3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[渇く……]
[だけど、言わず、息使いのみ……。]
はぁ……探さなくては……
ケイトを。
[そしたら、苦しくはない……はずと。]
……、 何処にいる。
……――お前に気をつけろと
――謂われた。
[知った声。確信を持って、問う。]
―― ケイト を?
[ 見つけ られたら。]
まさか。
[出てきた名前。
哂い声。]
―― 本当 に ……?
気をつけろ か。
まちがいじゃ ない。
いらない……。
[なぜか、その渇きがなくなれば、
別のものにもなるような気がしてきていて……。]
今は3階だ。
[傍にいる人もみて]
アンタも、俺には、気をつけろ。
…… 鬼は、 俺たち。
[黒い染み。ぼやけているけれど
確かに薄紫を侵す黒。]
……ケイト、を 見つけて?…嗚呼…
[鬼は、――鬼、なのに?]
[会話に眼を眇める。]
……注意しろッて、どう言う こと?
何 え。鬼って、ばれてんの?
――…
……なら俺にも気をつけるんだな。
……もう、 血、… を 飲んで、しまった。
[これは、意志の脆弱さの差か。]
…… 忠告は、ありがたく受け取るさ。
鬼
でも
ケイトをみつければ
[甘いことを思う。]
飲んだ………
ああ ああ ああ
[渇く]
[渇く]
ノマセ…………
あああああああああ
[ くろ は まどろむような微笑 を ]
はやく みつけ て ね
っ、…しまっ…
[失言だった。]
――おい、…正気を保て。
……――…、だめだ。
[――自分は、堪えられずに啜ったというのに?]
[息遣いは荒い]
[帽子の向こうの目は血走っているか。]
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
用務員 バーナバスは、グロリアをしばらく凝視してから、息を飲み……。
2010/02/27(Sat) 23時半頃
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ケイトが、中にいなくなったんなら……。
生徒たちを………。
[そして、自分の渇きに向き合おうと……グロリアに出て行くように促す。]
(563) 2010/02/28(Sun) 00時頃
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[狼狽したのは、こちらの様子も兼ねて。]
―― ……ッ。
[ 何 を。 ]
[ いまさら。 ]
[ これから ―― を ―― するのに。 ]
……おい!
[ 鬼は、
捕まえる ものだ
けれど、 その、悲鳴は。]
……耐えられないなら、言って下さい、って。
さっきもいったじゃないですか。
[その声は甘くまどろむようなものではなくて]
――こわいんですね。
ならいいです、何かが変わったら、私のせいにしてくだされば。
僕は …… ――
[みつけて。
帰して貰えるなんて。
おくって。
帰して貰えるなんて。]
消されたくない。
[帰りたい。
そんな、望みは抱かない。]
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>>561
[いい、という言葉には帽子の奥の目が瞬いた。]
みえない ところ?
(568) 2010/02/28(Sun) 00時頃
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鬼はつかまえる……
こわい………
消されたくない……
[どれも、本当で…]
はは はは はは
……僕はそれだけさ。
[呟きのように言って。
苦しんでいる相手に意識を向ける。]
あんたは 違うんだな。
……――。
[帰れない。
帰りたくない。
帰りたくないから、此処にいたのに。
何処へ、行けばいい。]
……わからない
[消されたくない。
それは、本当なの、だろう、けれど。]
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>>573
――……ッ
[グロリアの出す腕の白さに釘付けになる…。 その白さ、そして、見える血管の青さ。
そこまで見てしまうと、 頭はもう、その衝動を満たすことだけを…。
でも、理性で相手の顔は見た。]
(575) 2010/02/28(Sun) 00時頃
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[感じる3つの揺らぎに、闇の中まどろんでいる。
希望も絶望もどちらも持ってはいなかった]
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>>581 [本当は、なぜ、許可が得られたのかとか、知るべきだったのだと思う。 だけど、その頷きに気づけば、その身を引き寄せて、示された腕に吸い付いた。
柔らかな、そして、甘い女の匂い。 そこに寄せる唇…だけど、ざらりとした無精ひげも一緒に滑った。 舌先は肌の食い破るところを探して這う……。
すぐに、はぁはぁと興奮した息遣いになった。
そして、あとは骨を手に入れた犬のように、それを眺め、
そして、歯をたてる。]
(586) 2010/02/28(Sun) 00時半頃
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>>594 [肌が破れ、こぷりと顔を出す赤い玉を舐めていく。 一度味わってしまえば、あとは遠慮なくこくりと喉を鳴らした。
やがて、また舌を這わせて顔をあげる。
潤む眸を見つけると、その頭を抱き寄せた。]
――……す、すいやせん
[それは落ち着いたというよりも、上ずった声。]
(601) 2010/02/28(Sun) 00時半頃
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>>612
あ、はい………
[腕に押し当てられるハンカチ…その清らかさが、その人の高貴さを表現している。 しかも、対照的に下品に口を袖で拭ってしまった。
しかし、その、事実が、自分の中のまた違う欲望もつつくのだけれども……。]
――……ッ
[そして、改めて、その腕の白さ、顔の白さ、乱れた金髪、長く伏せられる睫…… その存在自体の眩しさに目を細めた。
まるで、物語の中の囚われた姫のように見えたのは、この年にしては恥ずかしいことだったけれども……。]
貴女は……綺麗だ。
[ふと、漏らす……。]
(623) 2010/02/28(Sun) 01時頃
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>>633 ――……先生?
[そして、その人の身体が魂が抜けたかのように落ちそうになるのを、そのまま抱きとめた。
謝罪は何に向けてだったのか。 そして、落ちる意識は、やはり血を抜いたせいだったのか。 いずれにせよ、放っておけるわけはなく、その身体を抱き上げる。]
すいやせん……。
[衝動はしばし収まる。だけど、 意識を失った身体を顔、ぎゅっと一旦身を寄せて、……その唇に口付けを……しようとして、触れる直前で、止めた。]
――……
[穢してしまった。と思った。 その腕のハンカチが含む赤に。
また心の中で謝罪した。]
(642) 2010/02/28(Sun) 01時半頃
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