95 File.2:Do you Love me?
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[オスカーの相貌を彩る冷たさに 驚いたように涅色の眸がまるく大きくなる]
ありがとう、オスカー。 でも――…、私も あなたがいなくなるなんて、考えたくないの。
[先の言葉のみ残して動くオスカーを見詰めぽつと紡ぐ。 左手を、左の胸へと一度そわせ目を伏せた。 あたたかさを感じるのはオスカーの言葉が嬉しかったから。 けれどこの傷では長くはないとも何処かで感じていたから あたたかくも痛む胸に、柳眉を寄せ浅く息を吐き出す]
(175) 2012/07/02(Mon) 21時頃
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[一度、顔をあげ仰ぐ姿勢]
――… 先生、みえていますか ?
[声は届かなかったはずだけれど それでも見えていると願うように言葉を紡ぐ]
(176) 2012/07/02(Mon) 21時頃
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…ッチ、
[ワンダの体が宙に浮くのを見た。 その懐に入ったピエールの体が彼女の体で消えたから、 加勢に入り辛く、近くまで駆けてたたらを踏む]
…――、彼は、何か――!
[余りにきれいに浮いたワンダの体。 そうそう簡単に人の身体を投げ飛ばせるとも思えず、 ピエールが何らか武術を心得ているのだと、手に汗握った]
(177) 2012/07/02(Mon) 21時頃
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[ピエールの興味はワンダへと向いたよう。 書庫の中、ゆると歩み 扉から少し離れた位置まで来れば、歩みを止める]
――…ごめんね、オスカー。 ごめんね、レティーシャ。
[小さく小さく謝罪の言葉を口にして 鞄の中から、ワンダに貰ったクッキーの半分を取り出した。 ぱく、と口に含み、それから鈴蘭の花を手に取る。 チョコチップクッキーの味で鈴蘭の味を誤魔化す為であったが 鈴蘭を口に含み咀嚼すれば草特有の苦味が甘さに混じりゆく]
(178) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[ 毒性の強い鈴蘭を一株、嚥下し胃へと流し込む ]
(179) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[ワンピースの襟首から鋏もつ手を中に入れて きつく巻いた包帯をちょきちょきと切れば はらりと赤と白の二色になった其れが足元に落ちた。
テープで止めたガーゼを引き剥がせば 皮膚が引き攣りまた傷口は開いて
命の源である赤が、とめどなく其処から流れ出す]
(180) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[ワンダとピエールを睨むように見る視界の端 アイリスがごそごそと動くのを捉え、顔を向ける。 彼女が花を喰った所は見えなかったが、 自身の襟首から鋏を入れて居るのを見て、目を見開いた]
…アイリス、一体何をしているんですか!
[彼女の傍へと駆け寄る。 ギリ、と引き絞る眉は、困惑の表情を作る]
包帯がキツくて苦しいのですか?
(181) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[青のガラス玉、一つを左手に握り締めるは 自ら死を選ぶというその行為が怖かったから。 限りなく体力の落ちた娘はオスカーの為に出来る事が たったこれだけしかなくて――]
嫌、って言ってくれたのに。 私、オスカーが嫌がる事をしてる。
[嫌がる事をしたのだから嫌われるだろうか。 嫌いになって、彼女が哀しまなければいい、と思う]
(182) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[オスカーの事を考えていたら いつの間にか傍らに彼女の姿があり泣きそうに歪む相貌]
――…うん。 苦しいから、はずすの。
[じわり、毒が効いてきたのか吐き気と眩暈を感じる。 微か俯き、手の甲で口を押さえるは 鈴蘭を吐き出してしまわぬため]
(183) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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オスカー
私、ね、……あなたに、声、かけて貰えて、嬉しかった。 味方に、なって、くれる、って。 一人に、しない、 て、……とても、嬉しかった、の。
[いつか途切れる命ならオスカーの為に有効に使いたい。 エゴ以外のなにものでもないけれど それでも、娘は他の道を選べなかった]
ありがとう、オスカー。 もっと、早くに、あなた、と、出会いたかっ、た。
[薄く儚い笑みをむければ、ふらり、よろめく身体]
(184) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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[浮いた身体の方向は前の方に投げ飛ばされた。 ラルフの視界にはいきなりワンダの背中が見えたかもしれない。]
[だから――――
―――― まだ、何も気付けない侭 ]
(185) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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…気分が悪いのですか? 少し今は、耐えられますか。
[ピエールがアイリスの方へと来たら。 今外から他の3人が襲ってきたら。 状況を理解しないオスカーは、ただ焦りを浮かべ 彼女の前へと立ち、辺りへの警戒を強める]
(186) 2012/07/02(Mon) 21時半頃
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アイリスは、足元に広がる血溜に引き込まれるように体勢を崩した。
2012/07/02(Mon) 21時半頃
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…っちょ、アイリス…!
[彼女の体がゆらりと揺らめく。 手を伸ばして抱きとめると、ひどく、軽かった]
(187) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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オスカーは、アイリスに話の続きを促した。
2012/07/02(Mon) 22時頃
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[それはとても、フシギな感覚だった]
[自分でイメージしていた動きの数倍上を行く動きだった。きっと――彼の予測に足るほどに、ワンダ自身の動きもまた、理想的だったから>>174]
――セィヤッ!!!!!!
[投げる。無論、投げる方向は、今まさにこちらに向かっていた、ラルフの方向――>>185]
(188) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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ピエールは、オスカーに話の続きを促した。
2012/07/02(Mon) 22時頃
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[薄れゆく意識の中、冷たい感触を予感していたのに 伝うのはあたたかく優しい腕の感触]
――… ん。
[くぐもる声を漏らし薄っすらと目を開けば オスカーの顔が近くあるを感じるから]
オスカー
[淡く弧を描く双眸が彼女だけを映し名を呼んだ]
(189) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2012/07/02(Mon) 22時頃
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[投げ飛ばした体勢から復帰して――笑いを漏らした]
ははっ はははははッッッ!!!!!! スゴイよ先生、どこかで見てるのかな! ほら、僕こんなに上手くできてる!!
[やや狂気染みた笑い声は、上手くやれた事への歓喜か]
けど、これだけで終わっちゃいけないよね――。
[間断なく追撃を行おうとした。だから――]
(190) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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はい、ここにいます。 大丈夫、ですか…ッ?!
[ピエールの気合の入った声が背で聞こえた。 が、アイリスの様子に、ワンダとラルフに任せるしかない、と思い 涅色に映る自分を覗きこむかのように、じっと見詰めた。 ふと、先程あった彼女の耳元の花が無い事にだけは、気づく]
(191) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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[その 異変には 気づけない という (過ち)>>179 >>180]
(192) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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―西側部屋―
[神経だけでも疲労すれば空腹になる。 下の方が錆付いているロッカーにもたれかかって、携帯食料を口にしていた。 今までは水ですら飲む気になれなかったのに、今は喉を通る。 状況に、慣れてきているのだろうかと思った。]
(193) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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[>>188 殴りも空ぶれば後は投げられるだけの大き目の身体。 ラルフにやや上からぶつかる形になるだろう。
背中からぶつかるのなら、と解れば なぜかそんなに 心配はしなかった。]
……っ、てぇ……。
[ラルフをやや下敷きにする形で身を起こす。 >>190笑い声が心底ムカついて、舌打ちをひとつ。]
ざけんじゃねーよ!! おいッ、てめーらも見てねーで加勢しやがれあほが!!!
[視界から外れたオスカーとアイリスに罵声を飛ばしながら ぐ、と拳に力を込めて追撃に、反撃の体勢をすぐに取る。]
(194) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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魚屋 ワンダは、メモを貼った。
2012/07/02(Mon) 22時頃
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――…もう少しだけ、傍に居てくれる ?
[頼りない声音でオスカーに願う。 大丈夫、とは紡げずに曖昧な笑みを薄く刷き]
食料、と、水、残ってるから それ、オスカーに、使って欲しい。
[傍らに落ちた鞄へと目を向けようとするけれど顔を動かす力も残らぬか 徐々に弱く聞こえづらくなる声音]
(195) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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ワンダすみません、すぐに行きますが、 暫く耐えて下さい!
[ワンダの罵声に、鋭く声だけを返す。 視線を投げないのは、一応2人を信用しているから]
(196) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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―西側部屋―
ふぅ……、話の前に一息つこうか。
[壁に寄りかかりながら球形の提案をする。 実際は休憩というより、後回しにしたかったから。 これからする話を]
不思議と、空腹感はないなぁ。 なんでだろ??
[食事を始めるポーチュをみながら呟いた]
(197) 2012/07/02(Mon) 22時頃
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…もう少し、って、アイリス、 何が…――ッ
[食糧と水、という言葉に目を見開く。 彼女の声が、届かなくなるほど小さくなっていく。
そして――察する]
アイリス!!!! あなたは、まさか、自分で……ッ?!
[抱きとめる手に、ぐ、と力が入った]
(198) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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[一緒に過ごした時間は長くはなかったけれど 交わしたものは少なくは無かったように思う]
一人にしない、って、言ったのに ごめんね、オスカー
[途切れそうになる、呼吸。 脈は次第に弱くなり、乱れて、途切れて]
傍に居てくれて、ありが、と ……
[オスカーが事態を察すれば涙浮かべた涅色が 困ったように揺れて、頷くように一度瞬いた。 ごめんね、と紡ごうとしたくちびるは音を奏でず]
(199) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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子守り パティは、メモを貼った。
2012/07/02(Mon) 22時半頃
パティは、ワンダに話の続きを促した。
2012/07/02(Mon) 22時半頃
パティは、ラルフに話の続きを促した。
2012/07/02(Mon) 22時半頃
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アイリス! アイリス……ッ!!!
[グラグラと彼女の身を揺する]
…――どう、いう…… あなたがいないと、オスカーは勝ち残れない。 そう、言ったじゃないですか。 あなたはオスカーと共に居てくれると、 言ったじゃないですか。
――――、そんな、それでは、もうオスカーは、
[勝ち残る事が難しい。 そんな言葉を零そうとしたのに、違う言葉が落ちる]
(200) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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[そして気づく。ワンダの拳は空を切ったが、そこから伸びていた手錠は避け切れていなかったらしい。目の少し上に、痛みを感じている]
ふざけて? ふざけてなんか無いよ。 この授業を行うときは、真剣にしないといけないんだ。 『でないと死ぬこともある』って先生も言ってたし。 死ぬって何なのかよくわからなかったけど。
簡単に僕を殺せると思っていた君達も、ふざけていたわけじゃないんだろう?
[近づきながら――ワンダからの加勢要請を聞いて、他の二人にもちらりと目をやって――]
(201) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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…………?!
[ワンダに視線を戻した後、驚いたようにオスカーとアイリスの方を見直す]
アイリス? 何が起こって……
[ピエールの表情が、大きく変わった]
(202) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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嫌だと、言ったじゃないですか!
(203) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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[仮令、この一時限りとしても。 オスカーが傍にいてくれた。 自分に意識を傾けてくれた。
“──あすせかいがおわるなら”
願ったそれを叶えてくれたのは、オスカーそのひと]
(204) 2012/07/02(Mon) 22時半頃
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