73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/12/25(Sun) 21時頃
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薔薇のせい、ね。でも、ね…
[そっと耳元に唇をよせて囁く]
それは君達が望んでいたことなんじゃ、ないの? 香りは、きっとその手助けだけ。 コントロールできないのも、何もかも。 自覚していなかっただけだから。
確かに、薔薇のせいといえば、そうかもしれないけどね。
[まるで夢の囁きと感じさせるように、むせ返るような薔薇の香りがまたそこに漂う]
大好きなセレスト。僕は君のためならなんでもしてあげるよ。 君だけじゃない。他の、子たちにもね。
(189) 2011/12/25(Sun) 21時頃
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……エリー? …………誰。
[違和感は確信へ。だらりとおろしていた手を胸の前に。]
二重人格ごっこなら怖いからやめようよ。普段そんな話し、方、しないよ……ね……?
[けれどもそれは遅かったのか。頭をふわふわとさせる、薔薇の香り。]
やめてよ、エリー。 ……俺のこと、好きって言う人はきらい。 だって、こわいんだ。ずっといっしょは、むりなのに。
[子供のようにイヤイヤと、大好きという言葉に頭を振った。]
(190) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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― 談話室 ―
……火。 消えてます、よ。 寒く、ないんです、か?
[自分は寒いと言わんばかり、 燻る炭の残る暖炉に新たな薪を。 種火を放れば再びぱちぱちと音をたて 赤々とした炎が姿を現すだろう]
(191) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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セレストは、薔薇の香りに噎せたように咳き込んで。
2011/12/25(Sun) 21時半頃
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[薬を塗り終えたのに、手は離せない。 じぃ、と見つめたまま。]
もう?
[血が滲む唇にも、手を伸ばそうとして。 舐めた方が早いことに気づく。 どうしてそんな事を思ったのか解らないが、唇の赤に誘われるままに顔を寄せる。
指が絡んで、爪が立てられる。痛い、けれど。]
(192) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2011/12/25(Sun) 21時半頃
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…さぁ…。僕が誰だか、関係なくない? わからなくても、君は僕にも好きといってくれるんでしょう?可愛いセレスト。
あぁ、嫌いだなんていわないで。 この子はとても君を好いているんだから。 嫌いなんていったら、かわいそうだよ?
[にこり。それは艶を帯びた笑み]
この子は君にずっと「好き」といっていたのに 通じてもいなかったんだね。 …本当に、酷い子…。でも、本当に、君達は可愛いね。
(193) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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薔薇ってお節介だよねー……。
[ぼそっと小さく呟きを落とした。
そのまま無意識に知らぬふりが出来ていれば、
恋心を自覚して直ぐに失恋なんてしなくて済んだのに
……とは、逆恨みだろうか。]
んー、でもモリス、ほんとに何する気?
[痛んだ心を誤魔化す為に、先程から何か画策してるらしい彼に問いかけてみる。]
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薔薇のとげは、まだ満足していない。 君達は、まだまだ薔薇の香りからは逃げられない。
…勘違いは、しないでね。 僕は君達を殺そうとか、そんなことは考えてない。 ただ……君達の、その想いがほしいだけ。
可愛い子達。僕は君達の幸せこそ、祈ってるよ。
[薔薇の香りは記憶を奪う。 薔薇の言葉だけを彼の記憶に残すように。 語ったのはエアリスという記憶は、綺麗に拭い去るように。
薔薇の香りが薄まった頃、意識を失ったエリアスが、セレストのそばに転がっていただけ]
(194) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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エリアスは、セレストにはそれでも触れずに。
2011/12/25(Sun) 21時半頃
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―現在、食堂―
[冷えた食事を温め、ようやく夕飯を口にした。 もし自分で終わりなら、全て片付けてしまおうか。
食後の紅茶を飲みながら、思い出すのは医務室でのこと。 私は――――――――――…]
(195) 2011/12/25(Sun) 21時半頃
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ノックスは、セレストは、そう言えばどうしてるかな?と、不意に思ったのは、薔薇の香りのせいだろうか。
2011/12/25(Sun) 21時半頃
なぁに、ちょっと悪戯するだけって言ったじゃないスか。
[何をするかという問いにはそれだけ、答えて。]
まぁ、何か、見ててイライラすっから、ちょっと、ね。
[そして、しばらく沈黙が続き]
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オレを見てる、みたいで、ね。
(196) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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ふぅん。ま、別に好きにしたら?
僕には関係ないけど。
君を見てるみたい?そんな面白いものが見れるなら、
この子にはいわないでおこうね。
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やだ、……エリー、かえして……!
[本当に珍しく、感情を露わにして駄々をこねる。目の前の薔薇の腕を掴み、揺さぶる力は、けれどだんだんと抜けていって。]
いやだ、薔薇、なんかに……。
[目蓋はどんどん重くなり、夢うつつの境は曖昧に。ふっと意識が途切れれば、もう今の"エリアス"のことは思い出せない。]
(197) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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― 廊下→談話室 ― [息の残像が残る廊下で窓を見た。 窓の外は雪こそ止んだが暗い。 随分いろいろあったような気がするが、一晩の出来事。 きっと、夜明け前だろう。 そんなことを考えながら寒さに腕をさする。 ただ、夜明け前では?と思っていたため 普段なら消して近づかない談話室に近づいた。 それは戸から聞こえる爆ぜる音、火の気配に 消し忘れの小火とか勘弁して。と 思いながら、そっと戸を開く。
……人の姿があることに ぽかんと、なるのはその数秒後]
(198) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[逃げるように後にした音楽室。 背後で、ポォンっと悲しげにピアノの音がした。 それは、下級生が鳴らした音だったけれど、 ノックスは、その音を鳴らしたのはベネットだと思いこむ。
あんな音をさせるほど、きっと迷惑だったのだと。]
もぉ、どうするんだよー……。 これじゃあ、部屋に戻れないじゃないか。
[トボトボとあてもなく彷徨いながら、途方に暮れた言葉を落とす。 きっと無意識に気がつかぬ振りをしていたのは、 こうなる可能性を見ていたから。 薔薇は、まったくもってお節介だと、裡でぼやく。]
はぁぁ、失恋してもお腹は減るんだよなぁ。
[なんだか時間の流れもよく判らない。 夕食を取ってから、随分時間がたったように感じられるのは、 走り回った所為だろうか。]
(199) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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ノックスは、とぼとぼと、鳴るお腹をさすりつつ食堂へ向かっている。
2011/12/25(Sun) 22時頃
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[声をかけられた。 振り向くとそこにはアーリングが居る。 ふん。再び窓の外に向き直った]
アーリングか。当然寒いさ。 けど暖炉の世話のやり方なんか知らない。 俺のような人間のすることじゃない。
[だから助かる。感謝の言葉はいちいち出さないのがスマートだ。窓の外からは中庭が見える。足音がたくさんついているのも見えた。こんな時期に雪の積もった中庭に何の用だ?]
見ろ、アーリング。 中庭で何かやっていたみたいだな。 何かやってたのか……。お前は知らない? 今、ここはすごく薔薇の匂いがすると思わないか? 香水の瓶か何かを割った奴がいると見てるんだ。 原因を探してみようかと思ってるんだが。 何か知らないか?
[冷たい窓枠にもたれかかって、アーリングに向かって腕を組んだ]
(200) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[兄の腕に抱かれて眠りに落ちた身体は、 その指に、唇に、微かな呼吸で応える。 刻まれる花弁のように紅いお揃いの痕は、色白の肌に鮮やかに咲いた。]
(201) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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ーーー…、
[すぐそばに、唇がある。
頭の中が、崩れて壊れていきそうで。
抗わなければいけないのは解っている。 今このまま、この空気に流されたら きっと未来の自分は後悔する]
…ごめん
[口にしたのは、謝罪の言葉。 唇を重ねたのは自分から。
でも、もうこれ以上、抗えない]
(202) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[兄が去り、一人残された部屋。 けれど、そこにいるのは独りではなかった。 眠る少年を夢の中へと誘うのは、氷雪舞い散る冬の精。 閉じた瞼に隠れた瞳は、冷えた氷の澄んだ青。 冬の川に落ちて死にかけた日に、 偶然居合わせた年上の少年に救われた日に、 その瞳にかけられた魔法は、呪いなのか祝福なのか。]
(203) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[そっと耳元に囁かれるのは、季節外れに狂い咲く薔薇の精へと抱く懸念。 このままではみんな、薔薇の棘の呪いに囚われてしまうと。 揃いの痕を刻んでいった兄は、今はまだ呪われずにいるけれど、それもいつまで持つかはわからない。 兄の苦悩も葛藤も知らぬ。 ただ知ってしまったのは、それが薔薇の精に唆された一時の気の迷いでは無いのだということ。 兄の身に捺された烙印は、罪の証か、それとも…]
(204) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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うーん?よく分からないけど。
愉しいことなら、応援するよ?
俺が、手伝った方がいいことがあったら教えてねー。
[返ってきた答えに、首を傾げながらも
失恋の痛手もあるからか、よく考えずにそんな風に返した。]
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[ルームメイトが戻ってくる気配に、冬の精の気配は淡い冷気を残して散る。 淡い眠りの中にいる少年は、小さな囁きに答えを返さない。 本心は本人にすらきっとわからない。 追いかけて追い越したい思いは、胸の中のかなりの面積を占めていたのだろうけど。
そっと触れるだけの唇に、僅かに睫毛が揺れた。]
(205) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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……あれ。
[香りが薄れれば夢から覚めたように、ぱちりと瞬く。なにか嫌な焦燥感だけが残っているけれど思い出せずに。そもそもなんで自分はこんなところで寝ていたのか。混乱した思考は倒れたエリアスの姿を見て一気に吹き飛ぶ。]
エリー!? なんでこんなところで寝てるのさ!?
[慌てて額に触れ、息の早さを確かめて。不安になって声をかける。]
エリー、起きて、エリー!!
(206) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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…「なんかに」っていわれた…
[散々「殺す気はない」といっているのに、
何故にこうも悪者扱いされるんだろう]
ひどいなぁ。元々、君達が素直じゃないのがいけないんじゃないか。
[なんかぷりぷりしていた]
フィリップは、聞こえたロバ何とかの発想に翠を瞬かせる。
2011/12/25(Sun) 22時頃
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…腹減った、なぁ……。
[カルヴィンの出て行って、一人の部屋に響いた独白は、 あまりに色気のない呑気なもの。
中庭に出ていったあとの記憶は曖昧で、まるで夢だったように思えるけれど。 ふと気づくのは肌に残るひとひらの熱。 そこに残る僅かな痛みとやわらかな感触を、小さな吐息を零してそっと手で押さえた。]
(207) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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ん……
[耳元で大きな声を出されて、眼が覚めない訳もなく]
セレス…?どしたの…って…あれ? 俺…寝相、悪かったのかな…
[床まで転がったのかな?流石にそこまで粗相はしないはずなのに]
(208) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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サイラスは、モリスはそういえば、大丈夫なのかなぁ…?
2011/12/25(Sun) 22時頃
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ごめん、心配かけたね。気をつける。 もうちゃんと自己管理できるようにもならないとね。
[いつぞや、彼が「看護婦じゃない>>0:36」という言葉を思い出したが故に。 通じない思いは、別れをまず、頭に置かせるようにすら、なってきていたことは、まだ無意識に]
(209) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[ふわ、と小さくあくびを噛み殺して、食堂にご飯をねだりに行こう。 部屋の中は暖かかったけど、廊下はやっぱり寒くて、 寮母さんに残りものでいいからなんか暖かいものでも作ってもらおうと思った。
甘い花の香は消えない。そのたびにモヤモヤといろんな雑念が浮かんで困る。 好きだよと言って口づけをくれる人影が、いろんな人の姿に次々変わって…]
(210) 2011/12/25(Sun) 22時頃
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[唇が合わさる。瞳を閉じた。 血の味が広がる。口付けはとても甘く感じた。 だから、そっと舌を伸ばして舐める。]
……あまい。
[指は絡んだままで、部屋には二人きりで、ぼそりと零した声は思いのほか大きくて。 色々と考えていたことを、全て投げ捨てて貪るように噛み付くように、二度目の口付けは自分から乱暴に奪った。]
(211) 2011/12/25(Sun) 22時半頃
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寝相って……。 倒れたわけじゃない、んだよね? 無事、だよね?
[記憶はあちこち消されても、不安は根強く残っている。繰り返しの問いかけはいつもよりしつこく。]
……そうだよ、エリーが倒れたら、俺、嫌だもの。
[純粋な心配の思いで言葉を紡いだ。]
(212) 2011/12/25(Sun) 22時半頃
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