162 絶望と後悔と懺悔と
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困ったことでも、いやありすぎるだろうけれど。 悩み相談か?
[珍しい、と向かいれたまま椅子を進める。 部屋でふたりきりなのもあってか落ち着かない様子に 少しだけ笑ってお茶でも用意しようかと席を立つ。 >>349問われた言葉にも、声は柔らかいまま]
――ああ、姉と弟だ。 聞いたことあるかもしれないが、ふたりとも君の先輩だった。 その写真の半年後に、吸血鬼に殺されたよ。 よくある話だろう。
だからかな。君たちが兄弟のようにしていると羨ましかった。
[間のテーブルへ、湯気の立つカップを二つ置く]
……それで?
(377) 2014/02/13(Thu) 22時半頃
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[サミュエルへと同じような話をすることになったであろう ポケットから取り出した小瓶はテーブルの上へ カップと並んで小さい存在感を放つ]
常用すれば必ず死ぬ。 それでなくてもいきなり服用したら、 戦場で吸血鬼化なんて厄介事は勘弁願いたい。
[>>351お前もか、とはおもわなくもなかったが、 自分もこうして上司に服用を申し出たり サミュエルに少しだけ漏らしたように もう少し若い頃はやんちゃもしていた。 力がほしいと望む気持ちは痛いほどに理解もしている]
(全く、誰に似たのやら)
(380) 2014/02/13(Thu) 22時半頃
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[きょとりとした。
何か素朴なものを見たような印象だ。
永く生きているだろう純血の吸血鬼でも、
慣れない事というのはあるらしい]
そうですか。
[そして有言実行とばかり一人で出て行く背へ、
行ってらっしゃい、と静穏に頭を垂れる。
指示されれば従う以外の道はないから*]
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条件としては必ず「人として」帰還すること。 これ以上人員を減らすわけにはいかぬからな。
ただ、これを飲んだところで飛躍的に能力が向上する、 そんな夢物語を見ているのなら即刻部屋から出てゆけ。
[その上で小瓶に手を伸ばすのならば、 止める理由は無いのだった]
吸血鬼どもの逃げ足の早さくらいは、見習いたいものだ。 逃げる方ではなく、追いかける方で使えれば尚良い。
(382) 2014/02/13(Thu) 22時半頃
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− 襲撃の前 −
[血酒と穢れた肝を用意してきたホリーのピクニックには
僅かに苦笑を浮かべたまま、探る様な視線を投げる]
行って来ると良い。
愉しんで来い。
[贄を探しに行くわけではないだろう。
そこに何があるのか迄は図れないが、わざわざ出向くのだ。
それ相応の愉しみがあるのだろうと許す]
どんな遊びをするつもりか知っているか?
[肝を運んで来た家畜に訊いた所で、知る筈も無い。
震えながら存じませんと答える家畜に]
そうか。だが貴様でも私に教えられる事があるぞ?
この穢れた肝と、貴様の肝の味の違いもそうだ。
[意味を家畜が理解した時には、その腹は裂かれていた]
やはり女は処女が、男は穢れた味が美味い。
[味の劣る肝は、一度舐めだけで床に棄てられた*]
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[それだけ言って、マドカの決断を見る。
部屋を見送ってから随分減った瓶を数えた。 二人だけではない、他の姿もこの部屋には来たから]
いっそのこと、人間など滅んでしまったほうがすっきりする。 ――なんてな。
[自嘲気味につぶやきを落としてから、再び椅子に沈み込んだ*]
(386) 2014/02/13(Thu) 22時半頃
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―書庫―
[探していた本は見つからなかった。
元々置かれていないのか、誰かが持って行ったのか。
どちらもありえるし、どちらもないようにも。
堆く積み上げられた本の森を諦めて去る]
―廊下でのこと―
もう、死んでいたかも知れないじゃないか。
忘れられなかったのは、同じ……
[リカルダの視線。何を言いたいのか、敢えて考えるのを止めた。]
ねぇ、リッキィ。
絢矢がこれを預けたってことは、さ。
………さよならって、ことだよね。
― 廊下にて ―
そう、おなじもののままだって思ってたからだよ。……でもさ。
僕が違うものになっても変わらないの。キャロライナにーさんも周にーさんも!
[それがただただ、最初は信じられなくて耐え難くてでも、……不思議と悪くはない気分も浮かんできてて。
―――じゃあ、絢矢は?
さっきの理依にーさんの、まるで“直にーさんを殺したのは絢矢だ”と言いたげな態度は]
そんな、……ちがう、
―廊下にて―
……キャロライナ、も?
そうか。彼にも会ったんだ……。
[逃げたの? 逃がしたの?
そう問う気力が、今はない。]
変わらない人達が居て。
でも、変わる人達だって、居るよ。
……ちがう? さぁ、どうだろう。
俺にはそう、思えない。
[廊下でちらりと、遠目に零瑠の部屋を窺う。
部屋の前にリカルダがいたことで、
ぴんと、周が目を覚ましたんだと思った。
涼平に知らせようと思って、足を急いだ。]
変わっても良いんだよ。
変わらないなんて、そんなもの……
[あるはずがない、とかぶりを振る。*]
……うん。
[僕は……キャロライナにーさんの武器だけ壊して退いた。
これじゃあ逃げたのと変わんないや。
“始祖様”に知られたらどうなるか――って実に今さらだよね。とりあえず何も言わないでおいた]
れ、零にーさんがそう思いたければそう思えばいいよ、僕は、思わない。
なんで、……なんでそんなこと、言うの。
[僕は零にーさんはただ“始祖様”の血に縛り付けられてるんだって、そう信じてる。
僕と零にーさんを隔てる違い――誰の牙を受け吸血鬼になったか。
信じてるのに、零にーさんがまるで“吸血鬼に変わってよかった”って言ってるみたいに聞こえて、―――寒気がする]
――…ごめん。
[僕はその場から走り去った*]
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