3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[――…
ケイト。
ケイト。
――それは誰の 名前だったか]
――…、 …?
[思考を途切れさせる、誰かの声。]
―保健室を出て直ぐ―
[ごぼごぼと水の中で何かが暴れるような音。
常とは違い届くのはその音だけ。
問いかけられてもしばらくはその音以外何も聞こえないだろう。]
――ケイト。
……ケイト。
――鬼も
…ケイトを探す?
――何処に居る?
ふざけてる
―――ふざけてる
鬼は、 鬼を、
――鬼。
――っち、 ……
…鬼を選んだんなら
鬼に協力すればいいものを…!
[ケイト。――忌々しげに呟いた。]
[苛立つ
迷う
鬼になりきれない鬼
鬼の中にひとり
人の中にひとり
――異質存在。]
( クスクスクスクス )
( クスクスクスクス )
……死体
死体、 死体
…死体
……死体だらけだ
――学校はずっと、…こう、だったのか…?
( クスクスクスクス )
( クスクスクスクス )
……っ…!!
[びくり、と笑い声に反応する。]
――居るのか、… …“そこ”に
[集中する余裕が戻ったのはノートにあった伝言をみてから。
慌てて無事を伝えようと]
ラルフ、メアリー見つかったよ!
家庭科室の前に居た。
……でも今度はキャロとはぐれちゃって。
グラウンドの様子がおかしいんだ、変な所に飛ぶかもしれない。
そっちに向かってたら気を付けて。
[けれど届いたのは彼らが向かったしばらく後になる]
―回想、―
まぁ、相手の思う壺だよねぇ。
[相手と同じように笑いながら言って。]
うん、一緒だから安心していい。
[詳細を聞かずにいる。
人に言えない事は一つや二つ、誰にだってあるものだから。]
だぁね。
[恐らく姿を現したときに小さく肩をすくめるのが見えただろう。
そして、メアリー達と共にグラウンドへ向かう時に、
何度も名を呼んで。
呼んでいる途中で、同じように落とし穴に落ちるが、
それは相手にも聞こえたかどうか。]
どこだ?廊下だ。
いや、やっぱり、くるな。
喉?
渇いたの か。
血なら、あるらしいがな
[苦笑]
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