにつけこむような。
卑怯な真似をしている自覚はあった。
けれど、助けてほしかった。]
やな思い出……上書き、してくれねえ?
[おずおずと。ぼそぼそと。
言い終わった後、羞恥心から俯いた。**]
─ AOKNは怖くないぉ愉しいぉ ─
ぇ〜っ、だって嬉し………ぅみゃす。
[
ふ、は……ァ、っ
[一息に呑み込んだモノは、思っていた以上に熱く、背筋がゾクゾクと快感に震え、太い尾はふわりと毛を膨らませて、揺れた。]
ケイ……っ、ぁ"……
ひ ゃ……ミ"ャッ!
[突き上げられ、敏感な箇所を擦られて、快感に声が裏返る。
そこに、もっと欲しいというように、少し低い位置にあるケイの黒髪に頬摺し、誘うように腰を振り]
な……、そこ……ッ ぁ……
は……、 ふゃ、ッ……!
[息を弾ませ、嬌声を響かせた。]
[抽送繰り返される孔は捲れ、先程までの放蕩で注がれた白濁が溢れ、泡立ち、太腿を伝い流れ落ちた。
その感触に、またふるりと身を震わせて、片腕でケイの背に縋り付く。]
ケイ、ぃ……ッ、ぁ
……ね、おいら、の……ッ、触っ……て……
[黒い耳に甘く噛み付き、舐めながら、荒い呼吸音とともにねだる。
腹の間に挟まれた自身の雄は、まだ触れられもしていないのに、かたく勃ち上がり、先端を濡らしていた。]
─ 夕暮れ時の来訪猫 ─
ぅにゃ〜〜〜ふ〜〜……
[まだ暑さ残る季節。
長毛の放蕩猫は、涼を求めて木陰に寝転んでいた。
日中はひどく強かった陽射しも、影が長くなる頃には一段落し、庭木を抜けて吹いてくる風がとても心地好い。
……一月少し前に同居仲間となった白黒の猫……ドナルドの経過はとても良好なようで、最近は元気に各所を跳ねまわっている姿をよく見ていたが、ここに来ることになった経緯が経緯なだけに、まだ手は出していなかった。
フラフラ遊びに出た先で、持ち前のコミュ力により得た噂では、彼はこの辺り一帯のボスだったらしい。
そのわりに出会うことがなかったのは、活動時間がずれていたか、偶々、彼の縄張りから外れていたか。]
……派閥って怖ぃよなぁ〜……
[ひんやり気持ちのいい草の上に腹を押し付けながら、ぼやく。
ライオンの噂もあれ以来聞かなくなったし、やはり平和が一番と、ふにゃ〜〜と呑気な欠伸をした時だったか]
……ぅなす?
[木陰に、白黒の猫がやってきた。
ぃよ〜すドナルド、おまいも夕涼みに来たんか?
[くいくいと手招いて、ちょこっと場所をあけてやろうとするのだが]
ぅな〜、ん?
うん、言った言った。
[不意の問いかけに、きょとんとしつつも同意する。
けれど、続いた言葉に眉は下がる。]
……そぉか〜……。
[やはりあの時のことは、彼のトラウマとなったのだろうか。
けれど、見つけた時の状況を思い出せば、それも無理はない気がした。]
うん。
あ〜ゆ〜モンは、ヤりたい時にやりたい奴とやればいいことだから。
[だから気にするな、無理するな……と、伝えるつもりだったのだが]
……へっ?
[
ぴこんと耳を立て、草から腹を離し、片方だけになってしまったドナルドの眼をじっと見つめる。]
…………おまいさ、それ……
[大丈夫なのかと問おうとして、やめた。
かわりに、俯かれて隠れてしまった彼の瞳をもう一度覗きこもうと、身を屈めて顔を寄せる。]
やなもん消すとか……おいらには、分かんないけど。
けど、愉しいことならできるかんな……。
[恐いもんは何もない、そう告げるように、左眼のあった箇所をぺろりと舐めた**]
─ AOKNの可能性
なんでだよ、っ……ふ
[ 笑うように喉を鳴らされいなされても
つい抗議をしてしまいながら、行為の熱に息を飲む ]
っ、つ、……こ、こ……?
[ 反応のあった箇所、腰が揺れ、押し付けられる場所にあたるよう、身体を少しずらしもした。 もっとも、ホレーショーのほうが諸々熟知しているため、些細なこと、かもしれないが]
っ、ん、く……っぅ、
[ 己の息も、はずむ。
嬌声に耳をひくりと動かした。髪へ頬ずりされる位置、汗ばむ首筋に鼻先寄せた ]
っ、ふ、……も、こんな、なってるの、……ん、……
[ 既に他猫に放たれた精が滑りをよくし、粘性のある水音を響かせる。えろねこ、と乱れた息で呟いた。悪態をついていないと、もっていかれそうで]
っ、あ!ぅ、……ん
ば、っか、くすぐった……ぁ、ふ、
[耳に這う舌に、ぞくりと震えた。
ホレーショーを貫く熱も、ひく、と反応を見せた。
望みのまま、2匹の身体の間に在る立ち上がったモノに指を触れる。
絡めて、撫でさすり]
ぁ、…っん
[ 耐えるように唇を噛む。]
─ねこねこぐつぐつ─
…ん、にゅ。
ボクさまもね、なおえ…たべたいの。
[まずはこっちからもぐもぐしよう、っと自分の下のおくちに指を添えて開き、キスを求めて顔寄せながら跨るよ。]
みゃ、ぅ…
[入口に触れただけで、期待に身体が震えるのでぅ。ぴるぴる。]
―とある野良黒猫の番外編―
[その黒猫は、生粋の野良だった。
いつか誰かが歌ったような、
黒猫と謂うだけで石を投げられるような世界では無かったが、疎まれることも多い。
縄張り争いは存外激しく、
弱いものは蹂躙される。
刃向かう生意気さを嘲笑われ、抑え込まれて
暴力的な快楽をすりこまれた挙句
うち捨てられることだって―――あった。
(※野良に対するタバサちゃんの妄想です)
自分の力で生きていく。
決意した黒猫にとって、
旅するうち辿りついた場所で聞いた
強く、皆の尊敬を集める白黒のボス猫は、密かな憧れであったのだ。
狩りの腕前、身のこなしに惚れぼれとしたものだ]
[そんな彼がある日姿を消した。
たくらみに引っかかり、
果てにはニンゲンに拾われたと謂う。
ライオンの噂も同時に聞いたが、
こちらは見つけることが出来なかった。
(※知らぬがほとけである)]
(……一体どこに?)
[彷徨ううち、あるニンゲンの家で、
偶然にも白黒の猫の姿を見つけた。
黒猫は眼を瞠る。
(どうして、こんなところで、牙を抜かれたみたいに――)
事情を知らないまま、
黒猫は元ボス猫につっかかっていく形で
この場所に居つくようになったのだ**]
(ってタバサちゃんが書いてた)
(傷が癒えてホレーショーとドナルドのうわがきが済んでしばらくしてから感よねって謂ってた。)
[箱入り息子の皇子様は、外の世界を知らない。
あたたかな屋敷の中から眺めるのは、木々越しの遠い空。
其処を飛び渡る黒い影への憧れは、いつしか恋心に変わっていた…
とかそんな!そんな!
身分違いの禁断の恋とか素敵よね!!ってタバサちゃんが(略]
―
――あ?なんだよ。
[黒い影は身軽に鳥を狩る。
窓越し見る何者かに流し眼を向けた。
王子設定もタバサちゃん好きだな…!!!]
―オフレコ部屋(うら)―
ひ、ぅ……ん、 んっ、くっそ、……
[マイクの振動とまたたびの酔いと、
あまりに激しいホレーショーとカルの交わりを見てそんな気分になったなんて。奥にビブラートを奏でるマイクを徐々に、押し込んで]
――っ、…っ ぁ ん
[壁に爪を立てて、息を吐く。
誰かに頼むなんて、
はずかしすぎる。できない。
だからひとりで。する。はやく、済ませてしまわないと――**]
― イメチェンに挑戦しよう ―
[タバサちゃんは考えていた。
うすうす気付いていて、見ないふりをしていた問題。
なんか最近、夢の中に出て来るカルヴィンたんが、変な関西弁でいかがわしい氷像の前でバイブ握って歌ってる。
「なんなのかしら…もうショタキャラ無理っていう心の声なのかな…」
「まあ設定考えるだけはタダだし…?思いがけず燃えるかもしれないし」
こうして、タバサメモには妄想ネタが増えていき…]
急いで 大きくなったんだ
もう走れるんだよ
[星を宿したブラウンの瞳が煌めく。
壁に片手を当てて、腕の間に閉じ込めたひとを見上げた。
少し伸びた背。 もう、首にぶら下がったりしなくても]
まだ貴方には
釣り合わないかもしれないけど
[艶やかな長毛を梳くように撫ぜて、細い指で絡めた。
く、と緩く引く。下を向いて、と]
ね ヴェス
約束。 また遊んで、くれる?
[踵を上げる。もう、抱き上げてもらわなくても、
背伸びをすれば 唇が届く。
時を止めていた幼子は、今は少年と青年の狭間にある**]
[タバサメモの最後のページには、
「※チン毛はえかけがゴールデンタイム!!」
と殴り書きされている]
―とあるごろつきの囲われ猫―
君は少し勘違いしてるみたいだねえ
[ゆるり、尻尾を揺らしながら銀猫はいつも通りの穏やかさでお山の大将に微笑んだ。
辺りには剣呑な雰囲気が漂っているが、なに、大したことでない。
いつもの逢い引き中、お前の家にいる元ボス猫のトドメを刺す手引きをしろと言われただけだ。
銀猫がいればあっさり殺せるとでも思っていたのだろう、虎猫の顔が怪訝そうになる。
恐れる気配さえなく、銀猫は小首を傾いで]
俺は、君の手下のつもりも、仲間のつもりもないよ。指示される謂れはない。
ふふ、それを勘違いしちゃあダメだよ。
[笑い、マタタビ酒を手渡すのはいつもの媚を売る態度だというのに。口にするのは、ハッキリとした拒絶の言葉。
それをようよう理解したのか、怪訝な顔は途端に憤怒に歪み。荒々しく酒を煽った後、虎猫は銀猫の長い髪を掴んだ。
暴力で従わせようというのか。つくづく馬鹿な雄だ]
やあ、やめてくれよ痛いじゃないか。こんなんじゃあいよいよ君との関係はおしまいかなあ。
[コロコロと鈴を鳴らすような笑い声をたてたとき、先程の酒に入れた睡眠薬の包みが、銀猫の手の中からわざとらしく滑り落ちた]
君のケツマンコ犯したいヤツって、どれくらいいるか知ってるかい?
[縛られ、猿轡を噛ませられた虎猫におっとりと話しかける。
目隠しをされた目元をさらりと撫でれば、呻き声が大きくなった。
クスクスと笑い声をたて、頭を撫でてあげる]
君はたちの悪い子供ばっかり集めてるから、ね。
君が思うよりは沢山いると思うよ。
[路地に転がされた彼の下肢は剥かれ、ローションに濡れた孔が晒されている。
鼻唄を歌いながら、八百屋からとってきた山芋を手にして]
助けてもらえるといいね?
[ぐちゃぐちゃに慣らしてあげた孔へ、イボのついたそれを押し込んだ。
堪えられない痒みが孔を犯すのを暫く眺めた後、ゆるんと尻尾を揺らして。
うえーいとか言いながら、一枚記念撮影してあげた]
ケイじゃないか。
[ご機嫌で家に帰る途中。左右の瞳の色の違う黒猫に鉢合わせ、馴れ馴れしく声をかける。
彼のことは、ギャング気取りの子供たちが生意気だと彼をレイプした現場に居合わせたことがあり、見知った顔だった。
クスクスと笑う声は、さぞや耳障りだろう]
誰か探してるのかい?迷子みたいな顔をしてる。
[にゃおんとすり寄るが、恐らく避けられた。
それにも気分を害した様子なく、さも可笑しげな顔をして]
……ああ。
ひょっとして、ドナルドのことを探してるのかな?
会わない方がいいと思うけどねえ。
[意味深な言葉をひとつ口にしてから、悪戯に逃げ出した。
家に向かって一直線。彼が後を追うなら、牙を抜かれたボス猫を見つけることが出来るだろう。
着いてくるかどうかは、彼次第*]
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